禁止内容含むメッセージを全面ブロック、9月1日に施行

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC) は、9月1日よりハイパーリンク、個人情報の要求、コールバック番号などの禁止コンテンツを含むSMSメッセージを全面的にブロックするとの通達を出した。

SMSサービスを利用したフィッシングサイトへの誘導、マルウェアの感染、公的機関を装う詐欺などからユーザーを保護するための取り組み。こうした違反SMSをまだ受け取っている場合には、電話番号またはショートコードの詳細と受信したメッセージのスクリーンショットを添えて、ウェブサイト(aduan.mcmc.gov.my)を通じてMCMCに苦情を申し立てることができる。

MCMCは今年2月14日、すべての通信事業者に禁止コンテンツを含むSMSをブロックするよう指示を出した。その後、真正なショートコードを持つ登録企業が行う必需サービスにおいては、ユーザーの利便性を考慮してURLまたは個人情報を含めることを例外的に認めることになったが、この例外措置も8月31日で終了した。

セルコムDigiなどの通信事業者は、禁止されているコンテンツを含むSMSを全面的にブロックする指示が、国内外の個人対個人 (P2P) SMS とアプリケーション対個人 (A2P)・企業SMSの両方に適用されることをFAQで発表している。ユーザーが海外にいる場合やローミングサービスを使用している場合にもブロックは適用される。

(ザ・スター、9月2、3日)

露プーチン大統領、BRICSサミットへアンワル首相を招待

【ウラジオストク】 第9回東方経済フォーラム(EEF)出席のためロシア極東を訪問したアンワル・イブラヒム首相は4日、ロシアのプーチン大統領から10月22―24日の日程でロシア・カザンで開催される次期BRICSサミットへの招待を受け、これを受諾したことを明らかにした。

プーチン大統領からの招待は、ワーキングディナーの最中に直接本人から伝えられたもので、アンワル首相は自身のフェイスブック上で、「ロシアにとってマレーシアがいかに重要であるかを明確に証明するもので、BRICSに参加するという我々の最終目標に向けた重要な一歩だ」と述べた。

BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、イラン、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦で構成される政府間組織で、アンワル首相は先にBRICSへの参加の意向を示しており、7月に参加申請書を送付したとされる。

アンワル首相はまたロシアとの二カ国会議中に、マレーシアが議長国を務める2025年東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議にプーチン大統領を招待したことを明らかにした。

アンワル首相の訪露はこれが初めてで、プーチン大統領との会談もこれが初めて。

(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、9月4日)

シンワワイズ、マレーシアのパームヤシ殻事業を売却

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 シンワ・ワイズ・ホールディングス(Shinwa Wise Holdings、本社・東京都千代田区)は3日、子会社のシンワARTEXが、全額出資するマレーシア子会社のシンワAPECマレーシア(SAM)の全株式を売却し、あわせて債権も放棄すると発表した。

SAM は2017年3月より PKS(パームヤシ殻)の販売事業を行ってきたが、PKSの原料であるパームヤシの仕入れ価格が上昇し利益を圧迫することや、パームヤシの量的な確保が困難になる可能性があるなどの要因がグループ業績に影響を及ぼす可能性があると判断。売却に踏み切った。SAMの株式譲渡により、グループの経営資源をアート関連事業に集中するため、非中核の再生可能エネルギー関連事業を縮小する。

株式の譲渡先や譲渡額については明らかにしていない。債権放棄額は約4億2,554万円で、2024年5月期までに貸倒引当金を計上している。

メディカロイドの手術支援ロボット、マレーシアで販売承認を取得

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 医療用ロボットのメディカロイド(本社 ・兵庫県神戸市)は4日、同社の手術支援ロボットシステム「hinotori(火の鳥)サージカルロボットシステム」が、マレーシア医療機器局(MDA)より、販売承認を取得したと発表した。

メディカロイドは、川崎重工業と医療機器メーカーのシスメックスの共同出資により2013年に設立。2015年より内視鏡手術支援ロボットの開発に着手し、5年の開発期間を経て「hinotoriサージカルロボットシステム」の提供を開始した。同システムは、川崎重工業の50年以上の歴史を持つロボット技術と、シスメックスの医療分野におけるネットワークおよび知見を活用し、手術に求められる術者の微細な動きを実現する手術支援ロボットとして開発されている。

メディカロイドは今後も、手術支援ロボットの海外への提供を通じ、グローバルな医療貢献に取り組んでいく方針だ。

ペナンの「ヘリテージ1926ホテル」、2026年に営業再開へ

【ジョージタウン】 2020年に閉業していたペナン州ジョージタウンの「ヘリテージ1926ホテル」が改装の上、2026年に営業を再開する。同ホテルは1926年に建てられた24棟連棟式の歴史的建造物。

地元企業のジェットブルーが、ホテル所有者であるペナン開発公社(PDC)との間で15年間のリース契約を締結した。ジェットブルーは、シンガポールのホテル運営企業アスコット・インターナショナルとも提携契約を締結し、アスコットが同ホテルの改装・運営を担当する。改装費用は2,000万リンギ。

PDC会長を兼任する、ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、ジェットブルーは入札で選定されたとし、15年間のリース契約にさらに15年間の延長オプションが付属すると説明。改装については、歴史的価値がある建物の構造や外観は維持され、内装のみの更新を行うと述べた。客室数は小部屋の統合により、96室から78室に変更される。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、9月3日)

KLIA2内に「カプセルトランジットMAX」が正式オープン

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)第2ターミナル内に3日、高級ホテル「カプセルトランジットMAX」が正式オープンした。「カプセルトランジット」シリーズでは最高級ブランドであり、国内線・国際線のトランジット客を対象としている。

「カプセルトランジットMAX」は、46室の客室に加え、ラウンジやスパ、ジム、会議室、イベントスペースも備える。浴槽が付属する「エグゼクティブルーム」、滑走路の眺望が楽しめる「滑走路スイート」なども用意する。ラウンジでは、植物性食品をベースとした温かい食事や軽食、ノンアルコール飲料などを提供する。

カプセルトランジットは2014年創立。KLIA第1・2ターミナルでカプセルホテルを運営している。2026年のマレーシア観光年を見据え、さらなる増床も計画しているという。

(ビジネス・トゥデー、9月3日)

格安航空エアアジア、KL―ラブハンバジョ線を開設

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは3日、クアラルンプール(KL)とラブハンバジョ(インドネシア東部フローレス島)を結ぶ新たな直行便運航を開始した。

火・木・土曜の週3往復の運航で、スケジュールは往路の「AK336」便がKL発11時10分、ラブハンバジョ着14時25分。復路の「AK337」便がラブハンバジョ発14時55分、KL着18時35分となっている。エアアジアは現在、マレーシアからインドネシアの15都市に乗り入れている。

KLとラブハンバジョを結ぶ国際直行便運航はこれが初めて。ラブハンバジョは世界最大のトカゲ「コモドドラゴン」の生息地で知られるコモド島観光の玄関口。インドネシアの重要観光地トップ5のひとつであり、同国政府は2024年に50万人以上の観光客を誘致することを目指している。

エアアジア直行便の就航により、KLを経由するアジア各国や豪州からの旅行客の利便性向上に寄与すると期待される。

(ビジネス・トゥデー、9月3日、エアアジア発表資料)

ビントゥル港でのLNG積み込みに遅れ、液化施設で問題

【シンガポール】 サラワク州ビントゥル港の液化天然ガス(LNG)施設で問題が起こり、LNG運搬船への積み込みに遅れが出ている。消息筋の情報としてロイター通信が伝えた。同ターミナルからは複数の日本企業がLNGを輸入している。

同ターミナルを運営しているのは、国営石油会社のペトロナスや新日本石油などが出資するマレーシアLNGティガで、LNG年産能力は約3,000万トン。4社が9つの液化施設を運営しており、第7施設は予定していた保守を8月に終えた。しかし第4施設で問題が生じ、予定外の保守が必要になった。第8、9施設でも予定外の保守があったという。問題のあった4施設とも現在は復旧している。

エネルギー関連のコンサルタント、ライスタッドエネルギーは8月30日、上流部門や熱交換機に問題があり、第7、8施設で生産が落ち、第4四半期の積み出しに影響する可能性があるとしていた。

9月4日の時点で少なくとも7隻のLNG輸送船が積み込みを待っている。通常、積み込みを待っているのは2-3隻。マレーシアLNGティガは東北電力、東京ガス、東邦ガス、大阪ガス、東京電力などとLNG売買契約を交わしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月4日、エッジ、9月3日)

富士リアルティ、マレーシア不動産の販売でホールフィールドと提携

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 不動産の富士リアルティ(本社・神奈川県藤沢市)は3日、東南アジア不動産の販路拡大に向け、マレーシアの日系不動産企業ホールフィールドとの間で業務提携契約を締結したと発表した。

富士リアルティは、世界最大級の不動産ネットワーク、センチュリー21の加盟店であり、日本、タイ、カンボジアの三拠点で不動産・建築事業を展開している。ホールフィールドは、マレーシア不動産物件の売買や賃貸仲介などを行っている。

今回の提携により、富士リアルティはホールフィールドが取り扱うマレーシア不動産を販売代理店として顧客に紹介し、ホールフィールドは富士リアルティが取り扱うカンボジア不動産を販売代理店として顧客に紹介できるようになった。これにより双方の販路拡大と東南アジア市場における業務拡大を推進する。具体的には、共同マーケティング活動、現地視察ツアーの企画、金融機関との連携強化などを行っていく計画だ。

シャアラムのエルミナレイクサイドモール、開設週に18万人を集客

【クアラルンプール】 不動産開発大手のサイム・ダービー・プロパティは8月22日、セランゴール州シャアラムのエルミナ地区にショッピングモール「エルミナ・レイクサイド・モール」をソフトオープンし、22日―29日の週に18万人以上を集客したと発表した。

「エルミナ・レイクサイド・モール」は、クアラルンプール(KL)のKLイーストモールに次ぎ、サイム・ダービー・プロパティが完全所有する2番目のショッピングモール。5エーカー(14.16ヘクタール)のエルミナ都市公園と湖に近接し、豊かな緑と一体化したオープンコンセプトの設計で、自然採光を確保している。売り場面積は21万4,000平方フィート。アンカーテナントとしてスーパーのジャヤ・グローサーと豪州系家電量販店のハーベイ・ノーマンが入居している。100以上の店舗やサービスを取り揃え、テナント入居率は98%に達している。

新規オープンを記念して、9月16日まで、子ども向けアクティビティや限定プロモーション、ライブパフォーマンスなどのイベントを用意する。その後も継続的にイベントやプログラムが開催される予定だ。

(ザ・スター電子版、エッジ、9月2日)