サンダカンの水上集落で大規模火災、1千戸8千人が被災

【サンダカン】 19日午前1時30分頃、サバ州サンダカンの水上集落から出火。火は強風にあおられて4ヘクタール超の集落にまたたく間に広がった。発生から約2時間半後の午前4時過ぎまでにほぼ鎮圧されたが、集落1,200戸のうち1,000戸計8,000人の住民が焼け出された模様だ。死傷者は報告されていない。

現場はサンダカン湾に面して高床式木造家屋が立ち並ぶ集落。サンダカン消防署と、応援要請を受けた隣接するキナバタンガン消防署からも消防隊員が出動した。しかし、集落へは狭い進入路しかなく消防車が入れなかったことに加え、干潮時間帯で使える海水も少なく、消火活動は困難を極めた。周辺の工場のタンクローリーや消火栓なども活用し、消火に当たったという。出火原因は現在調査中だ。

サバ州政府は消火活動中の同日午前4時には、集落を災害地域に指定。20日午前8時現在で、避難所6カ所が開設され、少なくとも219世帯248人が身を寄せているという。またムスタパ・サクムド首相府相(サバ・サラワク州問題担当)も関係機関に被災住民支援に迅速にあたるよう指示した。
(ザ・スター、マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、4月19日、ベルナマ通信、4月20日)

カルテックスの一部給油所で在庫不足、北部州にも拡大の見通し

【クアラルンプール】 カルテックス・マレーシアの一部給油所でレギュラーガソリン「RON95」やディーゼル燃料の供給に遅延や一時的な不足が起こっており、今後マレーシア半島北部の州にも影響が拡大する見通しだ。

カルテックスでは11日ごろから、セランゴール州など首都圏クランバレーの一部給油所で、供給への影響が確認されている。港湾での予期せぬ「船舶バースの混雑」による配送遅延が原因とされる。

さらに同社は17日になりソーシャルメディアを通じ、ペルリス、ケダ、ペナン、ペラ、クランタン州にも数日以内に拡大する可能性がある、と投稿。謝罪とともに、「配送の優先付けをし、影響の最小化に努めている」とした。

カルテックスは、米国系石油会社シェブロン・マレーシアが運営しており、半島全域で400以上の給油所を運営している。
(ベルナマ通信、4月18日、エッジ、4月17日、スクープ、4月13日)

ペトロナスがロシアと石油供給で交渉の可能性=アンワル首相

【コタバル】 アンワル・イブラヒム首相は、国内消費を賄うために十分な量の石油を確保するための措置として、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)がロシアと石油供給について交渉する可能性があると明らかにした

アンワル首相は、かつて米国とともにロシアに様々な制裁を課していた多くの欧州諸国が競い合って再びロシアからの石油供給確保を狙っており、マレーシアもこの路線をとることは可能だと言明。「幸いにもマレーシアとロシアの関係は良好に保たれている。ペトロナスのチームがロシアと交渉することは可能だ」と述べた。

その上でアンワル首相は、政府の早期の外交努力により、マレーシアの石油タンカーがここ数週間、ホルムズ海峡の重要な航路をいち早く通過できたと強調。これにより国内のエネルギー供給網への大きな混乱を回避できたと述べた。

マレーシアのタンカーでは、ペトロナス傘下のペトコがチャーターした石油タンカー「オーシャン・サンダー」が17日、イラクのバスラから100万バレルの原油を積んでペンゲラン統合コンプレックスに無事到着した。同施設は国内で唯一精製が可能な施設であるため極めて重要だという。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ通信、4月18日)

25年のハラル輸出額、前年比10.9%増の685億リンギ

【クアラルンプール】 2025年のマレーシアのハラル(イスラムの戒律に則った)製品の輸出額は、前年比10.9%増の685億2,000万リンギに達した。ハラル開発公社(HDC)が発表した。

内訳をみると、食品・飲料(F&B)分野が368億6,000万リンギで、ハラル輸出総額の53.8%を占めた。次いでハラル原料が213億9,000万リンギ(総額の31.2%)となった。パーム油およびその派生製品は45億7,000万リンギ(同6.7%)で、前年比55.0%増の大幅な成長を記録した。また医薬品も規模的には小さいものの、前年比23.6%増の11億2,000万リンギと高い伸びを示した。

輸出先別では、中国が前年比27.8%増の90億リンギに達し、総額の13.2%を占めた。次いでシンガポールが71億1,000万リンギ(同10.4%)だった。3位は米国の44億6,000万リンギ(同6.5%)で、前年比36.4%の大幅アップとなった。4位は日本の42億2,000万リンギ(同6.2%)で、前年比では21.4%となり、インドネシアの35億1,000万リンギ(5.1%)が続いた。

一方で、ハラル輸出額のマレーシアの総輸出額に占める割合は4.3%で、前年比0.2ポイントの微増にとどまった。HDCは地域的な市場多角化を評価する一方で、医薬品やハラル原料といった高付加価値分野のさらなる拡大の重要性を指摘。地政学的リスクを含む外部環境の変化に対応できるサプライチェーン強化を強調した。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、4月16日)

第1四半期のGDP成長率、速報値はプラス5.3%に減速

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は17日、2026年第4四半期(1ー3月期)のマレーシア国内総生産(GDP)成長率の速報値を発表。前期(2025年10ー12月期)のプラス6.3%からプラス5.3%に減速すると予測した。正式発表は5月15日を予定している。

鉱業・採石業セクターの成長がマイナス成長に転じたほか、サービス、製造業、建設業、農業もプラス成長ながらも揃って前期を下回った。

成長の牽引役であるサービス業はプラス5.4%で、前期の6.3%を下回った。卸売・小売業、情報通信業、運輸・倉庫業といったサブセクターが成長を下支えした。

製造業も前期のプラス6.1%からプラス5.8%に減速した。電気・電子・光学製品、植物性・動物性油脂および食品加工製品、非金属鉱物製品、卑金属および金属加工製品の生産量増加に支えられた。

農業も前期のプラス5.4%からプラス2.8%に減速した。パーム油や畜産およびその他の農業サブセクターの継続的な成長が下支えした。一方、ゴムと漁業はマイナス成長となった。

前期にプラス11.0%の高成長だった建設業もプラス7.8%に減速した。特殊工事や非住宅建設の成長に支えられた。

一方、鉱業・採石部門は、前期のプラス2.0%から、1.1%のマイナス成長に転落した。天然ガス、原油・コンデンセートの生産減が影響した。

3月のマレーシア人訪日者数、前年比44.2%増の7.66万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2026年3月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は7万6,600人となり、前年同月比で44.2%増となった。

訪中旅行の継続的な人気の影響等があるものの、イスラム教の断食明け休暇やスクールホリデーの影響等もあり、訪日外客数は3月として過去最高を記録した。

3月の世界全体の訪日者数は、前年同月比3.5%減の361万8,900人となり、3月としては過去最高を記録。昨年に続き2年連続で3月までの累計で1,000万人を突破した。

例年3月下旬ごろから桜シーズンを迎えることに加え、4月のイースターに合わせたスクールホリデーによる訪日需要の高まり等もあり、東アジアでは、韓国、台湾、東南アジアでは、ベトナム、マレーシア、欧米豪では米国、英国を中心に訪日外客数が増加したことが押し上げ要因となった。米国、ベトナム、英国など7市場で単月過去最高を更新、マレーシアなど13市場で3月として過去最高を記録した。

ペトロナスの給油所、6月末まで燃料供給確保

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は15日、ペトロナスの給油所ネットワークへの燃料供給が6月末まで確保された、と発表した。同社はこれまで5月末までとしていた。

同社によると、給油所向けには下流部門の小売子会社ペトロナス・ダガンガンを通じて供給しているが、国内の燃料需要の約半分にあたるという。

また先日、シェルの給油所の一部で在庫不足が報じられたが、ペトロナスは今回の供給確保を受け、改めて買いだめやパニック買いを控えるよう呼びかけた。
(ビジネス・トゥデー、ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、4月15日)

補助金なし「RON95」が4.02リンギに引き下げ、16日から

【クアラルンプール】 財務省は15日、16―22日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格は、前週の1リットル当たり4.27リンギから25セン安の4.02リンギになった。

燃料補助金制度「ブディ・マダニ」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も、前週の5.35リンギから25セン引き下げられ5.10リンギとなった。

半島部のディーゼルの小売価格については、「ユーロ5 B10」および「B20」は75セン値下げされ5.97リンギとなった。「ユーロ5 B7」ディーゼルは1リットルあたり6.72リンギから6.17リンギに70セン引き下げられる。

「RON95」の補助金付き価格は1.99リンギ、サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギでそれぞれ据え置く。

米イランの紛争は7週目に突入し、先週は停戦や緊張緩和を巡る観測が広がる中、ブレント原油価格は落ち着きを見せた。今回全燃料で引き下げになったことについて、財務省は今回の価格調整はそうした国際市場価格の下落に対応したものとしている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ポールタン、4月15日)

首都鉄道で相次ぐ運行トラブル、運輸省がプラサラナに改善指示

【プトラジャヤ】 首都圏の各鉄道路線で運行トラブルが相次いでいることを受け、アンソニー・ローク運輸相は技術的問題の解決を優先するよう運輸省が公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアに指示したことを明らかにした。

鉄道利用促進キャンペーンに関する記者会見の中でローク氏は、ここ数週間で発生した鉄道の運行トラブルは公共交通機関の利用促進を目指す政府の取り組みを阻害するものであり、消費者の信頼を損なうものだと言明。「ほぼ毎週のように運行障害が発生していることに私自身、苛立ちを感じている」と怒りをにじませた。その上で「鉄道の安全性と信頼性を向上させるため、保守とシステム監視のレベルを高めるよう指示した」と述べた。

ローク氏によると、発生した運行トラブルは主に、信号システムや分岐器などの重要な部品の故障といった予期せぬ技術的問題によるもので、13日に発生した軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線のトラブルはユニバーシティ駅の分岐器の故障が原因だった。ケラナジャヤ線では断食月にトラブルが頻発し、運輸省は公共陸運局(APAD)に調査を指示していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、4月14日)

国家経済行動評議会、エネルギー危機への対応方針を策定

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は14日付けのX(旧ツイッター)上の投稿で、深刻化の一途をたどり長期化が予想される世界的なエネルギー危機への対応について、国家経済行動評議会(NEAC)が明確な方向性を定めたと述べた。

国民の日常生活への影響を最小限に抑えるため、エネルギーと生活必需品の安定供給を確保することを最重要課題とする。国民の福祉を守ることを最優先事項とし、「規律と現実主義」を堅持する。

エネルギー危機への対応は国営石油会社、ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の役割と、今後数カ月間の供給確保に向けた早期計画によって推進される。同時に水田農家、小規模農家、自家用車所有者へのディーゼル燃料補助金の増額支援を通じて、コスト上昇を緩和するための対策を強化する。

アンワル首相は、15日から公務員の在宅勤務を実施するなど、エネルギー効率化を通じて需要管理も改善していくと言明。国の燃料供給を脅かす可能性のある漏洩や密輸に対処するための「ティリス」摘発作戦を強化していると述べた。

その上でアンワル首相は、「中長期的には不安定な輸入燃料への依存度を低減する措置として、再生可能エネルギー源への移行に向けた取り組みを加速させている」とし、バイオディーゼルにおけるバイオ燃料の混合比率引き上げに取り組んでいくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、4月14日)