7月からの新ディーゼル補助、年間最大約20億リンギの削減期待

【クアラルンプール】 7月から適用される全国的な燃料補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」(個人)について、アミル・ハムザ・アジザン第2財務相が22日、記者会見で詳細を説明。レギュラーガソリン「RON95」の補助金制度「BUDI95」と同様に、全国的な統一制度とするほか、補助価格で購入できる上限として月200リットルの枠が設けられる。

ディーゼル補助金は、これまで半島部では市場価格連動の変動価格制、サバ州・サラワク州・ラブアンでは1リットルあたり2.15リンギの固定価格制が適用されていた。新制度は、マレーシア国民向けの「ユーロ5 B10」および「B20」の補助金価格は当面1リットルあたり2.10リンギに設定。一方、「ユーロ5 B7」は補助金対象外で、市場価格連動の変動価格制となる。

対象となるのは、基本的にディーゼル車の所有者(道路交通局への登録者)となる。月200リットルの上限については、ディーゼルおよびRON95を合わせた1人あたりの枠となる。また、ピックアップトラックとSUV(計約73万台規模)については、追加申請により上限を最大300リットルまで引き上げ可能。さらに一部、河川船運航業者や地方の発電機所有者など、特定の業務用途にも対象が拡大される。

一方、世帯収入が10万リンギ以下の非高級ディーゼル車所有者や小規模農家など、約35万人を対象に実施していた現金給付については200リンギとし、既存の受給者は新たな申請は不要。

マレーシア国民身分証明書(MyKad)を持たない非対象者はRON95と同様、補助金なしの市場価格を支払う必要がある。

アミル氏は、新制度の導入により不正流用の防止が期待され、年間最大約20億リンギの財政負担軽減につながるとの試算を示した。
(エッジ、6月22日、ポールタン、6月23日)

強制労働品に関する米の追加関税、10%で確定の見通し

【クアラルンプール】 米国通商代表部(USTR)は強制労働に関与したマレーシアなどに対し10-12.5%の追加関税を課す方針を示していたが、関税率は10%で確定する見通しだ。下院審議で議員の質問にジョハリ・アブドル投資貿易産業相が回答した。

USTRは6月2日、強制労働によって生産された産品の取引を抑制できず、米国の通商を制限しているとして、通商法301条に基づきマレーシアを含む60カ国・地域に10-12.5%の追加関税を課す方針を示し、調査を行ってきた。調査は近く終了する予定で、ジョハリ氏は「7月24日以降、10%の追加関税を課す可能性を米側は表明した」と明らかにした。USTRは過剰生産力に関する調査も行っている。

米政府は国際緊急経済権限法に基づきマレーシアを含む国・地域に追加関税を発動したが、連邦最高裁がこれを無効と判断したことから、通商法122条に基づき全世界一律10%の関税を導入した。この期限が7月24日のため、関税継続のためUSTRは301条に基づく調査を開始した。

マレーシアは投資貿易産業省を中心に省横断型の特別作業班を設置しており、強制労働品の輸入を阻止する機構を作り上げる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、エッジ、6月23日)

 

チョコザップ1号店「アップタウン店」が開業、2店舗目も今夏に

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 コンビニジム「chocoZAP(チョコザップ)」のマレーシア1号店となる「アップタウン店」が23日、セランゴール州ペタリンジャヤのダマンサラ・ウタマにオープンした。

チョコザップは、RIZAPグループ(本社・東京都新宿区)傘下の24時間営業の無人小型ジム。日本では2022年に営業を開始し、現在国内1,943店舗を展開し、黒字化を達成しているという。

また同社は、2023年に香港に進出するなど、アジア拡大戦略を推進。マレーシアは生活習慣病の増加が社会課題となる一方、中長期的な経済発展に伴うフィットネス需要の拡大が見込めることなどから進出を決めた。

マレーシアでは初心者にも馴染みやすい有酸素運動マシンを中心に導入。価格は、入会手数料80リンギ、月額プラン128リンギ、年額プラン1,176リンギに抑えた。さらに日本でも人気のセルフエステやマッサージチェア、ランドリーなどを含めたオールインクルーシブモデルとして展開していく。入会金と1カ月分の月額が無料になるキャンペーンを6月末まで実施する。

2店舗目についても今夏にオープンを予定。海外市場全体では2027年3月期までに最大150店舗の出店を目指していく。

 

バングラデシュ首相が来馬、自由貿易交渉の加速で合意

【プトラジャヤ】 アンワル・イブラヒム首相は21日から2日間の日程でマレーシアを訪問したバングラデシュのタリク・ラーマン首相と22日に会談し、2国間協力を強化するため、自由貿易協定(FTA)交渉を迅速に行うことで合意した。両国は文化協力に関する覚書、対テロ研究に関する文書、投資推進に関する文書も交換した。

共同記者会見でアンワル首相は、貿易・投資に限定されない、包括的提携を両国は希望しており、科学・技術、人工知能(AI)、半導体の分野でも協力すると強調。さらに、バングラデシュには大きな潜在性があり、2国間貿易・投資では、農業以外に、半導体、デジタル経済、エネルギー、先端製造も含めると述べた。

来訪に合わせ、国営石油会社ペトロナスとバングラデシュ石油・ガス・鉱物公社との会合がもたれ、液化天然ガス(LNG)などが話し合われた。

タリク首相は、バングラデシュ政府として雇用創出、投資誘致に優先的に取り組んでおり、投資家を歓迎する環境を整えつつあると、投資を呼びかけた。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、6月22日)

エアアジア、燃料価格下落受け運賃をさらに引き下げへ

【セパン】 格安航空エアアジア・グループは、中東紛争により高騰していたジェット燃料価格が通常の水準に戻ってきていることを受け、すでに引き下げを実施している航空運賃をさらに引き下げる計画だ。ただ実施の具体的な時期は未定だという。

エアアジア・グループのボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、燃料価格の下落傾向は今後も続くと予想した上で、「運賃については毎週見直しを行っている。燃料価格が下がれば運賃も改定する」と述べた。エアアジア・グループは6月15日に既に運賃を5%引き下げており、価格が安定すればさらなる引き下げを実施する予定だという。

ジェット燃料価格は中東紛争前は1バレルあたり85―90米ドルだった。紛争勃発後に240米ドルまで高騰したが、現在は111―112米ドル前後で推移しており、リンガム氏は価格がさらに下落すると「楽観的」な見方を示した。

燃料価格の高騰を受け、エアアジア・グループは過去3カ月で運賃を30―40%値上げし、元々採算が取れなかった路線をいくつか廃止し、機材効率化や経費削減など、その他のコスト最適化策も実施した。リンガム氏は再開予定の路線は8月末か9月初旬の再開を目標としていると述べた。
(エッジ、ビジネス・トゥデー、6月22日)

世界競争力ランク、マレーシアは15位で過去最高位に

【クアラルンプール】 スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が18日に発表した「世界競争力ランキング(WCR)」2026年版によると、マレーシアは調査対象70カ国・地域中15位となり、昨年の23位から8ランクアップし、2020年以来の最高順位となった。

ランキングは主要70カ国・地域を対象に、▽経済パフォーマンス▽政府の効率性▽ビジネスの効率性▽インフラ――の4分野で評価。マレーシアは、経済パフォーマンスは前年と同じ4位、政府効率が11ランクアップして14位、ビジネス効率は16ランクアップの16位、インフラも2ランクアップの33位となった。

経済パフォーマンスの内訳では、物価が2位、国際貿易が5位、雇用が10位と高水準を維持したほか、国内経済が4ランクアップの11位、国際投資が7ランクアップの19位となった。一方、実質国内総生産(GDP)成長率の9位に対し、1人あたりのGDPは47位にとどまった。AI(人工知能)導入の加速や、高スキル人材の育成、規制環境の整備などが課題に挙げられた。

総合トップはシンガポールとなり、2位以下は▽香港▽スイス▽台湾▽アラブ首長国連邦(UAE)――の順となった。日本は過去5年で最高ではあったものの30位にとどまった。国内経済や雇用は世界でもトップレベルだが、物価や、国際貿易、国際投資が弱く、技術力を成長産業に結び付ける必要性が指摘された。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、6月18日、発表資料)

大阪の人気店「人類みな麺類」1号店、27日にPJにプレ開業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大阪の人気ラーメン店「人類みな麺類」がマレーシアに初進出する。運営会社UNCHI(本社・大阪市淀川区)の19日の発表によると、6月27日にプレオープン、7月18日にグランドオープンを予定している。

「人類みな麺類マレーシア店」(JINRUI RAMEN MALAYSIA)が開業するのはセランゴール州ペタリンジャヤ(PJ)のネオ・ダマンサラ。同店はもともと豚肉の厚切りチャーシューなどで人気だが、マレーシアではチキンチャーシューを採用。また醤油スープに貝のうまみを加えた「Premium」(29リンギ)などの定番メニューに加え、マレーシア市場を意識しスパイスを効かせた「The Red」(同)も提供する。食材にもこだわり、日本から空輸した「赤かいわれ」「長葱」などが使われる。

2012年創業の同店は、2018年から海外にも進出。店舗ごとにコンセプトを変えたユニークなネーミングでも知られており、フランチャイズ店や派生ブランドなどを含めた展開規模は約150拠点に上る。

ディーゼル補助金制度見直し、7月から2.10リンギに引き下げ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アンワル・イブラヒム首相兼財務相は、昨年9月に開始されたレギュラーガソリン「RON95」の補助金制度「BUDI95」をモデルとしたディーゼル補助金制度の見直しを、7月1日より実施すると発表した。マレーシア国民向けのディーゼル補助金価格を1リットルあたり2.10リンギに引き下げる。

ディーゼル補助金制度の見直しにあたっては、マレーシア国民身分証明書(MyKad)による認証を用いた直接支給メカニズムが導入される。新メカニズム導入により全国的に統一された制度となる。マレーシア国民でない利用者は「RON95」と同様に、補助金なしの市場価格を支払う必要がある。

これまでは半島部では市場価格連動の変動価格制、サバ州・サラワク州・ラブアンでは1リットルあたり2.15リンギの固定価格制が敷かれていた。しかし世界的な石油高騰を受けて半島部では小売価格が1リットルあたり4.37リンギに高騰しており、サバ州・サラワク州・ラブアンとの価格差が拡大。これにともない不正流用や密輸が横行していた。新制度の導入によりサバ州・サラワク州・ラブアンでも補助金価格が0.05リンギ引き下げられることになる。

5月のマレーシア人訪日者数、前年比39.6%増の7.22万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2026年5月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は7万2,200人となり、前年同月比で39.6%の大幅増となった。

訪中旅行の継続的な人気の影響等があるものの、スクールホリデーや祝日の影響等もあり、訪日外客数は5月として過去最高を記録した。なお年初5カ月の累計は34万1,400人で、前年同期比15.4%増となった。

5月の世界全体の訪日者数は、前年同月比3.6%減の355万9,900人となったものの、韓国、台湾、米国、マレーシアなど19市場で5月として過去最高を記録し、中東地域、インドでは単月過去最高を記録した。年初5カ月の累計は1.1%減の1,793万人にとどまった。

5月は桜シーズンと夏休みシーズンの間にあり、多くの市場で訪日需要が落ち着く時期であるなか、一部市場で航空便の減便による影響が見られたものの、祝日やスクールホリデーに合わせた訪日需要の高まりも見られ、東アジアでは韓国、台湾、東南アジアではマレーシア、シンガポール、欧米豪では米国、ドイツなどで訪日外客数が増加した。

日本の伝統工芸品などを紹介するフェア、30日までKLで開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本の伝統工芸品・文化体験フェア「The Art of Japan」が19―30日、クアラルンプール(KL)の商業施設「エクスチェンジTRX」内にある「西武百貨店」イベントホールで開催される。

フェアでは、京都・宇治の抹茶や、富山のガラス食器、高知の手造り鍛造包丁、40年の歴史を持つ宮城産スリッパなど、日本企業15社から厳選された50点以上の商品を展示・販売。イヤリング作り・浴衣・折り紙・カラーコーディネートの4種類の体験イベントもある。入場無料。

フェア開催にあたっては、日本企業の海外進出支援などを手がけるブリッジインターナショナルグループ(本社・東京都世田谷区)のマレーシア現地法人、ブリッジインターナショナルアジア(BIA)と、マレーシア企業の匠インターナショナルが提携。BIAはSNSを活用した広告展開によるフェアの認知度向上を図る。匠インターナショナルは、着物生地を使ったヒジャブのEC販売などを手がけており、フェアにも出店している。

両社は今後も連携を継続し、日本の優れた商品・ブランドの東南アジア市場への展開を支援していく。