【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は8日、預金準備率を16日付で2%から1%へ引き下げると発表した。銀行の資金流動性を増やすのが目的で14年ぶりの低水準となる。
準備預金制度の下、金融機関は顧客から受け入れている預金の一定比率以上の金額をBNMに預け入れることが義務付けられており、この比率が預金準備率。前回の準備率改定は2020年3月で、BNMは3%から2%へ引き下げていた。
BNMは声明で、準備率引き下げは金融システムへの十分な流動性の供給が目的で、銀行は金融市場の変動が増す中、資金流動性をよりよく管理できるとした。今回の改定で190億リンギの流動性が銀行システムに供給されるという。
BNMはまた、準備率改定は金融政策の変更を意味するものではなく、金融政策は翌日物政策金利が唯一の指針だと改めて強調した。
(BNM報道資料、エッジ、マレーシアン・リザーブ、5月8日)