マレーシア人の平均寿命は74.9歳=統計局

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局の発表によると、マレーシアで2020年に生まれた新生児の平均寿命は、74.9歳になると推定されている。
男女別では男性の平均寿命は72.6歳で、前年の72.4歳から伸び、女性も77.6歳で前年の77.4歳から伸びるとの予想だ。女性の方が男性に比べて5歳長生きとなることがわかった。また現在15歳の少年は向こう58.4年、少女は63.2年、60歳の男性は18.4年、女性は21.2年生きる計算になるという。
民族別でみると中国系が最も平均寿命が長く、女性が80.5歳、男性が75.4歳と推定されている。ブミプトラ(マレー人と先住民族の総称)の女性が76.3歳、男性が71.3歳、インド系の女性が76.2歳、男性が68.4歳となるという。
地域別ではクアラルンプール(KL)に住む女性が最も平均寿命が長く79.4歳、ペナン島が78.9歳、サラワク州が78.4歳となると推定されている。男性ではサラワク州が最も長寿で74.6歳、KLが74.5歳、セランゴール州が73.8歳となると見られている。

ネスレ、年末までにプラスチックストロー廃止へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 ネスレ(マレーシア)は24日、UHT(超高温殺菌)製品のプラスチック製ストローを、2020年末までに100%紙製ストローへ切り替えると発表。これにより年間2億本を超えるプラスチック製ストローの使用を削減し、東南アジア諸国連合(ASEAN)において初の、レディ・トゥ・ドリンク(RTD)製品に紙ストローを採用した食品・飲料メーカーとなる。
同社は紙ストローを▽「ミロUHT 200ミリリットル(ml)」▽「ミロUHT 125ml」▽「ミロ・ニュートリプル 200ml」▽「ネスレ・ジャストミルク・フルクリームUHT 200ml」▽「ネスレ・ジャストミルク・ストロベリーUHT 200ml」▽「ネスレ・オメガプラスUHT 200ml」▽「ネスレ・オメガプラス・ダークチョコUHT 200ml」ーーなどのUHT製品に段階的に導入する。同社は、2025年までに100%リサイクル可能なパッケージを展開するというイニシアティブを掲げている。
ジュアン・アラノルス最高経営責任者(CEO)は声明の中で、昨年は「ミロUHT 125ml」と新製品「ミロ・ニュートリ・プラズ」に紙ストローを導入したと言明。 現在、同社が採用するパッケージのリサイクル率は90%に上るとした。
導入する紙ストローについて、RTD製品の最高責任者であるエイプリル・ウォン氏は、品質・安全性を確保していると述べた。
同社はリサイクルを促進するため、食品用紙容器の開発・製造のスイス系テトラパックと協働で、使用済みドリンクパックを屋根瓦にリサイクルする「ケアトン(CAREton)プロジェクト」や、東マレーシアの森林再生を目指す「プロジェクト・リリーフ(RiLeaf)」、プラスチック廃棄物に関するリサイクル活動「グリーン・グラディエーター」を手掛けている。

ソーシャルメディア動画はライセンス不要、閣僚が発言撤回

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 サイフディン・アブドラ通信マルチメディア相は24日、ソーシャルメディアなどの動画配信にライセンス取得が必要だとする先の発言について全面撤回。オンライン動画作成や投稿は自由に行なうことができると言明した
サイフディン氏は、改めて「1981年国家映画発展局(Finas)法」を時代に合わせるために改正すると言明。ソーシャルメディアの動画配信については、「マレーシア政府はメディアの自由の原則とソーシャルメディアサイトにおける個人の自由に対する権利を支持する立場を維持する」とし、これまで通り自由に発信することができるとした。
サイフディン氏は先の国会答弁で、すべての映像製作者が国家映画発展局より製作ライセンス及び撮影許可を取得する必要があると言明。ソーシャルメディアの動画配信にもライセンスが必要と発言し、表現の自由に抵触するとして批判を浴びていた。
批判を受けたサイフディン氏は、YouTubeなどのソーシャルメディアの動画が既存のFinas法の適用を受けるという現状を説明しただけで、政府にはソーシャルメディア上での個人の表現の自由を制限する意図はないと釈明したが、野党・人民正義党(PKR)のファミ・ファジル議員は、サイフディン氏の弁明はソーシャルメディアユーザーの怒りを逸らそうとするだけで、ユーチューバーなどが実際にライセンスを必要とするのかどうか肝心の点が明確にされていないと批判していた。

新型コロナ感染者が新たに21人、うち16人は国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から21人増えて8,861人になったと発表した。

新規感染者のうち5人は海外で感染した帰国者(マレーシア人3人、外国人2人)で、16人が国内感染者(マレーシア人13人、外国人3人)だった。また新たに3人が退院し回復者数は8,577人に増加した。死者数は6日連続でゼロ人だった。

1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す基本再生産数(R0、R nought)について、保健省のノール・ヒシャム事務次官は23日、6月は1.36にのぼり、行動制限令(MCO)施行期間の0.3から大幅に増加したと明らかにした。R0が1.6に上ると、感染者が急増するという。

7月1日、8日、9日は新規の国内感染者数はゼロだったが、現在19つのクラスタが発生している。

■クランタン州、グリーンゾーン除外へ■

5月1日に国内で初めて感染者ゼロのグリーンゾーンに指定されたクランタン州のコタバルでは23日に感染者が確認され、グローンゾーンから除外された。これにより感染者ゼロのグリーンゾーンは、▽ペラ▽ペナン▽ケダ▽ペルリス▽パハンーーの5州となった。

サラワク州では現在入院中の感染者が38人に上っている。ストゥトンとセントーサのクラスタではほぼ毎日新規感染者が出ていることから、再びレッドゾーン(感染者数が40人以上)に指定される可能性があるという。

公共の場でのマスク着用義務化、8月1日より実施

【クアラルンプ=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、外出時のマスク着用を8月1日付けで義務づけると発表した。

 バスや軽便鉄道(LRT)、大量高速輸送(MRT)など公共交通機関、市場などの公共の場所はすべて適用される。違反がみつかった場合には1,000リンギの罰金が科される。着用するマスクは、世界保健機関(WHO)の基準に基づく限り、自家製の布マスクを使用することも可能。保健省が近く仕様を発表する。
これまで着用を義務化していなかったことについてサブリ大臣は、ほとんどのマスクが使い捨てだったため、これまでは低所得者層にかかる負担を考慮したと説明。一部の飲食店で標準的運用手順(SOP)に則って社会的距離を保つ措置をきちんととっていないケースがあり、新型コロナウイルス「Covid-19」の新たなクラスタを生む可能性があるとして、そうした飲食店の所有者には営業停止を含む厳しい措置をとると言明した。
外出時のマスク着用を義務化する方針は、最近の新規感染者数の増加傾向を受けてムヒディン・ヤシン首相が先ごろ明らかにしていた。
■マスク着用義務化、国民のほとんどが賛成■
マスク着用義務化については多くの国民が好意的で、英字紙「ザ・スター」がフェイスブック上で実施した世論調査(22日午後8時時点で回答数4万5,700票)によると、「賛成」が90%(4万1,200票)にのぼり、反対は10%(4,500票)にとどまった。
ただ1カ月当たり平均37.50リンギの使い捨てマクスの経済負担を懸念する声も多く、価格を引き下げる必要があるとの意見も上がった。アドハム・ババ保健相は先ごろ、8月10日付けの新たなマスクの上限価格を近く発表する予定であることを明らかにしている。現在の上限価格は1.50リンギ。
シンガポールでは4月に早くもマスク着用を義務化しており、違反者は罰金300シンガポールドル(919リンギ)が科される。

マレーシア人64%「新型コロナで食費が増加」=調査結果

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際マーケティング会社のイプソス(Ipsos)の調査によるとマレーシア人の64%は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大による影響で、食品・家庭用品の支出が増えたと感じている。28%が「変わらない」、8%が「支出が減った」と回答した。
「支出が増えた」回答の世界平均は63%。トルコとアルゼンチンがそれぞれ86%と最も高かった。日本は37%だった。
マレーシア人の57%は「高価な商品を購入し、配送料を支払った」と回答し16カ国中4位となった。1ー3位は▽ペルー(78%)▽インド(59%)▽  英国(58%)ーーで、日本は17%だった。
光熱費、医療費への支出については、それぞれ65%と42%のマレーシア人が増加したと回答した。一方で支出が減った製品やサービスは、▽娯楽▽パーソナルケア・美容製品▽教育▽アパレルーーなどが挙がった。
同調査は、16カ国の1万7,997人の成人を対象に、5月22日ー6月5日間に集計したもの。マレーシアからは500人が参加した。

新型コロナ感染者が新たに9人、うち6人は国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から9人(うち3人が帰国者)増えて8,840人になったと発表した。5日ぶりに新規感染者数が1ケタにとどまった。
国内感染者6人のうち、2人は外国人だった。また新たに8人が治癒し回復者数は8,574人に増加した。死者数は5日連続でゼロだった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は22日、感染拡大を抑制するにはフェイスマスクを正しく着用する必要があるとし、鼻や口の一部のみを覆うことは適切でなく、あごから鼻まで全体を覆うことが重要だと強調した。フェイスマスクの着用と社会的距離を取ることで感染率を最大70%削減できると指摘。呼吸器系の問題を抱える患者や高齢者などリスクの高いグループは、混雑した場所において外科用3層マスクを使用するべきとした。
世界保健機関(WHO)によると着用するマスクは、非医療用の3層ファブリックマスクを推奨しているという。

編集後記 07.24

新型コロナウイルスの流行で今年は予定が狂ってしまったり、家で過ごす時間が増えたり、基本や初心に立ち返るということが多かった気がする。

これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなり、新しいルールや新習慣も生活に取り入れるようになった。外出時にはマスクは必須になり、店舗に入店する際の署名やアプリの登録、誰か人に会うときはその方が年配の方と同居していたり入院者がいる場合は会うのを避けてみたりなどここ半年で一気に生活は変わった。

在宅時間を充実させるためのオンラインでの交流やミーティング、サービスもどんどんと増え、外に出られないストレスはあるものの便利にはなった。世界中で感染第2波が懸念されており、感染者が増えている国や地域が増加しているが、今後新たにどんなことが新常識になるのだろうと思っている。(y)

ホームセンターのミスターDIY、30店舗を近くオープン

【クアラルンプール】 ホームセンターのミスターDIYは、7月24日から26日にかけて全国で30店舗を新たにオープンする。
7月24、25日にはケダ州、クランタン州、トレンガヌ州で、7月25、26日にはセランゴール州、クアラルンプール(KL)、ジョホール州、ペラ州、サバ州、サラワク州——でそれぞれオープンする。クランタン州ではタナメラ、コタバル、ケテレ、サラワク州ではミリ、クチン、ジョホール州ではスクダイ、クルアン、セランゴール州ではカジャン、ポートクランで開業する。
マーケティング担当副社長のアンディ・チン氏は、人々のDIY需要が高まっている新型コロナウイルス「Covid-19」流行の中での大量開店はタイムリーだと指摘。「新常識」に基づき保健省と国家安全委員会(NSC)が策定したガイドラインに従って運営すると述べた。
ミスターDIYは年頭に、100店舗の年内新規開設目標を掲げていた。
(エッジ、ベルナマ通信、7月23日)

製パンのガーデニア、難民を優先雇用したと批判殺到

【クアラルンプール】 製パンのガーデニア・ベーカリーズ(KL)の公式フェイスブックに、マレーシア人よりロヒンギャ難民を優先して雇用しているとするクレームや批判が殺到した。不買を呼び掛ける脅迫まがいもあったという。
これに対しガーデニアは、現時点でこれ以上のロヒンギャ難民を雇うことは検討していないと主張。求人募集には多くの空席があり、週に2回の採用説明会や面接を継続していると強調した上で、マレーシア人の雇用を優先していくとコメントした。同社は地元民と共に働くロヒンギャ難民を57人雇用している。
なおガーデニアは19日、下から40%の低所得者層(B40)への支援として新型コロナウイルス「Covid-19」支援プロジェクトの下、100万リンギを投じると発表した。
同社は、新型コロナ感染拡大の抑制に向けた行動制限令(MCO)の発令によりパニック買いが勃発したことで需要が急増し、3月のパン生産量を1日当たり220万個に増加していた。
(マレー・メイル、7月21日)