産業廃棄物のアミタ、マレーシア子会社を海外統括会社に再編

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 産業廃棄物リサイクルのアミタホールディングス(本社・京都府京都市)は8日、アジア・大洋州地域でのビジネス展開を加速するため、マレーシア子会社アミタ・エンバイロンメンタル・ストラテジック・サポートをアミタ・サーキュラーデザインへと社名変更し、海外統括会社として新たに事業開始すると発表した。

組織再編により、現地ニーズを捉えたスピーディーな事業展開に向けて、アジア地域全体を対象とした人材登用やビジネスパートナーシップの強化を図る。2017年からマレーシアで展開している、100%リサイクル事業を基盤とし、まずは約4,200億米ドル(62兆7,600億円)のサーキュラー(循環型)ビジネス機会が生まれると言われるASEAN(東南アジア諸国連合)市場を視野に入れ、持続可能な企業経営や地域運営を統合的に支援する「社会デザイン事業」の実現を目指す。

アミタは2017年、マレーシアにてコングロマリットのベルジャヤ・グループと合弁で100%リサイクル事業を開始。同社独自の調合技術を活用し、産業廃棄物を主にセメントの代替原料・燃料などへと100%リサイクルしている。インドネシアにおける事業展開も視野に入れており、2023年5月に締結したインドセメント社とのMoU(協力覚書)を軸に、事業性調査を進めている。日本の環境省による「脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」の枠組みも活用し、インドネシアの自治体や他企業とも連携の上、調査を進めているという。

日本水産物のマレーシア輸出、今年増加する見込み=ジェトロ

【クアラルンプール】 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、今年のマレーシアへの水産物輸出について、観光業が好調であることや円安を背景に、増加が見込まれるとしている。

ジェトロ・クアラルンプール事務所の高野光一所長は国営「ベルナマ通信」の取材に対し、昨年は福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出があったが、日本政府は、科学的根拠に基づいて水産物の安全性を慎重に説明しており、安全対策を継続していると説明。今年はマレーシアの経済成長が見込まれることから、日本産水産物への需要も増加することが期待できると述べた。ジェトロでは、マレーシアの流通業者、レストラン、小売業者が、水産物や加工食品などの日本製品をより多く輸入できるよう支援しているとしている。

2023年通年の日本産水産物(魚、魚卵、甲殻類、水産缶詰など)のマレーシア輸出額は前年比16%増の43億6,900万円だった。

生鮮・冷凍水産物を取り扱うセンドイチ・マレーシアのゼネラルマネージャーであるアルドレッド・ヨー氏は、日本産水産物への需要がレストランで高まりつつあるとし、特に北海道産ホタテは新鮮で甘みがあるため、人気があると述べた。ハマチやクロマグロなどは、主に青森県、宮城県、北海道から仕入れているという。価格に関しても、日本のトップ生産者や輸出業者と協力の上、コスト競争力を保ちながら管理を行っているため、急激に上昇することはないと述べた。

ヨー氏によると、日本の大手レストラン経営会社2社が、成長する東南アジア市場、特に旅行先として人気のマレーシアに魅力を感じ、同社を通じて年内にマレーシアにレストランを開店したいと打診してきているという。
(ザ・サン電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、2月11日)

UMWトヨタ、23年の販売台数が過去最高を記録

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは、「トヨタ」と「レクサス」の2ブランドを合計した2023年通年の販売台数が10万8,107台となり、年間売り上げとして過去最高を記録。非国産車部門における販売トップを維持したと発表した。

トヨタ車だけで非国産車部門のシェアが32%に達した。車種別ではピックアップトラックが2万7,447台となり、非国産車部門でのシェアが47.2%に達した。乗用車の販売台数は7万5,337台で、ホンダに次いで非国産車部門で2位、全体で4位となった。

またスポーツ車(SUV)は2万2,533台で、非国産車部門のシェアは19.6%となった。このほか台数は少ないものの、パネルバンの販売台数は3,424台で、シェアは100%だった。

なお2024年1月の販売台数も6,276台と好調を維持している。

ラビンドラン・クルサミー社長は、「同社の多様なモデルと先進的なアプローチが評価され、市場や顧客に好意的に受け入れられたことに感謝している。今後も革新的なモビリティを提供することに引き続き注力していく」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、ポールタン、2月8日)

農林水産省、マレーシア向け輸出セミナーを29日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本の農林水産省は、2月29日にマレーシア向け輸出に関するセミナーをオンラインで開催する。

マレーシアにおける日本食市場の概況や、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)を含むEPA(経済連携協定)を利用するための手続き、その活用メリットなどについて説明する。農林水産物・食品の輸出拡大など、食品関係企業の海外市場への進出機会を増やすことを目的としている。

日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所、日本食の輸入卸を営むフォーカル・マーケティング社(国分グループ本社のグループ会社)、EPA下での特恵(優遇)税率活用コンサルティングの東京共同会計事務所が登壇する。
開催時間は14時から16時で、ZOOMを活用したオンライン形式で行う。事前登録が必要で、申し込みは https://reg.lapita.jp/public/seminar/view/7249 から(申し込み締切は28日18時)。

親会社はイスラエルとすでに決別=ファミリーマートマレーシア

【クアラルンプール】 コンビニチェーン、ファミリーマート・マレーシアは6日、日本の親会社である伊藤忠商事がすでにイスラエルの防衛関連企業のエルビット・システムズとの関係を解消したと説明した。

パレスチナ・ガザ地区でハマスとの戦闘を続けているイスラエルに対しては、マレーシア国内でムスリム団体が抗議活動を続けており、イスラエルと関係のある多国籍企業に対してもボイコットの呼びかけが行われている。

ファミリーマート・マレーシアは声明の中で、「日本の運営母体、ファミリーマートは、ガザ地区での大量虐殺行為を止めるよう命じる、先の国際司法裁判所(ICJ)に対する日本政府の支持について留意している」と言明。「ファミリーマート・マレーシアは、暴力や殺人を支持しないという立場を改めて表明する。われわれはイスラエルに貢献したり寄付したりはせず、取引もしない」と述べた。

伊藤忠商事の子会社である伊藤忠アビエーションは、日本エヤークラフトサプライおよびエルビット・システムズと国家安全保障のための覚書(MoU)を昨年3月に締結していたが、伊藤忠アビエーションは5日、エルビット・システムズとの提携を2月末までに解消すると発表した。ロイター通信は、伊藤忠商事の鉢村剛 副社長が、「今回の提携は、日本の安全保障に必要な自衛隊向け防衛装備品の輸入を目的とした防衛省からの要請に基づくものであり、イスラエルとパレスチナの紛争とは関係ない」と述べたと報じた。
(マレー・メイル、2月6日)

いすゞの昨年トラック販売台数は7209台、10年連続で首位

【クアラルンプール】 いすゞマレーシアは、2023年のトラック販売台数でトップとなったと発表。総合トラック部門で10年連続首位、小型トラック部門で14年連続首位を維持した。

同社の2023年のトラック(小型、中型、大型)販売台数は合計7,209台。そのうち小型トラックは6,864台を占め、マレーシアにおける小型トラック年間販売台数の最高記録を達成した。中型車および大型車・原動機部門でも11%のプラス成長となった。

岡添俊介 最高経営責任者(CEO)は、経済やサプライチェーンの回復が、商用車市場、特に小型トラックの回復につながったとし、同社は業界動向に沿った戦略を策定し、またリソースを最大限に活用して顧客企業の物流業務を継続的に支援しているため、長年にわたり安定した成長が可能になっていると述べた。2023年はペラ州イポー、サラワク州クチン、ジョホール州クルアン、パハン州テメルロー、ネグリ・センビラン州セレンバンなどのディーラー店舗の刷新を行ったという。

いすゞマレーシアは、トラックメーカーとしては最大規模の販売センター59カ所を有している。2024年には新ショールームの開設も計画している。
(ザ・サン、2月7日)

佐賀県知事、インバウンド誘致拡大に向けKLを訪問

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 佐賀県の山口祥義 知事は、インバウンド誘致拡大を目指し、4ー5日にクアラルンプール(KL)を訪問した。

動画配信サービス「ビュー」で配信された、マレーシアのドラマ「FROM SAGA,WITH LOVE(佐賀より愛をこめて)」が人気を博し、シリーズ2の配信が決定されたことを契機として訪問を決定した。同作は佐賀県で撮影されたラブコメディーで、舞台として佐賀空港や波戸岬、嬉野の茶畑や有田焼の窯元などが登場する。シリーズ2の撮影も今年春に予定されている。

山口知事はドラマ関係者との対談のほか、髙橋克彦 駐マレーシア日本国大使や松本二実 日本政府観光局(JNTO)クアラルンプール事務所所長などとの面談を行い、現地情報の収集を行った。

山口知事はマレーシア訪問に先立ち、1ー3日にはインバウンド需要回復や県産品の輸出拡大を目指し、タイも訪問。トップセールスや佐賀県PRレセプションを実施し、シリントーン王女に鍋島焼も献上した。

在馬日系ソフトウェア開発5社、日系企業支援団体を設立

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシアに拠点を構える日系ソフトウェア開発企業5社は6日、日系企業に対してサポートを提供することを目的としたコミュニティ「ITコミュニティ・マレーシア(ITCM)」を設立したと発表した。

参加企業は、▽ライフル・テック・マレーシア▽eeevoマレーシア▽ブリッジインターナショナル・アジア▽アレンジリティ▽アクトビ・サウスイースト・アジアーーの5社。

日本のソフトウェア開発会社とマレーシアの双方に利益をもたらすための架け橋となることを目指し、日系IT企業のマレーシア進出支援、在マレーシア企業のソフトウェア開発支援、日本とマレーシアの企業・エンジニアの交流支援などを行っていく。具体的なサービス内容としては、個別相談会(オンライン) 、リアル交流会・懇親会(毎月開催)、コンサルティングパッケージ(別途見積もり、セカンドピニオンサービス) 、有料コンテンツ配信(給与情報、マネジメントのポイント、マレーシア特有の文化、失敗談など)を想定している。

電力テナガ、混焼プロジェクトでIHIと共同研究を開始へ

【クアラルンプール】 電力会社の政府系テナガ・ナショナル(TNB)は4日、ペラ州ルムおよびネグリ・センビラン州ポート・ディクソンの火力発電所2カ所で実施中の小規模混焼プロジェクトにおいて、IHI(本社・東京都江東区)と共同研究を開始すると発表した。

TNBの声明によると、完全子会社であるTNBパワー・ジェネレーションとTNBフューエル・サービシーズを通じ、IHIと協力する。IHIは日本、マレーシア、インドネシアにおいて、従来型燃料をバイオマスやアンモニアなどのカーボンニュートラル燃料に転換する豊富な経験を有しているため、共同研究を決定した。

混焼プロジェクトは現在、技術的実行可能性の立証に向けたフロントエンドエンジニアリング設計(FEED)段階にあり、同段階は4月に完了する見込み。その後、プラント改造工事を実施し、初期段階の混焼を2026年第3四半期までに開始する計画だ。

TNBのバハリン・ディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、本プロジェクトではバイオマス1%混焼に成功しており、次段階としてアンモニア1%とバイオマス2%の混焼に進むと説明。成功した場合、年間で乗用車7万1,000台分の二酸化炭素(CO2)排出量を相殺できると述べた。TNBの掲げる「2050年ネットゼロ(CO2排出実質ゼロ)」目標の達成にも大きく貢献できるとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、2月4日、テナガ・ナショナル発表資料)

日本産水産物の衛生管理講習会、農水省が首都圏で開催

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 農林水産省は5日、ベテラン寿司職人を招いて「日本産水産物等の衛生管理等講習会 in マレーシア」と題する水産物セミナーをセランゴール州スバンにあるテイラーズ大学で開催した。同大学には社会科学・レジャーマネジメント学部の下に調理師養成コースがある。

同イベントは、農水省がホタテ貝などの日本産水産物の海外市場開拓による輸出先の転換を後押しすることを目的に行っている「日本食・食文化の魅力発信等を通じた水産物等の海外需要開拓委託事業」の一環。セミナーを通じて海外料理人・食関連事業者等に日本産水産物の魅力を発信するのが狙い。

日本食普及の親善大使(農林水産省任命)・国際すし知識認証協会理事の小川洋利氏が講師を務め、座学では「旨味」や素材の良さを生かす調理法、「切る」を調理法の一つとして重視するといった日本食の特徴、包丁や水産物の取扱い方、特に食中毒を防ぐための衛生管理について解説。続いて実技でホタテ貝の捌き方や「まぐろヅケ」などの調理デモンストレーションを行い、参加者にはホタテ貝柱、マグロ、ブリの刺身が振る舞われた。

同セミナーには、日本食に携わる、もしくは関心をもっている料理関係者(学生、飲食店経営者、レストランシェフ)、流通関係者(輸入業者、卸業者)など約40人が参加した。