小売業の年内回復は絶望的=RGMリポート

【クアラルンプール】 小売業調査会社リテール・グループ・マレーシア(RGM)が6月9日発表した「2021年6月マレーシア小売業界リポート」によると、昨年末より一時期小売業の業績回復の兆しが見られたものの、直近の新型コロナウイルス「Covid-19」の感染急拡大により、年内の回復は難しい見込みだ。

人々がショッピングモールのような閉鎖された場所に行くことを避けたため、小売業者が大きな打撃を受けている。これに完全ロックダウンが追い打ちとなり、業績回復の見通しが立たなくなった。新型コロナとロックダウンの今後の行方が不透明なこともあり、向こう3カ月の予想は難しいという。

2021年第1四半期に実質GDP成長率は前年同期比マイナス0.5%となったが、それに比べて小売業売上高は前年同期比マイナス9.9%と大幅な減少となった。3四半期連続で低下していた平均物価上昇率は2021年第1四半期には0.5%とプラスに転じた。上昇率が高かったのは、食品・非アルコール飲料(1.5%)、雑貨・サービス(1.5%)など。2月から一時期行動規制が緩和されたことで、国内需要が増加したのが要因と見られる。(エッジ、6月9日)

ECサイト、マレーシアでは82%が「ショッピー」を利用

【クアラルンプール】 国際マーケティング会社の仏系イプソス(Ipsos)マレーシアが実施した調査によると、マレーシア人の82%が過去6カ月間で電子商取引プラットフォーム「ショッピー」を利用して買い物をしたと回答し、オンラインショッピングサイトの利用者トップとなったことがわかった。

2番目に利用者が多かったのは、「ラザダ」で、回答率は31%となった。それ以下は▽「フェイスブック」(回答率18%)▽「ゴーショップ」(6%)▽「ムダ」(6%)▽淘宝(5%)▽「インスタグラム」(5%)ーーの順となった。

イプソスによると、マレーシアでは回答者の2人に1人が過去6カ月以内に1度以上はオンラインショッピングを利用したと回答した。購入商品で最も多かったのは衣類や靴などのファッションアイテムで回答率は47%となった。それに▽ホームケア用品(35%)▽アクセサリー(33%)▽美容・化粧品(32%)▽食品(27%)▽電子機器(24%)▽家電製品(20%)ーーが続いた。

最もオンラインショッピングを利用している年齢層は18ー34歳となり、地域別ではマレー半島東海岸地域の利用者が62%を占めた。(マレーメイル、6月8日)

ワクチン接種開始から100日、登録者は依然51%にとどまる

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種センターが300カ所以上新たに開設されると言明接種登録手続きの自動化の検討も含めて接種スピードアップを図っていくと述べた。
国家ワクチン接種プログラム(NIP)開始100日目にあわせて演説を行ったムヒディン首相は、向こう2カ月で新たに約1,600万回分のワクチンの供給を受ける予定であると強調。これに基づき6月の接種回数について1日当たり15万回以上を目標にしているとし、マレーシアの初回接種率が東南アジアで最も高い水準にあると強調した。
その上でムヒディン首相は、現時点でのワクチン接種登録者数が約1,300万人で、対象者全体の51%にとどまっていると指摘。ワクチン接種をしやすくする環境整備に力を入れているとし、接種センターを増やすと共に、ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)が登録プロセスを改善しており、自動登録についても検討すると述べた。
NIPは国民の80%に相当する2,650万人にワクチン接種を行い集団免疫の獲得を目指すもので、今年2月24日にスタートし、すでに最前線の医療従事者向け第1フェーズは終了し、高齢者などを対象とした第2フェーズに入っている。▽ファイザー▽シノバック▽アストラゼネカ  の3種が認可を受けている。

コロナ関連の死者数、9月までに2.6万人に達する恐れ

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染による死者数がマレーシアで増加傾向にあることに関連し、世界保健機関(WHO)の科学評議会のメンバーであるアディーバ・カマルザマン博士は、国内の死者数が9月までに累計2万6千人に達する恐れがあると警告した。
アディーバ博士によると、 マレーシアの新型コロナ感染による死者数は6月2日時点で2,993人だが、現在の推移データに基づけば、9月までには少なくとも9倍にまで拡大するとみられる。米ワシントン大学の保健指標評価研究所(IHME)によって実施された研究でも、8月末にかけて1日あたりの死者数が200人に達すると推定されている。
IHMEはまた、▽新型コロナ感染に直接関連するすべての死亡者の総数▽医療の遅れまたは治療の延期による死者の増加▽精神疾患の増加による死者の増加▽外傷の減少による死者の減少▽他の感染症による死者の減少▽慢性疾患による死者の減少——の6つの要因を考慮し、新型コロナ感染がマレーシアで心臓疾患に次いで死因第2位になると予想している。
(ベルナマ通信、6月2日)

完全ロックダウン実施、大多数が賛成=ベルナマ調査

【クアラルンプール】  国営ベルナマ通信が実施したアンケート調査によると、95.3%が全国的な完全ロックダウン実施に賛成していることがわかった。
調査対象は全国の18歳から61歳までの男女1,251人で、内訳は政府・公的機関の職員(600人)、民間企業の従業員(395人)、自営業者(124人)、失業者(104人)、学生(44人)。
回答者の97%にあたる1,213人が「今回のロックダウンによって急増中のコロナ感染を抑え込める」と考えており、1,138人が完全ロックダウンが「良い」という意見、「悪い」はわずか9%だった。
一方、52.2%が「ロックダウンが家計へ影響を及ぼす」と回答。「収入源を失うことが心配」64.7%、「生活必需品の不足が心配」54.6%、「うつ状態になるのでは」44%など、懸念事項が明らかになった。
政府に対しては、支払い猶予、公共料金の割引、心理的サポートの提供などを期待する声が上がった。親子が一緒に過ごす期間が増えることから「家族の絆が強まると思う」との意見も81.9%あった。適切なロックダウン期間についての回答は、「30日間」が43.6%、「14日間」が31%、「21日間」が25.4%となった。
(ザ・サン、6月1日)

ワクチン接種登録者、18歳以上の総人口の5割=調整相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、接種登録者数が5月31日時点で1,211万7,091人に達したと明らかにした。18歳以上の総人口の50%に相当する。
これまでに接種を受けた人数は186万864人だが、2回目の接種も済ませた人は105万2,145人にとどまっている。次回の発送分から国家ワクチン接種プログラム(NIP)のワクチンにラインナップされるアストラゼネカ製ワクチンについては、これまで希望者のみ21万人あまりが接種を受けた。
接種予約日時に接種会場に来た人は全体の8割で、残り2割は様々な理由で接種場所に現れなかった。用意したワクチンをムダにしないために、今後は地区政府及び保健所に予約リストを送付することにして、当日キャンセル率を下げる努力をするという。
なおロシア製スプートニクV、及び米ジョンソン&ジョンソン製のワクチンについては現在、国家医薬品規制庁(NPRA)が安全性の検査を行なっているという。
■「移動式ワクチン接種会場」導入を計画■
カイリー大臣は、感染者が多い地域でのワクチン接種を迅速化するため、トラックを利用した「移動式ワクチン接種会場」の導入を検討しており、近く試験運用を開始すると明らかにした。
連邦直轄地省は30台の「移動式ワクチン接種会場」を用意する計画。住宅建設プロジェクトや建設現場で試験運用を実施する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、5月31日)

新型コロナの死亡者が過去9週間で増加、死亡率は0.47%に

【クアラルンプール】 アダム・ババ保健相は5月31日、過去9週間にわたり新型コロナウイルス 「Covid-19」感染による死亡者が増加し続けており、死亡率が0.47%となっているとして懸念を表明した。
アダム大臣は、過去64日間で451人が死亡しており、1日平均で64人が亡くなっていると明らかにした。1週間前と比べても35.4%増加していると言明。感染者1万人のうち45人が死亡している計算となるとした上で、死亡者のうち71%が60歳以上の高齢者であると明らかにした。
その一方で子供や10代の間でも感染が拡大傾向にあり、新型コロナの感染拡大が始まった昨年1月25日からこれまで8万2,341人が感染した。最も感染者が多いのは13ー17歳で2万7,402人。それに▽7ー12歳(2万6,851人)▽0ー4歳(1万9,851人)▽5ー6歳(8,237人)ーーの順で多かった。
アダム大臣は自分の子供を守るためにも標準的運用手順(SOP)を守るように国民に呼びかけた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月1日、エッジ、5月31日)

新型コロナ重症患者が3倍増、病床ひっ迫する州も

【ペタリンジャヤ】 この数週間でカテゴリー4と5に分類される新型コロナ重症患者数が3倍に急増中だ。カテゴリー4は肺炎を生じ酸素投与が必要な状態、カテゴリー5は多臓器不全を伴う重症状態を示す。アダム・ババ保健相は、第二波までの重症患者数は全体の5%だったのに対し、現在起きている第三波の重症患者の比率は15%となっており、20—40歳の患者数も増加していると述べた。
公立病院のコロナ病床使用率も75%にのぼっており、特に首都圏クランバレー、ジョホール州、トレンガヌ州、クランタン州、サラワク州の病院では、病床使用率が最大に達している。そのため、一般病床のコロナ病床への転換や集中治療室(ICU)数の増加、軽症患者の一般病院への転院などの対策が取られているが、病床ひっ迫を防ぐために国民のステイホームへの協力が不可欠であるとアダム保健相は述べた。
保健省では、ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)と協議の上、ワクチン接種の義務化ないしはワクチン接種予約欠席者への罰則を検討している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月27日)

コロナ禍でメンタル破壊?、昨年は1,080人が自殺未遂

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」禍が長期にわたっていることから、うつ病、不安症などメンタルヘルスを病むマレーシア人が増加している。

アダム・ババ保健相によると、昨年1年間で1,080人が自殺を試み、公立病院で治療を受けたという。メンタル面での問題の原因は失業、収入減、家庭内での衝突、人間関係の問題などに関するものだった。

ボランティア団体、マーシー・マレーシアによると、昨年3月25日以降、悩み相談のホットラインに14万5,173件の相談が寄せられた。うち85.5%が精神衛生上の問題に関する悩みで、急性ストレス、不安、うつ病、虐待、自殺願望に関するものだった。

(ザ・スター、東方日報、5月23日)

ワクチン接種予約を欠席、7州だけで5.2万人以上

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの接種予約を取ったものの予定日時に現れなかった者が、7州だけで5万2,771人以上に上ることが明らかになった。

ウトゥサン・マレーシア紙によると、接種予約日時に欠席した者はケダ州が1万827人で最も多く、これにパハン州(1万人)、クランタン州(同)、ペラ州(9,009人)、ネグリ・センビラン州(6,323人)、ムラカ州(3,612人)、ペルリス州(3,000人)が続いた。ケダ州では予約者3万100人のうち、未接種者が約35%にものぼっている。

欠席理由については、接種日の確認忘れのほか、別の場所におり接種センターが遠くて行けない、別の種類のワクチンが希望だから、夫婦で一緒に行ないたいから、同行者がいないから——といった理由も挙げられた。また中にはギリギリになってからの日時変更依頼、保健当局からの確認電話に出ないといった例もあったという。

ワクチンは保管庫から一度取り出した後はただちに接種する必要があり、保存が効かない。予約があるにも関わらず接種に来なければ、用意されたワクチンは無駄になってしまう。

(マレー・メイル、5月27日)