ファイアフライ航空、コタキナバル空港をフルハブ化

【コタキナバル】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)傘下の航空会社、ファイアフライが、サバ州コタキナバル国際空港を5月中旬にもフルハブ化する計画だ。MAGのアハマド・ルクマン最高経営責任者(CEO、航空事業担当)の話としてサバ州のクリスティーナ・リュー副観光・文化・環境相が明らかにした。

ファイアフライは現在、ペナン空港とスバン空港をハブとして、マレーシア国内の地方空港やタイ南部、シンガポール、インドネシア・スマトラ島などと結んでいる。

フルハブ化により、姉妹会社のマレーシア航空(MAS)から路線を引き継ぎ、定員189人のボーイングB738型機を使ってコタキナバルーサンダカン、コタキナバルータワウ、コタキナバルークチンの3路線の運航を開始する予定。また第2四半期中にサバ州と中国を結ぶ直行便の運行を開始する予定だ。
(デイリー・エクスプレス、4月7日、ボルネオ・ポスト、ザ・スター、4月6日)

MM2H申請件数、条件厳格化で90%の大幅減に

【クアラルンプール】 外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの申請条件が2021年に厳格化されたことを受け、プログラムの新規応募者が90%も減少している。

MM2Hプログラム参加者の斡旋を手掛けるMM2Hコンサルタント協会のアンソニー・リュー会長によると、2017年から2019年にかけて応募者数は年平均5,200人だったが、条件の厳格化により現在はその10%程度に落ち込んでいる。

リュー会長は、海外所得と預金の要件の厳格化が申請数が激減した主な理由のひとつであるとした上で、近隣諸国はそうした厳しい条件を設定していないと批判。十分な流動資産を持っていたとしても、十分な海外所得があるとは限らないと指摘し、資産要件を60万リンギ以下に見直すよう提言した。

新たな申請条件では、ビザ有効期間の10年から5年への短縮、年間ビザ料金引き上げ、年間90日間のマレーシア滞在義務化などが盛り込まれたが、特に問題視されているのが資産証明に関する条件の厳格化。これまで月1万リンギだった海外所得が4倍の4万リンギに、これまで15万ー30万リンギだった銀行への定期預金額が100万リンギに、これまで35万ー50万リンギだった流動資産額が150万リンギにそれぞれ大幅に引き上げられた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、4月4日)

アンパン駅やゴンバク駅の駐車場にナンバープレート認識を導入

【クアラルンプール】 首都圏で軽便鉄道(LRT)を運営するラピッドKLは、4月1日よりLRTアンパン駅とゴンバク駅の駐車場で自動ナンバープレート認識(ANPR)システムを導入したと発表した。

ANPRシステムにより駐車券が不要となり、支払いも専用アプリ「ペイ・アンド・ゴー」で可能となる。支払方法として、タッチ・アンド・ゴー、グラブ・ペイ、ブーストなどのEウォレットや、電子商取引促進プラットフォーム「金融プロセス・エクスチェンジ(FPX)」による銀行口座引き落とし、クレジットカード、デビットカード、ペイ・アンド・ゴー・クレジットが利用可能だ。

国内で利用されているANPRシステムには、セランゴール州のショッピングモール「サンウェイ・ピラミッド」で導入されているサンウェイ・スマートパーキングやクアラルンプール中心部のショッピングモール「ファーレンハイト88」などで導入されているキプル・シティ(旧称・キプル・パーク)などがある。
ラピッドKLによると、ゴンバク駅は1,260台分、アンパン駅は1,140台分の駐車スペースを有している。
(ポールタン、4月4日)

ジョホール州政府、シンガポール間で新フェリー航路開設を提案

【クアラルンプール】 ジョホール州政府は、3本目となる同州とシンガポールを結ぶフェリー航路の開設を提案している。

オン・ハフィズ・ガジ州首相によると、新たに提案したのはジョホール州西部のプテリ港とシンガポール南西部のトゥアスを結ぶルートで、ジョホールとシンガポール間の交通渋滞の解決策として、人々の移動を楽にするために提案した。まずマレーシア運輸省から承認を受けてから、シンガポールの運輸省と協議を行う予定だ。

ジョホール州とシンガポール間では現在、タナ・メラーデサル間、タナ・メラータンジョン・ベルンコール間でフェリーが運航している。

ジョホール州政府はコーズウェイ(連絡道)の混雑を緩和するために、出入国審査を1度に簡略化する「シングル・クリアランス」の導入や、シンガポール人への自動ゲート利用拡大、二輪車用レーンの増設など様々な取り組みを行っている。
一方でオン首相によると、ジョホール州は電気自動車の普及支援のため政策を策定する方針で、地方自治体と協議を行う計画だ。
(マレー・メイル、4月4日)

MM2H申請件数が減少、関係者や参加者が条件緩和を要求

【ジョージタウン】 外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの申請条件が2021年に厳格化されたことで、申請者が急激に減少しているとして、政府に対して条件を緩和するよう求める声が上がっている。

条件厳格化により、これまで月1万リンギだった海外所得が4倍の4万リンギに、これまで35万—50万リンギだった銀行への預金額が100万リンギに、流動資産額も150万リンギに大幅にそれぞれ引き上げられた。

不動産コンサルタントのゼオン・プロパティーズによると、顧客のほとんどが条件を満たすことができず、申請の保留件数は50件に上っている。また2012年からMM2Hで滞在していた顧客は、昨年ビザの期限が切れたが延長できなかったという。

ある63歳の日本人長期滞在者は、新条件は厳しく既存のMM2Hビザ保有者に負担を強いるものだとした上で、新規申請者に適用したとしても、すでに滞在している人を対象にするべきではないと思うとコメントまた6年前からペナンに滞在するドイツ人男性や豪州人夫婦などからも、安定した収入や貯蓄がないため、引っ越さなくてはならないとの声が上がっている。
(ザ・スター、4月5日)

マレーシアとシンガポールのQRコードを統一化、決済が容易に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシアとシンガポールのQRコードが統一化された。これによりシンガポールでマレーシアにおけるのと同様にQRコードでの決済が可能になり、シンガポールの居住者もマレーシアで同様の決済が可能になる。両国の中央銀行が共同声明で31日、発表した。

両国は連携をさらに拡大する計画で、年末をめどに口座振り込みや個人間送金も可能にする。資金受け取り手の携帯電話番号と統一化QRコードだけで送金が可能になる。

統一化されたのは銀行間決済システムを運営するペイメント・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)が管理するQRコード「ドゥイットナウ」と、シンガポールの同様の機関が管理するNETS・QRコード。これを1枚のQRコードに統一し、決済に対応する。

パンデミック以前の両国の往来数は年1,200万人で、その多くはマレーシアからシンガポールへの通勤者。
統一化サービスにマレーシアから参加しているのはホンリョン銀行、マラヤン・バンキング、イーウォレットのブーストなど。シンガポールからはDBS、OCBC、UOBの3大行が参加している。

LRTアンパン線の6駅間、4月2日から運行休止

【クアラルンプール】 軽便鉄道(LRT)の運営企業ラピッド・レールは30日、LRTアンパン線の6駅間の運行を4月2日から休止すると発表した。再開時期は未定。

対象となる6駅は、▽バンダラヤ▽スルタン・イスマイル▽PWTC▽ティティワンサ▽セントゥル▽セントゥル・ティムールーー。ラピッド・レールは運休の理由として、バンダラヤ駅付近で起きた線路損傷により9月までバンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行を休止している影響でLRT車両をアンパン車両基地に戻せなくなり、メンテナンスができなくなったためとしている。

代替バスとして、従来のLRT11路線に加え、LRT13およびLRT14路線を無料運行する。LRT13はマスジット・ジャメ、セントゥル、セントゥル・ティムールの各駅間を、LRT14はマスジット・ジャメーティティワンサ駅間をカバーする。道路渋滞の影響を避けるためバス専用レーンを利用し、ピーク時に10ー15分の頻度で40台のバスを運行する。一方、LRT9(ハントゥアーバンダラヤ間)およびLRT10(マスジット・ジャメーバンダラヤ間)のバスは、4月2日以降廃止するとしている。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、3月30日)

プロトンが「X90」を発表、同社初のハイブリッド車

【スバンジャヤ】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、同社初のハイブリッド車となる7人乗りスポーツ車(SUV)「X90」を発表した。

SUVとしては「X70」、「X50」に続くもので、吉利汽車「豪越」(フィリピンではオカバンゴ名称で販売)のリバッジ・モデル。タンジョン・マリム工場で組み立てられる。バリアントは、スタンダード、エグゼクティブ、プレミアム、フラッグシップの4種。排気量1.5リットルのTGDIエンジンと48V電気モーターシナジー(EMS)システムを搭載し、最大出力190馬力(PS)、最大トルク300Nmを発揮。燃費の向上、排出ガスの低減とパフォーマンスを両立させている。カラーはスノーホワイト、アーマーシルバー、ジェットグレー、シナモンブラウン、ルビーレッド、マリンブルーの全6色。価格は後日発表される予定。

リー・チュンロン(李春栄)最高経営責任者(CEO)は、ハイブリッド車導入は「マレーシアを次世代自動車のハブにする」という政府の目標に合致しているため、プロトンは今後もハイブリッド・モデルを増やす予定で、地元の自動車産業発展に向け主導的な役割を果たしていくと述べた
(ポールタン、3月29日、マレー・メイル、ベルナマ通信、3月28日)

クラウンプラザホテル、ペナンで年内にオープン

【クアラルンプール】 英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)は、ペナン州で年末までに5つ星ホテル「クラウンプラザ」をオープンする。

ラジット・スクマラン東南アジア・韓国担当社長が、英字紙「マレーシアン・リザーブ」の取材に対し明らかにしたところによると、ペナンの他、クアラルンプールやコタキナバルでも「クラウンプラザ」ホテルをオープンする計画を進めている。また、3ブランドの新規導入やペナンの名門ホテル「ムティアラ・ビーチ・リゾート」の「インターコンチネンタル・ペナン・リゾート」へのリニューアルなども行う。

スクマラン社長は、マレーシア国内で年内に800人以上の新規雇用機会を創出し、2025年までに6ブランドのホテル11軒をオープンするという計画を改めて表明。業界内外から人材を集めるため、IHGは採用・定着戦略を進化させ、企業文化の創造や柔軟な労働条件の提供などの人材開発に注力していると述べた。従業員のスキル向上に向けたIHGユニバーシティや無料のオンライン教育を提供するIHGスキルアカデミーも今年開設したという。

IHGは、「インターコンチネンタル・クアラルンプール」、「ホリデイ・イン・ジョホールバル・シティセンター」、「ホリデイ・イン・エクスプレス・コタキナバル・シティセンター」など、全国にホテル6軒、客室数約2,000室を有している。
(マレーシアン・リザーブ、3月28日)

保険のチューンプロテクト、KLにカフェ併設型支店をオープン

【クアラルンプール】 保険のチューン・インシュランス(チューン・プロテクト)は、クアラルンプールのブキジャリルに国内初のカフェ併設型支店をオープンした。

カフェ併設型支店は、インサイト・フードテックと提携し、同社が所有・運営するコーヒーチェーン「ホープ・コーヒー」と韓国風サンドイッチを提供する「エッグディクテッド」で開設したもの。

チューン・プロテクト・マレーシアのジュビン・メータ最高経営責任者(CEO)によると、 カフェ併設型支店の開設は、現代的で魅力的な顧客経験を提供し、保険体験を再定義することを目的としており、他のデジタル・ライフスタイル保険会社と差別化できると見込まれている。また他の地域においても保険カフェをオープンすることを計画しているという。

インサイト・フードテックの共同CEOであるカレン・Sプア氏は「私たちは保険とコーヒービジネスを変革していく」とコメントした。
(ベルナマ通信、3月27日)