【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王は28日、新型コロナウイルス「Covid-19」で疲弊した国民生活の支援及び経済再建のためには来年度予算案成立が最優先だとして、すべての国会議員に可決に向けて協力するよう改めて呼び掛けた。

王宮側の発表によると、国王は新型コロナの影響を受けた国内経済と国民の福祉の状況について懸念しており、感染対策の最前線にある政府職員や医療関係者にとって近く下院議会に上程される来年度予算案が重要になると考え、予算案を遅滞なく通過させることが必要だと考えているという。

ムヒディン•ヤシン内閣に対しては与党内からも不満が高まっており、11月2日に開幕する国会運営が危ぶまれる状況。そのため国会審議なしに予算執行など重要事項を実施することができるよう先ごろアブドラ国王に「非常事態宣言」発出を提言したが、国王は各政党や国民の協力があれば非常事態宣言なしで新型コロナ対策を進めることは可能だとして却下していた。

■サバ州クダットでEMCO発令■

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は28日、サバ州クダット地区の3つのエリアを対象に10月30日付けで強化行動制限令(EMCO)を発令すると発表した。期間は11月12日まで。

またサブリ上級相は、ラブアンを対象に発令していた条件付き行動制限令(CMCO)11月13日まで2週間延長すると発表した。