ペナン島内の公共駐車場料金、3日から50%値上げ

【ジョージタウン】 ペナン島市議会(MBPP)は3日からの公共駐車場の料金50%値上げを決めた。長時間駐車や渋滞緩和のためで、値上げは11年ぶり。

駐車料金は、30分あたりで40センから60センに、1時間あたりで80センから1.2リンギに、1日料金は6リンギから9リンギに、それぞれ引き上げられた。ただし月極め料金は150リンギに据え置かれた。

ラジェンドラン・アンソニー市長は、「半日近く車を停めたままにする人がいて、駐車スペースを探すドライバーで渋滞が悪化している」と説明。エリアによっては駐車時間の制限を設けることも検討しているという。

また、違法路上駐車の取り締まりなどを強化。商業ビルなどの民間駐車場にも、同じ料金体系を採用するよう協力を呼びかけている。一方で、駐車スペースの拡充にも取り組んでいくとしている。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、3月2日)

ジョホールのアウトレットに500台の最大級EV充電ハブ

【クアラルンプール】 ジョホール州のジョホール・プレミアムアウトレット(JPO)に500台分の電気自動車(EV)充電施設が整備される。JPOを運営するゲンティン・サイモンは、一般利用可能な施設としては東南アジア初となる出力1メガワット(MW)の充電器など、エリア最大級の急速EV充電ハブを目指す。

設置されるのは、出力280キロワットから1MWのDC(直流)急速充電器。石油・ガス(O&G)のインソン傘下のチャージEVと、ジョホール州のバス事業者ハンダル・インダーの子会社DCハンダルが協力する。すでに両社で約30基の充電器が稼働しているという。

1MW充電器は主にEVトラック向けだが、JPOと公共交通機関や入国管理事務所などを結ぶシャトルバスのEV化が計画されており、その利用も想定されている。

さらに、時間単位から借りられるEVレンタカー業者もすでに営業所を開設している。

ゲンティン・サイモンのジャン・マリー社長兼最高経営責任者(CEO)は「JPOはマレーシアやシンガポールから多くの人が訪れており、EVインフラを備えることで、ネットゼロ(二酸化炭素排出実質ゼロ)に貢献していきたい」と語った。
(ソヤチンチャウ、2月28日、モタオート、3月2日)

QRコードによる陸路での入国審査、年内に自動車にも拡大へ

【クアラルンプール】 政府は、シンガポール間の陸路でのQRコードを利用した入国審査について、現在は対象はバスとオートバイ利用者に限られているが、年内にも自動車利用者にも拡大する方針だ。ファディラ・ユソフ副首相が3日、述べた。

政府は昨年6月、陸路国境にあたるジョホール州バングナン・スルタン・イスカンダル(BSI)およびスルタン・アブ・バカル・コンプレックス(KSAB)での入国審査において、マレーシア国民はQRコードを利用できる制度を試験導入していた

ファディラ副首相はこの日、シンガポールとのコーズウェイ(連絡道)の渋滞に関する特別委員会に出席。1日50万人の越境者の80%がバイクとバスの利用者とし、QRコードの導入でバイク1台が通過するのに3秒しかかからなくなったと説明。「以前は15分間にレーンを通過できるバイクは90台だけだったが、導入後は150台が通過できるようになった」と付け加えた。

さらに、この実証実験の成功に基づき、年内には対象を自動車の利用者にも拡大。2026年にはマレーシア観光年(ビジット・マレーシア2026)も控えていることから、合わせてジョホール州だけでなく、クランタン、ペルリス、ケダの各州の入国審査や、クアラルンプール国際空港(KLIA)など国内の主要空港への拡大も検討していくとした。
(ザ・スター、3月4日、ベルナマ通信、3月3日)

日本人女性がスバンジャヤのコンドで転落死、事件性ない模様

【クアラルンプール】 2月28日午前8時頃、セランゴール州スバンジャヤのSS16地区のコンドミニアムで、地面にうつ伏せで倒れている50代の日本人女性が発見された。女性はその場で死亡が確認された。

地元警察の調べでは、コンドの4階から転落したとみられる。転落原因を調べているが、いまのところ事件性はないという。女性は主婦で、14年ほど前からマレーシアに住んでいた。

日本の外務省のホームページ( https://www.anzen.mofa.go.jp/life/info20210707.html )でも悩みを抱える人向けに相談窓口を紹介している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ベルナマ通信、2月28日)

イスラム開発局、外国のハラル認証3機関の認定を取り消し

【クアラルンプール】 マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)は2月28日、外国のハラル(イスラムの戒律に則った)認証機関3機関の認定を取消、これらが認証したハラル製品のマレーシアへの輸入を禁止すると発表した。

JAKIMのシラジュディン・スハイミー局長によると、JAKIMによる認定が取り消された外国の3機関は▽中国の中国イスラム協会(CIA)▽クロアチアのハラル品質認証センター(CHQC)▽フランスのリヨン大モスク儀式協会(ARGML)――で、これにより3つの機関が認証した外国製ハラル製品の輸入は即日禁止となる。

認定取り消し措置は3つの機関が問題を解決し、JAKIMの要求通りに改善するまで実施される。なおシラジュディン氏は「認定取消以前にマレーシアに輸入されたハラル認証商品については懸念はないが、必要に応じて国内取引物価省と協力して市場から撤去する」としている。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、2月28日)

「お試し出店サービス」第3弾、「麺屋帆のる」が出店

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 「お試し出店サービス」第3弾のプロジェクトとして、アセットフロンティアのハラル(イスラムの戒律に則った)飲食店「麺屋帆のる」が、クアラルンプール(KL)の「ロット10」にある「ジェーズ・ゲート」内に2月14日に初出店した。

「お試し出店サービス」は、ラバブルマーケティンググループ(本社・東京都港区)、ヴィダ・コーポレーション(本社・東京都渋谷区)、プログレッソディレクション(本社・東京都中央区)のマレーシア合弁会社、テイストフードジャパンが手掛けるもので、「伝説のすた丼屋」、「麺家いろは」に次ぐ3例目となる。

「麺屋帆のる」は東京、大阪、京都、名古屋にて10店舗展開するハラルラーメン店で、各国の皇族や大使、有名人など月に3万人以上にのぼるムスリム顧客に利用されている

毎朝店舗で炊くスープを使った濃厚な「鶏白湯ラーメン」の他、特製スパイスとジューシーな唐揚げを使用した「スパイシー唐揚げラーメン」、「和牛ラーメン」等、様々なハラルメニューを展開している。マレーシアでは現地で入手できるハラル食材のみを使用しながらも、日本と変わらない味付けで提供する。

ホンダマレーシア、向こう3年で電気自動車3車種発売へ

【シャアラム】 ホンダ・マレーシアは2月28日にメディア感謝祭を開催し、2025年通年の販売台数目標を1.7%増の8万3,000台とし、国内市場シェア10.6%の獲得を目指す考えを明らかにした。

2025年の戦略的事業方針には、1月に発売した「シビック」、近く予定されている初のバッテリー電気自動車 (BEV) を含む3車種の新モデルの発売が盛り込まれている。

ホンダ・マレーシアは2027年までの向こう3年間で少なくとも3種類のバッテリー電気自動車 (BEV) モデルを発売する予定で、年内に同社初のBEVである「e:N1」を発売する。メディア感謝祭では昨年の第10回クアラルンプール国際モビリティショー2024 (KLIMS 2024) に続き、2度目となる「e:N1」のプレビューを行った。発売時期やタイ製の完成車(CBU)輸入になるのかなど詳細は明らかにされていない。
今年の新型車の3車種目については明らかにされていないが、「HR-V」になる可能性が高いとみられている。

ホンダ・マレーシアの2024年の総販売台数は8万1,600台に達し、市場シェア10%を確保した。「HR-V」、「シティ」、「CR-V」が同社のベストセラーモデルトップ3で、それぞれ総販売台数の26%、25%、14%を占めた。
(ポールタン、2月28日、ホンダ・マレーシア発表資料)

南北高速道路に初のEVトラック対応の充電ハブ開設

【クアラルンプール】 高速道路で初となる電気トラック(EVトラック)対応の充電ハブが、ジョホール州北部の南北高速道路タンカック料金所近くのピットストップに開設された。

運営するのは、石油・ガス(O&G)のインソン傘下のチャージEV。北行きと南行きの両方からアクセスでき、乗用EVも含め8台分のスペースが確保されている。DC急速充電で最大出力は400キロワット。EVトラックでクアラルンプールとシンガポール間を安心して走行できるようになるという。周辺にはフードコートなども整備されている。利用料金は1キロワット時(kWh)あたり1.6リンギ。蓄電容量400メガワット時(MWh)のバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)も備えられている。
(ポールタン、2月27日)

高度医療の病院、KL中心部に隣国企業が開設へ

【ペタリンジャヤ】 シンガポールを拠点とする投資コンサルティング会社、ブラック・グループ・インベストメント・ホールディングはクアラルンプール中心部に最先端の医療施設を整備する。投資額は1億シンガポールドル(約3億3,145万リンギ)。9月の開業を目指している。

アラン・リー最高投資責任者によると、医療観光に軸足を置いた病院で、アンチエイジング医療  再生医療、細胞治療(欠損した細胞や病気の細胞を補うために健康な細胞を体内に移植する治療)などの高度医療サービスと、もてなしを組み合わせる。従来型病院とは異なるという。

高級サービスアパート用に建設された商業施設を買収し、医療ホテルに改装する。マレーシア参入に備えブラック・グループは1月、クアラルンプールを中心に商業不動産の売買、管理を手掛けるマレーシア企業ブラック・ダイヤモンド・アセット・マネジメントを買収していた。

リー氏は「このプロジェクトは医療業界の新たな基準になり、医療観光の目的地としてのマレーシアの地位強化になる」とした。
(フリー・マレーシア・トゥデー、2月27日)

軽便鉄道シャアラム線が99%完成、9月30日に開業へ

【クアラルンプール】 首都圏軽便鉄道シャアラム線(LRT3)の工事進捗率が98.63%に達し、7月31日にターンキー請負業者によって公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアに引き渡される予定だ。以前の発表通り9月30日に開業する見通し。

アンソニー・ローク運輸相によると、安全性を確保するため無乗客での試運転を2段階で実施する。

第1段階の試運転(TR)と無故障運転(FFR)は、主契約者であるセティア・ウタマLRT3によって、2025年4月中旬から6月下旬まで75日間にわたって実施される。試験期間中、公共陸運局(APAD)が安全性、コンプライアンス、システムの信頼性を評価する。

第2段階の試運転は第1段階のTRとFFRテストが完了しAPADによる承認が出た後に行われるもので、セティア・ウタマLRT3の技術サポートを受けて、LRT3運営会社のラピッド・レールによって2025年7月から8月までの60日間にわたって実施される。

LRT3はセランゴール州ペタリンジャヤのバンダル・ウタマとクラン地区のジョハン・セティアを結ぶ全長37.8キロメートルの路線で、途中のシャアラムやクランを含む26駅が設置される。
(ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、2月27日)