エルニーニョで2月には乾燥した天気続く=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局によると、国内の一部の地域で依然として大雨による洪水が発生しているものの、エルニーニョ現象が続いていることに加えて、昨年11月に始まった北東モンスーン期が3月に終わると予想されていることから2月には乾燥した天気が続く見通しだ。

気象局のムハマド・ヘルミ・アブドラ局長は、通常2月初旬から北東モンスーン期が終わる3月までは雷雨や雨が少ないと述べた上で、乾燥気候をもたらすエルニーニョ現象が昨年半ばから発生していると指摘。北東モンスーン期が3月に終われば、強いエルニーニョ現象により全国的に降雨量が減少し、気温が上昇する可能性があるとし、その傾向は特に半島北部州とペラ州、クランタン州、パハン州、サバ州の内陸部で顕著になると述べた。エルニーニョ現象は昨年半ばに発生したが、最長で18カ月間続く可能性があるという。

ムハマド・ヘルミ局長によると、エルニーニョの影響は通常、北東モンスーン期の終わりにピークを迎え、その影響は年央まで続く。最新の予測によれば、現在起きているエルニーニョ現象は弱まっていき、2024年半ばまでに段階的に正常に戻ると予想されている。

マレーシア科学アカデミーのフレドリン・タンガン教授によると、韓国・釜山のAPEC気候センター(APCC)は、北東モンスーンの残りの期間を通じて半島南部とサラワク州の降水量が平年を上回ると予測しており、サバ州を含む他の州では平年並みと予想している。半島南部とサラワク州の通常を上回る降雨量はエルニーニョ現象の影響だが、エルニーニョ現象は段階的に解消されつつあり、4月か5月までに終息すると見られているという。
(ザ・スター電子版、1月28日)

ジャヤグローサー、50店舗目をセレンバンにオープン

【クアラルンプール】 高級スーパーマーケット・チェーンを展開するジャヤ・グローサーは、国内50カ所目となる新店舗をネグリ・センビラン州セレンバンの「セレンバン・プリマ・モール」内にオープンした。

店舗面積は2万7,000平方フィート。セレンバンでは初の出店となるが、2017年にニライの「メサ・モール」内に店舗を開設しており、同州内では2カ所目となる。

ジャヤ・グローサーのアデリーレン・フー最高経営責任者(CEO)は、最新店舗はセレンバン中央郵便局や主要鉄道駅、交通量の多い官公庁やショッピング街から徒歩圏内にあると強調。地元顧客からの歓迎の声を背景に同州内のネットワーク拡大を決定したと述べた。機会と条件が合えば、州内の他地域での出店も検討するという。

ジャヤ・グローサーは今年1月14日に、セランゴール州シャアラムの「プラザ・シャアラム」に49店舗目をオープンしたばかり。
(ザ・サン、2月1日)

 

LRTアンパン線、マスジッドジャメ駅への直通運転を再開

【クアラルンプール】 首都圏で軽便鉄道(LRT)を運営するラピッドKLは、2月1日付けでLRTアンパン線のアンパン駅およびスリ・ペタリン線のプトラ・ハイツ駅からマスジッド・ジャメ駅への直通運転を再開すると発表した。

昨年1月にLRTアンパン線バンダラヤ駅付近で起きた線路損傷のため、バンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行が休止されている影響で、これまでアンパン駅やプトラ・ハイツ駅からマスジッド・ジャメ駅に向かうためには一旦ハン・トゥア駅で下車し、乗り換える必要があった。直通運転の再開により、途中下車の必要がなくなったという。ただしバンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行は引き続き休止中で、再開は2月末になる見込み。それまでは同区間では無料シャトルバスを利用する必要がある。

ラピッドKLはまた、同路線でピーク時の運行本数を24本から31本に増発し、中央ビジネス地区(CBD)では3.5分ごと、CBD以外では7分ごとの運行とすると述べた。

公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアの鉄道インフラ・プロジェクト責任者であるムハンマド・ハフィジ・ハシム氏は、バンダラヤ駅付近線路修復作業は完了し、あとは最終試験が残されているだけだとし、最終試験では、修復結果が基準に沿っていることを確認すると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、1月31日)

外国人の住宅購入に全国共通指針を、不動産ラヒムが要望

【クアラルンプール】  不動産コンサルタント会社ラヒム・アンド・カンパニーは、外国人による住宅購入に関して、全国共通の指針を全州政府が採用するよう、住宅・地方行政省に求めた。

今年の不動産市場見通しに関するフォーラムでアブドル・ラヒム会長は、土地は州が所有しているため州により指針が異なっているのが現状だと指摘。指針が統一されれば、外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムの利用が増えると述べた。

昨年12月、政府はMM2Hを改定し、シルバー、ゴールド、プラチナの3カテゴリーを導入すると発表。マレーシア国内の定期預金必要額は、シルバーは50万リンギ、ゴールドは250万リンギ、プラチナは500万リンギとなっている。

ラヒムの調査責任者であるスライマン・サヘ氏は、シンガポール、タイ、フィリピンもMM2Hと同様のプログラムを導入しており、マレーシアとしてMM2Hをより魅力あるものにする必要があると述べた。一貫した方針も重要だという。

マレーシアは2022年9月、富裕層誘致を目的とした、長期滞在ビザ「プレミアム・ビザ・プログラム(PVIP)」も導入しているが、スレイマン氏は申請者の間に混乱を招いているとし、MM2Hとの違いを明確にするよう求めた。

(フリー・マレーシア・トゥデー、1月30日)

PayPay、マレーシアの「MyPB」などと新たに連携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 スマートフォン決済サービスのPayPay(ペイペイ)(本社・東京都港区)は29日、新たにマレーシアの「MyPB」を含む4カ国・地域の8つの海外キャッシュレス決済サービスと同日付で連携すると発表した。

訪日旅行客のキャッシュレス決済の利便性を高めることで、加盟店によるインバウンド需要のさらなる取り込みを支援する。「PayPay」を導入する日本の加盟店のうち「Alipay+ (アリペイプラス)」を利用する店舗で、利用できるようになる。

新たに連携するのは「MyPB」のほか、▽NAVER Pay(韓国)▽Toss(同)▽OCBC Digital(シンガポール)▽Changi Pay(同)▽Tinaba(イタリア)▽MPay(マカオ)▽Hipay(モンゴル)――。
これにより日本の「PayPay」加盟店を利用できるのは、10カ国・地域の18サービスとなる。

31日もKLの道路を一部通行止めに、新国王の即位式で

【クアラルンプール】 イブラヒム・イスカンダル第17代国王(ジョホール州スルタン)の即位式が31日に開催されることを受け、クアラルンプール(KL)市内5道路が同日9時30分から段階的に閉鎖される。

KL警察署長のアラウディーン・アブドル・マジッド氏によると、閉鎖される道路は、▽ジャラン・スルタン・アブドル・ハリム▽ジャラン・クチン▽ジャラン・トゥン・ラザク▽ジャラン・ダマンサラ▽ジャラン・トラバーズーー。

国王はジョホール州から飛行機でスバン空軍基地に到着し、新クランバレー高速道路(NKVE)、南北高速道路、ジャラン・スルタン・アブドル・ハリムを経由して王宮入りするため、これらの道路も一時閉鎖される。即位式終了後に順次再開する予定。KL警察は、道路利用者に対し、当日は交通渋滞を防ぐため、通行止めの道路を避けるとともに、現地の交通警察の指示に従うよう呼びかけている。

ジョホール州でもイスタナ・ブキセレネからセナイ国際空港まで、総長35.5キロメートルの道路が午前7時45分ー9時に閉鎖される。3万人の州民が道路沿いで見送ると見られている。新国王の車列は午前8時に出発し、午前9時前には通行が再開される予定。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、1月29日)

30日にKLの道路を一部通行止めに、国王の退位式で

【クアラルンプール】 アブドラ・リアヤトゥディン・アルムスタファ第16代国王の退位式が30日に開催されることを受け、マレーシア警察の交通調査執行局(JSPT)は、同日午前9時からクアラルンプール市内7路線を全面通行止めにし、13路線は一時閉鎖すると発表した。

JSPTのモハマド・アズマン局長によると、有料高速道路で影響を受けるのは、新パンタイ高速道路(NPE)、マジュ高速道路(MEX)、シャアラム高速道路(KESAS)。その他、王宮周辺の一般道路も閉鎖される。退位式の進捗に応じて段階的に再開される予定。

モハマド・アズマン局長は、道路利用者に対し、当日は交通渋滞を防ぐため、通行止めの道路を避けるとともに、現地の交通警察の指示に従うよう呼びかけた。警察官91人を交通規制業務に派遣する。

アブドラ国王は2019年1月より5年間在位していた。イブラヒム・イスカンダル第17代国王(ジョホール州スルタン)の即位式は31日に開催される。
(ポールタン、1月29日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、1月28日)

プトラジャヤで自動高速輸送システムの試験運転を来月開始

【プトラジャヤ】 プトラジャヤ・コーポレーション(ペルバダナン・プトラジャヤ)は24日、自動高速輸送システム(ART)の試験運転を2月1日から開始すると発表。2月1ー4日の4日間は運賃を無料にするとした。

プトラジャヤ・コーポレーションはフェイスブックへの投稿で、プトラジャヤでの試験運転は12月まで実施すると言明。イベント「プトラジャヤ・オープンデー」に合わせて4日間のみ運賃を無料にすると述べた。ARTのルートや技術仕様などについては未発表。

ARTは軌道のないトラムで、サラワク州クチンでも水素を動力源とした車両の実証実験を実施しており、2025年第4四半期の商業運転開始を目指している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ソヤチンチャウ、ローヤットドットネット、1月24日)

MYエアラインの運航者証明、民間航空局が停止処分を3カ月延長

【クアラルンプール】 マレーシア民間航空局(CAAM)は、経営危機となっている新興格安航空会社のMYエアラインに対する航空運航者証明書(AOC)の停止処分を、今年4月14日まで3カ月延長すると発表した。

MYエアラインは昨年10月12日に突如、「深刻な財務問題」を理由に運航を停止し、すでにチケット購入済みの12万5,000人が影響を受けた。これを受けてCAAMは同16日、MYエアラインに対するAOCを90日間停止した。
国営「ベルナマ通信」は先ごろ情報筋の話として、MYエアラインが中東の投資家との間で株式売却契約を締結したと報じた。ただ投資家の身元は明らかにされていない。

業務再開を目指すMYエアラインは、昨年11月14日に期限切れになったマレーシア航空委員会(MAVCOM)からの条件付き航空運送事業サービス許可(ASL)についても再取得を目指しているが、定期航空便を運航するには、ASLとAOCの両方が必要となる。

CAAMの広報担当者によると、かつて10機あったMYエアラインの登録済みの機材は現在は1機だけとなっている。
(エッジ、1月24日)

KL空港高速鉄道、ERLの運営権を30年延長

【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は、エクスプレス・レール・リンク(ERL)との間で締結している、クアラルンプール(KL)セントラルとKL新国際空港(KLIA)を結ぶ高速鉄道の運営権について、2059年まで30年間延長することを政府が承認したことを明らかにした。現協定の期限は2029年までとなっていた。

新たに追加された協定により、これまで認可制だった直通列車の「KLIAエクスプレス」と各駅停車の「KLIAトランジット」の運賃について、ERLは「市場主導型」の運賃体系を導入できるようになる。ローク運輸相は「政府はERLに対する補償という財政的義務から解放される」と述べた。

政府は2016年、KLセントラル―KLIA間の上限運賃を64リンギに設定。 ERLはそれ以来、運賃を片道55リンギに据え置いている。

新たな協定に基づき、政府は2029年よりERLに対する旅客サービス料(PSC)からの支払いを停止すると発表した。ERLは現在、乗客から受け取る運賃とは別に、KLIAを利用する航空旅客に課されるPSC(国際線5リンギ、国内線1リンギ)の一部を受け取っている。

また新たな協定では、ERLが一定の基準(10%の内部収益率=IRR)を満たした場合、ERLの利益の30%を政府が受け取る権利を得るという内容が盛り込まれている。
(マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、1月23日)