【クアラルンプール】 政府系電力会社のテナガ・ナショナル(TNB)は、7月からの新たな電気料金体系に基づいて請求書の様式を刷新する。また、公式サイト「myTNB」で新旧の電気料金を比較できる計算ツールを提供するなど、透明性を高め、ユーザーが電気料金の構成をよりよく理解できるよう図っている。

TNBによると、エネルギー委員会が6月20日に発表した新料金体系に基づき、新たな請求書では電気料金の内訳を、発電料金と電力網利用料金、小売料金の3項目に分けて表示する。発電料金には、電力料金、自動燃料調整(AFA)、容量料金の3つが含まれるという。また電力網利用料金はインフラの保守など電気供給にかかる費用、小売料金は口座管理や請求書発行にかかる費用と説明している。

7月は移行期間として、旧料金体系に基づく6月30日までと、新料金体系に基づく7月1日以降の2つの異なる期間の使用料金を記載した請求書が発行される。myTNBアプリか、公式サイトからユーザー自身で入手可能で、印刷された請求書は検針日から7営業日以内に届けられる。8月以降は完全に新請求書になる。

このほか新料金体系の主要なポイントとしては、「家庭用」と「非家庭用」という2区分と、電圧使用量に基づいて低電圧、中電圧、高電圧の3分類を設定。また「時間帯別料金(ToU)」制度として、料金が割安になるオフピーク時間を、土日の全日と平日午後10時―翌日午後2時(1日当たり計16時間)に拡大したほか、省エネインセンティブ(EEI)なども導入された。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、7月1日)