原油価格高騰を受け補助金負担が32億リンギに急増=首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は22日のフェイスブックへの投稿で、中東紛争による原油価格高騰を受け、政府補助金負担額が1週間足らずで約7億リンギから32億リンギに急増したと公表。不確実性が高まる世界情勢の中、国民の福祉と生活を守るための燃料補助金政策は現政権にとって引き続き最優先事項であると述べ、補助金政策を継続していく考えを示した。

その上でアンワル首相は、世界的な原油価格が高騰する中でなぜ産油国であるマレーシアも影響を受けているのかという疑問が多くの人々から寄せられているとし、「マレーシアは産油国ではあるものの、実際には輸出量よりも輸入量の方が多い」と説明。マレーシアの原油供給量の約50%がホルムズ海峡を通過するため、マレーシアも影響を受けていると述べた。
(ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、3月22日)

マレーシアの肥料メーカーが新規受注を停止、価格高騰を受け

【クアラルンプール】 マレーシアの肥料メーカーは、中東紛争に起因するサプライチェーンの混乱と原料不足により原材料価格が高騰したことを受けた価格改定に向け新規受注を停止している。肥料はパーム油生産者の生産コストの半分以上を占めているため、農園業界への影響が懸念される。

イスラエルと米国によるイランへの戦争によりホルムズ海峡がほぼ閉鎖されたことで、中東で生産される肥料や肥料製造工場で使用される石油と天然ガスの供給が停止している。

マレーシアの肥料メーカー、ユニオン・ハーベストはロイターが入手した通知の中で、「現在、原材料価格が急騰しており、供給業者が価格改定を行っている」とした上で、「新たな価格が確定するまで、新規注文を一時的に保留する」としている。

またパーム油大手FGVホールディングスの子会社であるFGVファーティライザーは、同様の通知を販売業者に送付し、世界的な地政学的状況が肥料供給に与える影響を理由に、尿素、硫酸アンモニウム、塩化カリウムなどの単栄養肥料の販売を即時停止すると発表した。

マレーシアとインドネシアの農園に肥料を供給するサバ・ソフトウッズ・ハイブリッド・ファーティライザーのゼネラルマネージャー、チョン・チュンホン氏は、「一部の原材料価格はわずか2週間で100―150%も上昇した」と述べた。同社は投機を防ぐため、事前注文を控えるよう呼びかけているという。
(ロイター、エッジ、3月18日)

U-NEXT、マレーシアで「100時間カレー」をFC展開へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 U-NEXTホールディングス(本社・東京都品川区)は23日、グループ会社を通じて、マレーシアで飲食店フランチャイズ(FC)事業に新規参入すると発表。第1弾として、カレー専門店「100時間カレー」を展開する計画だ。

2013年に東京・武蔵小山で開業された「100時間カレー」は、香味野菜と果物を時間をかけて煮込み、20種類以上のスパイスを独自に配合した本格欧風カレーが特徴。現在、日本全国で40店舗が展開されている。

U-NEXTのグループ会社USEA(マレーシア)と、「100時間カレー」を運営するアークス(本社・東京都豊島区)の間で23日にフランチャイズ展開に向けたライセンス契約が締結された。今夏に1号店の開業を予定している。

背景には、U-NEXTグループが誇る、飲食店舗など全国約86万店舗・施設の顧客基盤がある。今後、そうした顧客の海外展開支援を強化する方針だ。マレーシアでは特に多様な日本食が求められているとして、進出を決めたという。第2弾として「ジンギスカン」の展開を考えており、今後も複数ブランドを段階的に導入していく考え。

USEAは、店舗向け音楽配信サービスUSENのシンガポール法人の傘下企業。もともと「エクスプレス・イン・ミュージック」として設立され、2019年に買収により、U-NEXTグループ会社としてリブランディングされた。

半島ディーゼル価格80セン値上げ、「RON97」は70セン上げ

【クアラルンプール】 財務省は18日、3月19日から3月25日までの1週間の燃料小売価格を発表。世界的な石油価格高騰を反映して、半島部における「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼル価格を1リットルあたり3.92リンギから4.72リンギに80セン引き上げると発表した。前週比で20.4%の大幅値上げとなる。

また「ユーロ5 B7」ディーゼルも4.72リンギから4.92リンギに20セン引き上げる。サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギで据え置く。

新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も3.85リンギから70セン引き上げ4.55リンギとする。前週比で18.2%の大幅値上げとなる。

なおレギュラーガソリン「RON95」は、「BUDI95」適用価格は1.99リンギ、非適用価格は3.27リンギでそれぞれ据え置く。

財務省は声明の中で、「マレーシアは産油国ではあるものの、国内で使用される石油製品は依然として国際市場を通じて調達されているため、国内の燃料価格も世界情勢の影響を受ける」と説明している。

ブレント原油価格は、中東情勢の緊迫化以前の1バレル70米ドル台から100米ドルを突破し、現在1バレル108.23米ドルとなっている。
(エッジ、ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、3月18日)

運輸省、ハリラヤ渋滞対策で高速道の大型貨物車の通行を規制

【クアラルンプール】 ハリラヤ(断食月明け大祭)連休に伴い、大型貨物車両の高速道路の夜間通行が原則禁止される。運輸省(MOT)が18日、発表した。

期間は、19、20、28、29日の4日間で、日中の通行に関しても車両カテゴリーにより2段階に規制される。建設資材などを運搬するカテゴリー1の大型車両は、建設現場から半径25キロメートル以内に限り、午前6時から午後6時まで通行が認められる。コンテナ輸送車や貨物トラックなどカテゴリー2の大型車両は、午前8時から午後8時まで通行可能。ただし、緊急対応や、燃料や生活必需品の輸送に関わる車両は規制対象外となる。

ハリラヤ期間中の高速道路のピーク交通量予測について、高速・有料道路を運営するPLUSマレーシアは230万台、マレーシア高速道路庁(LLM)は350万台と発表している。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、フリー・マレーシア・トゥデー、3月18日)

個人税納税者のうっかりミス、訂正申告書提出は不要=内国歳入庁

【プトラジャヤ】 昨年の所得に対する個人納税者による確定申告で、「雇用主が負担する税金」の欄にうっかりチェックを入れた納税者がいることが分かったが、内国歳入庁は18日、訂正した申告書を改めて提出する必要はないと発表した。すでに検査を行い、ミスがあった申告書を特定したという。

「雇用主が負担する税金」欄にチェックを入れると、雇用主が社員の納税分を負担し、社員の給与から天引きしなかったことになる。ミスがあった納税者への還付は順次、行われる。

歳入庁によれば、税還付は納税者が申告書に記入した情報に基づき自動的に処理されるため、スムーズな還付には情報の正確さが極めて重要だという。
(マレーシアン・リザーブ、ザ・スター電子版、ザ・サン電子版、3月18日)

エアボルネオ、7月にKL、シンガポール、コタキナバル線を就航へ

【クチン】 サラワク州営の航空会社エアボルネオは、既存ネットワークを超えた接続性拡大の一環として、7月にボーイング737-800型機3機を用いたクチン発着のジェット便の運航を開始する計画だ。最初の路線としてクアラルンプール(KL)、シンガポール、コタキナバル便を計画している。

エアボルネオのメガット・アルディアン・ウィラ最高経営責任者(CEO)は、必要な規制当局の承認と運航準備が完了するまでの間、ウェットリース(航空会社が他の会社から機体だけでなく、パイロットや客室乗務員、整備、保険を含めて機材を借りる方式)契約に基づき、これらの路線を運航する予定だと言明。「7月にジェット機の運航開始を目指しており、クチンをジェット機の主要ハブ空港とする予定だ」と述べた。

メガット・アルディアン・ウィラ氏は、コタキナバルとミリは引き続きターボプロップ機のハブ空港として機能し、地方および地域間の接続サービスを支えると言明。「ジェット機の運航開始により、接続性が向上し、サラワク州を発着する乗客により多くの旅行オプションを提供できるようになる」と述べた。

エアボルネオは徐々にネットワークを拡大していく予定で、運航が安定してから3カ月後には地方路線の就航地を増やし、規制当局の承認と空港の発着枠の確保を条件として2026年末までに国内路線3路線と国際路線3路線を開設する計画だ。
(ボルネオポスト、エッジ、ベルナマ通信、3月17日)

ニトリ、マレーシア14号店をセランゴール州に出店へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ニトリホールディングス(本社・札幌市北区)は26日にマレーシア14号店をセランゴール州ペタリンジャヤのショッピングセンター「パラダイムモール」に開業する。

同店は、モールのグランドフロアに位置し、面積は約340坪となる。営業時間は午前10時から午後10時。パラダイムモールは主要道路沿いでアクセス性が高いことなどから出店を決めたという。

グループ全体では今回の店舗が1,064店舗目となる。同社は2032年までに世界3,000店舗が目標で、中でもマレーシアをはじめ東南アジア諸国連合(ASEAN)地域を重視しており、今後も積極的に出店を進めるとしている。

「米イラン戦争は長引く」、第2四半期見通し会見で楽天トレード

【クアラルンプール】 楽天トレードは第2四半期の見通しに関するオンライン会見で、地政学上の不透明感にもかかわらず、ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)の主要株価指数FBM・KLCIは年末に1,800台に届くことが依然可能との見解を示した。ケニー・イー調査部長は、不安定要素である米イラン戦争について「トランプ米大統領は短期終結を確信しているが、長引くとわれわれは考えている」と述べた。

楽天トレードは年末の指数目標を1,810から1,800へわずかながら下方修正した。イー氏は「マレーシア証取は強靭さを示しているが、米とイランの衝突は引き続き世界市場に影を落とす。市場の方向は紛争の期間と石油価格への影響に左右されるが、1―2カ月で終わる戦争ではない」と述べた。

イー氏によれば、戦争の出費は1日推定10億米ドルにも上り、投資家のリスク許容度に影響する。戦争が長引けばブレント原油は1バレル100米ドル超になる可能性がある。

ブルサに対する今年の外国人投資は12億8,000万リンギの買い越しで、株保有比率は19.1%。今年の企業収益は7.9%の増加が見込めるという。
(ザ・スター電子版、3月13日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、3月14日、マレーシアン・リザーブ、3月17日)

中東危機も当面は新たな経済刺激策はなし=第2財務相

【クアラルンプール】 アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は、中東情勢の緊迫化により世界市場が混乱し、原油・ガス供給が滞っているものの、当面は国内で新たな経済刺激策を導入する考えはないと述べた。

アミル・ハムザ氏は、政府方針は経済の安定を確保するための短期的な措置に注力しつつ国内に影響を与える可能性のある情勢を注視することにあると強調。「重要なのは中東危機が今後も続くかどうかまだ分からないということだ。もし危機が早期に終息するなら、経済刺激策を実施する必要はないと考えている」、「現時点では、短期的な安定を確保することに注力している」と説明した。

その上でアミル・ハムザ氏は、政府は旅行や消費の増加に伴い、燃料需要が増加する祝祭シーズンにおける国民のニーズにも配慮していると言明。石油会社はこうした季節的な需要急増への対応経験が豊富であり、供給量の増加や需要の高い地域向けの備蓄タンクの増設など、供給途絶を防ぐための積極的な対策を講じていると述べた。

マレーシアの石油供給についてアンワル・イブラヒム首相は先ごろ、国営石油会社、ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)との確認では国内の石油製品は少なくとも5月までは供給可能だと述べていた。
(エッジ、ベルナマ通信、マレー・メイル、3月16日)