【クアラルンプール】 クアラルンプールの国際金融地区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)の高層ビル「エクスチェンジ106」の契約締結率が75%に達した。

ビルを運営するインドネシア系不動産開発会社ムリア・プロパティ・デベロプメントは16日、高級オフィス物件を運営する「アーバン・ピナクル・ベンチャーズ」と13万4,000平方フィートの追加契約を締結。アーバンは7月に、エクスチェンジ106の10フロア分をすでに開業しており、新たな契約分と合わせて計25万平方フィートを占有することになる。アーバンは、中国の不動産開発会社CHLマネジメントのマレーシア子会社。CHLは中国では30棟以上の高級オフィスビルを運用しており、海外初進出事業がエクスチェンジ106になる。

2019年完成のエクスチェンジ106は、総賃貸可能面積260万平方フィート。そのうち、今回のアーバンの追加契約分も含め170万平方フィートの賃貸可能面積を確保し、2026年第3四半期までに損益分岐点の目標達成が見込まれるという。ムリアのファリス・ナジャン・ハシム最高経営責任者(CEO)は「タワー内でより活気に満ちた国際的なビジネスコミュニティが育まれつつある。世界の商業市場におけるマレーシアの地位向上に引き続き尽力していく」としている。

エクスチェンジ106ではこのほか、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルが3フロア分を占有しているほか、同じく中国系の通信会社ファーウェイ、世界的なコンサルティング会社アクセンチュアなども入居している
(ビジネス・トゥデー、10月21日、エッジ、10月17日)