7月の航空旅客数が700万人超える、コロナ禍後初めて

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 空港運営会社、マレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2023年7月の国内空港における航空旅客数は前年同月比53.7%増の738.6万人となり、新型コロナウイルス感染拡大後初めて700万人を超えた。前月(697.7万人)からも5.9%増加した。

国際線は、前年同月から2.2倍の351.9万人となり、2019年7月の水準の75%まで回復。国内線も21.9%増加し386.7万人となり、2019年7月の85%まで回復した。スクールホリデーや、北半球の国々での夏休み、中国からの観光客数の段階的な回復、ハッジ(イスラム教の大巡礼)からの帰国者増加、新たな航空会社の乗り入れや航空各社による増便が国際線および国内線の旅客数増加に貢献した。

クアラルンプール新国際空港(KLIA)は427.7万人で、前年同月比プラス83.2%。国際線は2.1倍の294.8万人、国内線は38.9%増の132.9万人だった。

KLIAを除く国内空港は310.9万人となり、前年同月から25.8%増となった。国際線は2.2倍の57.1万人、国内線はプラス14.6%の253.8万人だった。

1ー7月の航空旅客数は4,631.4万人で、前年同期比84.7%増加。国際線が3.7倍の2,093.3万人、国内線は30.2%増の2,538.1万人だった。

IJMコープ、2本の高速道路でオープン決済の試験運用を開始

【クアラルンプール】 建設・不動産開発のIJMコープの高速道路料金部門は、同社が運営するスンガイベシ高速道路と新パンタイ高速道路(NPE)で、クレジットカードやデビットカードでも通行料金を支払うことができるオープン決済システムの試験運用を開始した。

チュア・ライフン最高執行責任者(COO)は、26日に始まった試験運用は、高速道路利用者に対して、代替の支払方法を提供するという政府の取り組みに沿ったものであると説明。オープンシステムの導入により、利用者は既存の支払い方法であるタッチ・アンド・ゴー(TnG)、スマートタグ、無線自動認識(RFID)に加え、デビットカードやクレジットカード、プリペイド・カードも利用できるようになったとした。

またチュアCOOは、利用者に対してカードの残高を確認するよう呼びかけた。特定のバンク・カードでの決済ができなかった場合も他の銀行のバンク・カードやTnGも使用できるという。
(ザ・サン、8月28日)

サバ州、年内に州独自の航空会社を設立へ

【ペタリンジャヤ】 サバ航空(SAASB)のケニー・チュア会長は、サバ州政府独自の地域内航空会社が来年までに設立される見込みだと明らかにした。年内にエアバスやボーイングなど、航空機3機のリース契約を締結する予定だとしている。

チュア会長は、交渉は段階的に進んでいるとし、同様に州独自の航空会社設立を目指し、マレーシア航空(MAS)傘下のMASウィングスの買収を決定したサラワク州よりも早く就航できる可能性があると言明。サバ州はかつて連邦政府の資金に頼りすぎていたが、今では外国からの投資を誘致できるとし、ライセンスや航空技術者、パイロット、空港も準備できているため、航空会社と貨物ターミナル・ハブがあれば運航が開始できると述べた。新航空会社の名称としてサバ航空、エア・ボルネオ、ボルネオ航空という3つの名称を検討しているという。

チュア会長は、新航空会社では既存の航空会社と競争できる、ローコストなビジネスモデルを採用するとし、クアラルンプールーコタキナバル間は現在、マレーシア航空、ファイアフライ、エアアジア、MYエアラインが就航しているが、サバ州住民、特に学生や公務員は、割引価格で新航空会社を利用することができるようにするとした。また、SAASBはコタキナバルのタンジュン・アルにあるエアアジア・ターミナル2を引き継いで貨物ターミナルとして再利用する予定だが、その前に土地問題の解決の必要があるとしている。

英字紙「ボルネオ・ポスト」によると、今年5月にサバ州独自の航空会社設立に向けた動議がサバ州議会に提出されたという。アジズ・カプラウィ元副運輸相も新航空会社設立を歓迎し、サバ州の観光産業の成長を促進し、中国や台湾などとの接続性も改善できると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、8月27日)

日本からの水産物輸入に対する規制は未定=農業食糧安全相

【セルダン】 モハマド・サブ農業食糧安全相は25日、マレーシア政府は、日本からの水産物の輸入禁止については決定していないと明らかにした。福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出開始の影響を受け、中国が輸入禁止措置を発表していた。

モハマド大臣は、保健省や環境問題の専門家が潜在的な危険性があるかどうかを調査している段階で、現時点では決定に至っていないと説明。調査の結果、万が一何らかの脅威が明らかになった場合に輸入に関する何らかの措置を行うことを検討すると述べた。

処理水放出に関しては、マレー語紙「ベリタ・ハリアン」は、マレーシア・トレンガヌ大学(UMT)のハスリザル・シャアリ准教授による「処理水に含まれる放射線量が非常に低く、人体への直接的な影響も非常に低いと考えられる」、「中国のように日本からの水産物を阻止する措置を講じる必要はない」とのコメント、また同大学のモク・ウェンジェ博士による「近隣海域で獲れる魚介類に大きな脅威を与えることは当面ないが、万が一安全性が心配であるなら、輸入サンプルで放射能濃度を検査することもできる」とのコメントを掲載している。

■「コメの安全保障に注力」、インドの輸出停止受け■
一方、モハマド大臣は、世界最大のコメ輸出国であるインドが20日に国内価格を引き下げる目的でコメの主要品目の輸出停止を決定し、ベトナムがそれを受けて国内備蓄の確保を指示したことについて、政府は食料供給やコメの安全保障に注力していると述べた。マレーシアは現在、コメの35%を輸入に頼っているため、コメの供給確保に向け、新技術や研究などにより早期に準備を整える必要があるとしている
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベリタ・ハリアン、8月26日、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ通信、8月25日)

処理水放出、マレーシアもサバ州沖に監視システム設置

【ジョージタウン=マレーシアBIZナビ】 福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出が24日に開始されたことを受け、チャン・リーカン科学技術革新相は25日、サバ州沖合にガンマ線スペクトル水監視システムを1カ所設置したことを明らかにした。原子力認可委員会(AELB)が状況を常に監視しているが、現時点では何ら異常数値は検出されていないという。

チャン氏によると、サバ州沖に設置したシステムは早期検出システムとして24時間放射能レベルの上昇をリアルタイムで監視するもので、こうしたシステムを設置したのはシンガポール、ベトナムに次いで3カ国目。同省では場所は決定していないものの、さらに4台設置する予定だという。

チャン氏は「日本政府が処理水の海洋放出を開始したことに対し、マレーシア国民が懸念を抱いていることは承知している」と述べた上で、国際原子力機関(IAEA)が入手したデータは放出水が安全範囲内であることを示していると言明した。

マレーシアではこれまでのところ、処理水放出に関する主要メディアの報道は抑制的で、海外ニュースとして中国や香港における抗議活動を報じる一方で、専門家による安全性を訴えるインタビュー記事や論文記事を掲載するなど国民の懸念に配慮した報道が多くみられる。