奇瑞「オモダ5」で後輪車軸脱落、認可停止で再リコール

【クアラルンプール】 道路交通局(JPJ)は、走行中に後輪車軸が脱落する事故が発生したことを受け、中国自動車大手、奇瑞汽車(チェリー)のスポーツ車(SUV)「オモダ5」の車両型式認可(VTA)を停止し、新規登録を中止した。

問題の事故は10月6日、ジョホール州ジョホールバルのイオン・モール・テブラウ・シティ近くのジャラン・パンダンで発生。SNSに投稿された写真や動画には、車体から後輪の車軸ごとサスペンション部品と車輪が脱落し、半壊状態で路上で立ち往生した「オモダ5」が映っている。

JPJは奇瑞汽車の現地法人、チェリー・オート・マレーシアに対し、部品番号、生産ロット、車両識別番号(VIN)などを用いて対象車両を特定し、リコールを実施するよう指示した。認可停止の解除は、是正・予防措置が完了し、すべての安全上のリスクが解消されたとJPJが確認した後となる。

チェリー・オートは12日、影響を受ける車両を対象にリコール(回収・無償修理)を開始すると発表した。リコール対象は旧型オモダ5の「C」と「H」の各仕様。対象車両は点検を受け、必要に応じて部品を交換する。

「オモダ5」は2024年4月にも、走行中に後輪車軸が脱落する事故が発生し、600台をリコールした。当時、チェリー・オートは溶接装置の先端部の調整不良が原因と説明し、2023年8月15日に生産された車両のうち60台で影響を受ける部品を確認したと説明していた。

今回の不具合との因果関係や原因については、現時点で確定していない。「オモダ5」はすでに販売終了しており、2025年9月に「チェリーO5」に置き換えられた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ポールタン、10月12日)

煙害で「不健康」20カ所、ジョホール州など学校休校を継続

【クアラルンプール】 煙害(ヘイズ)による影響で、13日も前日に続きジョホール州、マラッカ州、ネグリ・センビラン州、プトラジャヤでは学校が休校となる一方、クアラルンプール、セランゴール州(一部地域を除く)では学校が再開した。さらに、プトラジャヤを除く、ジョホール州など3州は14日も休校が発表された。

13日午前10時40分時点で、環境局の全国68カ所の観測地点のうち、大気汚染指数(API)が101―200の「不健康」を記録したのは20カ所だった。前日午後の23カ所から減少したものの、ジョホール州内が引き続き最も多く、8カ所となった。特にパシル・グダンでは全国で最も高い181を記録し、前日午後の174から上昇した。

13日午後3時時点では、全国22カ所で「不健康」となった。

教育省はこれまでに各州の教育局長に対し、APIに基づいて翌日の学校の授業体制を決定し、発表するよう通達した。平日は午後5時45分までに発表。週末については、金・土曜が休みのケダ州、クランタン州、トレンガヌ州では土曜の午後2時45分までに、それ以外の州では日曜午後2時45分までに発表するよう指示している。

ファドリナ・シデク教育相は12日、保護者らに対し州教育局や各学校からの最新の発表に注意するよう促すとともに、API指数が高い地域では屋外活動時のマスク着用などの対策を呼びかけた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、10月12日、マレー・メイル、10月12、13日)

半島部などで煙害悪化、セナイ空港や学校休校など影響拡大

【クアラルンプール】 ジョホール州のセナイ国際空港(LTAS)で8日、煙害(ヘイズ)による視界不良のため、到着地変更や遅延など計5便に影響が出た。

アンソニー・ローク運輸相も同日早朝、クアラルンプール新国際空港(KLIA)からLTASに向かう予定だったが、1時間45分遅れで離陸許可が出たという。このほか、LTASに到着予定の便の中で、KLIAや、シンガポールのチャンギ空港に目的地が変更になった便もあった。

この日、州内の7地域で、大気汚染指数(API)が101―200の「不健康」を記録した。アンワル・イブラヒム首相は汚染緩和のため、雲が発生しやすい地域で人工降雨作戦を強化していることを明らかにした。

しかし、9日午前8時半時点では、環境局の全国68カ所の観測地点のうち38カ所でAPIが「不健康」となり、大気汚染が広範囲に拡大した。8日から小中学校が休校となっているジョホール州に加え、9日はセランゴール州、マラッカ州、ネグリ・センビラン州、クアラルンプール、プトラジャヤなどでも休校となった。教育省は、APIが180を超えた地域では9日から、150を超える状態が3日連続した地域では12日から、それぞれ休校とするよう指示している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、10月8日、マレー・メイル、10月8、9日)

来年上期に気温40度の可能性、気象局が警戒呼びかけ

【クアラルンプール】 マレーシア気象局(MetMalaysia)は8日、2026年末に非常に強いエルニーニョ現象(長期にわたり海面水温が平年より高い状態)、いわゆる「スーパー・エルニーニョ」が発生した場合、27年1月から5月にかけて国内の一部地域で気温が40度に達する可能性があるとの見通しを示した。

マレーシア気象局のモハマド・ヒシャム局長は、国際的な観測・研究機関による気候モデルの予測を踏まえ、スーパー・エルニーニョが発生する可能性がほぼ100%に近づいていると言明。今回のエルニーニョの強度が1950年以降に観測された過去のエルニーニョを上回る確率は約70%との見方を示した。

最新の予測では、2027年1―5月の暑季のピークに、半島マレーシア北部の複数の気象観測所で40度に達する可能性があるという。半島部北部・内陸部のほか、サバ、サラワク両州の内陸部でも平年を上回る気温となる可能性がある。気象局は北東モンスーンが終わる1月から5月にかけて、猛暑や熱波のリスクが高まるとみている。

降雨量の減少や乾燥期間の長期化は、集水域やダムなどの水資源に負担をかけるほか、農業をはじめ、水不足の影響を受けやすい産業にも影響を及ぼす可能性がある。さらに森林火災や泥炭地火災のリスクが高まる。これに伴い、国内だけでなく国境を越えた煙害(ヘイズ)が発生する可能性もある。

過去の例では、1997―98年と2015―16年にスーパー・エルニーニョが発生し、国内での最高気温が通常より極端に高くなった。1998年4月9日には、ペルリス州チュピン気象観測所でマレーシアの観測史上最高となる40.1度を記録した。2016年4月10日には、パハン州ジェラントゥート近郊のバトゥ・エンブン気象観測所で39.3度を記録している。
(マレー・メイル、バイブス、9月8日)

サラワク州西南部で一時非常事態宣言、煙害による大気悪化で

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マレーシア政府は4日、サラワク州西南部のセリアン地区で煙害(ヘイズ)による大気汚染が深刻化し、公衆衛生と安全に危険を及ぼす水準に達したとして、同地区全域に非常事態を宣言した。ただ大気汚染はその後改善に向かい、非常事態宣言は7日午前解除された。

サラワク州は隣接するインドネシア側で発生した森林火災の影響を受けて煙害が拡大。4日にはセリアンの大気汚染指数(API)が「危険」レベルの「500」を超える「519」に達し、これを受けて同州政府が連邦政府非常事態宣言を要請していた。

セリアン地区ではその後、大気汚染がやや改善に向かい、7日午前には「非常に不健康」レベルの「222」となった。これにより「非常に不健康」レベルは同州サマラジュと合わせて2カ所のみとなり、「危険」レベルはゼロとなった。

同時刻においては、▽クアラルンプール(KL)▽ペタリンジャヤ▽セレンバン▽マラッカ▽シャアラム――など40カ所で「不健康」レベルを計測した。

連邦政府・首相府(PMO)は7日の非常事態宣言解除声明にあたって、「特にセリアンとサマラハンなど、いくつかの地域ではAPI値が依然として非常に危険なレベルにある」と言明。連邦政府とサラワク州政府が引き続き状況を綿密に監視していくとし、「影響を受けている地域の住民は屋外活動を控え、当局が発令する指示を厳守するよう強く勧告する」と述べた。

非常事態宣言が一時発出されたことを受け、サラワク州教育局は4日、9月7日から11日までの5日間、州内647校を休校すると発表している。

ASEAN特別気象センター、煙霧で「レベル3」警報を発動

【クアラルンプール】 東南アジア諸国連合(ASEAN)特別気象センター(ASMC)は27日、長期的な乾燥状態を背景に、ASEAN南部でホットスポット(火元)と煙霧の状況がさらに悪化したとして、越境煙霧に対する最高レベルとなる「レベル3」警報を発動した。マレーシアでは南西季節風の影響により、サラワク州西部や半島部西側で煙害や視界不良が続く可能性がある。

ASMCによると、24日に米海洋大気庁(NOAA)の人工衛星「NOAA-20」が確認したホットスポットは、インドネシア領カリマンタンで287カ所、同スマトラ島で65カ所で、翌25日にはそれぞれ190カ所、81カ所が確認された。

カリマンタンではホットスポットの集中地域から中程度から濃い煙霧が広範囲に発生しており、特に西カリマンタンから北方向へ移動する越境煙霧が確認されている。南部・中部スマトラでも広い範囲で同様の煙霧が観測された。

マレーシア気象局は、今週は南西風が強まると予測。インドネシア側で発生した煙や煙霧が風に運ばれ、サラワク州西部およびマレー半島西部の一部で視界が悪化する可能性があるとしている。ASMCの最新の煙霧・気象報告でも、西カリマンタンのホットスポットから発生した中程度から濃い煙の帯が北上し、サラワク州西部へ流入していることが確認された。

カリマンタン各地とスマトラ島中・南部のホットスポットからも煙の帯が発生している。西・南カリマンタン、スマトラ島中・南部、西サラワクの複数の大気質観測地点では、「不健康」から「危険」水準の大気汚染が記録された。

マレーシア気象局は、対象地域の住民に対し気象状況や警報について同局の公式ウェブサイトやSNSで最新情報を確認するよう呼びかけている。また、気象情報を提供するスマートフォンアプリ「myCuaca」の利用も推奨している。「不健康」レベルは28日午前11時時点で20カ所で観測されている。
(ベルナマ通信、ビジネス・トゥデー、8月27日)

セランゴール州とKL、首都圏洪水対策で5項目の緊急措置を推進

【プトラジャヤ】 セランゴール州政府と連邦政府の連邦直轄地部は、首都圏クランバレーで頻発する洪水被害を抑制するため、5項目の対策を実施することで合意した。ハンナ・ヨー首相府相(連邦直轄領担当)とセランゴール州のアミルディン・シャリ州首相が23日に協議し、共同声明を発表した。

両者はまず、2週間以内に技術会合を開催する。合意した主な対策は、▽バトゥ・ダムとクラン・ゲート・ダムの貯水能力見直し▽新たな洪水調整池の候補地の特定▽既存の洪水調整池3カ所の拡張▽河川の浚渫と土砂除去の推進▽技術面・費用・財源・実施方法の調整――の5項目。

技術会合では、事業の実施場所や範囲、概算費用、財源、実施方式などを具体化する。政府は次回国会会期および2027年度予算案の提出前に予備的な内容を取りまとめる方針だ。進捗状況を確認し、未解決の問題を処理するため、定期的な協議も実施する。

バトゥ・ダムとクラン・ゲート・ダムについては、現在の貯水能力が今後20―30年間の水管理需要に十分対応できるかを調査する。同時に洪水リスクを低減できる上流地域について、新たな洪水調整池の建設候補地も探す。候補地の選定では、技術的な適性だけでなく、土地の所有・利用状況、環境や地域住民への影響、洪水軽減効果などを考慮する。

セランゴール州灌漑排水局(JPS)は、貯水能力の増強に適した既存の調整池として、カンポン・ラクサマナ池、スンガイ・ケルタス池、ブキット・ラゴン池の3カ所を特定する。うちブキット・ラゴン池は森林保護区内に位置しているため、調整池として利用するには保護区指定の解除が必要となる。

また、河川の浚渫・土砂除去については、セランゴール州JPSとクアラルンプールJPSが、両地域で対策が必要な河川を共同で特定する。浚渫によって発生する土砂の処分場所として、クアラルンプールJPSがセランゴール州内で30エーカー(約12.1ヘクタール)の適地を探す。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、8月23日)

マレーシア航空の成田発便が離陸中止、エンジン不具合か

【千葉/クアラルンプール】 20日午前10時40分ごろ(日本時間)、成田空港でクアラルンプール行きのマレーシア航空MH89便が離陸滑走中、機体から黒煙が上がり、離陸を中止した。乗員乗客約160人にけがはなかった。これに伴い、A滑走路は約2時間半にわたり閉鎖された。

同便はエアバスA330ー300型機を使用。左エンジンに不具合があったとみられ、マレーシア航空は同便を欠航とし、機体の技術点検を行っている。影響を受けた乗客には、振り替え便の手配などを実施。「乗客と乗務員の安全と健康は、当社の最優先事項である」との声明を発表した。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、8月20日)

サバ州東側沿岸、危険レベル1に引き下げ=外務相

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本の外務省は15日、サバ州東側沿岸などに出していた「危険情報」のレベルを引き下げた。

同省では、身代金目的の誘拐事件が2014年頃に多発していたことなどを受け、サバ州東側のタワウからサンダカン、クダットにかけての沿岸と、周辺の島しょ部に「危険情報」を発出していた。

今回、誘拐事件が2020年1月以降発生しておらず、治安が回復していることから、沿岸部(バンジ島及びバラムバンガン島含む)についてはレベル1(十分注意)、島しょ部はレベル2(不要不急の渡航自粛)に、2024年12月に続き、それぞれ1段階ずつ引き下げた。

また引き続き最新の治安情報の入手に努め、十分な安全対策を講じるよう呼びかけている。

LRTアンパン/スリペタリン線チャンソウリン駅付近で脱線事故

【クアラルンプール】 故障などのトラブルが相次いでいる首都圏軽便鉄道(LRT)で、今度はアンパン/スリ・ペタリン線のチャン・ソウ・リン駅構内で6両編成の列車が脱線する事故が28日午前10時ごろ、発生した。

事故を起こした列車には25人が乗っていたがケガはなかった。ポイントの故障が脱線の原因とみられている。同駅はアンパン線とスリ・ペタリン線の分岐駅であったため、両線とも付近の上下線が不通となり、セントゥル・ティムール方面はプドゥ駅で、プトラジャヤ方面はバンダル・タシク・セラタン駅でそれぞれ折り返し運転、チェラス―バンダル・タシク・セラタン間とアンパン―パンダン・ジャヤ間はそれぞれシャトル運転となった。不通区間には代替バスが運行されている。

アンソニー・ローク運輸相は「極めて深刻な事故」と表現し、公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアに対し「最大限の」懲罰措置を指示。同社の経営陣のいかなる者も責任を免れることはできないと警告した。公共陸運局(APAD)が事故調査を開始。運輸省は特別調査チームを設置した。

LRTアンパン/スリ・ペタリン線は1996年開業しその後も延伸を続けたが、老朽化が囁かれていた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレー・メイル、5月28日)