M&Eや空調、冷凍機の展示会が9月にKLCCで開催

【クアラルンプール】 機械・電気(M&E)、土木、空調・冷凍・換気の最新技術が結集される「マレーシア技術展・会議2025(エンジニア)」および「空調・冷凍・換気機博覧会2025(マーベックス)」が9月9―12日の4日間、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で開催される。

両イベントは、マレーシア技術者協会(IEM)、マレーシア空調・冷凍協会(MACRA)、展示会運営会社のC.I.Sネットワークによる共同開催。国内外から250社以上が参加し、50のセッションで160人以上の講演者が登壇する予定で、1万3,800人の来場者を目標に掲げている。

11日に行われたイベント発表の記者会見で、IEMのジェフリー・チャン会長は、多くの学生がSTEM(科学、技術、工学、数学)分野の科目を履修していないことに懸念を表明。「政府はSTEM教育を奨励するとともに、現役のエンジニアがマレーシアに留まり、国に貢献するよう促進してほしい」と付け加えた。

またC.I.Sネットワークのビンセント・リム会長は、「エンジニアがビジネスにより積極的に関わる必要があり、彼らの交流の場となるよう、より多くのエンジニアリング分野を取り上げていきたい」と述べた。
(エッジ、8月13日)

人口集中地域の7月末時点のインターネットカバー率98.82%

【クアラルンプール】 マレーシアの人口集中地域におけるインターネット通信のカバー率は7月31日時点で98.82%に達した。ファーミ・ファジル通信相が13日、下院議会質疑の中で明らかにした。

ファーミ氏は、高速通信規格「5G」のカバー率についても言及。国営デジタル・ナショナル(DNB)が計7,489カ所の基地局を設置し、全国の人口集中地域の82.4%をカバーしていると説明した。加入者数は2,800万を超えたという。

一方、Uモバイルによる、国内2つ目の5Gネットワーク構築は、7月14日に運用が開始され、計1,232の拠点が5Gにアップグレードされたという。

こうした動きは、ブロードバンド普及のための国家デジタル・ネットワーク計画(JENDELA)第1期に基づくもの。ファーミ氏によると、今年中に第1期は完了し、超過疎地域を衛星通信などでカバーする第2期の計画が、今年第4四半期に発表される見通しだ。マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が現在、最終調整中という。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、8月13日)

イスラム教に沿ったAIモデル、ゼトリックスが発表

【クアラルンプール】 行政サービスの電子化を請け負っているゼトリックスAI(旧MyEGサービシズ)は12日、大規模言語モデル「NurAI」を開発したと発表した。世界初の、イスラム教の要件を満たす人工知能(AI)モデルで、グローバルサウスの世界観を反映させているという。

法律、保健医療、金融から、歴史、イスラム哲学、クルアン(コーラン)学などイスラムにかかわる事項まで広範な話題に回答を生成する。使用可能言語は、マレー語、インドネシア語、アラビア語、英語で、パソコン、モバイル端末のどちらでも利用できる。

ゼトリックスAIは声明で「イスラムの価値にそぐわない点がある西側、中国のAIモデルの代替になり得る、イスラム共同体向けAIだ」とした。発表式でアハマド・ザヒド副首相は「宗教と技術の調和の好例であり、官民、金融機関、宗教団体などすべての関係者にこうした技術の開発、普及を後押しするよう求める」と述べた。

NurAI開発には中国ディープシークのオープンソースノウハウを利用した。専門知識を学習したアバターを使っており、ユーザーはアバターを個人教授のように利用できる。
(エッジ、8月11日、ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月12日)

カールスバーグ、9月からビールの販売価格を値上げへ

【クアラルンプール】 大手ビール会社カールスバーグ・ブリュワリー・マレーシアは、9月1日から国内でのビールの価格を引き上げる。今年の販売量が横ばいと見込まれる中、コスト上昇と需要低迷の中で利益率を確保するのが狙いだが、値上げ幅は小幅に抑える方針だ。

ステファノ・クリニ社長は今年の販売量について、旧正月など祝祭期の需要が低迷し、年間で3―4%減になる見込みと説明。また近年数億リンギ規模をインフラ改善に投資しつつ、生産コストは安定させていることから、コスト管理への自信を示し、「値上げは利益拡大ではなく、あくまで利益維持のためで、1桁台にとどめたい」と強調した。値上げにより、2、3カ月の短期的には消費が落ち込む可能性があるとする一方、長期的な影響については「時期尚早」とした。

さらに、マレーシア政府が第13次マレーシア計画(13MP)に盛り込んだ、健康増進税(プロヘルス税)について懸念を表明。アルコールやたばこ、電子タバコが含まれる可能性があり、過度な課税は違法市場の拡大を招きかねず、政府と協議を進めるとした。
(マレー・メイル、8月13日、エッジ、8月12日)