マラコフがルムット発電所を前倒し再稼働、429MWを供給

【クアラルンプール】 独立系電力会社マラコフは3日、子会社GB3が運営するペラ州ルムットのガス火力発電所(発電能力429メガワット=MW)が、10月7日に商業運転を再開したと発表した。政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)との新たな電力購入契約(PPA)に基づく運転開始予定日である2027年1月1日より、約3カ月早い再稼働となった。

同発電所は開放サイクルガスタービン(OCGT)方式を採用。電力需要が急増した際に短時間で起動できるため、電力網のピーク需要への対応や予備供給力の確保に貢献する。2022年12月から運転を停止していたが、26年5月にTNBとの新たなPPAを締結し、契約期間は29年12月31日までとなっている。

今回の再稼働は、マレーシア半島の発電能力を確保するため、エネルギー委員会が実施した競争入札制度「プロジェクト・カテゴリー1」に基づくもの。マラコフは既存発電所3カ所の運転延長を獲得しており、ペナン州のプライ発電所(350MW)は26年4月9日に運転を再開した。残るセガリ・エナジー・ベンチャーズ(SEV)が運営するルムットの発電所は、27年7月1日までの再稼働を予定する。

ルムットの発電所2カ所の発電能力は合計1,732MWとなる。マラコフのシャールニザム・サムスディン最高経営責任者(CEO)は、データセンターを含む新規投資や産業活動の拡大に伴い、国内の電力需要が増加していると指摘。GB3の早期再稼働により、電力供給の安定性とエネルギー安全保障の強化に貢献すると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・サン、エッジ、11月3日)

KLの超高層ビルに「118モール」開業、158店が営業開始

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の超高層ビル「メナラ・ムルデカ・メイバンク」(旧メナラ・ムルデカ118)に1日、新商業施設「118モール」が開業した。

モールはビルの低層部に位置する7階建てで、賃貸可能面積は75万平方フィート。その81%にあたる部分で賃貸借契約の締結済み、あるいは交渉中という。開業時点では158店舗が営業を開始した。

3階には広さ8万平方フィートの「マレーシアン・アーティザン・ディストリクト」があり、マレーシアの地元ブランドや工芸品店、飲食店などが出店し、地元の人から観光客まで楽しめるよう工夫されている。また4階には、高さ88メートルのガラスドームを備えた吹き抜け空間「ジ・アトモスフィア」が設けられており、2万平方フィートのスペースはイベントなどにも利用される。

モールは、政府系投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)の子会社、PNBムルデカ・ベンチャーズが運営。同日に行われた開業式典で、PNBのリザル・リックマン・ラムリ社長兼グループ最高経営責任者(CEO)はテナント誘致が順調に進んでおり、今後数カ月のうちにさらに多くの店舗が加わる予定だと述べた。
(マレー・メイル、11月1日)

三井不動産がパラマウントと合弁、KLで高層住宅開発

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井不動産グループは、パラマウント・コーポレーションと合弁事業を設立し、クアラルンプールで総開発価値(GDV)13億4,000万リンギのサービスアパートメント開発を進めると発表した。

マレーシア三井不動産が、パラマウントの完全子会社メリディアン・クアサ・マレーシア(MKSB)の株式12万2,500株(49%)を買収し、合弁事業を設立する。株式買収額は2,306万リンギで、取引完了後、パラマウントのMKSBの持株比率は51%となる。

プロジェクト名は「アッシュボーン」で、MKSBが所有するクアラルンプールのジャラン・アンパン沿いの自由保有商業用地(1万4,974平方メートル)に、約468戸のサービスアパートメント・タワー2棟を開発する。総開発価値(GDV)は推定13億4,000万リンギ。2026年第4四半期に着工し、2030年第4四半期の完成を予定している。

各住戸の専有面積は139―247平方メートルで、全住戸にプライベートリフトロビーを設置するなど、高いプライバシー性と居住性を備えた計画となっている。このほかプール、サウナ、コワーキングスペース等の多用な共用施設を整備し、さらにEV充電設備やトランクルームスペース等なども導入する。

開発事業はMKSBが担当する。パラマウントの別の子会社であるパラマウント・プロパティ・デベロップメントが、プロジェクト管理に加え、販売・マーケティングを主導する。

エアボルネオ、国際線2路線目のジャカルタ線を13日就航

【クチン】 サラワク州営航空会社のエアボルネオは13日、クチンとインドネシアの首都ジャカルタ(スカルノ・ハッタ国際空港)を結ぶ直行便を就航する。同社にとって、シンガポールに続く2路線目の国際線となる。

新路線は月・金・日の週3便で運航。往路のMY396便はクチン発15時10分、ジャカルタ着16時で、復路のMY397便はジャカルタ発16時55分、クチン着19時45分となる。片道運賃(諸税込み)は、エコノミークラスが399リンギ、ビジネスクラスが888リンギからで、10月31日から販売を開始した。

同社は現在、ボーイング「737―800」型機2機をクアラルンプール線と国際線に使用している。このため、ジャカルタ線就航に伴い、シンガポール線を従来の1日1便から、10月23日から来年3月27日まで週4便(火・水・木・土)での運航に変更。クアラルンプール線は1日2便を維持する。

メガット・アルディアン・ウィラ最高経営責任者(CEO)は10月にあったメディア向け説明会で、2027年初頭までにはジェット機の運航機数を5機に増やす計画を表明している。
(マレー・メイル、サラワク・トリビューン、ベルナマ通信、10月31日)

ハラルラーメン店「帆のる」、2号店を新「118モール」に開業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ハラル(イスラムの戒律に則った)対応のラーメン店「帆のる」は1日、マレーシア2号店をクアラルンプール(KL)の新商業施設「118モール」に開業した。

運営するアセットフロンティア(本社・東京都港区)によると、店内は木をふんだんに取り入れた和風モダンなデザイン。初日から行列ができるほど現地の人や観光客らでにぎわったという。

また国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」に昨年8月に開業した1号店「帆のるぷれみあTRX」も、これまでにマレーシア・イスラム開発局(JAKIM)のハラル認証を正式に取得したという。

「118モール」は、超高層ビル「メナラ・ムルデカ・メイバンク」(旧メナラ・ムルデカ118)の足元に位置する7階建ての商業施設で同日、正式開業した。一般公開はモールの名称にちなみ、午前11時18分を予定していたが、多くの人が来場したため、午前10時半に早めるほどの盛況ぶりだったという。開業時点で158店舗が営業を開始した。

新コンセプトの「イオンモールKLミッドタウン」、5日に開業

【クアラルンプール】 新ショッピングセンター「イオンモールKLミッドタウン」が5日、クアラルンプール(KL)にソフトオープンする。グランドオープンは来年1月8日を予定している。

同モールは8フロア構成で、賃貸可能面積(NLA)は約36万7,000平方フィート。2フロアごとに異なる内装デザインを採用するほか、ガラス窓を背景にした吹き抜け空間に、曲線状の階段を舞台のように配置した「フュージョン・ステアケース」を設け、イベントや来館者の交流の場として活用。マレーシア国内で28番目のイオンモールとなり、新たなコンセプトを打ち出している。

「イオン・スーパーマーケット」などイオン系の店舗に加え、回転寿司「スシロー」や洋菓子の「シャトレーゼ」、ベーカリーの「DONQ(ドンク)」、マレーシア初の体験型エンターテインメント施設「VS CHALLENGE」など日系テナントのほか、飲食、ファッション・ライフスタイル、家電・デジタルなど幅広い分野の店舗が出店する。

13日から2027年1月3日まで、日本発の人気キャラクター「すみっコぐらし」のマレーシア初となるポップアップイベントの開催を予定。また、開業記念として、300リンギ以上の購入者向けの豪華抽選企画も用意されている。

首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線のセントゥル・バラット駅などとモールを結ぶシャトルバス「イオン・モビ・コネクト」の運行も予定されている。
(エッジ、11月2日)

マレーシア航空、予約システム情報流出で顧客情報に影響の可能性

【クアラルンプール】 マレーシア航空は1日、航空予約システムを提供するスペインの「アマデウス」で発生したサイバーセキュリティー侵害により、一部の顧客情報が影響を受けた可能性があると発表した。対象となる可能性があるのは、2023年8月から26年9月までに同社のシステムを通じて処理された顧客情報。

同社は、自社の情報技術(IT)システムへの侵害は確認されておらず、現時点で金融情報がアクセスされた証拠もないと説明。アマデウスや関係機関と連携して調査を進め、影響範囲を確認しているとした。

顧客に対しては、個人情報や金融情報の提供を求める不審な連絡や、事前の依頼がない電子メールなどに注意するよう呼びかけた。影響を受けた顧客の人数や、流出した可能性のある情報の具体的な種類については明らかにしていない。

今回の問題を巡っては、香港のキャセイパシフィック航空が10月30日、アマデウスが管理する予約データへの不正アクセスにより、約5万3,000件の予約が影響を受けたと発表。日本航空と日本トランスオーシャン航空では約9万2,000人、全日本空輸では約3万7,800人の顧客情報が影響を受けたと報告されている。韓国の大韓航空とアシアナ航空も、同様の不正アクセスを公表した。

アマデウスは、旅行予約情報を表示するシステム環境の脆弱性を把握したとしており、パスワードのリセットや監視・検知機能の強化など、封じ込め措置を講じたとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、CNA、11月1日)

ジョホール州投資機関、「ネクサスセデナック」で5分野重点誘致

【クアラルンプール】 ジョホール州の投資誘致機関、インベスト・ジョホールは、ジョホール・シンガポール経済特区(JSーSEZ)北部の新たな産業拠点「ネクサス・セデナック」で、投資誘致を目指す重点5分野を明らかにした。

同拠点の総開発価値(GDV)150億リンギ。財務省傘下のサザン・カタリスト(SOCAT)が、かつてアブラヤシ農園だった2,940エーカーを段階的に開発する。

インベスト・ジョホールの投資誘致は、2027年度予算案に則ったもの。アンワル・イブラヒム首相は10月9日の予算案発表の際、120億リンギの投資と、4万5,000人の雇用創出が期待されるとしていた。中核企業を軸に関連企業を呼び込む「クイーン・ビー方式」を採用し、連邦政府と州政府の関係機関を横断して調整する特別タスクフォースを設置したと説明していた。

重点分野は、▽先端製造業▽統合物流▽農業・食品技術▽グリーンテクノロジー▽製薬産業――の5つ。インベスト・ジョホールは、開発段階やインフラの整備状況、個別の投資プロジェクトの進捗に応じて、投資誘致を段階的に進める。ナタザ・ハリス最高経営責任者(CEO)は「今後も開発業者や関係機関、業界関係者と連携し、投資の実現を加速させる」と述べた。
(ベルナマ通信、10月30日)

マレーシアの死因トップは虚血性心疾患

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は10月29日、2025年の死因統計を発表。死因第1位は虚血性心疾患で、1万8,001人で全体の13%を占めた。総死亡者数は19万9,807人で、前年比0.4%の微増となった。

そのほかの主な死因は、肺炎が12.7%、糖尿病が5.0%、腎不全が3.6%、交通事故が3.4%となった。

性別でみると、男性は虚血性心疾患が15.5%で最多となった一方、女性は肺炎が13.6%で最多だった。

民族別では、マレー系とインド系は虚血性心疾患が死因のトップだったが、中華系、その他のブミプトラ(マレー人と先住民の総称)は肺炎となった。

年齢別の死因トップは、0―14歳と60歳以上では肺炎で、15―40歳は交通事故、41―59歳は虚血性心疾患となった。

州・連邦直轄地別に見ると、ケダ、ペラ、サバ、サラワクの4州では肺炎が最多だったが、そのほかの12の州・連邦直轄地では虚血性心疾患が最多だった。

電子インボイス、外国のECプラットフォームに義務付け

【クアラルンプール】 財務省は外国を拠点とする電子商取引(EC)プラットフォームとプラットフォーム上で販売する売り手に対し、電子インボイスの使用を近く義務付ける。監視強化が目的だ。アミルザン・アリ国内取引物価相が28日の予算審議で明らかにした。

監視を確実なものにするため政府は、ECプラットフォームおよびプラットフォーム上の売り手にマレーシア国内での事務所開設も義務付ける。中国最大級の共同購入型ECプラットフォームの拼多多(ピンドゥオドゥオ)や、中国国外向け姉妹サービスのTemuの監視が狙い。

外国のECプラットフォームには低額品に対し10%の売上税が適用されており、拼多多が商品価格の安さゆえにマレーシア人の人気を集めているため、国内の小売業者が異なる監督基準、税率に懸念を表明していた。電子インボイスは、従来の紙または電子文書による取引記録をデジタル化し、リアルタイムでの税務報告を可能にする制度。
(エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月28日)