中古品販売のコメ兵、「ロット10」店を10月3日オープンへ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 中古品流通などを手掛けるコメ兵ホールディングス(本社・愛知県名古屋市)は12日、クアラルンプール(KL)の商業施設「ロット10」内に「コメヒョー・ロット10店」を出店すると発表した。

オープンは10月3日を予定。店舗面積は102平方メートルで、宝石、時計、バッグなどを販売する。コメ兵は2024年4月、香港の連結子会社、コメヒョー・ブランド・オフ・アジアがマレーシアに子会社、コメヒョー・マレーシアを設立すると発表。資本金は600万リンギで、宝石・貴金属、時計、バッグの仕入れおよび販売を行うとしていた。

コメ兵ホールディングスは以前の声明で、海外ブランドリユース市場でシェアを拡大していくうえで、経済成長が著しいマレーシアは一人あたりの所得が東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でシンガポールに次いで高いなど、様々な観点で重要な拠点になるとみて注目していたと説明していた

東芝デジタルソリューションズ、国内最大級のスマート農業に参画

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 東芝デジタルソリューションズ(本社・神奈川県川崎市)は8日、マレーシア最大級のスマート農業プロジェクトにおける同社の「気象データサービス」の活用可能性を検証する協業検討に関する覚書を締結したと発表した。

東芝デジタルがデジタル省傘下の政府機関、Myデジタルと共に参加するのは、農業食糧安全省傘下のムダ農業開発機構(MADA)が進める稲作のスマート農業プロジェクトで、東芝デジタルの局地的大雨の予測データを活用した実証実験を実施しその有効性を検証していく。

具体的には、マレーシア気象局が持つ気象レーダのデータを東芝デジタルがリアルタイムに解析することで、局地的大雨の兆候や雨量のデータを生成し、MADAへ状況に応じて、アラートを出す。MADAは得られたデータをもとに水門の開閉制御により水田への水の流入・流出を制御するなど稲作への降雨被害軽減へつなげる。

MADAはマレーシア北部の主要な水田地帯であるムダ地域の米の生産性の向上、農業従事者の暮らしの向上や地域経済の発展と社会進出を図ることを目的に、マレーシア最大の農業開発プロジェクトを推進しており、ムダ地域の稲作産業全体をデジタル技術で支え、スマート農業の実現を目指すプロジェクトを展開している。

来年の経済は成長が鈍化、財務省予算前声明

【クアラルンプール】 財務省は8日、来年度予算案の上程に先立つ省としての現状分析と来年の予想を発表。世界的な貿易の不確実性の高まりと外需低迷を背景に、来年の国内経済は成長が鈍化するとの見通しを示した。

成長を支えるのは強靭な内需、特に民間投資、安定した雇用、賃上げなど所得増の措置とみている。またマレーシア観光年はサービス業の成長に貢献する。このため来年度予算では国内成長要因の強化、輸出市場の多様化を図るという。

現状について、世界的な不確実性にもかかわらず国内経済は強靭さを維持しており、今年通年では4.0-4.8%の成長が見込める。5月の失業率は3.0%に低下。投資家の信頼、強固な基礎的条件を背景にリンギ需要は堅調で、対米ドルで今年、最も値上がりしたアジア通貨の一つになった。政府系企業の国内投資促進プログラムでは110億リンギが高成長分野に投じられた。

財務省はIMD世界競争力ランキングでマレーシアが69カ国・地域中、23位から11位に躍進したことも取り上げた。2桁躍進はマレーシのみ。
(ザ・スター電子版、ベルナマ通信、8月8日)

ロッテリア、セライグループとの提携で年内にもマレーシア初進出

【クアラルンプール】 人気ハンバーガーチェーン「ロッテリア」が年内にもマレーシアにオープンする見込みだ。

韓国のロッテは6日、子会社のロッテGRSを通じて、首都圏クランバレーでレストランを展開するセライ・グループとマスターフランチャイズ契約を提携した。ロッテリアのマレーシア進出は、東南アジアをはじめとするアジア全域で韓国バーガーの展開を拡大するというロッテの目標の一環という。

セライ・グループは、今後5年以内にマレーシア全土にロッテリアを30店舗展開する計画で、最初の店舗は今年末までにオープンの予定としている。モハメド・ナジブ・アブドゥル・ハミド取締役は「単なるブランド展開ではなく、世界的に人気の商品をマレーシア人の嗜好や価値観に合う形でローカライズして提供する機会」としている。

ロッテGRSは現在、韓国国内で1,000店舗のほか、海外で320店舗のロッテリアを運営している。日本のロッテリアは2023年からゼンショーホールディングスの傘下となっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月8日、ベルナマ通信、8月6日)

米国の半導体100%関税で、首相「影響の可能性低い」

【クアラルンプール】 トランプ米大統領が半導体に100%の関税を課すと発言したことに関し、マレーシア政府は米国政府に改めて説明を求めている。一方で、アンワル・イブラヒム首相は7日、「マレーシアの半導体産業が深刻な影響を受ける可能性は低い」との見方を示した。

トランプ米大統領の6日の発言を受け、テンク・ザフルル・アジズ投資貿易産業相は7日午前、米国通商代表部(USTR)と商務省の双方に連絡を取り確認しているとした。また「半導体」に具体的にどのような製品が含まれるのか明示される必要があると断りつつ、「現時点ではマレーシアの対米半導体輸出は関税の対象外になっている」と強調した。

トランプ大統領の発言で特に注目されるのが、「米国に生産拠点を設けると表明した企業などの製品は対象から外す」としている点だ。アンワル首相は「マレーシアの半導体輸出企業のほとんどは米国に拠点を置いているか、もしくは既に米国での投資と生産を継続する約束をしている。このため、深刻な影響を受ける可能性は低いだろう。ただ、例外もあるので、状況を注視していく」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、8月7日)

ナンバー自動認識による料金徴収、南北高速道で10月から試験導入

【クアラルンプール】 政府は10月から、自動ナンバープレート認識(ANPR)を用いた通行料金支払いの実証実験を南北高速道路(NSE)で実施する。ANPRを活用し、2年以内に全国規模でのマルチレーン・フリーフロー(MLFF)料金徴収システムの導入を目指していく。

実証実験が行われるのは、NSEのフタン・カンポン(ケダ州)―スンガイ・ドゥア(ペナン州)区間の13カ所の料金所の計35車線。高速道路運営のPLUSマレーシアが提供するモバイルアプリ「JustGO」と組み合わせ、自動でナンバープレートを読み取って支払いを完了することになる。順次、PLUSが運営する高速道路への拡大を図る。

MLFFは、ANPRや、すでに導入されているRFID(無線自動認識システム)などを通じ、非接触式で料金を徴収するシステムで、料金所ブースや開閉バー自体が不要となり、一時停止することなく通行できるため、混雑の緩和が期待できる。

アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は7日に行われた記者会見で、「ANPRは99.98%の検知精度を誇り、支払い回避の余地は極めて少ない」と説明。高解像度カメラとAIを活用し、ナンバープレートと車両のメーカーやモデルとの照合なども行われる。万が一ナンバープレートが判読できない場合でも追跡することが可能という。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ポールタン、8月7日)

FMMが早急な説明と支援要望、米国の半導体100%関税で

【クアラルンプール】 トランプ米大統領が半導体に100%の関税を課すと発言したことに関し、マレーシア製造業者連盟(FMM)のソー・ティエンライ会長は、政府に対し早急な説明とより強力な政策支援を求めている。

ソー氏は7日に声明を発表し、マレーシアに生産拠点を持つ米国系半導体企業に大きな影響を及ぼす可能性があると懸念を表明。特に、米国内に生産拠点がある企業などは関税対象から除外するとしていることから、「マレーシアでの事業が今回の新措置の対象となるのかどうか、緊急の正式な説明が必要」と強調した。

さらに、FMMは企業支援策として、規制緩和、専門的アドバイザリーの提供、二国間の協議による市場参入障壁の緩和、資金調達の支援などの実施を政府に求めた。
(エッジ、8月7日)

マレーシア初のパークハイアットKL、「ムルデカ118」に開業

【クアラルンプール】 米系のハイアット・ホテルズ・コーポレーションは7日、クアラルンプール(KL)の超高層ビル「ムルデカ118」の上層部に、ラグジュアリーホテル「パークハイアットKL」を開業した。同社の最上級ブランド、パークハイアットとしては、マレーシア初進出となる。

パークハイアットKLは、ムルデカ118の75階から114階に入居し、27室のスイートを含む全252室の客室を備える。室内は「天空の聖域」をイメージしたデザインで、床から天井までガラス張りになっており、KL市街のパノラマビューを楽しむことができるという。

同社アジア太平洋地域の統括責任者、デビッド・ウデル氏は「パークハイアットとして世界で50軒目という大きな節目のホテルでもあり、東南アジア地域におけるハイアットブランドの成長にとって新たな章となる」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、8月7日)

輸出支援や規制改革など3つの対策に注力、関税交渉合意受け

【クアラルンプール】 政府は、米国との関税交渉合意を受け、輸出業者支援など3つの対策に注力する。テンク・ザフルル・アジズ投資貿易産業相が6日、明らかにした。

重点を置く対策は、▽輸出支援プログラム▽規制改革▽グローバルサプライチェーン強化――の3つ。輸出支援では大手や多国籍企業だけでなく、中小企業(SME)も含め支援の裾野を広げる。規制改革では、官僚主義を排除し、不要な規制や承認手続きなどを見直す。3つ目のグローバルサプライチェーン強化では、主要産業分野におけるすべての供給関係者を可視化する「サプライチェーン・マッピング・プロジェクト」を進め、構造的な課題などを特定し、供給網のレジリエンス(強じん性)向上を目指す。

またザフルル氏は数カ月にわたった交渉を振り返り、「最も重要なのは、我々にとって非常に重要な点で譲歩することなく、合意を達成できたことだ」と強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、8月6日)

 

「秀ちゃんラーメン」、ジェーズゲート内に6カ月期間限定オープン

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ディアンドエッチ(本社・福岡市)は、ベタ系博多豚骨スープの元祖、「秀ちゃんラーメン」をクアラルンプール(KL)の「ロット10」にある「ジェーズ・ゲート」内に8月8日から2026年1月末までの6カ月間限定で出店すると発表した。

マレーシア初出店となる「秀ちゃんラーメンKL店」では、1993年から32年にわたって磨いてきた濃厚でコクのあるうま味調味料不使用の本場博多豚骨ラーメン「秀ちゃんラーメン」をメインとして、秀ちゃんラーメンの定番であり人気上位に入る「味玉ラーメン」、「炙りトロ肉チャーシューメン」、「チャーシューメン」、ミシュランガイド・ビブグルマンを獲得した「秀ちゃんラーメンニューヨーク」や「秀ちゃんラーメン香港」でも大人気だった「赤秀(AKA-HIDE)」、「黒秀(KURO-HIDE)」を提供する。

また「秀ちゃんラーメンKL店」限定メニューとして、3つのトッピングを選択して好みのまぜそばとして楽しむ「博多秀式まぜそば」、暑い国に合わせたスパイシーな土鍋炊き麺「土鍋炊き麻婆麺」を提供する。