債務免除にファストトラック、債務者に再起のチャンス

【プトラジャヤ】 政府は4つのカテゴリーの債務者の債務免除手続きを通常より優先的、迅速に進めるセカンドチャンス・ファストトラック政策を導入した。財務的に苦境にある個人の生活再建を後押しする。

アザリナ・オスマン首相府相(法務・制度改革担当)の発表によると、ひとり親、小口・短期間の事業用ローンの起業家、金融詐欺の被害者、建設放棄の影響を受けた住宅ローン取り入れ者――がファストトラックの救済対象。

アザリナ氏は「恥じる必要のない失敗は、終身刑となるべきではない。誰もが無責任な行為から破綻するわけではない。個人が再び立ち上がり、国家に貢献し、尊厳を取り戻すための余地をわれわれは提供しなければならない。債務を免除されることで、ひとり親は職場に復帰し、起業家は事業を再開できる」と述べた。

昨年、破産局が解決した債務免除事案は20万件余り、一昨年は約18万人で、アザリナ氏は「単なる数字ではない、38万人が第2の人生を与えられた」と述べた。
(ザ・サン電子版、ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、2月16日)

今年のマレーシア経済成長見通し、上方修正相次ぐ

【クアラルンプール】 昨年第4四半期のマレーシア経済の予想を上回る高い成長を受け、複数の調査会社や銀行が今年の経済成長予測を上方修正している。一部の調査会社や銀行は、現時点での政府公式目標の4%―4.5%を上回ると予想している。昨年第4四半期の成長率は6.3%だった。

メイバンク・インベストメント・バンク、MBSBインベストメント・バンク、RHBバンクは、公式目標を上回る成長率を予想している。一方、CIMBバンクとオーバーシー・チャイニーズ・バンキング・コーポレーション(OCBC)は、政府予測の上限までを引き上げた。ケナンガ・インベストメント・バンクは、予測を4.5%に据え置いたものの、現在の勢いが持続すれば5.0%ま上振れする可能性があると見ている。

アナリストは経済成長見通しの改善は、所得の増加、現金給付などの政策措置、そして消費を支える観光業の継続的な成長に支えられた国内需要によるところが大きいと分析している。

一方アナリストらは、特に米国の関税引き上げの影響と世界的な需要減退の可能性など、外的要因の不確実性が依然として大きなリスクであり、貿易パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があると警告している
(ザ・スター電子版、ビジネス・トゥデー、ブルームバーグ、エッジ、2月16日)

1月のマレーシア人訪日者数、前年比3.3%減の7.3万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2026年1月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は7万2,500人となり、前年同月比で3.3%の減少となった。

冬季の日本人気やクアラルンプール―新千歳間の増便などのプラス影響があるものの、前年1月下旬から始まった旧正月が今年は2月中旬となったことに加え、スクールホリデーのずれや、査証免除措置による訪中旅行の継続的な人気の影響等もあり、前年同月を下回った。

1月の世界全体の訪日者数は、前年同月比4.9%減の359万7,500人にとどまった。

旧正月が今年は2月中旬となったことによる影響が一部市場で見られた。一方、多くの市場でスノーシーズン需要等の高まりが見られたことにより、東アジアでは韓国、台湾、東南アジアでは、タイ、インドネシア、欧米豪では米国、豪州を中心に増加。  韓国、台湾、豪州で単月過去最高を更新したほか、米国、インドネシア、フィリピンなど17市場で1月として過去最高を記録した。

結核が増加傾向、予防と早期受診を呼びかけ=保健省

【クアラルンプール】 保健省は、1月下旬から結核患者が増加傾向で、春節やラマダンなどで移動や人との接触が増える時期に当たることから注意を呼びかけている。

同省の15日の発表によると、第5疫学週(1月26日―2月1日)に報告された結核症例は503件で、今年に入っての累計は2,571件となった。サバ州が614件(24%)と最も多く、次いでセランゴール州476件(19%)、サラワク州257件(10%)と続いた。

また、同省のズルキフリー・アハマド大臣は18日、症例の85%はマレーシア人だったと、フェイスブックに投稿。外国人の流入が結核増加の要因との見方を否定した。

さらに予防と早期発見の重要性を強調。予防策として、咳やくしゃみの適切なエチケットの実践、混雑した場所でのマスクの着用、室内の換気などを促す一方、2週間以上続く咳、発熱、寝汗、原因不明の体重減少がある場合は直ちに受診するよう呼びかけた。子供へのBCG予防接種も推奨している。
(ザ・スター、マレー・メイル、2月15日、2月18日)

リンギ相場、年末までに対米ドル3.7リンギまで上昇=MUFJ

【クアラルンプール】 三菱UFJ銀行は為替相場について、リンギは年末までに1米ドル=3.7リンギまで上昇するとの見通しを示した。リンギ高の基礎的条件がそろっているためだ。

ロイド・チャン上級通貨アナリストは、情報通信技術(ICT)関連投資、マクロ経済の安定、政府施策をリンギ高予想の根拠として挙げた。

製造業の昨年1-9月の認可投資額は前年同期比14.7%の増加で、外国からの直接投資が貢献した。マレーシアの政策、インフラ、供給網におけるマレーシアの役割への信頼が背景にある。外国からの投資は対外収支の改善になるという。認可投資のうちICT投資は32%の増加だった。

中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は今年、政策金利を2.75%に据え置く見通しで、米連邦準備制度理事会がさらに利下げを行えば両国の金利差が縮小し、リンギ高要因になる。実際、債券への外国人投資は24年以降、買い越し額が増加している。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、2月12日)

日本からサバ州への投資拡大に期待=四方大使

【コタキナバル】 四方敬之 駐マレーシア日本大使は13日、サバ州を公式訪問し、ハジジ・ノール州首相と会談。現在約30社の日本企業が州内で事業を展開しており、「投資環境の改善次第で、さらに多くの企業の参入が期待できる」との見方を示した。

会談で四方大使は、日本から同州への投資額は近年、5億―8億リンギで推移しており、林業や石油・ガスなどのエネルギー・資源産業に集中していると指摘。また、今回は来年3月に横浜市で開幕予定の国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」のPRを兼ねての同州訪問で、海洋資源も含めサステナビリティ(持続可能性)分野での協力強化を強調した。

さらに州内には約80軒の日本食レストランがあることに触れながら、民間レベルの交流促進にも言及。マレーシア・サバ大学(UMS)なども訪れ、教育や文化面での交流拡大もアピールした。
(デイリーエクスプレス、2月12日)

マレーシアの出生数が前年同期比5.4%減=統計局

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は12日、2025年第4四半期の人口統計を発表。出生数は9万9,353人となり、前年同期比5.4%減だった。

出生数のうち男性が5万1,340人、女性が4万8,013人。男女比は107対100。マレー系が前年から4.0ポイントアップの68.7%を占め、ブミプトラ(マレー人と先住民の総称)全体では81.6%に達した。華人は7.8%と4.1ポイントの大幅ダウンとなり、インド系は0.4ポイントダウンの3.9%だった。

死者数は5万1,077人で、1.3%増となった。マレー系が53.3%で、ブミプトラ全体では63.6%を占めた。華人は25.5%、インド系が8.3%となった。

総人口は推定3,430万人に到達し、前年同期(3,410万人)比で0.6%増となった。内訳はマレーシア国民が全体の90.1%を占め、前年同期比10万人増の3,090万人、非国民は前年同期と変わらず340万人だった。男女別では、男性が同10万人増の1,800万人、女性も同10万人増の1,630万人となり、男女比は110対100となった。年齢別では0-14歳が740万人、15-64歳が2,420万人、65歳以上が280万人となった。

民族別ではマレー系が全体の58.2%に当たる1,800万人を占めた。華人は22.2%、インド系は6.5%、その他ブミプトラ(マレー人と先住民の総称)は12.3%で、割合的にはいずれも前年同月と変わらなかった。

州別ではセランゴール州が743万500人で最も多く、これにジョホール州、サバ州、ペラ州、サラワク州、ケダ州、クアラルンプール(KL)と続いた。

ラマダン入りは18日か19日の見込み、17日から月観測

【クアラルンプール】 今年のラマダン(断食月)入りについて、2月17日から月の観測が開始される。王室機関の統治者会議が12日、発表した。

ラマダンは、新月(月が見えない状態)が観測された翌日から実施される。天文計算(ヒサブ)に加え、全国29地点での目視(ルキヤ)の観測に基づき最終判断され、正式にラマダン入りが宣言される。

マラッカ州は先月、ラマダン初日になる可能性が高い19日を公務員の特別祝日にするとすでに発表。今年は18、19日のいずれかがラマダン初日となる見込みだ。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、2月12日)

QRコード決済、インドと相互乗り入れ

【クアラルンプール】 銀行間決済システムのペイメンツ・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)とインドのNPCIインターナショナル・ペイメンツは、QRコード決済の相互乗り入れで合意した。インドを訪問する旅行者は近々、QRコードを利用した支払いが可能になる。

第1段階ではマレーシアを訪問するインド人旅行者は、マレーシアの標準コードであるドゥイットナウQRを採用している店舗において、統合決済インターフェース(UPI)を利用した支払いが可能になる。UPIはスマホで支払い、送金ができる小口決済インフラ。NPCIインターナショナルの親会社で、決済システムを運営するナショナル・ペイメンツ・コーポレーションが開発した。

第2段階ではインドを訪問するマレーシア人は、商店などに備え付けてあるUPIのQRコードをスマホで読み取ることで、銀行アプリやeウォレットで支払いを済ますことができる。第1、2段階とも開始時期は明らかにされていない。
(エッジ、ザ・スター電子版、ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、2月12日)

「経済や安全保障など二国間の関係を強化」=四方大使

【クアラルンプール】 四方敬之 駐マレーシア日本大使は11日、日本の「建国記念の日」に合わせたメディアブリーフィングを実施。経済や安全保障など二国間の関係を強化していく方針を明らかにした。

四方大使は、両国の貿易額は年間約1,500億リンギ程度で推移しており、過去5年間の累計額は8,000億リンギに達したと説明した。電気・電子製品に加え、特にエネルギー分野の重要性を強調。日本にとってマレーシアはオーストラリアに次ぐ液化天然ガス(LNG)の供給国であり、二酸化炭素回収・貯留(CCS)などの分野でも協力を推進していくとした。

また、高市早苗首相率いる自民党が総選挙で圧勝したことを踏まえながら、マレーシアをはじめとする東南アジア諸国連合(ASEAN)を重視する政府の方針を補足。地政学的観点から、マレーシアとの防衛協力を拡大すると言明した。

民間レベルでは、マレーシア国内の日本食レストランは現在約2,200店で、2年間で16%増加したと紹介。日本人留学生も急増しているとした。3月31日に「新日馬産業協力セミナー」を開催し、産業連携を支援していく。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、2月11日)