KLとスバン空港結ぶスカイパークリンク、運賃を3.5リンギに

【クアラルンプール】 ウィー・カション運輸相は9日、クアラルンプール(KL)のKLセントラル駅とスバン空港とを結ぶ路線「スカイパーク・リンク」の片道運賃を、同日付で10リンギから3.5リンギへ値下げした(キャッシュレス決済の場合。現金の場合は4リンギ)と明らかにした。
運輸省は値下げの理由について、スカイパーク・リンクを運営するマレー鉄道(KTM)が、運営するKTMコミューター線と運賃体系を統一したと説明。新運賃は競争力があり、交通費の負担を軽減することができるとしている。
運行スケジュールも、1日25本から32本に増便した。KLセントラルからスカイパーク・ターミナル(スバン空港)への始発は5時55分、終電は19時25分、スカイパーク・ターミナルからKLセントラルへの始発は6時45分、終電は22時45分となる。
スカイパーク・リンクは全長26キロメートルで、2018年5月に運行を開始。パンデミック期には一時的に運行を停止したものの、2021年10月に再開している。来年は1日3,000人の利用を目標としている。
(ポールタン、6月10日、ソヤチンチャウ、6月9日)

タイ風麺のボートヌードル、向こう5年で150店舗目指す

【セランゴール州バンギ】 タイ風ヌードル・チェーンのボート・ヌードルは、連邦土地開発庁(FELDA)関連団体のFELDA労働者協同組合(KOGUNA)との提携でフランチャイズ展開を加速する計画だ。KOGUNAとの提携において初となるフランチャイズ店舗をセランゴール州フルランガット地区のバンダル・セリ・プトラにオープンした。
ボート・ヌードルは現在、全国に40店舗を展開しており、うち9店舗がフランチャイズ店。今後3年間、毎年2フランチャイズ店20店舗、直営店5店舗をオープンし、2027年までに全150店舗の開設を目指す。
ボート・ヌードルのトニー・リム創業者兼最高経営責任者(CEO)は、フランチャイズ展開は、パンデミックに伴う変化に対応するためにボート・ヌードルが開発した新しいコンセプトであり、経済回復の中、より多くのマレーシア人、特に小さな町で自分のビジネスを始めたいと考える人たちに、夢を実現するためのツールを提供し、一緒に働きたいと考えていると言明。「ボート・ヌードル」ブランドは、多くのマレーシア人にとってなじみがあるため、フランチャイズ・オーナーは、適切な指導の下、誠実に店舗経営を行うことで2年後には成果を出せるとした。また、KOGUNAとの間で長期的なパートナーシップを築き、より多くの店舗を共に開店できることを望んでいると述べた。
KOGUNAのサフィー・ムダ会長は、ボート・ヌードルと提携するにはパンデミック後の今が好タイミングであり国の経済発展に欠かせない存在である若い世代にビジネスチャンスを提供できるのは素晴らしいことだと述べた。
KOGUNAは、1980年6月にFELDA職員によって設立された組合。組合員への福祉提供や経済的問題の支援を目的としている。全国で6,000人以上の組合員を有し、累積資本は2,200万リンギ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、6月9日)

初のマリオット高級サービスアパート、ハップセンが参加

【ペタリンジャヤ】 マリオットやリッツ・カールトンなど多様なブランドのホテル、宿泊施設を展開するマリオット・インターナショナルは9日、マリオット・エグゼクティブ・アパートメントをクアラルンプール(KL)中心部で建設・運営することに関し、ハップ・セン・コンソリデーテッドと契約を交わした。同アパートのマレーシア展開は初。
ハップ・センはプランテーション、不動産投資・開発、建材、クレジットファイナンスなどを子会社を通じ手掛ける持ち株会社。
アパートは41階建て352室で、建設地はジャラン・キアペンとジャラン・ストーナーの交差点にあり、KLコンベンション・センターに近く、交通の便が良い。企業駐在員ら長期滞在者向けアパートで、屋上バー、屋外プール、フィットネス施設を整備。一部の部屋にはキッチンも整備する。完工は2024年の予定。
マリオットはエグゼクティブ・アパートメントを、ロンドン、ドバイ、ムンバイ、北京、バンコクなど16カ国の都市で展開している。
(エッジ、6月9日)

年内に外国人観光客500万人誘致を目指す=旅行代理店協会

【クアラルンプール】 マレーシア旅行代理店協会(MATTA)のタン・コクリャン会長は、年内に外国人観光客500万人の誘致を目指すと述べた。4月1日の国境再開以来、100万人が来訪していることから目標達成は可能だという。
タン会長は、英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」の取材に対し、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大抑制のため施行されていた制限のほとんどが緩和されたことで観光産業の回復が望めると言明。外国人観光客100万人のうち60万人がシンガポールからだったが、マレーシア旅行への関心が高まっており、今後日本、韓国、インド、イラン、豪州、欧州からの来訪増加が期待できるとした。
観光芸術文化相は先ごろ、今年は外国人観光客数200万人の誘致と観光収入86億リンギを目指すと明らかにしている。
一方、マレーシア・ホテル協会のクリスティーナ・トー会長は、ホテルでは、客室係や清掃、調理、給仕などの職種で人手が不足していると指摘。ホテル経営者は営業再開を急いでいるため、協会では、ホテル従業員のマルチスキル化やスキルアップ、パートタイムで働ける人を探すなど、国内で労働力をまかなう努力を続けているが、人的資源省が外国人労働者雇用申請を迅速に承認してくれることを期待していると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月7日)

大型商用車、朝夕のKL中心部への進入を禁止=道路交通局

【クアラルンプール】 道路交通局(RTD)は2日、積載重量が7,500キログラムを超える大型商用車について、毎日午前6時半ー午前9時半、午後4時半ー午後7時半にクアラルンプール(KL)中心部の幹線道路を利用することを禁止すると発表した。
RTDによると、貨物車のKL主要道路への乗り入れは以前から禁止されているが、4月1日の新型コロナウイルス「Covid-19」のエンデミック(風土病)段階移行後、大型車のドライバーが規則を無視するようになり、その結果、走行車用数が目に見えて増えた。首都圏で最近問題となっている交通渋滞の悪化は、この大型車の市内進入が原因のひとつだという。
RTDは、乗り入れ禁止を守らない場合、300リンギ以下の罰金か、起訴され有罪の場合は300ー2,000リンギの罰金が科されるとし、市の中心部に向かう道路上に進入禁止を案内する看板を設置するとした。
朝夕ともに通行禁止の対象となる道路は、▽KLCCの全道路▽ジャラン・クチンのタマンワフー市中心部区間▽ジャラン・ゲンティン・クランのTARカレッジー市中心部区間▽ジャラン・チェラスのタマンミダー市中心部区間ーーなど。
夕方のみ走行禁止となる道路は、▽ジャラン・ケポン(全区間)▽ジャラン・イポーのブラタン・ケポンー ジャラン・バトゥケーブ区間▽カラク高速道路(全区間)▽ジャラン・ゴンバックのジャラン・カンプン・バンダー・ダラムーKL市境区間▽ジャラン・ゲンティン・クラン(全区間)▽ジャラン・チェラスのジャラン・プドゥージャラン・テンテラム区間ーーなどとなる。
(ベルナマ通信、6月2日)

国内初のパークロイヤルコレクション、KLにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 星パン・パシフィック・ホテル・グループは1日、マレーシア国内初の「パークロイヤル・コレクション」ホテルをクアラルンプール(KL)をオープンした。
「パークロイヤル・コレクション・KL」はブキビンタン中心部にあり、客室数は527室。1万3,000平方フィートの緑豊かな屋上テラスがあり、スパやジム、フィットネススタジオ、スイミングプール、会議場、イベント会場、結婚式場も併設されている。客室には、サステナブル(持続可能)なアメニティや浄水器などを置き、食品廃棄管理システムを導入するなど、環境に配慮したホテルとなっている。
ホテルの建物は複合施設となっており、パン・パシフィック・ホテル・グループは今年8月には、客室210室の「パン・パシフィック・サービス・スイートKL」をオープンする予定だ。

マレーシア、「イスラム教徒に優しい旅行先」で8年連続首位

【クアラルンプール】  マスターカードとクレシェント・レーティングが共同で毎年発表している「グローバル・ムスリム(イスラム教徒)・トラベル・インデックス(GMTI)2022」は、ムスリム旅行者に優しい旅行先としてマレーシアを1位に選出した。マレーシアは、2015年より首位をキープし続けている。
GMTIは、アクセス、コミュニケーション、環境、サービスという4側面から、各国がムスリム・フレンドリー(イスラム教徒への配慮がある)かどうかを調べたもので、2015年より毎年調査を実施している。GMTI2022では、紛争当事国を除く全138カ国・地域の中からマレーシアがトップとして選ばれた。同率2位となったのは、トルコ、サウジアラビア、インドネシアの3カ国。イスラム協力機構に加盟していない国の中では、シンガポール、台湾、タイ、イギリスが上位にランクインした。
クレシェント・レーティングの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるファザル・バハルディン氏は、ムスリム旅行者数は2019年に1億6,000万人だったが、パンデミック期間中には減少したものの、2023年に1億4,000万人、2024年には2019年と同じ1億6,000万人に回復する見込みで、2028年までには2億3,000万人、消費額2,250億米ドル(9,870億リンギ)規模にまで達すると予想。ムスリム人口の中でZ世代やミレニアル世代、女性が最も影響力を持つ層で、その中でも女性旅行者数が急速に増加しているため、旅行業界が早期回復できると楽観視していると述べた。
(ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、6月1日)

テキサスチキン200店舗達成目指す、サバ・サラワク進出も計画

【クアラルンプール】  マレーシアにおける米テキサス州発祥のチキン店「テキサスチキン」のフランチャイジーである星エンビクタス・インターナショナル・ホールディングスは、サバ州やサラワク州への進出を含む大規模出店を計画している。
エンビクタス・インターナショナルが5月30日に発表した声明によると、同社は2012年にフランチャイズ契約を交わし、2013年1月にマレーシア1号店を開設。今年5月20日に米ケイジャン・グローバルとの間で、マレーシア・ブルネイにおけるフランチャイズ契約を更新した。
エンビクタス・インターナショナルは現在、マレー半島では「テキサスチキン」を85店舗を運営している。既存店舗の6割は首都圏クランバレーにあり、半数以上はショッピングモールに入居している。
同社は2億3,000万リンギを投資して、2030年までにサバ州やサラワク州での初出店を含め新たに115カ所開設し、総店舗数を200カ所とする計画。人員も約6,000人に増やす。その一方で、ドライブルーや配達などサービスを拡充し、顧客の利便性向上に努める方針だ。
(ザ・サン、5月31日、エッジ、5月30日)

今年は高温と豪雨の異常気象が特徴、気象局予報

【ペタリンジャヤ】 今年のマレーシアの天気は、強い日差しによる気温の上昇と豪雨という異常気象が特徴のようだ
長期予報も一時、混乱をきたした。ムハンマド・ヘルミ気象局長は今月初め、南西から吹く季節風(モンスーン)の開始を発表した際、暑い日が続き、降雨は少なめと説明していた。しかし同局は5月25日、鉄砲水が発生した複数の州では豪雨が予想されるとの警報を出した
ムハンマド・ヘルミ氏によると、日付変更線より東の太平洋赤道海域で海面水温が平年より低くなるラニーニャ現象の影響で、雨量が増す可能性もあるという。こうした傾向は10月まで続く見通しだ。
マラヤ大学の気象専門家、ノル・アジザン教授も同意見で、ラニーニャ現象の影響で平年以上の降雨が予想されると述べた。

クアラルンプールで発生した水害について、ノル教授およびスルタン・ザイナル・アビディン大学講師のアジマ・イスマイル氏は「気象によるものではなく排水設備の問題」と断じた。
(ザ・スター、5月26日)

ドラッグストアのワトソンズ、ジョホールに初の路面店開設

【クアラルンプール】 ドラッグストア「ワトソンズ」を運営するワトソンズ・マレーシアは、ジョホール州ジョホールバルに「ワトソンズTDセントラル」をオープンした。同社にとって初の路面店かつドライブスルー型店舗となる。
タマン・ダヤにオープンした店舗は、ジョホールバルのみならずシンガポールからの顧客もターゲットとしており、コーヒーショップの「ズス・コーヒー」も入居している。店舗の面積は約4,865平方フィート。
ドライブスルーの利用にはワトソンズ・モバイル・アプリが必要。「クリック・アンド・コレクト・エクスプレス・サービス」メニューから商品の購入手続きを行い、受け取り場所を「ワトソンズTDセントラル」に指定した後、4時間以内に店舗で受け取ることが可能だ。
ワトソンズ・マレーシアのキャリン・ロー社長は、新型コロナのエンデミック(風土病)段階へ移行し、今年は良いスタートを切ったとし、今後さらに消費者に新たな経験や商品、サービスを提供できることを楽しみにしているとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月26日、ジ・イスカンダリアン、5月20日)