外国人入国者からは隔離費用全額徴収、24日付けで実施

【プトラジャヤ】  イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は24日、マレーシアに入国するすべての外国人に対し、同日付けで新型コロナウイルス「Covid-19」隔離費用として4,700リンギを全額徴収すると発表した。

内訳は隔離期間中の宿泊料が1部屋2,100リンギ、運営費用が2,600リンギ。ひと部屋を複数人数でシェアする場合の宿泊料は頭割りとなる。また6歳以下の子供が同室する場合は宿泊費は無料となる。

マレーシア国民については、運営費用を政府が全額負担するため、宿泊料のみの支払いとなる。これまでは実質、外国人船員のみが全額徴収の対象となっていた。

マレーシア政府は外国から入国する人を対象とした14日間の隔離について当初は自宅隔離も認めていたが、自宅隔離を守らない人が続出したことから7月24日より隔離センターでの隔離を義務づけていた。

(マレー・メイル、星州日報、ザ・スター、ベルナマ通信、9月24日)

マレーシアの新型コロナ対策、WHOが讃えるも弱点を指摘

【サイバージャヤ】 世界保健機関(WHO)は、マレーシアの新型コロナウイルス「Covid-19」の取り組みについて、感染者の急増に対応する準備はできていると讃えたものの、弱点があるとの見解を示した。
マレーシア、ブルネイ、シンガポール地域の代表であるのジャクリーン・ロー博士はベルナマ通信との独占取材でマレーシアの新型コロナの対策について答え、次の感染拡大に対応できる準備はできていると評価。しかし拘留所を例に出し、閉鎖された場所での感染予防対策への懸念を示した。民間医療セクターでの意識向上のための監視体制の強化が必要だと指摘。政府が推奨する措置が実際に実施されているかどうかを確認する必要があるとし、非常に注意深く監視する必要があると述べた。
ロー博士は、ほとんどの感染者は無症状であると言明。非常に軽度の症状しかでない人もいて、検査を実施する時期を決めるには非常に判断が難しいとし、民間の医療施設に断続的に最新の知識を知らせることが必要だと述べた。また検査に関しては、症状のある人のみならず誰でも受けられる体制が整っていることを評価。ワクチンが完成し手に入るようになっても、予防策を続けることが大切だと述べた。
(ベルナマ通信、9月22日)

新型コロナ感染者が新たに147人、12日ぶりに3桁に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から147人増えて1万505人になったと発表した。9月11日ぶりに新規感染者数が3ケタに上った。
新規感染者のうち143人が国内感染者で、サバ州(134人)、ケダ州(5人)、セランゴール州(2人)、クアラルンプール(KL、1人)、クランタン州(1人)で確認された。残り4人はインドとインドネシアで感染した帰国者だった。新たに39人が退院し治癒者数は9,602人に増加した。死者数は3人増えて133人となった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、サバ州センポルナで新たなクラスター「バンガウバンガウ・クラスター」が発生した。感染者はマレーシア人4人と外国人1人の合計5人。センポルナ病院でのスクリーニング検査で検出された。同院は消毒や洗浄などの予防策を講じ通常通り営業している。同州では他にも複数のクラスターが発生しており、ラハダトゥ警察署が関連する「ベンテンLDクラスター」では感染者数が624人(マレーシア人324人、フィリピン人197人、インドネシア人103人)に増加した。クナクの「プラウ・クラスター」は35人、センポルナの別のクラスターである「セラマット・クラスター」は6人に上った。
サバ州でクラスターが増加していることについてノール事務次官は、感染状況が制御下にあるとし、26日に投開票が行なわれるサバ州議会選挙についても延期する必要はないと述べた。

新型コロナ感染者は新たに82人、うち72人が国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は22日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から82人増えて1万358人になったと発表した。

新規感染者のうち72人が国内感染者で、サバ州(60人)、ケダ州(10人)、セランゴール州(1人)、サラワク州(1人)で確認された。残り10人はインドとインドネシアで感染した帰国者だった。新たに168人が退院し治癒者数は9,563人に増加した。死者数はゼロで130人を維持した。

保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、サバ州で6つ目のクラスター「クオーター・クラスター」が発生した。発生源はサンダカンのトンゴッド地区。感染者はマレーシア人5人で、全員無症状だという。1人目の感染者は医療従事者で、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)では陰性だったが、迅速検査キット(RTK)で陽性であることが判明した。同じクリニックの医療従事者および地元住民が感染した。117人がスクリーニング検査を受け、112人が検査結果を待っている。

キャセイドラゴン航空、KLからの全フライトを運休

【クアラルンプール】 香港のキャセイドラゴン航空(國泰港龍航空)は、KA734便(クアラルンプール(KL)発ー香港着)の乗客5人が新型コロナウイルス「Covid-19」に感染していたことを受け、KLからの全フライトを10月3日まで運休することを決定した。香港の英字紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
感染していた乗客は、KLでKA734便に搭乗する前に格安航空会社のエア・インディア・エクスプレスを利用していた。エア・インディア・エクスプレスは8月に12人の感染者を搭乗させ香港に入国したことから、2週間の入国禁止措置の対象となっていた。また同社の地上スタッフ2人が感染していたことから、9月18日から15日間の入国禁止措置が再び発令されたが、これに関しては発令から24時間後に解除されていた。インドで感染した香港への入国者は、KL、ドーハ、シンガポールを経由していたという。
KL便運休の影響を受ける乗客には、チケットの払い戻しまたはフライト変更を受け付けている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、9月20日)

ビンタイキンデン、米社とコロナワクチンのライセンス契約

【クアラルンプール】 ビンタイ・キンデン・コープは21日、米国のジェネレックス・バイオテクノロジー・コープとの間でマレーシアにおける新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。

ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、ビンタイ・キンデンとジェネレックス、及びその子会社のニュージェネレックス・インムノ・オンコロジーの3社は基本合意書(HOA)に署名。ビンタイ・キンデンは、ワクチンの研究情報の商品化及び開発に関し、マレーシア国内における独占的ライセンスを取得する。各社はデューディリジェンスを開始し、2週間以内にライセンス契約の条件を確定する。

3社は今年8月に了解覚書(MOU)を取り交していた。

(エッジ、9月21日)

新型コロナ感染者が新たに95人、うち90人はサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から95人増えて1万147人になったと発表した。

新規感染者のうち91人が国内感染者で、サバ州(90人)とネグリ・センビラン州(1人)で確認された。残り4人は中国とインドネシアで感染した帰国者だった。新たに14人が退院し治癒者数は9,264人に増加した。死者数は1人増えて129人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は17日、サバ州センポルナで新たなクラスター「セラマット・クラスター」が発生したと明らかにした。一人目の感染者は32歳のマレーシア人女性で、出産に向けた入院の前に受けたスクリーニング検査で陽性だと診断された。その後、同感染者に接触した医療関係者も感染していたことが分かった。この2人との接触・関係者116人が検査を受け、検査結果を待っている。周辺地域では消毒作業が実施され、感染原因の調査が行われている。

新型コロナ感染者が新たに21人、累計1万52人に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から21人増えて1万52人になったと発表した。

新規感染者のうち16人が国内感染者で、ケダ州(7人)、サバ州(5人)、ペナン州(2人)、セランゴール州(1人)、サラワク州(1人)で確認された。残り5人は中国、インド、パキスタン、ニュージーランドで感染した帰国者だった。新たに15人が退院し治癒者数は9,250人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。

国内の累計感染者数は16日、1万31人に達し5桁に上った。9,000人を超えたのは8月3日。

保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、サバ州クナクで新たなクラスター「プラウ・クラスター」が発生。同じ家族内で9人の感染が確認された。一人目の感染者は68歳のマレーシア人女性(9,940人目の感染者)。女性は自宅で意識不明になりクナク病院へ輸送、その後、心臓発作、脳卒中、肝疾患の診察を受けるためタワウ病院に搬送されそこで新型コロナに感染していたことが分かった。集中治療室(ICU)で治療を受けており、人工呼吸器が必要な常態だという。

同州で拡大するの「ベンテンLDクラスター(ラハダトゥ警察署が関連)」については、16日時点で感染者数が424人に上った。うち186人はマレーシア人で、残り238人がフィリピン人とインドネシア人。

感染が拡大しているサバ州についてノール事務次官は、1人の感染者が平均何人に感染させるかを示す実効再生産数(RT)が州内で1.70に達したと警告。標準運用手順(SOP)を厳守するよう改めて国民に呼び掛けた。RTは1未満であれば感染収束の可能性が高く、2を超える場合は感染数が倍増する可能性を示す。

新型コロナ感染者が新たに23人、うち13人はサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から23人増えて9,969人になったと発表した。

新規感染者のうち13人が国内感染者で、全員サバ州で確認された。残り10人はトルコ、マグリブ、カタール、フィリピン、ハングリー、ナイジェリア、バングラデシュで感染した帰国者だった。新たに6人が退院し治癒者数は9,209人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。

保健省が15日正午に発表した14日付最新の地域別感染者数データによると、感染者数が41人を超えるレッドゾーンは全国で3カ所となった。最も感染者が多いのはサバ州タワウで335人。これに同ラハド・ダトゥ(94人)とケダ州コタセタル(57人)が続いた。▽クアラルンプール(KL)▽ジョホール州▽マラッカ州▽ペルリス州▽クアランタン州▽トレガンヌ州▽ペラ州▽サラワク州ーーは全域で感染者ゼロのグリーンゾーンとなっている。

マレーシア人の出入国の規制を緩和=出入国管理局

【クアラルンプール】 出入国管理局は12日、復興のための行動制限令(RMCO)期間中(12月31日まで)のマレーシア人の出入国に関する規制を緩和すると発表した。
外交官とその家族、海外の永住者や駐在員などの長期滞在ビザ(査証)保持者、留学生や海外で試験を受ける学生、石油会社や船会社の従業員は事前に出入国管理局から承認を受けることが義務付けられていたが、それを撤廃した。また行動制限令(MCO)期間中に帰国したマレーシア人については、就職や会議、セミナー、展示会の出席などの出張、緊急を要する渡航、留学生に付き添う親の出国も認めるが、出入国管理局から承認を得る必要がある。しかし休暇や海外の親族に会うための渡航は引き続き認めない。MCO中に出国したマレーシア人は承認なしで、入国できる。
(ベルナマ通信、9月12日)