米ヒルトン、マレーシアで向こう数年かけホテル7軒を開業

【クアラルンプール】 国際的にホテルやリゾートを展開する米ヒルトン・ホテルズ・アンド・リゾーツは、向こう数年かけてマレーシアで新たにホテルを7軒オープンする計画だ。これによりホテルの数は50%増の21軒となり、総客室数は48%増の7,100室となるという。

7軒のうち4軒は2025年に、「ビジット・マレーシア・イヤー」(マレーシア観光年)に合わせてオープンする。マレーシア初進出ブランド「キュリオ・コレクション・バイ・ヒルトン」、「ウォルドーフ・アストリア」、「コンラッド」などをクアラルンプール(KL)とランカウイにそれぞれ2軒オープンする計画だ。客室数は計1,259室。

同社は、マレーシアにおいて「ヒルトン」、「ダブルツリー・バイ・ヒルトン」、「ヒルトン・ガーデン・イン」3ブランドのホテルを14軒展開しており、客室数は計4,800室以上となっている。既存のホテルにおいても改装工事を実施しており、「ダブルツリー・バイ・ヒルトン・プトラジャヤ・レイクサイド」は先ごろ完了したばかりで、大人数で宿泊ができるようにファミリールームなど新たに14室を追加した。また「ヒルトン・ペタリンジャヤ」でも現在、工事を実施中で、2024年末までに完了する予定だ。
(エッジ、8月22日)

マラッカ市内中心部での車両通行禁止を試験実施

【マラッカ】 マラッカ州政府は19日午後6時から深夜12時までの6時間、市中心部のバンダルヒリル周辺への自動車の進入を禁止するテストを実施した。

車両通行禁止区域は、▽ジャラン・イスタナ▽ジャラン・マハカマ▽ジャラン・ゲレジャ▽ロロン・ゲレジャ▽ジャラン・ラクサマナ▽ジャラン・トゥン・カリル・ヤコブ▽ジャラン・ムルデカーーの2.3キロメートル(km)。

観光客や市民からの反応は様々で、車を気にせず歴史的建造物を観光できる素晴らしいアイデアだと称賛する観光客もいれば、周辺の駐車場不足に不満を漏らす観光客もいた。商店も、路上に商品を並べることができると喜ぶ店もあれば、道路閉鎖のために客足が途絶え販売数が激減したと主張する露天商もいた。

バンダルヒリルは、マラッカ・キリスト教会のあるオランダ広場やマラッカ川、ショッピングモールなどの観光スポットが集まる地区で、そこでの車両通行禁止は、アブ・ラウフ州首相が5月に発案した。州政府は、今回のテスト結果にもとづき、市内中心部周辺の交通の流れについて詳細な調査を行う予定だとしており、また、今後も土曜の午後6時から深夜12時までテストを実施する可能性があるとしている。
(ポールタン、8月21日、ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月20日)

シェルが新給油アプリを発表、年内に全国展開へ

【ペタリンジャヤ】 シェル・マレーシアは21日、顧客の給油体験を向上させる新アプリ「シェル・アプリ」を発表した。

クレジットカードやデビットカードにより給油の支払いができるアプリで、現在シェルのサービスステーション650カ所で利用できるが、年内に国内全ステーション(1,010カ所)に展開する予定。最寄りのシェル店舗の検索もでき、設備や提供燃料の種類による店舗の抽出も可能となっている。詐欺予防のための本人認証(3Dセキュア)システムを導入し、各種特典が得られるポイントシステムや個人に最適化したオファーも用意している。

一方、電気自動車(EV)充電については、充電施設の検索のみが可能なため、シェルEV充電施設対応のパークイージーのアプリを使用する必要がある。

シェル・マレーシアのモビリティ担当責任者のソウ・リーミン氏は、「シェル・アプリ」により、車内から安全に燃料を購入することができるようになり、車移動がより簡単で満足感が得られるものになるとし、シェルは今後も顧客体験を向上させ、より便利にすることを目指していくと述べた。
(ザ・サン、8月22日、ポールタン、ベルナマ通信8月21日)ハリアン・メトロ、8月21日)

ペナン軽便鉄道計画、市内中心部は地下路線になる見込み

【ジョージタウン】 ペナン島の軽便鉄道(LRT)建設計画を引き継いだマス・ラピッド・トランジット・コーポレーション(MRTコープ)は、市内中心部について地下路線にすることを提案しており、ペナン州も基本同意した。チョウ・コンヨウ州首相が明らかにした。

当初の計画では海峡路線を除き、高架線として建設が予定されていた。ペナン州独自で立案していた当初の見込みでは総工費は100億リンギとなっていた。MRTコープは市内中心部と半島部セベラン・ペライのトンネル路線の実現可能性に向けた調査に着手する予定だ。

チョウ州首相は17日にアンソニー・ローク運輸相と会談し、運輸省とMRTコープからプレゼンテーションを受けた。MRT側より、バターワースからジョージタウンまでの路線が海底トンネル方式で計画されているため、乗換駅付近の路線も地下に建設する必要があり、従って市内中心部を地下路線にする方が望ましいという提案があった。市内中心部に設置される駅の一つがバタワース行き路線の乗換駅となる見込み。

連邦政府は今年5月、州および市庁舎のあるコムターからタンジョン・ブンガまでの路線延伸を含め、27駅のLRTプロジェクトをMRTコープが実施することとし、連邦政府が全額資金提供すると発表した。 コムター駅が主要駅となり、コムターの隣にあるシア・ボーイ市場の隣に駅が設置される予定。年内にプロジェクトを開始し、来年初めにも着工する計画だ。5年内の完成を見込んでいる。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

マクドナルドマレーシア、30年までにサバ州に36店舗開設

【コタキナバル】 マクドナルド・マレーシアは18日、2億リンギを投じ、2030年までにサバ州に36店舗を新規出店すると明らかにした

アズミル・ジャーファー社長は、コタキナバル工業団地(KKIP)との間の覚書(MoU)締結式後の記者会見で、現在サバ州には16店舗を構え、1,600人に雇用機会を提供しているが、コタキナバルだけでなく、クダット、トゥアラン、テルピド、プタタン、コタ・ベルドなどの小都市への新規出店により、州全体で5,000人の雇用機会が創出されると述べた。直近ではタワウに2店舗を開設する予定だという。

アズミル社長はKKIPとのMoUについては、KKIP内で1.6ヘクタールの土地を取得し、製造施設、倉庫、配送センターを建設し、東マレーシアにおける総合的な食品ハブとして機能させることを目指すものだと述べた。マレーシアにおいても、バンズやパンについては、イタリア企業ビンボQSR、野菜、ナゲット、ミートスライスなどについては米タイソンフーズ、配送設備については米HAVIロジスティクスなど、全世界共通のサプライヤーの協力を得るとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

印尼トランスヌサ航空、9月にJBージャカルタ線を就航

【クアラルンプール】 インドネシアの航空会社、トランスヌサ・アビエーション・マンディリは、9月7日にジョホールバルージャカルタ線を就航する。同社にとり、マレーシアでクアラルンプール(KL)に次ぐ2カ所目の乗り入れとなる。

ベルナルド・フランシス最高経営責任者(CEO)によると、使用機材は、中国商用飛機(COMAC)のジェット機「ARJ21」で、座席数は95席。8月9日よりチケットの販売を開始した。現在、チケットを片道199リンギから販売するキャンペーンを実施している。

月、木、金、土、日曜日の週5便(土曜日は9月23日から)運航で、フライトスケジュールはジャカルタ発が12時30分、ジョホールバル着が15時15分。ジョホールバル発が15時45分(9月7日は17時45分)、ジャカルタ着が16時20分(9月7日は18時20分)。

同社は今年4月、「ARJ21」を使用してクアラルンプールージャカルタ便を就航した。年末までにマラッカージャカルタ線を運航することも計画しており、現在、実現可能性調査を実施中だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月17日)

スターバックス、サラワク州初の手話ストアをオープン

【クチン】 コーヒーチェーン大手の米系スターバックス・マレーシアは、サラワク州初の聴覚障害者向け「手話ストア」をクチンのショッピングモール「ビバシティ・メガモール」内にオープンした。クアラルンプールとペナンに続く国内3店舗目となる。

店舗を運営するベルジャヤ・フードの最高経営責任者(CEO)兼社長であるシドニー・キーズ氏は、同社が店舗を展開している全ての州で「手話ストア」をオープンすることを目指しているとコメント。聴覚障害者コミュニティに雇用を提供することに加え、聴覚障害者の自信構築や聴覚障害に関する知識を人々に広げることも目的としていると説明した。

同店舗は7月27日にソフトオープンした。サラワクろう者協会(SSD)と協力して、店内で手話通訳やアクティビティを実施し、人々が集まり、繋がるための場を提供しており、顧客から非常に良い反応を得ているという。同店舗では8人の聴覚障害者が勤務しており、国内3店舗で計20人が働いている。
(ザ・スター、ザ・サン、8月18日)

購入品の炭素排出量を測定するクレカ、メイバンクが提供開始

【クアラルンプール】 銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は16日、利用者の二酸化炭素排出を測定するクレジットカード「マイインパクト」の提供を開始すると発表した。カードで購入した商品の二酸化炭素排出を商品の詳細データから計算する機能を盛り込んだカードで、東南アジア初だという。

カイルサレー・ラムリ社長は、環境保全に関心を持つ人の利用を想定しており、年内に2万枚の発行を計画していると述べた。

カード本体は食用に適さないトウモロコシを原料にしている。管理手数料はゼロで、延滞料金も課さない。顧客に持続可能性に対する意識を高めてもらうのがカード発行の狙い。

カード所持者は炭素排出を相殺するための森林再生イニシアチブに参加、または寄付を行うことができる。イニシアチブには、マレーシア緑化計画、インドネシア領カリマンタンにおける泥炭・森林保全計画が含まれる。

カイルサレー氏はまた、2020年以降、メイバンクが行った「持続可能な社会と地球を実現するための金融(サステナブルファイナンス)」の累積貸付額は400億リンギ近くになったと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ザ・スター、8月17日)

タイのミルクティー店「チャトラムー」、年内に8店舗以上開設へ

【クアラルンプール】 スペイン発のフローズンヨーグルト専門店「ラオラオ」をマレーシアで展開するウッドペッカーズ・グループは、タイの老舗ミルクティー店「チャトラムー」を年内に国内で8ー10店舗オープンする計画を明らかにした。

ウッドペッカーズは、チャトラムーを運営するタイ企業チャ・タイ・インターナショナル・カンパニーとの間で、マレーシアにおける20年間の独占フランチャイズ契約を締結している。

ウッドペッカーズのブランドオペレーション・マネジャーであるリッキー・ジャンドラ氏は、年内に8ー10店舗、来年第1四半期にはさらに5店舗をオープンし、その後、四半期ごとに最大9店舗を開設することで、来年末には約40店舗にする計画で、店舗物件探しに着手していると述べた。マレーシアでも、チャトラムー向けに独自に生産されたタイの茶葉のみを使用し、タイと同じ味を出すとしている。

チャ・タイ・インターナショナルのスリスポーン・チャトゥロンカバニチ社長は、チャトラムーは1945年に創業したタイ紅茶の老舗であり、ウッドペッカーズがマレーシアに本格的なタイ紅茶をもたらし、ブランドを大きく成長させることを確信していると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月16日、マーケティング・インタラクティブ、8月15日)

サバ州BMWディーラー、州内初の公共EV充電施設を開設

【コタキナバル】 サバ州で唯一の独BMW車ディーラーであるリージャス・プレミアム・サバは、州内初となる公共電気自動車(EV)充電施設を開設したと発表した。

EV充電サービス「ジョムチャージ」の協力の下、コタキナバルのショッピングモール「T1ブンドゥサン」の地下駐車場に11キロワット(kW)のAC充電器2基を設置した。毎日24時間一般に開放され、標準料金は1時間あたり6リンギ。

BMWグループ・マレーシアのハンス・デ・ヴィッサー社長は、今回の充電施設の開設は、コタキナバルのBMW顧客やEV所有者の利便性向上に向けた第一歩だとし、サバ州でのEV普及を促進できると述べた。

リージャス・プレミアム・サバのタン・ヨーツウ社長は、サバ州で環境に配慮した選択が当たり前になることを目指しているとし、EV充電施設の開設は、EVの普及促進に加え、持続可能な交通手段を促進する政府の取り組みにも合致しているとコメント。今後もタワウなど、州内のあらゆる場所で利用しやすい充電インフラを提供し、より多くの人々が自信を持ってEVを所有できるようにしたいと述べた。

BMWグループ・マレーシアは、充電施設1,000カ所以上をネットワーク化しており、ジョムチャージとの提携で100カ所以上、ジェンタリとの提携で150カ所以上の充電施設が利用可能となっている。シェル・リチャージ・ウィズ・パークイージー、チャージアンドゴー、チャージシニ、ゴートゥーユー、フレキシパーキングなどとも新しく提携し、合計約160カ所の充電設備を利用できるようにした。
(ザ・サン、ポールタン、8月16日)