プロトン、モーリシャスでEV車「e.MAS7」を発売

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスの海外販社、プロトン・インターナショナル・コーポレーションは、モーリシャスで同社初の電気自動車(EV)、「e.MAS7」を発売した。「e.MAS7」の輸出先はこれで4カ国目となった。

税込価格は「プライム」が169万モーリシャス・ルピー(15万7,153リンギ)で、ウォールボックス充電器とe.motionカードが無料で付属する。「プレミアム」は185万モーリシャス・ルピー(17万2,031リンギ)で、ウォールボックス充電器、e.motionカード、そして5年間または走行距離15万キロメートルまでの無償メンテナンスが付く。また先着30人を対象に早期購入限定プロモーションを実施する。

モーリシャスの首都ポートルイスで開催された発表会には、モーリシャスのオスマン・マホメッド運輸相や現地提携先のオートネックス・グループを代表してプロトン・モーリシャスの最高経営責任者(CEO)が出席。また最初の10人の顧客への納車式も行われた。

「e.MAS7」はプロトンのペラ州タンジョン・マリム工場で製造されており、昨年12月の発売以来、国内外で6,500台以上が納車された。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ピストン.MY、10月23日)

チャージプラスとXPeng、KLに超急速充電ハブを開設

【クアラルンプール】 シンガポールの電気自動車(EV)充電施設運営会社チャージ・プラスと、中国・小鵬汽車(XPeng)による超急速充電ハブが24日、クアラルンプール(KL)の複合施設KLエコ・シティーに開設された。

ハブはレベルLLに位置し、直流(DC)急速充電ベイ6基を設置。KL最速とされる最大350キロワット(kW)2基のほか、250kWと200kWも2基ずつ整備されている。料金は1キロワット時(kWh)当たり1.5リンギ。全ての自動車ブランドが利用できるが、XPengの所有者向けには近く特別割引が導入されるという。

両社は9月、東南アジアで高出力のスーパーチャージングハブネットワーク構築に向け、提携を発表。マレーシアとシンガポール、タイ、インドネシアに少なくとも計20カ所のハブの開設を計画しており、今回のハブがマレーシアでは最初のものとなった。

特に、チャージ・プラスはシンガポールからベトナムまで5,000キロに及ぶ充電ネットワーク整備を目指しており、都市部の超急速充電ハブと組み合わせることで、国境を越えたEV移動の利便性向上を図っていく。
(ソヤチンチャウ、10月24日、ポールタン、10月23日)

TRXのエクスチェンジ106、契約締結率75%を達成

【クアラルンプール】 クアラルンプールの国際金融地区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)の高層ビル「エクスチェンジ106」の契約締結率が75%に達した。

ビルを運営するインドネシア系不動産開発会社ムリア・プロパティ・デベロプメントは16日、高級オフィス物件を運営する「アーバン・ピナクル・ベンチャーズ」と13万4,000平方フィートの追加契約を締結。アーバンは7月に、エクスチェンジ106の10フロア分をすでに開業しており、新たな契約分と合わせて計25万平方フィートを占有することになる。アーバンは、中国の不動産開発会社CHLマネジメントのマレーシア子会社。CHLは中国では30棟以上の高級オフィスビルを運用しており、海外初進出事業がエクスチェンジ106になる。

2019年完成のエクスチェンジ106は、総賃貸可能面積260万平方フィート。そのうち、今回のアーバンの追加契約分も含め170万平方フィートの賃貸可能面積を確保し、2026年第3四半期までに損益分岐点の目標達成が見込まれるという。ムリアのファリス・ナジャン・ハシム最高経営責任者(CEO)は「タワー内でより活気に満ちた国際的なビジネスコミュニティが育まれつつある。世界の商業市場におけるマレーシアの地位向上に引き続き尽力していく」としている。

エクスチェンジ106ではこのほか、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルが3フロア分を占有しているほか、同じく中国系の通信会社ファーウェイ、世界的なコンサルティング会社アクセンチュアなども入居している
(ビジネス・トゥデー、10月21日、エッジ、10月17日)

バティックエア、ペナン―メダン&シンガポール線を12月8日就航

【ジョージタウン】 バティック・エアは、ペナンとメダン(インドネシア・スマトラ)及びシンガポールを結ぶ直行便を12月8日に就航すると発表した。機材はいずれもボーイングB738型機を使用し、デイリー運航となっている。

ペナン―メダン間のスケジュールは、往路の「OD312」便はペナン発が17時45分、メダン着が17時45分。復路の「OD313」便はメダン発が18時45分、ペナン着が20時40分となっている。

ペナン―シンガポール間のスケジュールは、往路の「OD831」便はペナン発が8時20分、シンガポール着が9時45分。復路の「OD832」便はシンガポール発が15時20分、ペナン着が16時45分となっている。

バティック・エアはさらに来年にはコタキナバル及びクチンとペナンを結ぶ直行便を導入する予定。国際線では2025年10月末までに中国・昆明とペナンを結ぶ新たなチャーター便を開始する予定だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、10月17日)

外食「シュガーバン」が半島部に進出へ、セダプリシャスと提携

【クアラルンプール】 東マレーシアで外食チェーン「シュガーバン」を展開するシュガーバン・コーポレーションは、マレーシア半島部への進出拡大に向けてセダプリシャスと地域フランチャイズ開発契約を締結した。

シュガーバン・コーポレーションの子会社で物流を担当するSBサプライズ&ロジスティックが、セダプリシャスとマスターフランチャイズ契約を締結した。セダプリシャスは10年契約に基づき、シュガーバンの店舗開設・運営、フランチャイジーの募集・サポートに関する独占権を持つ地域開発業者となる。2026年に500万リンギ、2027年に1,500万リンギ、2028年に2,800万リンギの各年間売上目標の達成を目指す。

親会社のボルネオ・オイルのジョセフ・アンブローズ・リー社長は、半島部が東マレーシアの人口の3倍を占める成長市場であることを強調。半島部への進出により「シュガーバン」を全国的な存在としグローバルなビジネスチャンスの基盤を築くことになると述べた。

「シュガーバン」は40年以上前にサラワク州で創業。ローストチキンやセイボリーライスのほか地元料理が看板商品で、現在はサバ州、サラワク州、ブルネイを中心に104店舗以上を展開している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ボルネオポスト、マレーシアン・リザーブ、10月15日)

マキシス、生成AIによる会話型の「Miya」をアプリに導入

【クアラルンプール】 通信事業者のマキシスは15日、生成型人工知能(AI)を搭載したアプリ内会話型アシスタント「Miya」を発表した。マレーシアの通信業者として初という。

Miyaは「マキシス・インテリジェンス・ユア・アシスタント」の略で、グーグル・クラウドと共同で開発された。請求書の確認や支払い管理、契約内容の照会のほか、ローミングサービスの提案や最新端末の案内など、利用者はアプリ上で質問や要望を入力するだけで、AIが適切な情報を提示してくれる。すでにアプリを利用している場合、アプリを最新バージョンに更新することで、順次利用できるようになる。

両社は今年3月からは企業向けに生成AIを使った「Mia」を提供。今後は、さらなるパーソナライズ機能を強化し、利用者がよりスムーズにサービスを利用できる環境を目指していく
(ビジネス・トゥデー、10月15日、ローヤット・ドットネット、10月16日、マキシス発表資料)

グリーン技術エコ展示会、500社が出展し17日までKLで開催

【クアラルンプール】 マレーシア国際グリーンテック&エコ製品展示会・会議(IGEM)2025が15日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で開幕。17日までの3日間で55億リンギのグリーン投資を目標としている。

IGEMは、天然資源・環境持続可能性省と、同省傘下のマレーシア・グリーン技術・気候変動公社(MGTC)が共催。「包摂性とサスティナビリティ」をテーマに、50カ国から500社が出展し、5万人の来場者が見込まれている。16日には、気候変動へのレジリエンスに関するクアラルンプール宣言が採択される予定。

マレーシア投資開発庁(MIDA)とマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)によるビジネスマッチングのほか、「日本・マレーシア環境ウィーク」などの多様なプログラムが展開される。

開会式で、フアン・ティオンシー副大臣は「マレーシアを地域のグリーン経済における主要プレーヤーとして位置付けるもの」と述べた。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月15日)

第5世代移動体通信網、Uモバイルがイーステルに卸売り

【クアラルンプール】 第5世代移動体通信(5G)ネットワークの敷設業者、Uモバイルは5Gと4G(第4世代)の通信回線の一部を、イーステルのブランドで携帯電話サービスを提供するアンカー・コミュニケーションズに卸売りする5年契約を交わした。Uモバイルが5G回線を卸すのは初めてで、今後も同様の契約をほかの通信会社と交わす意向だ。

アンカーは2026年第1四半期をめどに仮想移動体通信事業者(MVNO)としてサービスを開始する。提供するのはデータ、音声、SMSサービスで、国際直通ダイヤル、ローミング、携帯電話番号ポータビリティーもUモバイルはサポートする。MVNOとは既存の通信事業者から回線の一部を借り受け、自社ブランドでサービスを提供する事業者。

アンカーはギグエコノミー(個人がインターネットなどを介して単発の仕事を請け負う働き方、およびその経済活動全体)やクリエイターに焦点を当てたサービスを提供する。
(エッジ、ビジネス・トゥデー、ザ・スター電子版、ベルナマ通信、10月13日)

家電販売のセンヘン、東マレーシアで住宅用太陽光発電設備を販売

【クアラルンプール】 家電販売のセンヘン・エレクトリック(KL)は14日、プログレスチャー・パワーと提携し、東マレーシアで住宅向け太陽光発電設備を販売すると発表した。東マレーシアでは2026年から住宅用太陽光発電補助が新たに導入されることになっており、両社はこの機会をとらえて事業拡大を図る。

今回、センヘンが東マレーシアで運営する「センヘン」「センQ」の20店舗で、▽太陽光発電システムのみ▽蓄電池システム(BESS)のみ▽太陽光発電とBESSの組み合わせたパッケージ――の3タイプを販売。無利子分割払いなど、支払いでも柔軟なオプションが設定されている。設置・サポートはプログレスチャーが担う。

連邦政府の2026年度予算案で、サバ州での電力供給安定に向け太陽光発電への補助などが盛り込まれたほか、サラワク州営電力会社のサラワク・エナジー(SEB)も26年から、住宅用太陽光発電設備に対して最大1万2,000リンギを補助する。

センヘンのリム・キムヘン社長は「太陽光発電は都市圏の人だけでなく、すべてのマレーシア人にとってシンプルでアクセスしやすく、有益なものにしていくべきだ」としている。
(ボルネオポスト、TNグローバル、テックネイブ、10月8日)

ノースポートの9月の取扱貨物量、過去最高の133万トン達成

【クアラルンプール】 セランゴール州クラン港ノースポートの9月の月間貨物取扱量(FWT)が過去最高の132万7,883トンを記録した。運営会社ノースポート(マレーシア)が13日、発表した。

9月は、バラ積み貨物、液体バルク、ドライバルク、RORO(貨物を積載したトラックなど車両ごとの運搬)の各部門で取扱量が増加。昨年10月に記録した127万7,409トンを約5万トン上回った。

また年初9カ月の累計貨物取扱量は960万675トンで、前年同期比較で4.2%増加した。2024年は、2001年の会社設立以来最高の年間貨物取扱量(1,269万1,633トン)を達成しており、今年はそれを上回る可能性が高いとみられる。

ノースポートのニック・ムザニ暫定最高経営責任者(CEO)は「2025年の第4四半期に向け、効率的かつ持続可能な港湾運営を通じて、生産性の向上、サービス能力の拡大、国内貿易の成長支援を引き続き優先していく」としている。

ノースポートは、マレーシア最大のコンテナ港湾運営会社MMCポート・ホールディングスの傘下企業。
(ベルナマ通信、10月13日)