【クアラルンプール】 サラワク州政府は国営石油会社ペトロナスの上流部門、ペトロナス・チャリガリがガス配送に関する州法に違反しているとして、4月30日付で警告文書を出した。州法では天然ガスの配送に関し、ガスパイプラインなどガスの配送のための装置、機器の建設、管理、維持について規定している。
州法違反とされたのはペトロナス・チャリガリがミリで運営するプラントで、同社は許可なくプラントを操業していると州は主張。同日から21日以内に操業を停止しない場合、罰金を科すとした。これに対しペトロナスは、チャリガリは連邦法の石油開発法に基づきプラントを運営していると反論。「ペトロナスは国益を守る義務がある」とした。
サラワク州にある石油・ガス資源をめぐっては、州は所有権を主張する姿勢を強めており、最近も州営石油会社のペトロスが天然ガス供給をめぐりペトロナスに支払いを求める訴訟を起こしている。
今回の紛争についてロンドン訪問中のアバン・ジョハリ州首相はアンワル・イブラヒム首相から連絡を受けた。アバン・ジョハリ氏は「石油・ガス収入は公正に分配されるべき」との立場だ。アンワル氏はアバン・ジョハリ氏の帰国を待って政治決着を目指す。
(エッジ、マレーシアン・リザーブ、5月2日、バイブズ・ドットコム、5月4日)