【ペタリンジャヤ】 サバ航空(SAASB)のケニー・チュア会長は、サバ州政府独自の地域内航空会社が来年までに設立される見込みだと明らかにした。年内にエアバスやボーイングなど、航空機3機のリース契約を締結する予定だとしている。

チュア会長は、交渉は段階的に進んでいるとし、同様に州独自の航空会社設立を目指し、マレーシア航空(MAS)傘下のMASウィングスの買収を決定したサラワク州よりも早く就航できる可能性があると言明。サバ州はかつて連邦政府の資金に頼りすぎていたが、今では外国からの投資を誘致できるとし、ライセンスや航空技術者、パイロット、空港も準備できているため、航空会社と貨物ターミナル・ハブがあれば運航が開始できると述べた。新航空会社の名称としてサバ航空、エア・ボルネオ、ボルネオ航空という3つの名称を検討しているという。

チュア会長は、新航空会社では既存の航空会社と競争できる、ローコストなビジネスモデルを採用するとし、クアラルンプールーコタキナバル間は現在、マレーシア航空、ファイアフライ、エアアジア、MYエアラインが就航しているが、サバ州住民、特に学生や公務員は、割引価格で新航空会社を利用することができるようにするとした。また、SAASBはコタキナバルのタンジュン・アルにあるエアアジア・ターミナル2を引き継いで貨物ターミナルとして再利用する予定だが、その前に土地問題の解決の必要があるとしている。

英字紙「ボルネオ・ポスト」によると、今年5月にサバ州独自の航空会社設立に向けた動議がサバ州議会に提出されたという。アジズ・カプラウィ元副運輸相も新航空会社設立を歓迎し、サバ州の観光産業の成長を促進し、中国や台湾などとの接続性も改善できると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、8月27日)