首都圏などで大規模停電、マラッカ州の発電所事故が原因

【クアラルンプール】 政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)は、15日午後に発生した首都圏クランバレーやジョホールバルなどの広域に及ぶ大規模停電について、マラッカ州のエドラ発電所で発生した技術的障害が原因だったと発表した。なお電力供給は約1時間半後に完全に回復した。

エドラ発電所は独立系発電事業者(IPP)である中国広核集団傘下のエドラ・パワー・ホールディングスの子会社によって運営されている国内最大規模のガス火力発電所で、落雷によって午後4時12分に自動停止した。これによりマレーシア半島部の最大電力需要の10%以上に相当する2,242メガワット(MW)の電力供給が途絶えた。

TNBは直ちに復旧作業を開始し、電力供給は段階的に回復。午後5時54分までに完全に回復した。またエドラ発電所の停止とは無関係に、他の複数の地域でも停電が発生したという。

こうした広域にわたる大規模停電の発生は約3年ぶり。2022年7月に発生したジョホール州ヨンペンにあるTNBの変電所の設備損傷が原因の大停電では、首都圏のほかペナン、ジョホール、パハンの一部地域が影響を受けた。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、10月15日)

マキシス、生成AIによる会話型の「Miya」をアプリに導入

【クアラルンプール】 通信事業者のマキシスは15日、生成型人工知能(AI)を搭載したアプリ内会話型アシスタント「Miya」を発表した。マレーシアの通信業者として初という。

Miyaは「マキシス・インテリジェンス・ユア・アシスタント」の略で、グーグル・クラウドと共同で開発された。請求書の確認や支払い管理、契約内容の照会のほか、ローミングサービスの提案や最新端末の案内など、利用者はアプリ上で質問や要望を入力するだけで、AIが適切な情報を提示してくれる。すでにアプリを利用している場合、アプリを最新バージョンに更新することで、順次利用できるようになる。

両社は今年3月からは企業向けに生成AIを使った「Mia」を提供。今後は、さらなるパーソナライズ機能を強化し、利用者がよりスムーズにサービスを利用できる環境を目指していく
(ビジネス・トゥデー、10月15日、ローヤット・ドットネット、10月16日、マキシス発表資料)

グリーン技術エコ展示会、500社が出展し17日までKLで開催

【クアラルンプール】 マレーシア国際グリーンテック&エコ製品展示会・会議(IGEM)2025が15日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で開幕。17日までの3日間で55億リンギのグリーン投資を目標としている。

IGEMは、天然資源・環境持続可能性省と、同省傘下のマレーシア・グリーン技術・気候変動公社(MGTC)が共催。「包摂性とサスティナビリティ」をテーマに、50カ国から500社が出展し、5万人の来場者が見込まれている。16日には、気候変動へのレジリエンスに関するクアラルンプール宣言が採択される予定。

マレーシア投資開発庁(MIDA)とマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)によるビジネスマッチングのほか、「日本・マレーシア環境ウィーク」などの多様なプログラムが展開される。

開会式で、フアン・ティオンシー副大臣は「マレーシアを地域のグリーン経済における主要プレーヤーとして位置付けるもの」と述べた。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月15日)