固定電話の番号ポータビリティ、来年末までに開始

【ペタリンジャヤ】 固定電話の契約者は、個人・企業を問わず、2022年末までに、利用中の電話番号を変更せずに別の通信事業者へ乗り換えることができるようになる。
固定電話ポータビリティ(FNP)は、2008年に導入された携帯電話番号ポータビリティ(MNP)と同様、他サービスへの乗り換えのハードルを下げる。通信業界の監督機関であるマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)がFNPに関する公開調査を行ない、通信市場の競争に好影響をもたらすとして実施を決めた。詳細については、今年第3四半期までに設立されるワーキンググループを通じて検討される。
現状、国内固定電話市場では通信大手のテレコム・マレーシア(TM)が90%近くのシェアを持っており、競争原理が働いておらず、アナログベースの基本的な電話サービスしか提供できていない。世界的にはFNPはGDP上位50カ国の75%で実施されており、中小企業のイノベーションや通信費の値下げが進んでいるという。
固定電話ビジネスに本格的に参入するには、光ファイバーネットワークなどへの追加投資が必要となり、またサービス間の価格競争も始まることになる。一方、デジタル化や次世代の革新的なサービスを展開するには、消費者の選択の自由を促進するFNPが必要という声も業界より多く上がっており、TMを除くすべての通信業者がFNP導入に賛成の声を上げている
(ザ・スター、7月30日)

緊急令無効発表に国王が異議、野党の追求で国会は大荒れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 政府が非常事態宣言下で出された緊急令を無効にすると発表したことについて、アブドラ国王が自身の承認を得ていなかったとして遺憾の意を表明。この問題を野党が追求、国会敷地内で新型コロナウイルス「Covid-19」感染者が2人出たことも重なって審議が度々中断するなど、29日の国会は大荒れの展開となった。
緊急令の無効化は26日の国会でタキユディン・ハッサン首相府相(法務担当)が述べたもので、これに対し王宮側は29日に発表した声明の中で、アブドラ国王は緊急令の無効化に同意したことはないと主張。一方的な発表が国会を混乱させていると国王が遺憾の意を示していると述べた。
これを野党側が国会で取り上げ、王宮の発表通りであればムヒディン政権による独断専行でだと批判。憲政の危機であり看過できないとして、本当に国王の同意があったのかどうかタキユディン氏を追求した。タキユディン氏は週明けに回答するとして即答を避けた。
ムヒディン・ヤシン首相の責任を問う声も上がっており、野党連合・希望同盟(PH)のリーダー、アンワル・イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR党首)は内閣不信任案を提出すると宣言。ムヒディン政権を支持してきた統一マレー国民組織(UMNO)のアハマド・ザヒド・ハミディ総裁(元副首相)も、ムヒディン首相とタキユディン氏の辞任を求める声明を発表した。PHに加わらず独自路線をとるマハティール・モハマド前首相(祖国戦士党=ペジュアン会長)も、ムヒディン首相に辞任を求めた。
29日は国会職員2人が感染していることが判明。国会審議が数度にわたって中断され国会議事堂がロックダウンとなり、議員や職員たちが感染検査を受けて陰性が判明するまで国会内に留め置かれる事態も起きた。

 

新型コロナの新規感染者数は1万6840人、セランゴールが最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は30日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万6,840人となったと発表した。アクティブ感染者数は18万3,706人で、累計感染者数は109万5,486人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く6,092人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,114人)▽ケダ州(1,281人)▽ジョホール州(1,104人)▽ネグリ・センビラン州(1,079人)▽サバ州(1,066人)▽ペラ州(810人)▽ペナン州(689人)▽クランタン州(656人)▽マラッカ州(581人)▽パハン州(540人)▽サラワク州(450人)▽トレンガヌ州(258人)▽プトラジャヤ(100人)▽ペルリス州(13人)▽ラブアン(7人)ーーが続いた。1万2,179人が新たに回復し、累計治癒者は90万2,921人となった。死者数は134人で、累計で8,859人となった。

保健省によると、29日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が49.4%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が48.3%、カテゴリー3(肺炎の症状)が1.2%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.8%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.3%となった。
また同日確認されたクラスターは、36カ所だった。職場で18カ所、コミュニティで14カ所、残りはケアセンターや透析センター、拘留所などでクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が9カ所と最多だった。

楽天トレード、ポイントを手数料に充当できるサービス開始

【クアラルンプール】 オンライン証券の楽天トレード(RT)は、口座開設時などに獲得できるRTポイントを売買手数料に充当できる新たなサービスを開始した。
実質的に手数料ゼロとなるため、売買促進に繋がると期待される。導入月にはRTポイントの80%が売買手数料へ充当された。
三瀬和正・最高経営責任者(CEO)は、デジタル取引に関心をもつ新世代の個人投資家が着実に増加しているとした上で、オンライン個人投資家は証券取引プラットフォームを選ぶ際に「手頃さ、ユーザビリティ」を重視する傾向があると指摘。最終的に顧客に利益をもたらす形で市場での優位性を維持していくと述べた。
RTポイントは基本的に売買手数料2リンギ発生するごとに1ポイント発生するが、それ以外も新規口座開設や現金預金、友人や家族の紹介、様々なキャンペーン参加によっても獲得できる。これまではエアアジアBIG、ボーナスリンク、Boostのパートナーポイントに交換することが出来た。
楽天トレードは6月30日時点で口座数が21万5,000口座を突破し、売買代金は約800億リンギに上っている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、7月28日)

シノファームとJ&Jのワクチンも販売へ

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症のワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は28日、中国医薬集団(シノファーム)および米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについて、民間部門への販売と政府の追加調達が可能になったと明らかにした
カイリー大臣が国会で明らかにしたところによると、2社のワクチンは医薬品管理庁(DCA)より条件付きの承認を得た。全国新型コロナ予防接種プログラム(NCIP)では、アストラゼネカの「ヤンセン」、「バキスゼブリア」、「アストラゼネカ」、ファイザーの「コミナティ」、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の「コロナバック」、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)の「コンビデシア」が使用されている。今後新たに2社のワクチンも政府調達などで接種に利用する予定だ
またカイリー大臣は、ワクチンの調達の透明性に関して疑問の声が上がっていることについて、透明性確保のために公会計委員会(PAC)に詳細を提出したと言明。NCIPにはこれまで58億リンギを割り当てているとした。
(マレーシアン・リザーブ、7月28日)

食事宅配サービス手数料の値下げを要請=小売業団体

【クアラルンプール】 マレーシア小売チェーン協会(MRCA)の食品・飲料(F&B)部門は、グラブやフードパンダといった食事デリバリーサービスに対し、加盟飲食店が負担する手数料の引き下げを求めた。
MRCAのF&B部門長であるゲーリー・チュア氏によると、現状、店内飲食が禁止されているため、飲食店はテイクアウトやデリバリーに頼らざるを得ないが、オンラインのデリバリーサービスは、加盟飲食店に対して最大30%という高い手数料を課しているため、飲食ビジネスを維持するのが難しくなっている。複数の料理を頼むことが多い店内飲食と比べ、オンライン注文では1回の注文で頼む量が少なく、飲食店はオンライン注文で最大でも10—20%程度の利益しか得られていないという。
同氏は、デリバリーサービスが徴収する手数料としては15-20%程度が適切であり、このままの状態で年末までロックダウンが続けば、90%の飲食店が閉店してしまうと懸念を表明した。
MRCAは、苦境に陥っている飲食店を支援するため、行動制限令(MCO)期間中の家主とテナント間の賃料未払い問題の調停も開始する。収入が減少している中多額の賃料を支払わなくてはならず、家主の温情で支払いを待ってもらっている飲食店も少なくないという。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、7月28日)

小売業従業員のワクチン接種、操業再開の条件に

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」対策として操業停止となっている小売業について、アレクサンダー・ナンタ・リンギ国内取引消費者行政相は、すべての従業員に対するワクチン接種を操業再開条件とする方向で最終検討に入ったことを明らかにした。
ナンタ大臣は、ワクチン接種義務づけが特に対面接客を含む活動に道を拓くために必要だとした上で、「小売り、流通、サービスは国の発展にとって重要な経済部門の一つだが、行動制限令(MCO)によって必須サービス以外の多くが営業を許可されておらず、大きなダメージを受けている」と指摘。同省としては、小売業の従業員へのワクチン接種が促進されることで、国家復興計画(NRP、PPN)の下で早期に操業再開できるようになることを望んでいる」と述べた。
ナンタ大臣はまた、近く首都圏クランバレー以外、特にジョホール州とペナン州で小売業ワクチン接種プログラム(RiVAC)のための産業ワクチン接種センター(PPVIN)を拡大することを検討していると述べた。
現在首都圏にRiVAC PPVIN5カ所が稼動を開始しており、マラッカ州にも8月初旬をメドに1カ所稼動する予定だ。これまでに全国の小売業および流通業界の従業員22万6,353人を擁する4,033社がRiVACに登録している。
27日時点でミッドバレー・エキシビション・センター(MVEC)のPPVINで2,348人、IOIシティモールのPPVINで1,206人、バンダル・ウタマのペタリンジャヤ・パフォーミング・アーツ・センターのPPVINで779人が接種を受けた。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、7月28日)

新型コロナの新規感染者数は1万7170人、セランゴールが最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は29日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万7,170人となったと発表した。アクティブ感染者数は17万9,179人で、累計感染者数は107万8,646人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く7,163人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,138人)▽ケダ州(1,212人)▽ジョホール州(1,054人)▽ネグリ・センビラン州(884人)▽サバ州(776人)▽パハン州(638人)▽クランタン州(615人)▽ペラ州(596人)▽サラワク州(582人)▽ペナン州(554人)▽トレンガヌ州(437人)▽マラッカ州(416人)▽プトラジャヤ(84人)▽ラブアン(11人)▽ペルリス州(10人)ーーが続いた。過去最多となる1万2,930人が新たに回復し、累計治癒者は89万742人となった。死者数は174人で、累計で8,725人となった。

保健省によると、28日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が52.4%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が45.5%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.7%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.5%となった。
また同日確認されたクラスターは、41カ所だった。職場で22カ所、コミュニティで16カ所、拘留所で2カ所、教育機関で1カ所のクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が6カ所と最多だった。

シノバック製ワクチンに懸念、3回目の接種は必要か?

新型コロナウイルス「Covid-19」の切り札とされるワクチン接種について、中国シノバック製を使用している各国から、有効性に疑問を投げかける報告が上がっており、シノバック製が大量に使用されているマレーシアでも懸念の声が上がっている。

香港大学医学部は、ビオンテック製と比較するとシノバック製の抗体レベルが低いとの結果が得られたとし、シノバック製を接種した人の一部は3回目の接種が必要になる可能を示していると報告している。タイの研究では、シノバック製を2回接種した人の抗体レベルが40日ごとに半減するとの結果が出たという。

変異型の感染が拡大する中、シノバック製の有効性に対する懸念がますます高まっており、タイ政府はシノバック製を2回接種した後にアストラゼネカ製をブースターと呼ばれる抗体レベルをあげるための3回目として接種すると発表。インドネシアの同様の措置を検討しているという。これに対し製造元の中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)は、有効率は90%に達し、また変異株にも有効だと主張している。

マレーシアはこれまでシノバック製を1,600万回分を発注しているが、マレーシア保健省は15日、在庫が切れた段階でシノバック製の使用を打ち切ると発表した。他社製の供給が十分な量に達しているためだとしており、シノバック製の信頼性が低いためではないと説明している。

ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、2回目の接種をファイザー製またはアストラゼネカ製に代える、もしくは3回目の接種については現時点で考えていないと述べた。ただシノバック問題にはむしろ地方自治体の方が敏感で、クランタン州は連邦政府に先駆けて7月いっぱいでシノバック製の使用は止めると発表している。

政府が公式使用しなくなったシノバック製について、販売元であるファーマニアガは8月より州政府や民間企業向けに販売を開始する方針を示している。販売するのは政府が購入を中止したため余剰となった1,400万回分だが、これについて「元々全国民への接種費用は国が負担するはずだったのだから、この分も国費で負担すべき」との声も上がっている。

シノバック製に対する懸念の声が上がっていることについて、野党・民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長は、シノバック製ワクチンを接種した人々の間で疑念を生じさせないように政策の方向性についてきちんとした説明が必要だと指摘している。

なおシノバック製に限らずワクチンの効果が一定レベルに達しない場合に備え、マラヤ大学熱帯感染症研究センター(Tidrec)は、ブースター接種の必要の有無に関する研究に着手している。ワクチン接種を受けた200人のボランティアの抗体レベルがどれぐらい低下するか調べるという。(マレーシアBIZナビ編集部)

UMW&三井物産&MGTC、持続可能エネ技術で提携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 UMWグループと三井物産、マレーシア・グリーンテクノロジー・気候変動センター(MGTC)は27日、グリーンイノベーションと持続可能エネルギー活動における三者協力覚書を締結した。署名式には在マレーシア日本大使館の岡浩大使、トゥアン・イブラヒム環境・水相が立ち会った。
二酸化炭素排出量削減目標に基づきマレーシア政府が掲げるイニシアチブに沿ったもので、低炭素都市フレームワーク、持続可能な消費と生産、水素経済に関連する分野を含むグリーンイノベーションと持続可能なエネルギープログラムなどで協力する。
UMWグループは、再生可能エネルギー・セクターと低炭素モビリティの活動の機会を模索し、調整・促進・サポートを行なう。水素経済やそのエコシステム、関連するグリーンテクノロジーに関連する分野に重点を置く。
三井物産は、革新的な技術開発を活用して生産と商業化に関する情報とアドバイスを提供し、MGTCはUMWグループとMITSUIの両方にコンサルティングとアドバイザリーサービスを提供する。
三者は互いの専門知識と知識を活用して、イノベーション、技術デモンストレーション、バリューチェーンの開発、グリーン製品とサービスの商業化を加速していく。