【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は3日、翌日物政策金利を2.75%へ0.25ポイント引き上げたが、ホンリョン・インベストメント・バンクは強気姿勢の継続を予想しており、来年には更なる利上げが行われ、政策金利は3-3.5%になるとみている。

ホンリョンエコノミストのチン・イーシャン氏は「来年の金利予想はこれまでどおり3-3.5%だが、当初予想より早くその水準になる。インフレ抑制のため利上げは前倒し実施が必要だからだ。リンギ安圧力も強い」と述べた。

チン氏によれば、来年上半期は、財政・金融緩和という追い風効果の多くが消散し、前年同期の数字が統計に影響するベース効果も薄れるため、経済は徐々に減速すると予想される。さらに、金融政策は効果が表れるまで時間がかかるため、経済減速が明確になった時より、経済回復が好調な時の方が利上げをしやすいという。

消費者支出はこの先数カ月、堅調を維持する見通しのため、コアインフレに対する需要サイドからの圧力は弱まらないという。
(マレーシアン・リザーブ、11月4日)