DX支援のアクトビ、マレーシアに現地法人を設立

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 デジタルトランスフォーメーション(DX)支援や経営課題解決に携わるアクトビ(本社・大阪市西区)は、4月にクアラルンプールで現地法人アクトビ・サウスイースト・アジアを設立し、6月より本格稼働すると発表した。同社にとり初の海外展開となる。

アクトビ・サウスイースト・アジアは、マレーシアを拠点にデジタル事業構築における東南アジア諸国連合(ASEAN)エリア進出支援、システム開発支援、デザイン支援を行う。日本からASEAN地域への進出を検討している企業や海外展開企業、現地企業などに対し、事業創出からサービスの成長まで、業務課題の洗い出しから解決までを一気通貫で支援する。また、最高経営責任者(CEO)には、アクトビの藤原良輔代表取締役が就任する。

アクトビは、世界に向けた事業開発を行う企業への支援を行う際に、世界中の新規事業構築のナレッジを持っていること、そして世界のマーケットを知っていることは支援する側として大きな強みになるため、海外法人設立を決定した。近年市場が急拡大しているASEAN地域における親日国であることや多民族国家であること、住みやすい気候、空気感、日本との親和性の高さに加え、シンガポール、タイ、ベトナムに飛行機で1時間圏内という立地であることから、マレーシアを拠点として選択した。

今後は、日本からの移住希望者や現地スタッフの雇用を強化し、日本法人と連携を取り、これまでに培ってきた実績と経験を活かしてDX支援や経営課題の解決を行うことで、マレーシアとASEAN地域におけるデジタル事業の発展に貢献していく方針だ。

ニトリが8号店をジョージタウンに開設、ペナン州では初

【ジョージタウン=マレーシアBIZナビ】 ニトリホールディングス(本社・北海道札幌市)は15日、マレーシア8号店をペナン州ジョージタウンのショッピングモール「ガーニー・パラゴン・モール」内にオープンした。ペナン州では初出店となり、ニトリグループとしては924店舗目となる。

店舗名は「ニトリ・ガーニー・パラゴン・モール店」。3階に位置し、売り場面積は約700坪。営業時間は午前10時から午後10時。

同社はマレーシア国内において、これまでクアラルンプール(KL)の「ららぽーとブキ・ビンタンシティセンター」、「パビリオン・ブキジャリル」、「スリアKLCC」、セランゴール州プトラジャヤの「IOIシティモール」、ペタリンジャヤの「ワンウタマ」と首都圏に出店してきたが、昨年12月にジョホールバルの「ミッドバレー・サウスキー」に地方初出店し、今年1月にも同じくジョホールで「トッペン・ショッピングセンター」にオープンしていた。

ニトリは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」という同社のロマンを実現するため、今後も積極的に海外展開を進めていく方針だ。

STSフォーラム日ASEANワークショップ、プトラジャヤで開催

【クアラルンプール】 科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム「第7回STSフォーラム日ASEANワークショップ」が13日、プトラジャヤで開催された。マレーシアでの開催は2回目となる。

同ワークショップは、日本、東南アジア諸国連合(ASEAN)の学術界、産業界、政界のリーダーが集まり、科学技術やイノベーションによる解決が期待される地域の社会的課題や課題解決に向けた協力について意見交換や交流を行うもの。NPO法人STSフォーラムとマレーシア産業政府関係機関団体(MIGHT)が日本貿易振興機構(ジェトロ)と共同開催し、在マレーシア日本大使館とマレーシア日本人商工会議所(JACTIM)が後援している。今年のテーマは、「未来の持続可能で強靱な社会の構築ー進化する科学技術・イノベーションの役割と真の豊かな社会の実現に向けてASEANと日本はどのように協力できるか?」と「スタートアップの協業とイノベーション・エコシステムの構築の可能性」の2テーマ。

チャン・リーカン科学技術革新相は基調講演で、関係国がそれぞれの強みと発展段階を考慮し、効果的なイノベーション・エコシステムを確立する必要があるとし、知識や資源の共有により、効果的で適応力のあるモデルを開発できると述べた。

MIGHTのアハマド・タジュディン共同会長(産業担当)は、国家や組織間の協力関係を構築する科学外交の重要性を強調し、MIGHTでは、3C(会話、協業、共創)を実践することで、革新的なソリューションを生み出しており、変化や競争が激しい分野では、協業や共創が不可欠だと述べた。
(ベルナマ通信、6月14日)

ポンプ製造の荏原製作所、ペナンに工場を開設

【クアラルンプール】 ポンプメーカーの荏原製作所(本社:東京都大田区)のマレーシア現地法人である荏原プレシジョン・マシナリー・マレーシア(荏原マレーシア)は、3,040万リンギを投じ、ペナン州バトゥカワン工業団地に同社初となる製造施設を設立した

主に半導体、発光ダイオード、電子機器業界からの需要増に応えるため、付加価値の高い製品や高品質サービスを提供していく。具体的には、ドライ真空ポンプの販売、マーケティング、組み立て、サービス、サポートなどの関連業務を行う。サプライヤーや顧客企業に近接した位置にあるという利点を活かし、顧客企業との良好な関係構築を目指す。最大60人の雇用機会を創出する予定。

開所式に参加したペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、2023年第1四半期の州内製造業への投資額は33億リンギ、35プロジェクトで全国で2番目に多かったとし、2,217人の新規雇用機会が州内で創出されたと述べた。
(ザ・サン、6月14日)

マツダ車販売のベルマツオート、昨年度は93.5%の増益

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マツダ車の販売代理店で、ベルジャヤ・グループのベルマツ・オートは12日に昨年度決算報告(2022年5月ー2023年4月)を発表し、売り上げが前年比で52.7%大幅増の35億4,820万リンギ、税引き前利益も93.5%増の4億2,120万リンギとなったと明らかにした。

2022年6月30日までの売上税の減免措置によって大量の注文を受け付けたことや、国家復興計画(NRP)第1フェーズによりロックダウンが行われた影響で販売台数が減少した前年度(2021年5月ー2022年4月)からの反動で売り上げは大幅増加。加えて対日本円でリンギ高となったことで国内のマツダ車販売事業の粗利益が増加したことが増益に貢献した。

第4四半期(2023年2ー4月)の売り上げは、前年同期比19.5%増の10億7,240万リンギ、税引き前利益は20.9%増の1億3,953万リンギだった。

ベルマツ・オートは、自動車産業は今度もマイクロチップや部品の供給不足、車両供給の遅延、金融環境の逼迫、金利上昇、地政学的な不確実性、世界経済の低迷などの問題に直面し続けると予想。マツダやプジョー、起亜などのブランドの新モデルやフェイスリフト版の発表は依然として市場心理や経済情勢に左右されると指摘した。その上で今年度(2023年5月ー2024年4月)については、予期せぬ事態が発生しない限りは、好調を維持できるとの見通しを明らかにした。

ホンダマレーシア、新型「WR-V」の予約受付を開始

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは12日、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「WR-V」の新型モデルの予約受付を開始したと発表した。発売は第3四半期の予定。

都市部での通勤・通学に適した実用性と操作性を備えており、ボディサイズは、全長4,060ミリメートル(mm)、全幅1,780mm、全高1,608mm。排気量1.5リットルのDOHC i-VTECエンジンを備え、最高出力121馬力(PS)、最大トルク145Nmを発揮する。ホンダ独自の制御機構「Gデザイン・シフト」によりCVT変速制御を高精度化することで、優れた燃費性能と走行性能のバランスを実現した。ホンダの次世代最新技術である安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ・センシング)」とコネクテッド技術「Honda CONNECT(ホンダ・コネクト)」も搭載する。バリアントは「RS」の1種。

予約は、「ホンダタッチ」アプリあるいは全国のディーラー101店舗で受け付ける。また、6月16日から7月9日にかけて一部のディーラーを巡回して新型「WR-V」の内見・試乗会も実施する。
(ポールタン、6月12日、ホンダ・マレーシア発表資料)

飲料のパワールート、タイ企業と提携でコーヒー飲料をタイで販売へ

【クアラルンプール】  飲料メーカーのパワールートは9日、飲料・食品メーカーであるタイのサッペと共同投資契約を結び、タイのインスタントコーヒー市場でパワールートの「フレンチ・ロースト」を製造販売すると発表した。サッペは、タイ証券取引所(SET)上場企業で、時価総額は7億米ドル(約32億リンギ)。

両社は合弁会社(JV)を設立し、パワールートが60%、サッペが40%を保有する。初期投資額は2,000万バーツ(266万リンギ)で、パワールートが1,200万バーツ(159万リンギ)、サッペが800万バーツ(106万リンギ)を出資し、運転資金に充てる。パワールートは「フレンチ・ロースト」の原材料、包装材をサッペに納入し、サッペが充填・包装して完成品とし、タイ全土で販売する。

パワールートはまた、サッペのナタデココ入り飲料「モグモグ」のマレーシア総販売代理店となったと発表。今年9月に国内で発売予定だとしている。「モグモグ」は日本を含む世界90カ国以上で販売されており、昨年は英国だけで1,100万本を売り上げた人気飲料。

マレーシアでの「モグモグ」、タイでの「フレンチ・ロースト」の販売目標額は未定だが、当初の目標は、両製品ともに総売上高の2%程度だという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月10日、エッジ、6月9日)

UMWトヨタ、5月の販売台数が8004台に大幅増加

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは9日、「トヨタ」と「レクサス」を合わせた5月の販売台数が8,004台となり、4月の6,767台を大幅に上回ったと発表した。

5月の販売台数は「トヨタ」ブランドが7,875台、「レクサス」ブランドが129台。今年年初5カ月の累計販売台数は3万9,990台で、前年同期の3万6,972台を8%上回った。

ラビンドラン・クルサミー社長は5月の展開について、セランゴール州クランに初の環境に優しいレクサス・ショールームがグランドオープンしたこと、昨年6月に世界デビューしていた5代目「レクサスRX」が正式発売されたことを挙げた上で、電力の燃料源やマレー半島西海岸の都市中心部外の充電インフラの利用可能性を考慮すると、マレーシアにはハイブリッド電気自動車(HEV)が適していると指摘。年内に更なるHEVモデルを発売する計画であることを明らかにした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月9日、UMWトヨタ発表資料)

コクヨの期間限定ポップストア、ワンウタマで14日から開設へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 文具・オフィス家具の製造販売に携わるコクヨの現地法人であるコクヨインターナショナル(マレーシア)は、14ー25日にセランゴール州ペタリンジャヤのショッピングモール「ワンウタマ」で直営ステーショナリー・ポップアップストア「キャンパス・スタイル」を開催すると発表した。

コクヨが販売する「キャンパスノート」シリーズをはじめ、日本の人気イラストレーター「Noritake」、上海ブランド「TYAKASHA(タカシャ)」とのコラボ商品など、学生や若い世代をメイン・ターゲットとして毎日の学習、生活が楽しくなるステーショナリーを販売する。

今回の会場はマレーシア最大級のショッピングモール「ワンウタマ」ということで、多くの学生の来店が期待されている。イベント期間中は来店とアンケート回答でのプレゼントも実施する

コクヨはマレーシアにおいて今年3月、直営ポップアップストアとしては初となるイベントを同ペタリンジャヤの「スターリング・モール」で実施。連日多くの文房具ファンが訪れ盛況となった。また、昨年には中国・上海中心地のショッピングセンターに初の直営店をオープンし、学生や10ー20代女性を中心に人気を集めている。

「東京オートサロンKL2023」、9ー11日に初開催

【クアラルンプール】 カスタムカー・ショー「東京オートサロン」のマレーシア版「東京オートサロンKL2023(TASKL2023)」が6月9ー11日にマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開催された。

マレーシアでの開催は初で、スポーツ・娯楽分野の広告代理店MUSEグループ・アジアが独占開催権を取得している。新型コロナの影響で困難に直面したアフターマーケット業界の再活性化に向け、日本から招待されたカスタムカー14台の展示やイベントが行われた。三菱モーターズ・マレーシア(MMM)や日産車販売を手掛けるエダラン・タンチョン・モーター(ETCM)など、国内メーカー・ショップのカスタムカーも展示された。

9日の開会式には、テンク・ザフルル投資貿易産業相や東京オートサロン事務局を運営する三栄の伊藤秀伸社長、MUSEグループのリデュワン・マトニ最高経営責任者(CEO)、共催のエレメントXストラテジーズのジェイソン・ヤップCEO兼ディレクターが参加した。

ジェイソン・ヤップCEOは、日本での開催に比べればまだ規模は小さいが、規模の小ささを補って余りある質の高い展示ができたとコメント。日本から著名チューナーが参加し、特別チューニングを施した車や国内改造車を展示したことで格調の高いショーとなったとし、規模も今後順次拡大していく予定だと述べた。

テンク・ザフルル投資貿易産業相は、「TASKL2023」が今後日本、マレーシア、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の自動車・アフターマーケット業界関係者がビジネス機会を得られる場になることを期待しているとし、国内企業・団体はこの場を十分に活用してほしいと述べた。
(ポールタン、6月9、10日、東京オートサロン発表資料)