豪モナシュ大マレーシア校、TRXに32年に新キャンパスを開校

【クアラルンプール】 豪モナシュ大学マレーシア校は28日、クアラルンプールの国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」に新キャンパスを建設すると発表した。2032年開校予定で、投資額は28億リンギと見込まれている。

TRXキャンパスは、既存のキャンパスを補完するもので、最大2万2,500人の学生と1,700人の教職員を収容できる規模になる。データサイエンス、人工知能(AI)、エネルギー転換、ヘルスケアに重点を置いた研究センターが設置されるほか、半導体など先端製造や金融など35以上のコースが導入される計画だ。

大学は、TRX開発を手掛けるTRXシティと提携を進めているほか、マレーシア政府およびオーストラリア政府も協力。新キャンパス開発は大学にとって過去最大規模の投資で、さらに今後10年間でマレーシア経済に191億リンギの経済効果をもたらすとしている。今回、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席したオーストラリアのアルバニージー首相の来馬に合わせて計画が発表され、アルバニージー首相は「オーストラリアが誇る世界最高水準の高等教育を海外に展開することは、オーストラリアの雇用と投資にとって大きなチャンスだ」とした。

モナシュ大学マレーシア校は1998年、セランゴール州のサンウェイ・カレッジと施設を共有する形で、学生数417人で開校。その後、キャンパスの独立を経て、現在はASEANを中心に80カ国以上から1万1,000人を超える学生が在籍している。世界大学ランキングでトップ40にランクインしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、エッジ、10月28日)

高市首相の日本人墓地訪問、誤解した一部から批判の声

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に合わせて訪馬した高市早苗首相が26日にクアラルンプール(KL)日本人墓地と国立記念碑の訪問をソーシャルメディアに投稿したことについて、その内容を誤解した一部のマレーシア人から批判の声が上がった。

高市首相はXに「本日、クアラルンプール日本人墓地を訪問し、慰霊碑に献花しました。マレーシアで命を落とした先人を慰霊することができ、感慨深く思います。これに続けて、二度の大戦やマレーシアの独立闘争で亡くなられた兵士と市民の霊を慰める国家記念碑も訪問し、マレーシアの歴史に思いを馳せました」と投稿した。

一部の大手メディア(マレー・メイル、星洲日報、中国報)は高市氏が訪問した事実のみを淡々と伝えており、批判の論調はみられない。しかしソーシャルメディア上では、日本人墓地を「神社」や「日本軍兵士のための墓地」と誤認して、「旧日本軍を賛美している」、「歴史認識が誤っている」などを指摘する書き込みが一部で散見される。代表的なものは「フェンディ氏」名義のXの投稿で、「マレーシア人としてこの投稿に怒るべきだ」と投稿。閲覧数はすでに100万回を超えている。

高市氏の投稿を批判するネット投稿があることについては、主に華字紙が中心になって取り上げており、親中的な論調の「東方日報」は、「高市氏の投稿に日本軍の行為に対する謝罪がなかった」との観点から、「日本が戦時中に犯した残虐行為については全く触れないのか?相変わらず偽善者だ」といった批判投稿を紹介している。

中国のポータル「網易」は、「丹徒生」氏の名義の記事で「高市早苗氏はマレーシアを訪れ、戦争で亡くなった日本兵に厚かましくも追悼の意を表した。本当に腹が立つ」などと事実誤認の内容を投稿し、さらに「マレーシアがこれを容認しているのが腹立たしい」とマレーシア政府まで批判した。

一方、ソーシャルメディア上では「高市氏の投稿はどう読んでも怒る内容ではない」、「高市氏はちゃんと国家記念碑にも訪れているじゃないか」、「過去の日本政府首脳も日本人墓地を訪問している」などと擁護する声も多く上がっており、「フェンディ氏」自身もその後、日本人に向け「怒らないでください。私もマレーシア人も日本も日本人も好き」と釈明のような投稿を行っている。

アスエネ、マレーシアゴム評議会と脱炭素連携で覚書

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アスエネ(本社・東京都港区)は、17日にクアラルンプールで開催された「第3回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合」で、同社シンガポール法人のアスエネAPACとマレーシア・ゴム評議会が脱炭素連携に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。

企業や自治体を対象にCO2排出量に関する報告を支援するアスエネのクラウドサービス「ASUENE」を使って、マレーシア政府の管轄下にある公的機関と共に、主要輸出産業であるゴム分野のサプライチェーン全体で、CO2排出量の見える化と削減を推進する官民協働に取り組み、マレーシアにおけるゴム関連企業の気候変動対策とサステナブル経営の両立を推進していく。

アスエネは今後も、AZECをはじめとする国際的な枠組みを通じて、アジア各国の政府・企業・団体と連携し、地域全体の脱炭素化に向けた実効性あるビジネス連携モデルを構築していくとしている。

格安航空スクート、シンガポール―コタバル線を就航

【クアラルンプール】 シンガポール航空傘下の格安航空会社スクートは、シンガポール―コタバル(クランタン州)線を就航した。コタバル線就航により、スクートのマレーシアの乗り入れ先はイポー、コタキナバル、クアラルンプール、クチン、クアンタン、ランカウイ、マラッカ、ミリ、ペナン、シブ、スバン――の12都市となった。

金・日曜日の週2便の運航。機材は座席数112席のエンブラエルE190-E2型機を使用する。スケジュールは、往路の「TR406」便はシンガポール発が20時40分、コタバル着が21時55分。復路の「TR407」便はコタバル発が22時30分、シンガポール着が23時55分となっている。

スクートのカルビン・チャン最高商務責任者は、「コタバルへの就航により、マレーシア全土におけるスクートのプレゼンスが強化され、地域間の接続性も向上する」と述べた。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、10月27日、スクート発表資料)

 

中国系ラッキンコーヒー、ハラル認証取得店を全国に拡大へ

【クアラルンプール】 中国系コーヒーチェーン、ラッキンコーヒー・マレーシア(瑞幸珈琲)は、ショッピングモール「サンウェイ・ベロシティ」の2店舗とイオン・マルリ店の計3店舗で、マレーシアイスラム開発局(JAKIM)のハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得。今後、既存の他店舗に広げていくと同時に、全国的な店舗展開を加速させる方針だ。

ラッキンのジェフ・リム最高経営責任者(CEO)は、「私たちは地域に根ざした事業展開の一環として、ハラル認証を非常に重視している。これを機に我々のマレーシアにおける存在感をさらに強固なものにしていきたい」と語る。また認証取得を記念し、30日と31日の2日間、全ドリンク3.99リンギのキャンペーン(一部店舗のぞく)を実施する。

2017年創業のラッキンコーヒーはモバイルアプリを通じた注文・決済システムを特徴とし、低価格と積極的な拡大戦略で世界的に急成長を遂げている。マレーシアでも今年1月の進出以来、現在約50店舗を展開。10月だけでも7店舗をオープンし、今後3年間で200店舗を目指していく。
(セイズ、10月27日、KLハプニングス、10月23日)

高市首相が初の外遊でマレーシア訪問、アンワル首相と会談

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議出席のために訪馬した高市早苗首相は26日、クアラルンプール市内でアンワル・イブラヒム首相と20分間にわたり会談。「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の実現に向け、両国の協力関係を一層強化し、友好関係を発展させていくことなどで合意した。

両首相は経済分野では、二酸化炭素の回収・貯留(CCS)やアンモニア発電、脱炭素化・エネルギー移行で協力が進展していることを高く評価。炭素クレジットの創出を通じて両国の排出削減に貢献する二国間クレジット制度(JCM)の早期署名に向け、協議を加速させることで一致した。また、液化天然ガス(LNG)の安定供給やレアアース(希土類元素)、人工知能(AI)でも連携を一層強化していくことを確認した。

安全保障分野では、無償の資金協力の枠組みである「政府安全保障能力強化支援」(OSA)を通じた、日本からの無人航空機(UAV)と救難艇の引き渡しについて、アンワル首相が謝意を表明。新たに潜水作業支援船等の供与でも合意した。

高市首相は、カンボジア・タイ間の停戦合意におけるアンワル首相の取組に敬意を表し、停戦を後押しするため、マレーシアに停戦監視用機材の供与を決定したことを伝えたという

就任後初の外遊となった高市首相はこのほか、フィリピンのマルコス大統領、豪州のアルバニージー首相とも相次いで個別会談。25日夜から24時間強の短い滞在中、クアラルンプール日本人墓地の慰霊碑で献花するなど、精力的に活動し、外交デビューを印象づけた。

KLで反米デモ、トランプ大統領訪馬に合わせ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ドナルド・トランプ米大統領が東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に合わせて訪馬するのに合わせ、パレスチナ・ガザを侵攻したイスラエルを支持する米国とトランプ大統領の入国を認めるマレーシア政府を相手どった抗議デモが24日と26日にクアラルンプール(KL)で行われた。

24日午後の抗議デモはイスラム原理主義野党・汎マレーシア・イスラム党(PAS)青年部が主催したもので、在マレーシア米国大使館前に700人あまりが集まり、「トランプを拒否せよ」、「帰国せよ」などと書かれたプラカードを掲げてシュプレヒコールを上げた。中にはパレスチナ国旗を掲げ、「ヒズボラ万歳」、「ハマス万歳」などと叫ぶ参加者もいた。

26日は午前にBDSマレーシアが主催する抗議集会がムルデカ広場で行われ、約200人の抗議者がパレスチナ国旗を振り、「パレスチナを解放せよ」、「虐殺を止めろ」といったスローガンが書かれたプラカードを掲げた。同抗議集会は当初アンパン・パークで行われる予定だったが、警察が周辺を封鎖したことから急遽ムルデカ広場に変更となった。

同日午後にはアンパン・パークで反帝国主義運動(Gegar)、マレーシア虐殺反対学生連盟(SAGM)、パレスチナのためのマレーシア抗議運動(MP4P)などが共同でマレーシア政府に対する抗議デモを開催した。公的にパレスチナ支持を表明しているにもかかわらずイスラエル関連企業との金融関係を維持しているとしてマレーシア政府を非難する内容で、約200人が参加した。

ホーブとちとせが提携、マレーシアでのイチゴ試験栽培で

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 農業法人ホーブ(本社・北海道上川郡)は24日、ちとせグループのマレーシア法人、ちとせ・アグリ・ラボラトリーとマレーシアにおけるいちご普及拡大に向けた試験栽培に関する契約を締結すると発表した。

ホーブが育成した四季成り性いちご品種について、パハン州キャメロンハイランドにあるちとせ・アグリ・ラボラトリーの農場で試験栽培を行い、栽培適性や市場適性を評価したうえで現地での普及拡大を目指す。ちとせ・アグリ・ラボラトリーの農園は一年を通して比較的冷涼な標高の高い地域にある栽培適地であることから、ホーブが育成した四季成り性いちご品種の生産、普及拡大が期待されるという。試験開始は2026年6月期中を予定している。

ホーブは四季成り性いちごの品種開発から、種苗の生産販売、栽培指導による果実生産及びその果実の販売を手掛けている。これまでに、夏秋期の国産いちご市場向け「ペチカ」をはじめ、収量性の高い「ペチカエバー」、食味の良さが特長の「ペチカほのか」といった品種を開発してきた。一方、ちとせ・アグリ・ラボラトリーは2016年からキャメロンハイランドで日本品種の高品質ないちご、トマト、葉物野菜等を生産し、マレーシア国内で販売するとともにシンガポールへ輸出している。

プロトン、モーリシャスでEV車「e.MAS7」を発売

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスの海外販社、プロトン・インターナショナル・コーポレーションは、モーリシャスで同社初の電気自動車(EV)、「e.MAS7」を発売した。「e.MAS7」の輸出先はこれで4カ国目となった。

税込価格は「プライム」が169万モーリシャス・ルピー(15万7,153リンギ)で、ウォールボックス充電器とe.motionカードが無料で付属する。「プレミアム」は185万モーリシャス・ルピー(17万2,031リンギ)で、ウォールボックス充電器、e.motionカード、そして5年間または走行距離15万キロメートルまでの無償メンテナンスが付く。また先着30人を対象に早期購入限定プロモーションを実施する。

モーリシャスの首都ポートルイスで開催された発表会には、モーリシャスのオスマン・マホメッド運輸相や現地提携先のオートネックス・グループを代表してプロトン・モーリシャスの最高経営責任者(CEO)が出席。また最初の10人の顧客への納車式も行われた。

「e.MAS7」はプロトンのペラ州タンジョン・マリム工場で製造されており、昨年12月の発売以来、国内外で6,500台以上が納車された。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ピストン.MY、10月23日)

チャージプラスとXPeng、KLに超急速充電ハブを開設

【クアラルンプール】 シンガポールの電気自動車(EV)充電施設運営会社チャージ・プラスと、中国・小鵬汽車(XPeng)による超急速充電ハブが24日、クアラルンプール(KL)の複合施設KLエコ・シティーに開設された。

ハブはレベルLLに位置し、直流(DC)急速充電ベイ6基を設置。KL最速とされる最大350キロワット(kW)2基のほか、250kWと200kWも2基ずつ整備されている。料金は1キロワット時(kWh)当たり1.5リンギ。全ての自動車ブランドが利用できるが、XPengの所有者向けには近く特別割引が導入されるという。

両社は9月、東南アジアで高出力のスーパーチャージングハブネットワーク構築に向け、提携を発表。マレーシアとシンガポール、タイ、インドネシアに少なくとも計20カ所のハブの開設を計画しており、今回のハブがマレーシアでは最初のものとなった。

特に、チャージ・プラスはシンガポールからベトナムまで5,000キロに及ぶ充電ネットワーク整備を目指しており、都市部の超急速充電ハブと組み合わせることで、国境を越えたEV移動の利便性向上を図っていく。
(ソヤチンチャウ、10月24日、ポールタン、10月23日)