ドラッグストアのガーディアン、新旗艦店をミッドバレーに開設

【クアラルンプール】 ドラッグストア・チェーンのガーディアンは、クアラルンプール(KL)のミッドバレー・メガモールに、東南アジア最大規模となる旗艦店をオープンした。

店舗面積は7,000平方フィート。スキンケア製品で20ブランド、化粧品で10ブランドを新規に導入した。国内ナチュラル系スパ製品のタナメラ・ナチュラル・バスケアや日本(アハロ、ファンアズム、セラティス、コーセー・ビオリス、コーセー・ジュレーム)、韓国(ミザンセーヌ、リョ)のヘアケア製品を販売する。

店内には、環境に優しい成分を配合した美容製品を揃えた「クリーン・ナチュラル・ビューティー」コーナー、8ー12歳の子ども向けの製品を揃えた「トゥイーンズ」コーナー、ロレアルが提供する初の「サロン・アット・ホーム・ヘアケア」コーナー、プロテインパウダーや健康食品を扱う「ヘルスケア」コーナーなどが設けられている。また、同チェーン初の試みとして、店舗正面入口部分にアニメーションLEDを採用し、店内全体にデジタルLEDスクリーンを設置した。新旗艦店のオープンを記念し、期間限定キャンペーンも実施しているという。
(ベルナマ通信、11月3日、ザ・スター電子版、11月2日)

カルピス、AIラジオDJをマレーシアでのアンバサダーに任命

【クアラルンプール】 カルピスは、人工知能(AI)が作り出したバーチャルDJのアイナ・サブリナを、マレーシアでのブランド・アンバサダーに起用した。
アイナはマレーシア初のAIラジオDJで、FM英語ラジオ局「Fly FM」 の制作エンジニアによって開発された。膨大な音楽データベースを備え、若いマレー女性のバーチャルイメージを有している。カルピスがスポンサーとなっている番組に出演している。

カルピスのマレーシア販売に携わるエティカ社のエイミー・ガン副社長は、カルピスは常にイノベーションの最前線に立っているとし、アイナは単なるバーチャルな存在ではなく、カルピス・ブランドを代表するパーソナリティであり、顧客にブランドへの好奇心をもたらしてくれると述べた。

アイナのアンバサダー就任を記念し、カルピスはナタデココ入り新フレーバー「カルピス・チューイー・グレープ」を発売。また、マレーシアの新記録をまとめている「マレーシア・ブック・オブ・レコード」からも国内初のAIアンバサダーとして認定された。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月2日)

マレーシア航空、11月15日に機内食を完全再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空の親会社であるマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は11月2日、マレーシア航空(MAB)の機内食サービスを11月15日に完全再開すると発表した。

MABは8月31日付の機内食サービスのブラヒムズ・フード・サービシズ(BFS)との契約打ち切りに伴い、一部で暖かい機内食の提供を中止していた。

「アビエーション・センター(CAPA)アジア航空サミット・アンド・サステナビリティ・アワーズ2023」に出席したイザム・イスマイル最高経営責任者(CEO)はインタビューにおいて、機内食サービスの復旧率は現時点で97%に上っており、ケータリング業者8社から機内食の提供を受けていると言明。安全を維持しつつ、適切な温度を保ったまま機内食を航空機に積み込むことができる「ハイリフト・トラック」24台の納入を受けたことから、機内食サービスを通常通りに戻すことができると説明した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ通信、11月2日)

グラブ、プラスチック食品容器の自動回収機を首都圏に設置

【クアラルンプール】 配車サービス大手のグラブ・マレーシアは、プラスチックのリサイクル促進に向け、人工知能(AI)を搭載した18台の自動回収機(RVM)を首都圏全域に設置した。

RVMの開発会社クリーン、飲料大手のシンガポール系フレーザー・アンド・ニーブ・ホールディングス(F&N)、マレーシア技術革新研究加速機関(MRANTI)との協業で実現した。グラブは、「2040年までに自然界における包装廃棄物ゼロ」という目標を掲げており、この目標の達成に向けた6カ月間の実験的な試みだとしている。

グラブによると、RVMは、使用後のアルミ缶やPETボトル、プラスチック製食品容器を回収する。回収された廃棄物は、プラスチック樹脂メーカーのアサスラマによって処理され、PPパレットやPETパレットなどの原料となり、最終的には衣料やプラスチック家具・箱などの新製品に生まれ変わるという。利用者は容器を水洗いした後にRVMに投入し、その後QRコードをスキャンすると、ポイントが獲得できる。ポイントを集めるとクーポン券に引き換えが可能となる。

今回の取り組みは、グラブが2019年から実施している使い捨てプラスチック削減の取り組みに続くもので、この取り組みにより、2022年には8億9,800万セットのナイフ・フォーク・スプーン(2万3,800トン相当)を削減できたという。
(マーケティング・インタラクティブ、11月1日、グラブ発表資料)

キャピタランド運営のモールでキャッシュレス決済を推進

【クアラルンプール】 シンガポール系不動産開発会社キャピタランドは、決済サービス「タッチアンドゴー」を運営するTNGデジタルと提携し、運営するショッピングモール7カ所でキャッシュレス決済を推進する。

具体的には、同社が運営するショッピングモールで「タッチアンドゴー(TNG)イーウォレット」を利用すると、最大10リンギのキャッシュバックが受けられるキャンペーンを実施する。対象となるショッピングモールは、▽3ダマンサラ(セランゴール州ペタリンジャヤ)▽マインズ(同セリ・ケンバンガン)▽イースト・コースト・モール(パハン州クアンタン)▽ガーニープラザ(ペナン州ジョージタウン)▽クイーズベイ・モール(同バヤンレパス)▽スンガイ・ワン・プラザ(クアラルンプール)▽メラワティ・モール(同)ーー。

キャピタランド・インベストメント(マレーシア)の小売部門責任者であるセリーナ・ン氏は、国内ショッピングモールで初めてTNGデジタルと提携したとし、来店促進やテナントの売上向上のために、特典を提供する取り組みを強化していると述べた。

TNGデジタルのダニー・チュア最高商業責任者(CCO)は、より多くの加盟店をTNG経済圏に取り込むことを目指すとし、キャピタランドが運営するモールを利用している2,100万人以上のTNGイーウォレットユーザーに、今後より魅力的な特典を提供していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月1日)

財務問題のMYエアライン、航空委員会がライセンス停止

【クアラルンプール】 新興格安航空会社のMYエアラインが10月12日に突如、「深刻な財務問題」を理由に運航を停止した問題で、マレーシア航空委員会(Mavcom)は1日、MYエアラインの航空運送事業サービス許可(ASL)の即時停止を決定した。

Mavcomのサリプティン・カシム議長は声明を発表し、MYエアラインが運航停止した翌日の10月13日にMavcomがMYエアラインに発行した理由提示命令書を受けて、MYエアラインが10月27日付けで提出した回答書を受けたものだと説明。「回答内容を検討した結果、満足のいくものではなかったため、MYエアラインのASLの一時停止を決定した」と述べた。運航停止によって影響を受ける乗客と従業員の利益を守るための決定だとしている。

サリプディン氏によると、MAVCOMは2021年12月22日にMYエアラインにASLの条件付き承認 (CA) を付与した。ASLのCAは、航空会社がマレーシア民間航空局(CAAM)に航空運航者証明書(AOC)を申請する際に必要となるもの。MYエアラインのCAの有効期間は2022年1月1日から2022年12月31日までとなっており、MAVCOMはこの有効期間中にすべてのASLの条件を満たしたと判断して正式にASLを交付した。

サリプディン氏は「ASL評価期間中、MYエアラインは財務能力があることを実証し、すべての法定申告が適切であることが判明した」と述べ、ライセンス手続きが適正に行われたと強調した。

MYエアラインの運航停止により、推定11万7,000人以上の乗客が影響を受け、今年10月12日から来年3月31日までの予約販売総額は2,200万リンギを超えると推定されている。
(ザ・スター電子版、11月1日)

贅沢税の施行、来年5月1日を予定=財務省

【クアラルンプール】 来年度予算案に盛り込まれた一部の高額商品を対象とした特別物品税、いわゆる贅沢税について、財務省は2024年5月1日から施行する予定だと明らかにした。

財務省が1日の下院議会予算審議の中で議員からの質問に書面で回答したもので、現在贅沢税に関する政策と法案の最終(最終がかぶっているのでひとつ削除)決定に向けて最終段階にあると説明。「実施メカニズム、対象となる物品の種類、税率などは閣議決定・承認され次第発表される」と述べた。

その上で財務省は、「政策策定と法案策定のプロセスにおいて、同省とマレーシア王立税関局が実施した協議セッション中にさまざまな関係者から聴取した意見を考慮した」と強調した。

10月13日に発表された2024年予算案には、一定の価格基準を超える宝飾品や時計などの品目を対象に贅沢税を5ー10%の税率で課税する内容が盛り込まれた。アンワル・イブラヒム首相は、新税に関連する新たな法律が導入されると述べていた。
(エッジ、11月1日)

マレーシア航空の機内無料Wi-Fi、1日から全乗客に提供

【クアラルンプール】 マレーシア航空は11月1日付けで、一部のワイドボディ機に搭乗する全乗客にデータ通信量無制限の無料Wi-Fiサービスを提供すると発表した。

無料Wi-Fiは7月1日付けで導入されていたが、対象がビジネススイートおよびビジネスクラスの乗客とエンリッチ・プラチナ会員に限定されており、また、1区間あたりのデータ通信量上限が100メガバイト(MB)に制限されていた。

今回対象となった機材は、▽エアバス「A350-900」型機(6機)▽同「A330-300」型機(9機)▽同「A330-200」型機(5機)ーーの合計20機。ナローボディ機でも段階的に導入していく。

マレーシア航空の親会社であるマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)のアハマド・ルクマン最高経営責任者(CEO)は、すべての乗客に無料Wi-Fiサービスを提供できるようになったことを喜ばしく思うと言明。データ通信量無制限制を導入したことで、搭乗中いつでも便利にネット接続が利用できるようになったとし、今後も、機内体験を向上させる取り組みに引き続き投資していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ソヤチンチャウ、10月31日)

プロトン、新型セダン「S70」を発表

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは1日、新型Cセグメントセダン「S70」の生産を開始したと発表。ペラ州タンジョン・マリム工場から初出荷されたと明らかにした。同日より予約金500リンギで予約受付を開始。11月11日からは全国を巡回して主要な州都でキャンペーンを実施する。

「S70」は、2016年8月に「ペルソナ」が発表されて以来、プロトンが発表した初の新型のセダン。スポーツ多目的車(SUV)の「X50」、「X70」と同じく、プロトンに49%出資する吉利汽車をベースに開発したもので、2021年8月に中国で発売された4代目「エムグランド」がベース車となっている。

ボディサイズは全長4,638ミリメートル(mm)、全幅1,822mm、全高1,460mm、ホイールベース2,650mmとなっており、スペックは明らかにされていないが排気量1.5L ターボエンジン、デュアルクラッチトランスミッションが搭載されている。サイズ的にホンダ「シビック」を意識したものとみられる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ポールタン、11月1日)

鶏肉の補助金が11月1日から廃止、鶏卵は維持

【クアラルンプール】 モハマド・サブ農業食糧安全相は、鶏肉への補助金及び価格統制が11月1日から廃止されるが、グレードA、B、Cの鶏卵については既存の仕組みに則って維持されると述べた。

モハマド・サブ氏は「鶏肉への補助金の打ち切りは、政府が段階的に補助金の対象を見直すというアプローチに沿ったもの」と説明。政府が今年2月までに鶏肉と卵のコストをカバーするために割り当てた補助金が、総額38億リンギに上ったと明らかにした上で、「鶏肉に対する補助金を一括で打ち切る理由は、外国人や高所得層も享受できるという補助金の抜け穴を塞ぐため」と説明した。

その上でモハマド・サブ氏は、補助金の打ち切りは鶏肉の生産コストが安定し始め、現在の市場価格が上限価格を下回っていることを念頭に置いたものだとし、現在の供給と価格の傾向も考慮していると言明。「10月22日の業界関係者との対話セッションを通じて、鶏肉価格の大幅上昇で消費者に負担をかけることがないようにする、との約束を取り付けた」と述べ、補助金撤廃後に鶏肉価格の大幅な値上げはないことを保証するとして、「パニック買い」をしないよう消費者に呼びかけた。

一方、鶏卵の補助金が維持されることについては、補助金が打ち切られた場合に鶏卵価格が1個当たり約10セン上昇すると予想されるためだと指摘。ただ養鶏業者が将来的に十分な量を提供すると保証しており、政府はその後の進展について随時発表すると述べた。

国内取引物価省のモハマド・サユティ・バカル事務次官は、国民に負担をかけない価格で鶏肉が販売されるよう、「2011年価格統制・反不法利得法」に基づき介入できると言明。ただ価格が再び上昇した場合、政府は価格統制を再度実施する可能性があるとし、今後も引き続き監視していく方針を示した。
(ザ・スター、ザ・サン、10月31日、ベルナマ通信、10月30日)