中古車販売が過去最高、新型コロナの影響で

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」による景気悪化に対する不安からより安い車に人気が集まっており、中古車販売が過去最高を記録している。
マレーシア自動車信用組合連合会(FMCCAM)のトニー・コー会長によると、6月の販売台数は前年同月比100%の増加。7月も前年同月比20%増、前月比で30%も増加した。
政府の新車に対する売上税減税策も、これに伴う新車購入者による中古車下取りが増加したことによって市場活性化を後押しした。また感染を恐れた人々が、公共交通機関の利用を恐れて中古車の購入に走ったことも販売増に寄与した。
好調な中古車販売を受けて、電子化自動車検査センター(Puspakom)の車検が追いつかない現象も起きている。コー会長によると検査待ちの期間が5—7日に延びており、予約をキャンセルする事態も起きているという。
政府は6月15日ー12月31日の時限措置として、新車の売上税の大幅減免を発表。これを受けて6月の新車販売台数は前年同月比5.0%増の4万4,695台になり、前月比では94.7%の大幅増となった。
(ザ・スター、8月3日)

日系企業、半数が通常通りに回復=JACTIM&ジェトロ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)とジェトロ・クアラルンプール事務所は7月30日、2020年度在マレーシア日系企業を対象とした新型コロナウイルス「Covid-19」対策に関する緊急アンケート結果を発表した。

 同調査は5月の第一回調査に続くもので、7月13日から17日にかけて会員企業585社を対象に行い、209社から回答を得た。
生産・稼働状況は、製造業、非製造業ともに約半数が「通常どおり」または「通常以上」と回答し、5月の前回調査から20ポイント以上の大幅アップ。5割未満との回答は1割を切り、前回調査と比較すると大幅な改善がみられた。ただ5—8割程度との回答も4割程度あり、完全な回復とはなっていない状況も分かった。通常以上の生産・稼働している業種としては、製造業では医療機器、電子部品、包装資材、非製造業では物流があった。
受注・調達に関しては、半数超の企業が国内外の顧客・供給先からの注文留保・減少を現状の課題に挙げた。オペレーション上の課題については、国内外の営業活動、新規ビジネス機会の減少を指摘する企業の割合が高く、「資金繰り難」、 「ワーカー不足」 、「ソーシャルディスタンスなど標準的運用手順(SOP)の確保」も多く指摘された。
売り上げに関しては、4—6月実積、7—9月見通しは5月調査に比べて全般的に回復傾向にあるが、2020年通年では製造・非製造業共に8割超が前年割れの見通しであることが分かった。
マレーシア政府による入国制限のため、入国待機・予定は673人に上り、前回調査(378人)から1.8倍に増加していることが分かった。入国制限が長期化、入国手続きの頻繁な変更や不明瞭化のためで、予定していた新規事業・取組に必要な要員が入国できず支障が出ているという声も上がった
マレーシア政府に対する要望としては、「入国制限の緩和」が最も多く、「駐在員の出国制限の緩和・撤廃」、「駐在員のビザ発給の迅速化」など入国関連の要望が多かった。同じく日本政府への要望においても、「駐在員の赴帰任、短期出張など、 ビジネスのための両国間の移動円滑化」がトップだった。

イベント産業、新型コロナの影響で18億リンギの損失

【クアラルンプール】 マレーシア会議・展示会業協会(MACEOS)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大に伴い1,250件以上のイベントが中止や延期されており、損失額は17.5億リンギに上っていると明らかにした。
ビンセント・リム会長は、新型コロナの流行により、イベント産業の成長は止まったと言明。昨年はビジネスイベントや会議、展示会などで海外から54万人が訪れ、92億リンギの経済効果をもたらしたことを明らかにした。
MACEOSはマレーシア・ビジネスイベント委員会(BECM)と共同で策定したビジネスイベント開催に関するガイドラインを発表したが、ビンセント氏はイベントや展示会、会議が安全であることを保証し国民からの信頼を得る必要があると言明。全ての業界関係者と共に予防措置を講じて参加者の安全と健康を確保すると述べた。
MECMのアラン・プライヤー会長は、政府の支援も受け、イベント業界は回復できると確信していると述べた。政府とオープンな協議を続け、同産業の回復に向けて積極的に協力し合っていきたいとした。
(マレーシアン・リザーブ、7月28日)

観光産業は改善の兆しを見せている=観光芸術文化相

【クアラルンプール】 ナンシー・シュクリ観光芸術文化相は、6月10日に復興のための行動制限令(RMCO)が施行され、観光事業の営業が再開されたことから、国内の観光産業は改善の兆しを見せていると明らかにした。
国会の質疑で、新型コロナウイルスの感染拡大後の国内の観光促進キャンペーンについて質問を受けたシュクリ大臣は、複数のシティホテルやリゾートの平均宿泊率は改善しているとした。特に島やビーチ、高原など自然に特化した場所で回復していると言明。週ごとの宿泊率も前の週に比べて増加を示しており、大幅ではないものの前向きな傾向を見せていると強調した。一方で、格安航空会社エアアジアが6月10ー28日の間に実施した国内旅行促進キャンペーンでは7月ー9月の航空券が18万枚売れたと言及。ホテルや航空券、旅行パッケージ、入場券など、魅力的なキャンペーンを実施したことで結果は出ていると説明した。
一方で、インバウンド旅行促進キャンペーン「ビジットマレーシア2020(VM2020)」については、中止となったため次のキャンペーンには9,000万リンギを割り当てる予定だと言明。対象としては、グリーンゾーンを考えているとし、状況を見守っているとした。
(ベルナマ通信、7月27日)

「トラベルバブル」の設定を検討、グリーンゾーン対象に

【クアラルンプール】 ナンシー・シュクリ観光芸術文化相は、新型コロナウイルス「Covid-19」によってダメージを受けた経済の復活に向けて、相互に行き来を認める国際的なエリアを設定する「トラベル・バブル」の実現に向けて検討する考えを示した。
ナンシー氏は一つの国が新型コロナ撲滅宣言を行なうのを待つのではなく、一部のグリーンゾーンを対象に考えていると言明。国全体ではなくマレーシアであればランカウイ、インドネシアであればバリのような特定エリアを念頭に置いていることを明らかにした。
ナンシー氏は「トラベル・バブル」設定で協力できるグリーンゾーンの特定に向けて外務省と話し合いを行なう考えを表明。マレーシア政府の交渉先としては、日本、豪州、ニュージーランド、中国、韓国、シンガポール、タイ、カンボジア、ベトナムを候補に上げた。
また「トラベル・バブル」実施にあたっては二国間協議の対象となるとし、保健衛生、移民、データ追跡、関係国機関による継続的な監視が重要なポイントになると指摘した。
(エッジ、7月25日)

「景気低迷から脱出しつつある」、世銀理事

【クアラルンプール】 世界銀行のンディアメ・ディオプ地域担当理事は、マレーシアは新型コロナウイルス禍で困難に直面したが、景気低迷から比較的良好に脱出しつつあるとの見解を示した。
マレーシアの強みとして経済の多様性、健全な金融システムを挙げ、公衆衛生面の対応、積極的経済対策でウイルス禍の影響を減じることができたと述べた。
世銀が立てた今年の経済予想は3.1%の減少だが、ディオプ氏は「困難の先に明るい兆候が見える」とした。
ディオプ氏は特に、マレーシアが経済の活性化だけでなく改革にも注力したことを取り上げ、政府は危機からの脱出だけでなく、次の危機にも持ちこたえられるような経済構造を目指していると述べた。
移動制限指令(MCO)解除後は多くの経済活動が再開されたが、観光業などの回復は先のため、蓄えの少ない所得下位40%への支援がさらに必要だという。
(ベルナマ通信、7月19日)

第1四半期の投資認可額は374億リンギ=通産省

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 通産省(MITI)とマレーシア投資開発庁(MIDA)は16日、第1四半期の投資認可額が374億リンギとなったと発表した。投資案件数は892件で、1万9,100人分の雇用創出が見込まれている。
MITIとMIDAが共同で発表した声明によると、国内直接投資(DDI)が70.4%を占める263億リンギとなった。残りの29.6%となる111億リンギは、外国直接投資(FDI)だった。スイスが27億リンギでトップ。それに▽シンガポール(21億リンギ)▽米国(20億リンギ)▽中国(14億リンギ)▽日本(9億リンギ)ーーの順となった。
セクター別では、製造業向けの投資額が最も多く、全体の67.5%を占める252億リンギだった。うち106億リンギがFDI。また146億リンギがDDIで、前年同期比で180.8%の大幅増加となった。国・地域別では、スイスからの投資が最も多く、▽米国▽中国▽日本ーーの順。投資案件数は214件で、前年の216件に比べてほぼ横ばいとなった。1万5,688人分の雇用創出が見込まれている。投資先の82.2%はセランゴール州だった。
サービス業への投資額は119億リンギで、97.5%となる116億リンギがDDIで、残りの2.5%となる3億リンギはFDIだった。投資案件数は669件で全体の75.0%を占めた。3,400人分の雇用創出が見込まれている。
一次産業向けの投資額は、全体の0.8%を占める2億8,130万リンギだった。うち1億4,440万リンギがFDIで、1億3,690万リンギはDDIだった。
MIDAは6月時点で製造業では726件、金額にして367億リンギの投資案件が寄せられていると表明。今年はマレーシアを含む全ての経済で厳しい状態に直面しており、国際連合貿易開発会議は今年のFDIが最大で40%減少することを予想しているとした。

ゴム手袋のトップグローブ、株価上昇でテナガ抜き時価3位に

【クアラルンプール】 ゴム手袋世界最大手トップ・グローブの株価が上昇し、時価でマレーシア証券取引所3位に浮上した。
13日の終値は前日より9%高い24リンギ。時価は647億3,000万リンギと、電力会社テナガ・ナショナルの645億8,000万リンギを上回った。1位はマラヤン・バンキングの887億リンギ、2位はパブリック・バンクの719億リンギ。
トップ・グローブは45工場を所有しているが、リム・ウィーチャイ会長は、生産能力増強のため年に2工場を増設すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で衛生意識の高まりからゴム手袋の需要が増加しているためだ。
トップ・グローブが、8月の出荷価格は30%上昇するとの見通しを示したことから、ケナガ投資銀行は株価予想を32リンギに上方修正した。MIDF投資銀は「中立的」から買い推奨に評価を変えた。Amバンクも一段の株価上昇を予想している。
(ベルナマ通信、7月13日)

予算赤字はGDP比6.5%になる可能性、格付け会社見通し

【クアラルンプール】 格付け会社マレーシアン・レーティング(MARC)のノル・ザヒディ主任エコノミストは、歳入減少、景気対策のための歳出増を背景に、今年の予算赤字は対国内総生産(GDP)比で6-6.5%になる可能性があるとの見通しを示した。
GDPは第1四半期に0.7%増に減速しており、通年では1.5-3%の縮小になるとMARCは予想している。
政府債務の対GDP比率も、政府が自ら設定した上限の55%を超え、56-60%になる見通しだという。
予算赤字の拡大、政府債務の増加を理由に、海外の主要格付け会社のうち2社がマレーシアのソブリン債の見通しを、「安定的」から、格付けが下方に向かう可能性を示す「ネガティブ」に引き下げている。
それでも、国際原油価格が回復し、政府が歳入増のための中期的措置を講じれば、格下げ圧力はある程度緩和されるという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月11日)

貧困ラインを2208リンギに引き上げ=統計局

【クアラルンプール】 統計局(DOSM)は10日、マレーシアの貧困ラインをこれまでの世帯収入980リンギから2,208リンギに引き上げたことを明らかにした。

 統計局は貧困ライン見直しについて、これまで2005年の方法論に基づいていたものを2019年の方法論に基づいたものに変更したと説明した。統計局トップのモハマド・ウジル・マヒディン氏によると、最適な食物摂取量と品の高い非食物の基本要件に主眼を置いた現在のニーズに沿ったものになっているという。
統計局が同日発表した「世帯収入と基本設備調査報告2019」によると、絶対的貧困の比率は2016年の7.6%から2019年には5.6%に改善、ハードコア貧困についても0.6%から0.4%に改善した。一方で所得の不平等さを表すジニ係数は、2016年の0.399から2019年は0.407に上昇しており、家計所得ギャップが拡大していることを示している。なお可処分所得をベースにした場合のジニ係数は0.391から0.393に上昇した。
ウジル氏によると、世帯収入の中央値は年率3.9%のペースで緩やかに上昇しており、2019年には5,873リンギに到達。平均収入は年率4.2%のペースで上昇し、2019年には7,901リンギに達している。
(ベルナマ通信、7月10日、統計局発表資料)