【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ウクライナ東部上空を飛行していたマレーシア航空MH17便が撃墜され乗員乗客298人が死亡した11年前の事件について、国際民間航空機関(ICAO)理事会は12日、責任はロシアにあると認定した。ロイター通信などが報じた。

アムステルダム発クアラルンプール行きのMH17便は2014年7月14日、親ロシア派分離主義者とウクライナ軍の激しい戦闘の中、ロシア製の対空ミサイルで撃墜され、それぞれ196人、38人の国民が死亡したオランダとオーストラリアの両国が2022年、ロシアを相手取ってICAOに提訴していた。両国政府はICAO理事会が今後数週間のうちにどのような賠償が適切かを検討すると述べた。

オランダの裁判所は2022年11月、撃墜に関与したロシア人男性2人とウクライナ人男性1人を欠席裁判で殺人罪で有罪とした。ロシア側はこの判決を批判し、身柄引き渡しは行わないと主張して対立している。

オランダのフェルドカンプ外相は「MH17便のすべての犠牲者とその家族、そして愛する人たちのために、真実を明らかにし、正義と責任追及を実現するための重要な一歩だ」と述べた。オーストラリアのペニー・ウォン外相はICAOの決定を歓迎した上で、ICAOに対し救済策を迅速に決定するよう求めた。