日本とマレーシア、商事紛争調停分野で法務協力を強化

【東京】 マレーシアの商事紛争調停機関、アジア・インターナショナル・アービトレーション・センター(AIAC)と日本商事仲裁協会(JCAA)は調停の分野において協力を強化する覚書を交わした。マレーシア首相府法務部が発表した。アザリナ・オスマン首相府相(法律・制度改革担当)の訪日に合わせ締結された。

商事紛争調停、能力構築、共同研修が協力の柱で、8月に開催の閣僚級対話で内容を詰め、具体的計画に落とし込む。対話には政府認定の仲裁・調停機関の関係者が出席する。マレーシアは調停に関する特別作業班を設ける計画で、裁判に代わる手段として、経費負担も軽い調停を商事紛争解決手段として推進する。

アザリナ氏は日本初の国際調停専門機関である京都国際調停センター、および同志社大学法学部を訪問。また鈴木馨祐法相を訪問し、法務改革、法務のデジタル化などを話し合った。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、5月19日)

対象を絞ったレギュラーガソリン補助金、管轄を財務省に移管

【クアラルンプール】 下半期の実施が見込まれる対象を絞った「RON95」レギュラーガソリン補助金合理化の管轄について、経済省は財務省に正式に移管した。ラフィジ・ラムリ経済相が明らかにした。これを受け長らく発表が待たれていた補助金合理化の実施が間近に迫っているとの観測が強まっている。

ラフィジ氏は、補助金合理化の管轄を財務省に移管する決定は内閣が行ったとした上で、「経済省としては、同問題を内閣に4回提起しており、現在は財務省の対応を待っている状況だ。今後は財務省が補助金合理化のプロセス全体を管理することになる」と言明。 詳細については「公式発表を待つ必要がある」と述べた。

ラフィジ氏によると、RON95補助金合理化は2段階で実施される。第1段階はガソリンスタンドでの業務遂行を含むフロントエンド段階、第2段階はB85グループ(所得下位85%)の受給資格の認定を含むバックエンド段階で、「バックエンド」プロセスは引き続き経済省が担当する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、5月19日)

第1四半期の経常収支、167億リンギの黒字を計上

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局によると、2025年第1四半期の経常収支は166億9,700万リンギの黒字で、前期の129億700万リンギから黒字幅が大幅に増加した。

モノの貿易収支の黒字が前期の369億3,500万リンギから384億9,100万リンギに増加。一方、サービス収支の赤字は前期の10億1,400万リンギから34億3,300万リンギに拡大した。第一次所得収支の赤字は前期の171億3,400リンギから171億3,500万リンギに微増、第二次所得収支の赤字は前期の58億8,000万リンギから12億2,700万リンギに減少した。

金融収支の赤字は前期の93億3,800万リンギから203億1,400万リンギに拡大。直接投資の純流入は前期の134億5,800万リンギから、120億9,400万リンギに減少した。一方、証券投資の純流出は前期の419億8,900万リンギから483億2,500万リンギに増加。金融派生商品は17億1,700万リンギの純流出(前期は26億7,900万リンギの純流入)、その他の投資の純流入は176億3,400万リンギ(同165億1,400万リンギ)となった。

ヤクルト、乳酸菌シロタ株によるカビ毒抑制をマレーシアで確認

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ヤクルト(本社・東京都港区)は16日、マレーシアプトラ大学(UPM)との共同研究で、高温多湿の地域において増殖しやすいカビ毒で発がん性物質のアフラトキシンに関し、ヤクルト独自の乳酸菌シロタ株を含む乳製品を継続飲用することで、体内蓄積の抑制につながったとする研究結果を発表した。

高温多湿な地域では、農作物や動物用飼料にカビが発生しやすく、アフラトキシンを産出。マレーシアでは、食品に含まれるアフラトキシンを摂取したことによる、がん発生率の増加が認められているという。

今回、20―60歳のマレーシア人535人から、尿中や血清中のアフラトキシン量が高い174人を抽出し、2グループに分け比較した。その結果、乳酸菌シロタ株(正式名称:L.パラカゼイ・シロタ株)を含む乳製品を12週間毎日飲用したグループでは、飲用しなかったグループに比べ、有意にアフラトキシン量が減少した。

同社では、この成果を踏まえ、マレーシアのような高温多湿な地域に住む人々のアフラトキシンによる健康被害の予防につなげていきたいとしている。

ASEANサミット、首都圏主要道路が23―28日に断続的閉鎖

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)で開催される第46回東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットに合わせ、首都圏クランバレーの高速道路を含む複数の道路が5月23日から28日まで断続的に閉鎖される。

ブキ・アマン警察本部・交通捜査執行局(JSPT)のモハメド・ユスリ・ハッサン・バスリ局長が明らかにしたところによると、閉鎖されるのは6本の主要高速道路と25本の幹線道路で周辺で迂回措置が取られる。特にクアラルンプール市内中心部が影響を受けるという。

影響を受ける高速道路は、▽南北高速道路中央リンク(ELITE)▽マジュ高速道路(MEX)▽新クランバレー高速道路(NKVE)▽クアラルンプール・セレンバン高速道路▽南北高速道路(NSE)▽ガスリー回廊高速道路(GCE)――。一般道では▽ジャラン・スルタン・イスマイル▽ジャラン・トゥン・アブドル・ラザク▽ジャラン・アンパン▽ジャラン・ブキ・ビンタン▽ジャラン・パーリメン――などが影響を受ける。

本格的な閉鎖措置は5月23日から26日にかけて行われ、各首脳が滞在するホテル、クアラルンプール新国際空港(KLIA)、スバン空港、KLCC、イスタナ・ネガラ間の移動に際して実施される。交通規制は車列が通過する30分前から開始され、サミット期間中は毎日午前8時から午後8時まで、道路封鎖と迂回措置が実施される。5月21、22日には、車列のリハーサル、会場警備、プール業務を含む完全な予行演習も実施される。

交通警察は789人が各地に配備される予定で、一般人に対しては規制ルートを避けて代替道路を利用し、現場の警察官の指示に従うよう求めるほか、▽軽便鉄道(LRT)▽首都圏大量高速輸送(MRT)▽KLモノレール▽バス――などの公共交通機関を優先して使うよう呼びかけている。
(マレーシアン・リザーブ、ザ・スター電子版、5月19日)

外国発行の自動車免許証の切り替えを停止=道路交通局

【プトラジャヤ】 道路交通局(JPJ)は16日、外国人の道路安全基準遵守を強化するための取り組みの一環として、外国の自動車運転免許証のマレーシアの免許証(LMM)への切り替え措置を5月19日付けで停止すると発表した。

すでに発行済みのLMMについては今後も有効となる。また新たな規定は外交団員やマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラム参加者など、特定の申請者には適用されない。

一方、12カ月未満の短期滞在でマレーシアに居住する外国人については、日本を含む「1949年道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」および「1968年道路交通に関する条約(ウィーン条約)」の締約国を対象に、自国の関連当局が発行する国際運転免許証(IDP)を使用して運転することができる。

JPJのアエディ・ファドリ・ラムリ局長は、現政権による道路安全の向上、ガバナンスの強化、公共サービスの質の向上に向けた取り組みとコミットメントの一環だとした上で、LMMを申請する外国人はマレーシア国民と同じ手続きに従う必要があると述べた。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、5月16日)

製造業向けメタルテック&オートメックス、KLで開催

【クアラルンプール】 東南アジアの製造業、オートメーション、エンジニアリング業界が一堂に会する「メタルテック&オートメックス2025」が17日まで、クアラルンプール(KL)のマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開催されている。29回目の今年は、機械・エンジニアリング産業連盟(MEIF)が主催する「先進機械・エンジニアリングサミット」(AMES)も同時開催となった。

今年のテーマは、「持続可能な製造業:スマートソリューションからAIイノベーションまで」。ドイツ、韓国、台湾、中国、シンガポールなど40カ国から1,500社以上が参加し、5,000点を超える先端技術が展示され、14日からの4日間で2万人超の来場が見込まれる。両イベントが初共催になったことで、技術革新と政策対話の連携を強化し、産業変革のさらなる加速を目指すという。

またオートメックスについて、主催企業インフォーマ・マーケッツは今年は11月4―6日の日程でペナン州での単独開催も予定。マレーシア北部の製造業で、スマートオートメーション、ロボティクス、人工知能(AI)などの技術への需要の高まりを反映しているという。
(ザ・スター、5月15日、デイリー・エクスプレス、5月14日)

NY発の鉄板焼きレストラン「ベニハナ」、スリアKLCCに開業

【クアラルンプール】 米ニューヨーク(NY)発祥の有名鉄板焼きレストラン「Benihana(ベニハナ)」がこのほど、マレーシア1号店となる店をクアラルンプールのスリアKLCC内にオープンした。

同店はカウンター席が10―12席、メインダイニングエリア68席で構成、近く個室も備える予定。鉄板焼きメニューをはじめ、3種類の懐石コース、ランチ用の定食など、さまざまなメニューを用意している。営業時間は午前10時―午後10時。

KLなどでレストランを展開する地元のコンティニュイティ・ホスピタリティー・グループが、タイを拠点にホテルなどを運営するマイナー・インターナショナル(MINT)とのマスターフランチャイズ契約で開店した。ベニハナは1964年に故ロッキー青木氏がNYで開業し、現在、世界で79店舗が展開されているという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月13日、ベルナマ通信、5月8日)

アンワル首相、プーチン大統領とMH17便問題で協議

【モスクワ】 ロシアを訪問したアンワル・イブラヒム首相は、14日にモスクワで行われたウラジーミル・プーチン大統領との会談の際に2014年にウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空MH17便に関して協議したことを明らかにした。

これに先立つ12日、国際民間航空機関(ICAO)理事会は撃墜の責任はロシアにあると認定。これについてアンワル氏は、マレーシア国民、特に犠牲者の遺族の代表として、二国間協議の際にプーチン氏にMH17便の責任問題を提起したという。

プーチン氏は犠牲者の遺族に同情と哀悼の意を伝えた上で、徹底的かつ包括的、政治的に偏らない調査を求める姿勢を改めて強調。「当初から独立した詳細な調査を求めており、報告書の信頼性を確保するためにロシアは全面的に協力する用意がある」と強調した。これに対しアンワル氏は、プーチン氏の見解を犠牲者の遺族に伝えると述べたという。

アンワル氏は、「プーチン氏が協力する意思がないと言ったのは事実ではない。しかし彼は独立性がないと考えるいかなる機関とも協力することはない」と述べた。

アムステルダム発クアラルンプール行きのMH17便は2014年7月14日、親ロシア派分離主義者とウクライナ軍の戦闘の中、ロシア製の対空ミサイルで撃墜され、乗員乗客298人が死亡。それぞれ196人、38人の国民が犠牲となったオランダとオーストラリアの両国が2022年、ロシアを相手取ってICAOに提訴していた。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、5月15日)

第1四半期のGDP成長率はプラス4.4%、貿易は鈍化

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は16日、2025年第1四半期(1ー3月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比プラス4.4%だったと発表した。4月に統計局が発表した事前予測値から変化はなかった。

堅調な消費者需要と設備投資に支えられて、14四半期連続でプラス成長を維持したが、鉱業輸出の減少が主な要因となって輸出の伸びが鈍化したことで前期の4.9%を下回った。サービス業が引き続き経済成長を牽引し、鉱業・採石業を除くすべてのセクターがプラス成長を記録した。需要面では、民間最終消費支出と総固定資本形成が成長を牽引した。

サービス業は卸売・小売業、運輸・倉庫、ビジネス・サービスの業績向上により、前期の5.5%には及ばなかったものの5.0%のプラス成長となった。セクター別の成長率が最も高かったのは建設業で、すべてのサブセクターの堅調な伸びに支えられ、前期のプラス20.7%は下回ったものの14.2%と大幅成長となった。

製造業は電気・電子・光学製品(7.8%増)、植物性・動物性油脂・食品加工(9.2%増)、石油・化学品・ゴム・プラスチック製品(2.6%増)が下支えし、前期(プラス4.2%)とほぼ同水準の4.1%のプラス成長となった。農業は前期のマイナス0.7%からプラス0.6%に改善したが、鉱業は原油・コンデンセートと天然ガスが減少したことから、前期のマイナス0.7%からマイナス2.7%に減速した。

国内需要は前期のプラス6.4%からプラス6.0%に下がり、民間消費と民間投資はそれぞれ5.0%、9.2%成長となった(前期はプラス5.3%、プラス12.7%)。公共支出は前期のプラス4.0%からプラス4.3%に加速。公共投資もプラス10.0%からプラス11.6%に加速した。前期はプラス8.7%だったモノとサービスの輸出はプラス4.1%に、輸入もプラス5.9%からプラス3.1%にそれぞれ減速した。

中銀は声明の中で、2025年の成長については、世界的な政策不確実性の高まりが世界需要を圧迫する中で、貿易摩擦の激化が国内の成長見通しに影響を与えるだろうと指摘。当初の予測である4.5―5.5%よりも若干低い成長率となる可能性が高いとした。その上で、米国の「相互関税」実施に先立ち、電気・電子などの輸出活動の前倒しや観光客の増加によってある程度緩和される可能性があるとし、底堅い国内需要も引き続き成長を支えるだろうとした。