JICA、第三国研修「アフリカ諸国向け貿易振興」を開催へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)マレーシア事務所は、マレーシア外務省及びマレーシア貿易開発公社(MATRADE)と共同で第三国研修「アフリカ諸国向け貿易振興」を10月8日から10月15日にかけて開催すると発表した。

第三国研修は、ある開発途上国において、他の開発途上国から研修員を受け入れて行われる研修をJICAが資金的・技術的に支援する技術協力の一種。今回の研修は研修実施機関であるMATRADEが受け入れ機関となり、アフリカ諸国から12人(計9カ国)の研修員を受け入れて貿易振興に関する研修を行う予定。研修員の多くは自国の貿易振興を担当している政府職員となる。

研修員は、▽アルジェリア▽アンゴラ▽ブルキナファソ▽カメルーン▽コートジボワール▽ジブチ▽エスワティニ▽エチオピア▽ガーナ▽ケニア▽リビア▽モーリシャス▽モザンビーク▽ナイジェリア▽ルワンダ▽セネガル▽南アフリカ▽タンザニア▽ウガンダ▽ジンバブエ――の20カ国のうち9カ国から選出する。

米ハイアット、アジア太平洋地域で5年間で90軒の開業を計画

【クアラルンプール】 米ハイアットホテルズアンドリゾーツは、マレーシアを含めたアジア太平洋地域で、今後5年間で90軒近くの開業を計画。ラグジュアリートラベル市場を牽引する同地域における事業を強化していく方針だ。

ハイアットは8月、クアラルンプール(KL)の複合ビルKLミッドタウン内の「ハイアットリージェンシークアラルンプール・アットKLミッドタウン」と、超高層ビル「ムルデカ118」内の「パークハイアット・クアラルンプール」を相次いで開業した。

ハイアットは2005年に 「ハイアットリージェンシー・サウジャナ」(現ザ・サウジャナホテル・クアラルンプール)の運営から撤退して以来、20年間、首都圏クランバレーに新規進出をしていなかった。8月開業の2ホテルを加え、現在8軒を運営。このほか、サバ、ペナン、パハン、ジョホール州などでもハイアット傘下のホテルが運営されている。

アットKLミッドタウンは客室306室とサービス住宅104室、パークハイアットは252室となっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月3日)

日野、ユーロ5準拠の小型商用車「300シリーズ」を発表

【セレンバン】 日野自動車のマレーシア販売子会社、日野モーターズ・セールス(HMSM)はこのほど、小型商用車(LCV)「300シリーズ」のEU(欧州連合)排ガス規制「ユーロ5」に準拠した新モデルを正式に発表した。

新モデルは、4輪車と6輪車の2つのタイプがあり、10月1日から新たに6輪車の予約受付を開始した。最高出力は150馬力(PS)、最大トルクは420ニュートンメートル(Nm)。トランスミッションはオートマチック(AT)とマニュアル(MT)が選択できる。排出ガスを効率的に削減し、エンジンの最適な状態を維持する排出ガス浄化装置(DPR)が搭載され、ユーロ5規制にも適合する。また、ドライバーの運転状況などを遠隔で把握・分析できるスマート機能も導入された。

さらに10月から大型車両への設置が義務付けられた速度リミッター(SLD)にも対応するなど、安全性の向上が図られている。

ネグリ・センビラン州センダヤンにある「日野トータルサポート・カスタマーセンター」で行われた発表会には、HMSMの高橋宏史社長らが出席。「このモデルは単なるトラックではなく、変化するニーズを踏まえ、お客様のビジネス成長の支援に向けた我々の答えだ」と述べた。

一部の正規販売店では試乗できるオープンデーが実施されるほか、予約キャンペーンなども展開される。
(カーリスト、10月6日、カーシフ、10月2日)

「日本・マレーシア環境ウィーク」、17日に公式セッション開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本アセアンセンターは、日本の環境省がクアラルンプール(KL)で開催する「日本・マレーシア環境ウィーク」(10月15―17日)において公式セッションを17日に開催すると発表した。

「再生材の未来。廃棄物から高付加価値材への日ASEAN企業連携」と題するセッションは、日本の環境省およびマレーシア政府機関との協力で開催されるもので、日本、マレーシア、そして東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の環境イノベーションや持続可能技術に関心を有する企業や投資家を対象としている。

セミナーでは、付加価値型リサイクルや循環型ソリューションの機会について議論する。日本、マレーシア、ASEANからの専門家や企業による発表に加え、持続可能な未来に向けた協力を深めるためのオープンディスカッションも行う。

アミタホールディングス(廃棄物変換・リサイクル)、J&Tリサイクリング(廃棄物管理・リサイクル)など国内外企業が基調講演を行う。日本アセアンセンターは期間中に会場内にブースを出展する。

レギュラーガソリンの価格メカニズム見直しへ=国内取引物価省

【サイバージャヤ】 国内取引物価省(KPDN)は、レギュラーガソリン「RON95」の自動価格設定メカニズム(APM)の料金見直しを近く発表する見通しだ。今後、所得者層ごとにRON95の補助金額が変わる可能性を踏まえ、負担の増加が見込まれるガソリンスタンドの経営を支援する狙いがある。

APMは全国のガソリン価格を統一的に販売するための制度。RON95の販売価格(補助金なし)は、現在のAPMでは、▽原油価格▽ガソリンスタンドの運営コスト▽石油会社の利益率▽ガソリン販売業者の利益率▽その他調整――の5つの要素で構成され、原油価格以外は固定値が設定されている。

今回、この固定値の部分を見直す見通し。KPDNは石油会社やガソリンスタンド協会と協議し、すでにAPMの見直し案を財務省に提出済みという。

RON95の新補助金制度「BUDI95」では、現状はマレーシア国民は一律の補助金付き額で販売されているが、今後所得者層ごとに補助額が変わる可能性がある。そうなると、ガソリンスタンドは管理コストが増え、経営への影響が懸念される。

また、BUDI95の対象外の外国人などは、APM見直しの影響を直接受けることになる。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、10月3日)

サバ州議会が解散、60日以内に州議会開催へ

【コタキナバル】 サバ州のハジジ・ノール州首相は6日、同州議会の解散について同州のムサ・アマン知事が同意したことを明らかにした。これにより第17回サバ州議会選挙が60日以内に開催されることになる。

下院議会では2019年、定数60だったサバ州議会議席を13議席増やす動議を可決しており、今回の州選挙では全73選挙区で選挙が行われる。ハジジ氏が率いる同州与党連合・サバ国民連合(GRS)は、2022年の総選挙後のアンワル・イブラヒム首相率いる大連立政権の発足に際して、ハジジ氏が当時所属していた統一プリブミ党(PPBM)を離党して大連立発足に協力した経緯もあり、今回の州議選でもアンワル首相率いる希望同盟(PH)がGRSに全面協力する見通しだ。一方、PPBMが所属している野党連合・国民同盟(PN)は、ハジジ氏やGRPに対抗して全選挙区に候補者を擁立するとみられる。アンワル首相にとっても、現時点での大連立政権の支持率を占う試金石となる。

2020年9月の前回州議会選挙では当時、PPBMに所属していたハジジ氏が率いるGRSが38議席を獲得し、サバ遺産党(ワリサン)やPHなどが構成する同州与党連合(ワリサン+)を破って政権奪取に成功し、政権を樹立した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ボルネオポスト、ベルナマ通信、10月6日)

JICA、第三国研修「労働安全衛生管理」を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)マレーシア事務所は、マレーシア外務省及びマレーシア労働安全衛生局(DOSH)と共同で第三国研修「労働安全衛生管理」を2025年10月6日―10月17日にかけて開催すると発表した。

第三国研修は、ある開発途上国において、他の開発途上国から研修員を受け入れて行われる研修をJICAが資金的・技術的に支援する技術協力の一種。今回の研修はDOSHが研修機関として、アジア諸国から15人の研修員を受け入れ、労働安全衛生管理に関する研修を実施する。研修員の多くは、自国において労働安全衛生管理を担当する政府職員。

研修員の受け入れ対象国は▽バングラデシュ▽カンボジア▽インドネシア▽ラオス▽ネパール▽パキスタン▽フィリピン▽スリランカ▽東チモール▽タイ▽ベトナム――で、労働安全衛生管理におけるマレーシアの経験と優良事例を共有する

神戸市港湾局、「神戸港セミナー」を11月11日にKLで開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 神戸市港湾局は、神戸港の港勢拡大を図ることを目的としたセミナーを阪神国際港湾と共にクアラルンプール(KL)市内のホテルで開催すると発表した。

「神戸港セミナーinクアラルンプール」は日本の国土交通省の共催で、日本貿易振興機構(ジェトロ)、神戸商工会議所が後援する。現地の製造業・物流業等の企業を対象に港勢拡大を図ることを目指す。神戸港は、国際コンテナ戦略港湾として、貨物や航路の誘致、港湾機能の向上を推進するとともにポートセールス活動に積極的に取り組んでいる。

プログラムは国土交通省港湾局や神戸市港湾局による講演(日本語と英語)、山九グループのマレーシア法人や船会社のオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)による事業紹介、情報交換会――。

参加申込は以下のURLから10月31日まで受け付ける。https://forms.office.com/r/tJCT2QGGFV

ジェトロKL、高齢者産業に関するセミナーを10日に開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、マレーシアの高齢者産業をテーマとした概要と政府の動向を解説する「マレーシアにおける高齢者産業の 概要(市場/規制)及び政府の動向」セミナーを10月10日に開催する。

中小企業海外展開現地支援プラットフォームコーディネーターと、マレーシアにおける日本式介護施設を運営するアシルテックの代表が登壇者となり、高齢者産業に参入する上でおさえるべきポイントについて解説する

ハイブリッド形式(会場+オンライン)で実施し、セミナーの録画は後日オンラインで配信する。会場参加者にはセミナー後に登壇者とのネットワーキングセッションを設ける。

マレーシアは2021年に高齢化社会へ突入し、2030年には65歳以上人口比率が15%を超える「高齢社会」へ移行すると予測されており、高齢者関連産業は介護施設整備やケア人材育成、デジタル行政インフラ強化など幅広い領域で投資機会が広がっており、海外企業にとっても魅力的な新成長市場となっているという。

参加申込み(締め切り10月9日)は次のURLより受け付ける。https://www.jetro.go.jp/form5/pub/mak/healthcareseminar25

プロトン「サガ」、シャアラム工場における生産が終了

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、セランゴール州シャアラム工場におけるAセグメント・セダン「サガ」の生産を終了した模様だ。ソーシャルメディア上では、プロトン関係者によって9月26日に撮影されたとみられる最終出荷を記念する画像の投稿が確認された。

「サガ」は1985年7月9日の発売以来、3代にわたり最も長期にわたって売れている車種で、40年にわたって一貫してシャアラム工場で生産されてきた。プロトンは製造機能をペラ州タンジョン・マリム工場に集約させる計画で、昨年7月には2026年までに「サガ」の生産をタンジョン・マリム工場に移管すると発表していた。

現行「サガ」の販売はまだ続いているが、プロトンは近く新型「サガ」(コードネームMC3)を発売する予定で、新型モデルはタンジョン・マリム工場で製造される見通し。

シャアラム工場では以前、CセグメントMPV「イゾラ」の組立も行ってきたが、「イゾラ」の生産は2023年10月にすでに終了。「サガ」の生産終了後の施設運用の方法については明らかにされていない。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月1日、ポールタン、カーズ・オートメディア、9月28日)