【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、電気自動車 (EV) 生産能力を強化し、2027年までに自社製EVを製造・発売する計画だ。ロスラン・アブドラ副最高経営責任者(CEO)が明らかにした。

ロスラン副CEOは、10年前にEVのロードマップをスタートしたものの、市場需要や技術的な問題から実現に至らなかったとし、EVの販売やマーケティングを理解しないままEV生産に乗り出すことができないとした。2年後には、より良い価格の新しいEV技術を開発する競合他社が現れる可能性があるため、今後5年間で技術や地域市場の両方を徹底的に研究し、最も受け入れやすく維持しやすい価格帯のEVを開発すると述べた

自社製EVに移行する前に、今年1月にマレーシアとタイにおける販売代理店契約を締結した、スマート・オートモービル社のEV販売を通じて、EVの現地組立や販売などに関する経験と知識を蓄えるという。

ロスラン副CEOは、手頃な価格のEVの少なさ、EV充電インフラの未整備、EV分野での人材育成や関連技術への投資不足などがEV普及を妨げていると指摘。EV産業の発展には、研究開発、サプライチェーンへの投資、新技術、EVインフラなどに対する支援が必要だと述べた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月10日、ポールタン、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、11月9日)