セキュリティの米フォーティネット、顧客センターを設置

【クアラルンプール】 サイバーセキュリティ大手の米フォーティネットは2日、クアラルンプール(KL)市内中心部に位置するエクアトリアル・プラザにオフィスを移転し、カスタマー・ブリーフィング・センター(CBC)を設置すると明らかにした。

CBCでは、フォーティネットの最新ソリューションやテクノロジーに加え、次世代のサイバーセキュリティ機器を顧客企業に紹介していく。

新オフィスの開所式で、フォーティネット・マレーシアのカントリーマネージャーであるディクソン・ウー氏は、国内および近隣諸国でのデジタル化が急ピッチで進むにつれ、サイバー攻撃も増加かつ巧妙になっていると言明。それに対応するため、フォーティネットではイノベーションや人材育成に注力しているとし、セールスやマーケティング、情報セキュリティアナリスト、セキュリティエンジニア、コンプライアンスマネージャーなど、すべての中核分野における人材の採用に向け投資を続けていくとした。

国内のサイバー人材不足に対処するため、新オフィスでは従業員のスキルアップに向けた専用トレーニングスペースを設置する。また、マルチメディア大学(MMU)などの国内教育機関にリソースを投入し、トレーニングや認定、キャリア情報、雇用機会などを提供し、サイバーセキュリティ分野でのキャリア構築を支援する。

フォーティネットは2000年に米カリフォルニア州で設立。統合脅威管理(UTM)製品の開発・製造に携わる。公共部門、通信、金融などを中心とする企業に対し、セキュリティ機器を提供している。
(ベルナマ通信、6月3日)

国民車プロトン、5月の販売台数が前月比10.8%増

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、5月の新車販売台数が前月比10.8%増の9,792台となったと発表した。
部品不足問題が改善し生産台数が増加したことが販売増に貢献した。前年同月比でも3.7%増となった。国内シェアは推定19.6%で2位とみられる。通年のシェアは推定17.1%。
車種別ではBセグメント・SUV「X50」の販売台数が2,779台で、SUV市場全体でトップ販売を記録。「X70」と「イゾラ」の販売台数はそれぞれ692台、387台となった。
Aセグメント・セダン「サガ」の販売台数は3,996台で、セグメント2位となった。5月12日にフェイスリフトの販売開始が寄与。予約台数は1万2,000台に上っている。「サガ」は輸出も好調で、年初5カ月の輸出台数は前年同期比71%増の1,482台に達している。
5月のプロトン車の輸出台数は513台で、前月比12.5%増となった。1ー5月の累計は前年同期比47%増の2,086台となった。輸出先ではパキスタンが1,350台で最も多く、エジプトが172台、プルネイが158台で続いた。
(エッジ、ベルナマ通信、6月4日)

KL市役所、水害対策のため地下貯水トンネルを建設へ

【クアラルンプール】 クアラルンプール市役所(DBKL)は、クアラルンプール(KL)の水害対策のため、排水灌漑局(DID)と協力し、大規模な地下貯水トンネルを建設する計画だ。
シャヒダン・カシム連邦直轄相によると、地下貯水トンネルは、大雨によって増水した時、河川に放流する前に水を貯留する治水施設で、長期的な治水対策として建設するため、完成までに3ー5年程度かかる見通しだ。実現可能性調査を3カ月以内に実施した上で、DBKLは近くコンサルタントを任命する予定だ。世界の大都市で地下貯水トンネルが建設されているが、マレーシアの場合、道路が狭いことがネックになっているという。
 シャヒダン大臣はまた、短期的対策として、河川の氾濫が予想される全地域で直ちに洪水防止壁を設置すると明らかにした。浸水被害の主な原因は河川の氾濫で排水システムが機能しなくなるためだとし、貯水池、河川の除染、土嚢や移動式給水ポンプの設置なども行うと説明。市民に対しては、排水路などへゴミを捨てて排水を妨げないよう、協力を呼びかけた
 シャヒダン大臣は先月、マハディ・チェンガ市長とともに訪日し、第27回国際交流会議「アジアの未来」に参加。かつて頻繁に発生していた水害を板橋区や東京都が、河川改修や地下トンネル建設などによって防止したことを知り、参考にしたという。
(ベルナマ通信、6月2日)

大型商用車、朝夕のKL中心部への進入を禁止=道路交通局

【クアラルンプール】 道路交通局(RTD)は2日、積載重量が7,500キログラムを超える大型商用車について、毎日午前6時半ー午前9時半、午後4時半ー午後7時半にクアラルンプール(KL)中心部の幹線道路を利用することを禁止すると発表した。
RTDによると、貨物車のKL主要道路への乗り入れは以前から禁止されているが、4月1日の新型コロナウイルス「Covid-19」のエンデミック(風土病)段階移行後、大型車のドライバーが規則を無視するようになり、その結果、走行車用数が目に見えて増えた。首都圏で最近問題となっている交通渋滞の悪化は、この大型車の市内進入が原因のひとつだという。
RTDは、乗り入れ禁止を守らない場合、300リンギ以下の罰金か、起訴され有罪の場合は300ー2,000リンギの罰金が科されるとし、市の中心部に向かう道路上に進入禁止を案内する看板を設置するとした。
朝夕ともに通行禁止の対象となる道路は、▽KLCCの全道路▽ジャラン・クチンのタマンワフー市中心部区間▽ジャラン・ゲンティン・クランのTARカレッジー市中心部区間▽ジャラン・チェラスのタマンミダー市中心部区間ーーなど。
夕方のみ走行禁止となる道路は、▽ジャラン・ケポン(全区間)▽ジャラン・イポーのブラタン・ケポンー ジャラン・バトゥケーブ区間▽カラク高速道路(全区間)▽ジャラン・ゴンバックのジャラン・カンプン・バンダー・ダラムーKL市境区間▽ジャラン・ゲンティン・クラン(全区間)▽ジャラン・チェラスのジャラン・プドゥージャラン・テンテラム区間ーーなどとなる。
(ベルナマ通信、6月2日)

新型コロナの感染者数は1358人、病床使用率は63.2%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、5日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,358人で、累計感染者数は451万4,989人となった。
新たに1,620人が回復し、累計治癒者は445万7,118人となった。死者数は2人で、累計は3万5,688人。アクティブ感染者は、前日から264人減の2万2,183人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は63.2%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,709万6,034人で、接種率は83.0%。ブースター接種完了者は1,610万5,955人で、接種率は49.3%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は、4カ所だった。

経済状況、経営層の42%が「改善する」=華人商工会議所

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)は1日、「ビジネス調査報告書2021」を発表。国内経営者のうち、今後1年で「経済状況が改善する」と回答したのは42%のみで、「現状維持」が43%、「さらに悪化する」が16%と、今後の見通しに関して慎重な姿勢が見られた。
調査は、昨年12月から今年1月にかけ実施したもので、724人から回答を得た。回答者は、年間売上2,500万ー5億リンギ以上の企業の経営層。半数以上を取締役、社長、会長が占め、63%が非上場企業の経営層だった。
過去1年間で経験したこととして最も多かったのは「利益の減少」(56%)で、次いで▽サプライチェーンの混乱(47%)▽補助金申請(31%)▽コストの大幅削減(28%)▽給与カット(25%)ーーが続いた。
企業の成長を妨げるビジネス上の脅威としては、▽不安定な政策や行き過ぎた規制(55%)▽地政学的・経済的不安定性(52%)▽サプライチェーンの混乱(49%)▽人材の確保と維持(49%)▽消費者行動の変化(47%)▽ビジネスの専門化(46%)▽税制の不確実性(46%)ーーが挙げられた。
今後3年間のビジネス予想は、パンデミック前の2018年の調査では「成長する」が96%だったのに対し、今回の調査では59%にとどまった。今後3年間の売上増のため優先的に取り組む内容とは、▽新市場開拓(71%)▽デジタル能力の向上(48%)▽中核ビジネスの保護(47%)▽新技術や自動化の導入(46%)▽ビジネスモデルの変革(40%)ーーだった。
企業のデジタル化については、「強力なデジタル能力を有している」という回答は16%。また、50%が「意思決定のために必要なデータにアクセスする」と回答した一方、「信頼性が高くタイムリーな情報にアクセスできる」としたのは25%だった。テクノロジーを活用して行っていることとしては、「従業員のデジタル能力のスキルアップ」が46%で、「新規ビジネス機会の創出」や「顧客体験の向上」はともに29%にとどまった。

国内初のパークロイヤルコレクション、KLにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 星パン・パシフィック・ホテル・グループは1日、マレーシア国内初の「パークロイヤル・コレクション」ホテルをクアラルンプール(KL)をオープンした。
「パークロイヤル・コレクション・KL」はブキビンタン中心部にあり、客室数は527室。1万3,000平方フィートの緑豊かな屋上テラスがあり、スパやジム、フィットネススタジオ、スイミングプール、会議場、イベント会場、結婚式場も併設されている。客室には、サステナブル(持続可能)なアメニティや浄水器などを置き、食品廃棄管理システムを導入するなど、環境に配慮したホテルとなっている。
ホテルの建物は複合施設となっており、パン・パシフィック・ホテル・グループは今年8月には、客室210室の「パン・パシフィック・サービス・スイートKL」をオープンする予定だ。

マレーシア、「イスラム教徒に優しい旅行先」で8年連続首位

【クアラルンプール】  マスターカードとクレシェント・レーティングが共同で毎年発表している「グローバル・ムスリム(イスラム教徒)・トラベル・インデックス(GMTI)2022」は、ムスリム旅行者に優しい旅行先としてマレーシアを1位に選出した。マレーシアは、2015年より首位をキープし続けている。
GMTIは、アクセス、コミュニケーション、環境、サービスという4側面から、各国がムスリム・フレンドリー(イスラム教徒への配慮がある)かどうかを調べたもので、2015年より毎年調査を実施している。GMTI2022では、紛争当事国を除く全138カ国・地域の中からマレーシアがトップとして選ばれた。同率2位となったのは、トルコ、サウジアラビア、インドネシアの3カ国。イスラム協力機構に加盟していない国の中では、シンガポール、台湾、タイ、イギリスが上位にランクインした。
クレシェント・レーティングの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるファザル・バハルディン氏は、ムスリム旅行者数は2019年に1億6,000万人だったが、パンデミック期間中には減少したものの、2023年に1億4,000万人、2024年には2019年と同じ1億6,000万人に回復する見込みで、2028年までには2億3,000万人、消費額2,250億米ドル(9,870億リンギ)規模にまで達すると予想。ムスリム人口の中でZ世代やミレニアル世代、女性が最も影響力を持つ層で、その中でも女性旅行者数が急速に増加しているため、旅行業界が早期回復できると楽観視していると述べた。
(ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、6月1日)

馬・日フェスティバル開催、東方政策40周年で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ルックイースト政策(東方政策)の40周年記念事業、「マレーシア・ジャパン・フェスティバル」が6月2日、クアラルンプール(KL)のマレーシア・ツーリズム・センター(MaTiC)で開幕した。

日本・マレーシア両国の観光・芸術・文化の体験を通じた交流促進、東方政策40周年の啓発などが目的。21世紀アセアン・日本友好青年招聘事業 (PAMAJA)の主催で6月5日まで開催される。

記念展示のコーナーには、日本からは国際協力機構(JICA)、日本政府観光局(JNTO)、国際交流基金(JF)、在マレーシア日本国大使館が出展。観光・芸術・文化体験コーナーには、日本からは国際協力機構(JICA)、日本政府観光局(JNTO)、JTBなどが出展する。

新型コロナの感染者数は1451人、病床使用率は65.6%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,809人で、累計感染者数は450万8,319人となった。
新たに1,911人が回復し、累計治癒者は444万9,593人となった。死者数は2人で、累計は3万5,678人。アクティブ感染者は、前日から104人減の2万3,048人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.6%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,707万260人で、接種率は82.9%。ブースター接種完了者は1,610万274人で、接種率は49.3%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は、前日と同じ3カ所だった。