【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)は、マレーシア日本国際工科院(MJIIT)が7日に、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)基金による、2023年度の研究コンペを実施したと発表した。

MJIITは毎年JACTIMから研究助成支援を受けている。2023年度の研究コンペでは、「持続的発展のためのスマート技術」をテーマとし、33件の応募を受け付けた。JACTIMから3名、マレーシア国内大学から3名の合計6名が外部評価員として参加し、選考を実施。選考会は、応募者が事前に作成した研究ポスターに基づき、評価者へ向けた研究目的やこれまでの成果を手短に発表する形式で行われた。

各カテゴリー(学部、修士、博士)で5人・チームが優秀賞として表彰され、バナジウム電池技術や磁気粘性グリースの高速機械への応用、都市部の洪水予測、A型インフルエンザの予測モデル、パルスレーザー技術、カボチャの皮を媒介するセレンナノ粒子など、多様なテーマが選ばれた。

また、MJIITの各講座(研究室)からの応募件数を考慮し、エンジニアリング材料・構造講座、都市環境風工学講座、化学エネルギー変換・応用講座の3つの講座が講座賞を受賞した。優秀者・チーム、講座にはそれぞれJACTIM基金より賞金が授与され、研究資金として活用される予定だ。

受賞した博士課程学生からは、「JACTIM基金研究コンペは、学生が研究成果をアカデミア以外の人に向けて発表するとても貴重な経験だった」との声が寄せられた。

JICAプロジェクトは、今後も学生と産業界の接点を増やし、多様な連携を促進していく方針だ。