【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)マレーシア事務局は11日、12月6ー7日にプトラジャヤで開催された「国家バイオマス会議2023」 において、JICA SATREPS OPTプロジェクトがパネルによるプロジェクトの紹介、パームバイオマスを活用したプロジェクト成果品の展示を行ったと発表した。

SATREPS OPTプロジェクト(オイルパーム農園の持続的土地利用と再生を目指したオイルパーム古木への高付加価値化技術の開発)は、2019年にスタートした日本とマレーシアの2国間の国際共同研究プロジェクト。2025年までの6年間にわたりパームバイオマス、特にパーム古木(OPT)の有効利用に関する研究を実施し、それを社会実装することを最終ゴールとしている。同プロジェクトでは、OPTのみならず、パームヤシ空果房(EFB)や枝葉(OPF)、パーム実繊維(MCF)等を活用した燃料用ペレット、原材料用ペレット、その他各種製品の原材料となり得るファイバーサンプルをジョホール州クルアンにあるプロジェクトのパイロットプラントで開発、製造している。

2日間にわたり SATREPS OPTプロジェクトのブースには多くの来場者が訪問し、クルアンプラントで製造した各種バイオマスサンプルに興味を示すなど、バイオマス活用に対する関心の高さを窺い知ることができた。ブースを訪問したファディラ・ユソフ副首相兼農園一次産業相にも、バイオマスサンプルの紹介と同プロジェクト活動に関する説明を行った。引き続き、プロジェクトではバイオマス活用に関わる開発・研究に取り組み、マレーシアのバイオマス産業の活性化に貢献していく方針だ。