新型コロナのメンタルヘルスへの影響、マレーシアは少ない

【クアラルンプール】 国際マーケティング会社のイプソス(Ipsos)の調査によると、マレーシア人の44%は新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大に伴い外出できなかったことがメンタルヘルスに影響を与えたと答えた。東南アジア6カ国の平均回答率である54%を下回り、最も回答率が低かった。
マレーシアでは、37%が「時々落ち込む」、7%が「いつも落ち込んでいる」と答えた。その一方で47%は「メンタルヘルスへの影響はなかった」、9%は「以前より幸せになった」と回答した。
また新型コロナが発生してから、マレーシア人回答者の56%が「身体活動量が減少した」、うち9%が「全く身体活動を行なっていない」と回答し、マレーシアは最も身体活動を行なっていないことがわかった。東南アジア6カ国における「身体活動量が減少した」との平均回答率は50%だった。
同調査は、9月18ー22日にかけて新型コロナの影響に関して、世界で18歳以上の1万9,516人を対象に実施したもので、各国から500人が参加した。
(ザ・スター、10月9日、マレー・メイル、10月8日)

新配車サービスのGOJO、2カ月間で登録者数4.5万人に

【クアラルンプール】 8月8日からマレーシアでのサービスを開始した配車サービスのゴジョ(GOJO)は、立上げから2カ月間でユーザー登録数が4万5,000人、ドライバー登録者数は1万2,000人に達し、1日あたりの配車予約数が約1,000件に上ると明らかにした。
プラディープ・クマル取締役兼最高執行責任者(COO)によると、地元ドライバーを支援するためドライバーのスケジュール管理システム「マーケットプレイス(MarketPlace)」や12カ月分の利益分配イニシアチブ「ファンダーズ・ファンド」を導入し、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症への予防策に関しては、顔認識技術によるドライバーのマスク着用有無の検出機能をアプリに追加した。
プラディープ氏はGOJOについて、新型コロナによる厳しい経済状況下において着実な成長を続けていると言明。新型コロナの発生によりすべての業界においてデジタル変革が促進されており、同社のオープンプラットフォームを通して地元業者のデジタル変革をサポートしていくと述べた。ドライバー登録者数については、向こう数カ月以内に既存登録数から約3倍に増加するとの見込みを示した。
GOJOは世界300都市において200社のモビリティプロバイダーとアフィリエイトシステムを構築し、400万人以上のユーザーにサービスを提供しているという。
(ベルナマ通信、10月10日)

エアアジアが10%の人員を削減、新型コロナ影響で

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」大流行の打撃を受けている格安航空会社大手のエアアジアと長距離格安部門のエアアジアXは、10月上旬に従業員2万4,000人のうち10%の人員を削減していたことを明らかにした。
地上波放送「TV3」局のニュース番組「ブリティン・ウタマ」のインタビューに応じたエアアジアグループのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、近い将来回復が見込まれない航空セクターの業況を踏まえ解雇せざるを得ない状況だと説明した上で、解雇は従業員のせいではないと強調し、できるだけ多くの従業員を再雇用したいとの考えを示した。
またフェルナンデスCEOは、テンク・ザフルル財務相が先ごろ、同じく新型コロナにより経営危機に陥っているマレーシア航空(MAB)へ公的資金を注入する考えはないと発言したことについて言及。正しい主張だと賛同した上で一部セクターにおいて借入れに関する支援が必要だと指摘した。また、20ー25億リンギ規模の資金調達を国内の資金源へ要求し、資金調達という形で最初の支援を10月末に受ける予定だと明らかにした。
エアアジア・グループは6月初めにも250人以上の人員を削減しており、「ベルナマ通信」は9月末に数百人規模の解雇が再び実施される予定だと報じていた。
(ベルナマ通信、10月9日)

新型コロナ感染者は新たに563人、291人がサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は12日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から563人(うち1人が海外で感染した帰国者)増えて、1万6,220人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(291人)▽ペナン島(141人)▽セランゴール州(69人)▽クアラルンプール(KL、28人)▽ネグリ・センビラン州(12人)▽ケダ州(10人)▽ペラ州(4人)▽ジョホール州(2人)▽ラブアン(2人)▽プトラジャヤ(2)▽マラッカ州(1人)▽サラワク州(1人)ーーとなった。新たに109人が退院し治癒者数は1万1,022人に増加した。死者数は2人増えて159人になった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は11日、同日時点の実効再生産数(RT)が1.3(1人の感染者から1.3人に感染する可能性を示す)となり、感染第3波発生時に記録した2.3から大幅に減少したと言明。31日までにRTを0.3に減少させ、感染曲線の平坦化を図ると述べた。RT1.3を維持した場合、31日まで新規感染者数はゆっくりと増加するとの見方を示した。
また新型コロナの検査件数については、1,000人あたりの実施数が51.96件で陽性率が0.8%に止まるとし、韓国(検査件数は同46.41件、陽性率が1%)とほぼ同一であると述べた。検査件数が最も多い国は豪州とニュージーランドで、検査件数はそれぞれ同309.61件と同205.7件、陽性率はそれぞれ0.3%と0.2%だという。
ノール事務次官によると11日時点で新たなクラスターが5つ発生した。クラスター内の感染者数はそれぞれ▽「カシ・クラスター」が34人(サバ州)▽「スラト・クラスター」が25人(同)▽「スンガイ・ウェイ・クラスター」が18人(セランゴール州)▽「カザナ・クラスター」が14人(サバ州)▽「バハ・バンドル・クラスター」が3人(ラブアン)ーーとなった。これで国内のアクティブクラスターは59つに上った。

首都圏に条件付き行動制限令を発令、14日より2週間

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は12日、セランゴール州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤを14日午前零時より条件付き行動制限令(CMCO)対象エリアに指定すると発表した。期間は今月27日まで。
期間中は地区を跨がる移動は原則禁止される。経済活動については通常通り認められる。このため地区を跨いで通勤する被雇用者は雇用主より発行された証明書を提示する必要がある。また必需品の購入のために外出する場合は、2人までとする。

首都圏クランバレーとプトラジャヤのすべての学校、幼稚園、公園、宗教施設は、14日付けで閉鎖される。スポーツ活動、社会・文化活動、結婚披露宴は禁止。国家安全委員会(NSC)は近く、詳細な標準的運用手順(SOP)を発表する。

新型コロナウイルス「Covid-19」感染者増加でセランゴール州クラン地区南部がCMCOに指定されたが、隣接するペタリン地区、またそれに隣接するKLでも感染者が増加しており、住民の間で懸念の声が高まっていた。

テナントの店員から二人の感染者を出したペタリンジャヤの「ワン・ウタマ」ショッピングセンターは11日より1週間閉鎖となり、従業員やテナントの店員向けにスクリーニングを実施した。14、15日には地区保健局がスクリーニングを実施する予定だ。

従業員宿舎でクラスターが起きている「トロピカナ・ゴルフクラブ&カントリー・リゾート」は、12日付けで2週間の強化行動制限令(EMCO)エリアに指定された。感染者数は12日までに23人に上っている。

11日はペタリンジャヤと隣接するKLでも「バングサ・ショッピング・センター」でテナント従業員1人から感染者が出た。「ミッドバレー・メガモール」と「ザ・ガーデンズ」でも同日、テナント従業員から感染者が出たため、3店舗が閉鎖された。