ナジブ元首相夫人の太陽光汚職事件、公判維持が決定

クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ナジブ ラザク元首相の夫人であるロスマー・マンソル氏(69)に対する太陽光発電設備設置事業に絡む汚職裁判の公判維持が決まった。クアラルンプール(KL)高等裁判所は18日、検察側が提出した3件の起訴内容を妥当だと認め、ロスマー被告に反証を命じた。
被告側の反証は6月9日から7月15日にかけて延べ9日間にわたっておこなわれる。ロスマー被告側はロスマー被告自ら証言台に立って証言するほか、5、6人の被告側証人を召喚する方針。法廷には1MDB汚職事件で訴追されている夫のナジブ被告も顔をみせた。
ロスマー被告は、サラワク州の学校369カ所で実施されることになった太陽光発電設備設置プロジェクト(総額12.5億リンギ)の入札に関して、2016年1—4月にかけてジェパク・ホールディングスの受注を保証する見返りとして1億8,750万リンギの賄賂を同社社長に要求。2016年12月に500万リンギ、2017年9月に150万リンギをそれぞれ受け取った罪に問われている。3件ともに有罪となれば禁固20年以下及び収賄額の5倍の罰金が科される。
ロスマー被告はこのほか、1MDB汚職事件に関する資金洗浄や収賄罪でも訴追されている。

店内飲食1卓2人&自動車1台2人の制限、19日より緩和

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は18日、飲食店における店内飲食の際の1卓当たり2人まで、自動車1台当たりの乗車人数2人までという人数制限を19日付けで緩和すると発表した。

国家安全委員会(NSC)で標準的運用手順(SOP)見直しが決まった。条件付き行動制限令(CMCO)や復興のための行動制限令(RMCO)だけでなく、いまだ行動制限令(MCO)が発令されているクアラルンプール(KL)やセランゴール州、ペナン州、ジョホール州も規制緩和の対象となる。ただし1卓当たりの飲食人数や1台当たりの乗車人数は食卓や乗用車のサイズによって異なる。

新型コロナ感染拡大を受けて、連邦政府は昨年3月の発令以来となるMCOを今年1月13日より2週間の期間限定で再発令。国民生活への配慮から前回に比べると大幅に経済活動を認める内容となっていたが、その後も新規感染者数が高止まりしていたため2月4日、2月18日と2度延長し、3月4日までクアラルンプール(KL)やセランゴール州など4地域だけを対象に再延長していた。

新型コロナの感染者数は2712人、セランゴールで1013人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から2,712人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万8,763人で、累計感染者数は27万24,875人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,013人だった。それに▽ジョホール州(426人)▽クアラルンプール(KL、212人)▽サラワク州(200人)▽ペラ州(198人)▽ケダ州(182人)▽ペナン州(116人)▽サバ州(114人)▽ネグリ・センビラン州(81人)▽パハン州(52人)▽クランタン州(43人)▽マラッカ州(38人)▽トレンガヌ州(19人)▽プトラジャヤ(7人)▽ペルリス州(6人) ▽ラブアン(5人)ーーが続いた。新たに5,320人が回復し、累計治癒者は23万5,082人となった。死者数は25人増えて、累計で1,030人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は17日、新たに13カ所のクラスターを新たに確認したと発表した。
10カ所が工場、建設現場など職場に関連するクラスターで、2カ所はケアセンターなど重症化リスクの高い人が多い施設、1カ所はコミュニティーで起きたクラスターだった。
セランゴール州で5カ所、ジョホール州でそれぞれ4カ所、トレンガヌ州、ネグリ・センビラン州、KL、サラワク州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。
これまでに確認されたクラスター数は1,028カ所。新たに13カ所のクラスターが収束し、現在継続中のクラスターは499カ所となった。

ジョンソンエンドジョンソンからもワクチンを購入へ

【プトラジャヤ】マレーシアは製薬・医療機器の米ジョンソン・エンド・ジョンソンからもワクチンを購入する計画だ。カイリー・ジャマルディン科学技術革新相が明らかにした。
同社のワクチンはほかのワクチンと異なり、1回の接種で済むのが特徴。近くアダム・ババ保健相が購入契約に署名の予定で、その後、国家医薬品管理局(NPRA)が審査する。
マレーシアはこれまで、ファイザー・ビオンテック、アストラゼネカ、シノバク、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)、スプートニクVからワクチンを調達する契約を交わしているが、使用承認を得たのはファイザー・ビオンテックのワクチンのみ。ほかは審査中。
ワクチン接種ではデッドボリュームが少ないシリンジを使用する。通常のシリンジだと1瓶から5回分しか取り出せないが、6回分の取り出しが可能だ。
(ザ・スター、2月18日)