最新の韓国グッズ紹介のショールーム、TRXで14日まで

【クアラルンプール】 食品や”Kビューティー”など最新の韓国グッズを紹介する「2025グローバル・ショールーム」が、クアラルンプールの国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」で開催されている。韓国中小ベンチャー企業部(省、MSS)などによるもので、韓馬の二国間貿易の促進を目的としている。

ショールームはショッピングモール「エクスチェンジTRX」のファーストフロアで14日まで開催されている。MSSと韓国のマーケティング企業「リープ・イノベーション」などが協力し、25の韓国中小企業が出展。高機能の美容製品のほか、ビーガン食品や、現代風にアレンジされた伝統的な韓国菓子などが紹介されている。

リープのミン・ゴンボ最高経営責任者(CEO)は「韓国の中小企業の中にはまだあまり知られていないものの高品質な製品が多くある。マレーシアの消費者がこれらの製品を直接体験し、購入できる場を設けることで、二国間貿易の深化と長期的な市場成長の促進を期待している」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月4日、シリソス、12月1日)

プロトン、新型サガ予約3万台突破、30年目標は33万台

【スバンジャヤ】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスのセダン「サガ」第4世代の予約台数が、11月27日の正式発表から約1週間で3万台を突破。加えて、2030年の目標販売台数を33万台とし、3割はハイブリッド車を含めた電気自動車(EV)とする計画だ。

4日にセランゴール州スバンジャヤで行われた「プロトン・テック・ショーケース2025」の開会式で、リー・チュンロン(李春栄)最高経営責任者(CEO)が明らかにした。1985年発売のサガが象徴するように、国内外ベンダーとの連携を通じイノベーションを続けてきたことが、今のプロトンを支えていると強調した。

特に第4世代サガはマレーシア国内のみならず、東南アジア諸国連合(ASEAN)のAセグメントで主力モデルになると見込まれている。この強い需要に応える生産体制の構築が鍵になるとみられ、ペラ州タンジョン・マリムの工場への正式な生産移管時期に注目が高まっている。

また昨年発売した同社初のEV「e.MAS7」は今年11月時点で8,239台を販売し、マレーシアで最も売れたEVになる見通しだ。

同社は2025年末の予想販売台数を15万6,000台としているが、2026年末にはこの数字を15%上回る18万台以上という目標を掲げている。さらに2030年に向けた目標値としてリー氏は3つの「30」を強調。EV30%に加え、30%はマレーシア国外で販売し、輸出市場は30カ国以上に拡大するとした。

5―7日に開催される「プロトン・テック・ショーケース2025」では、最新技術とともに、2026年初頭の発売予定モデルなども展示される。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、ポールタン、ベルナマ通信、12月4日)

電子インボイス、年商100万リンギ以下への導入延長を検討

【クアラルンプール】 段階的に義務化が進められている電子インボイス制度について、政府は年間売上高100万リンギ以下の中小零細企業(MSME)に対する導入時期の延期を検討する。リム・フイイン副財務相が4日、上院議会質疑で明らかにした。

電子インボイス制度は、昨年8月の売上高1億リンギ超を皮切りに、企業規模に応じ順次導入が進められてきた。当初は今年7月に完全義務化が予定されていたが、6月に2,500万リンギ以下の企業を、さらに細かく3区分すると発表。500万リンギ以下―100万リンギ超は2026年1月、100万リンギ以下―50万リンギ超は2026年7月にそれぞれ延長し、50万リンギ以下は当面免除としていた。

リム氏は、この来年7月の導入について、「さらなる延期を省庁レベルで検討する」と述べた。

一方、電子インボイスの導入状況について11月26日時点で、計10万8,579社が電子インボイスを発行済みと報告。内訳はすでに導入が義務付けられた500万リンギ超が計4万4,852社で、500万リンギ以下の4万4,233社が自主的に導入していると説明した。

発行総数は総計7億4,250万通に達し、うち1億8,000万通超を卸・小売業が占めた。リム氏は。そのほかの現金決算が多い取引などとともに、所得税の申告漏れが起こりやすい業種を指摘。また、インボイスの情報漏れを防ぐためシステムの情報セキュリティを徹底していると強調した。

内国歳入庁(LHDN)は電子インボイス制度が導入されたことで、今年7月末時点で、所得税を申告していなかった5,800の企業・個人を特定。総額4億8,400万リンギが追加申告され、税収が8,200万リンギ増加したとしている。
(ザ・スター、ベルナマ通信、12月4日)

消息不明のMH370便の捜索、12月30日に再開

【クアラルンプール】 運輸省は3日、乗員乗客239名を乗せたまま2014年3月8日に消息を絶ったマレーシア航空MH370便について、海底捜索活動を12月30日に南インド洋で再開すると発表した。米海洋探査会社オーシャン・インフィニティが捜索活動を55日間、断続的に再開する。

捜索はマレーシア政府とオーシャン・インフィニティの間で2025年3月25日に締結されたサービス契約に基づくもので、機体発見の可能性が最も高いと評価された海域で重点的に行われる。オーシャン・インフィニティは2018年にも自律型水中ロボットを用いた捜索活動を実施したが、機体の発見には至らなかった。

運輸省は、「今回の捜索再開は犠牲となった遺族に心の安らぎを与えたいというマレーシア政府の決意を改めて示すものだ」と述べた。

MH370便はクアラルンプール国際空港(KLIA)を出発し北京へ向かう途中、消息を絶った。多数の国が参加して南インド洋の4万6,000平方マイル以上をカバーする航空史上最大規模の捜索活動が行われたが、行方は掴めないまま。2015年になって数千マイル離れた仏領レユニオンで機体の一部やスーツケースが発見され、その後、南アフリカやマダガスカル、モザンビークなどでMH370便のものと思われる残骸が発見されている。
(マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、12月3日)

補助金なし「RON95」を2.66リンギに引き上げ、12月4日から

【クアラルンプール】 財務省は26日、2025年12月4日から12月10日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、1リットル当たり2.63リンギから3セン引き上げ2.66リンギにすると明らかにした。

新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も同様に3.26リンギから3セン引き上げ、3.29リンギとする。一方「BUDI95」適用価格は1.99リンギで据え置く。

このほか「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼルの小売価格は1リットルあたり3.08リンギで据え置く。また「ユーロ5 B7」ディーゼルも3.28リンギで据え置く。サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格も2.15リンギで据え置く。
(ポールタン、ベルナマ通信、エッジ、12月3日)

サラワク州のMM2Hプログラム、過去5年間で2033人が承認

【クチン】 サラワク州が独自で行っている長期滞在ビザ(査証)プログラム「サラワク・マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(S-MM2H)」に、2020年から2025年11月までの間に2,033人が承認された。同州のアブドル・カリム・ラーマン・ハムザ観光・クリエイティブ産業・舞台芸術相が同州議会で明らかにした。

同プログラムが同省に移管される前の2007年から2019年までに承認された1,240件を大幅に上回っており、アブドル・カリム氏は「承認件数の増加はS-MM2H承認プロセスの効率化に向けた同省の継続的な取り組みを反映している」と強調した。S-MM2H申請は同氏が議長を務めるSMM2Hパネル委員会で毎月審査されている。

アブドル・カリム氏によると、今年年初11カ月の申請件数が618件、承認件数が397件を記録した。承認件数の内訳は中国130件、米国46件、シンガポール29件、英国26件、台湾26件となっている。これによりS-MM2H参加者による定期預金の預入総額は1億2,840万リンギ、手数料は85万5,000リンギに上った。
(ボルネオポスト、12月2日)

カジノのゲンティン、NYのライセンス取得で既存施設を拡張へ

【クアラルンプール】 カジノ運営会社のゲンティン・マレーシアは2日、米国の子会社ゲンティン・ニューヨークが年内にニューヨーク州(NY)の商業カジノ・ライセンスを取得すると発表。55億米ドル(231億9,000万リンギ)を投資し、既存のリゾート・ワールド・ニューヨーク・シティー(RWNYC)を、全米でも有数のラスベガス風のフルカジノに拡張する計画だ。

RWNYCには現在、スロットマシンと電子テーブルゲーム計約6,500台が設置されているが、ライセンスの取得で、対面式のライブテーブルゲームを導入できるようになる。ニューヨーク州ゲーミング施設立地委員会が年内に正式にライセンスを交付する見通しで、早ければ2026年6―7月ごろにも、ライブテーブルゲームの運用を開始する。

さらに計画では、現在のRWNYCの敷地73エーカーを、560万平方フィートに拡張。50万平方フィートのゲームフロア、6,000台のスロットマシン、800卓のテーブルゲーム、2,000室のホテル客室、7,000席のエンターテイメント施設、30以上の飲食店、大規模な会議スペース、10エーカー超の緑地などを備えた統合型リゾートにする。最大2万4,000人の雇用を創出する見通しだ。

RWNYCは、ジョン・F・ケネディ国際空港近くのアケダクト競馬場跡地(クイーンズ区)を利用し、2011年に開業された。 2021年にはホテルも開業。年間平均800万人が訪れ、州最大のカジノ施設になっているという。
(マレーシアン・リザーブ、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、12月2日)

JBセントラル―クライ間の通勤鉄道、2月開通の見込み

【クアラルンプール】 ジョホール州のジョホールバル(JB)セントラル―クライ間の25キロメートルを結ぶ通勤鉄道(セラタン線)が、2026年2月に開通する見込みだ。州公共事業・運輸・インフラ・通信委員会のモハマド・ファズリ議長(国政の閣僚に相当)が明らかにした。

1月1日を予定しているJBセントラルまでの高速電車運行サービス(ETS)延伸の1カ月後の開通を目指す。1日32往復運行され、各列車の乗客定員は400人となる。片道運賃は3リンギ以下になる見込み。これにより移動時間は乗用車での1時間から半分の30分に短縮されると期待されている。

モハマド・ファズリ氏はまた、ケンパス―パシルグダン間の貨物線に旅客列車を走らせる計画が浮上していることを明らかにした。これによりパシルグダン、マサイ、タンポイ、その周辺地域の渋滞緩和が見込まれるという。迅速な運行開始に向け、向こう6カ月内にタマン・ダヤ、バンダル・スリ・アラム、カンポン・パシル・プティ――の3カ所に仮設旅客駅を設置する計画。1日4往復の運行を予定しており、運賃は3リンギを下回る見込みだという。
(ザ・スター電子版、ポールタン、12月1日)

エアボルネオが1月に運航開始へ、MASウィングス路線継承で

【クチン】 サラワク州営航空会社エアボルネオは、マレーシア航空グループ (MAG)傘下のMASウィングスの買収に伴い、MASウイングスの既存路線を引き継ぎ、来年1月からエアボルネオとしての運航を開始する。同州のリー・キムシン運輸相が2日の州議会で明らかにした。

MASウイングスの買収は2025年2月12日に締結された株式売買契約に基づき、2025年12月31日までに完了する予定。買収が完了し次第、サラワク州、サバ州、ラブアンの既存の地方航空サービス(RAS)と連携して運航を開始する。1月からの運航はエアボルネオのロゴと塗装を施したATR72-500型機1機とツインオッター1機で開始し、残りの機材の塗装は向こう6カ月をかけて段階的に行う。

買収後の優先事項としては、現在国内およびサバ州・サラワク州の地方路線のみを許可されているMASウィングスの航空運航免許(AOL)の変更を取得することで、これに伴いクアラルンプール、シンガポール、ジャカルタ、バンコクなどの地方ハブ空港へのジェット機による運航を2026年第3四半期に開始する予定。デンパサール、香港、深圳、日本、韓国などへの乗り入れも計画している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、12月2日)

マレーシア航空、クアラルンプール―豪ブリスベン直行便を再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は11月29日、クアラルンプール(KL)―豪州ブリスベン間の直行便運航を再開した。増加する旅行需要に対応する。再開初便の搭乗率はブリスベン行き往路が86%、復路のKL行きは99%に達した。

KL―ブリスベン線は火、木、金、土、日曜の週5便の運航。スケジュールは往路のMH135便はクアラルンプール発が20時30分でブリスベン着が翌日の6時25分で、復路のMH134便は、ブリスベン発が8時30分、クアラルンプール着が14時40分となっている。

ブリスベン線の就航によりMASのKL―豪州直行線の乗り入れ先は、既存のシドニー、メルボルン、パース、アデレード――と合わせて5都市に増加する。MASは豪州の一部路線に最新鋭のエアバスA330neo機材を導入する方針で、2026年初頭の運用開始を予定している。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、11月30日、MAS発表資料)