携帯電話利用記録の提出、通信委が携帯各社に要求

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が携帯電話サービス各社に、年初3カ月間の携帯電話通話記録、インターネット利用記録の情報提出を要求していたことが分かった業界筋の情報として香港紙のサウスチャイナモーニングポストが伝えた。

エッジの取材に対しMCMCは当初、返答を控えたが、6日夜、情報提出を要請したことを明らかにした。政策決定に活用するための統計作成が目的だという。

エッジの調査によれば、地方議会、政府省庁、国関係機関が保管する重要情報が、一般市民がアクセスできるサーバー上で公開されたことがあり、政府はこうしたサイバー攻撃、個人情報の漏洩に神経質になっていた。また最近、サイフディン・ナスティオン内相のワッツアップのアカウントがハッキングされる事案があった。

MCMCは、情報通信技術(ICT)と観光分野の政策決定に生かすためだとした上で、個人を特定できる情報は入手していないと釈明した。ICT分野ではブロードバンド利用者数や地域別浸透率などを調べるという。

事業者のうちUモバイルとテレコム・マレーシアは、個人を特定できる情報は提供していないと説明した。

(ベルナマ通信、6月8日、ザ・スター電子版、エッジ、6月6日)

大阪市とMATRADE、25日にヘルスケア商談会を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大阪市はマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)などとの共催で、25日に「マレーシア ヘルスケア・ウェルネスビジネス商談会」を大阪市中央区で開催。参加企業を募集している。

商談会では、医薬品のGMPやハラル(イスラムの戒律に則った)認証を受けたマレーシアの製造メーカーや卸売企業が参加。商談時間は30分で、必要に応じて通訳がつけられる。

募集は、大阪府内に拠点(本社、支社、営業所など)を有する企業・団体など約15社。締切は20日(先着順)で、詳しくはサイト(https://www.bpc.ibpcosaka.or.jp/malaysia-b2b2025)。

印紙税免除の基準額大幅引き上げ、製造業連盟が政府に要請

【クチン】 雇用契約に対する印紙税納が今年から義務化されたことについて、マレーシア製造業連盟(FMM)は、印紙税免除規定における適用基準額が現状にそぐわないとして大幅な引き上げを盛り込んだ「1949年印紙法」の包括的改正を政府に要請した。

FMMのソー・ティエンライ会長は、現在の経済・ビジネスの実態を反映させるため、1949年印紙法の第一条を正規化・改正することを検討するよう政府に要請。現代の賃金水準と業界標準に合わせ、雇用契約に対する印紙税免除の基準額を現在の月額賃金300リンギから同1万リンギに引き上げるよう求めた。

雇用契約に対する印紙税は「1949年印紙法」で定められているが、これまで違反に対する摘発は行われていなかった。同法によると、1件当たり10リンギの印紙税の納税義務は雇用契約においてフルタイムかパートタイムかに関わらずいずれの国籍の従業員にも適用されることになっている。

今年に入ってから監査体制を強めていた内国歳入庁(IRB)は今月6日、今年いっぱいは罰金は科さないが2026年1月1日からは、納税義務を怠り雇用契約締結から30日内に納税しない場合には罰金が課されると改めて発表していた。
(ボルネオポスト、6月7日)

500万リンギ未満の中小企業の電子インボイス、来年以降に延期

【クアラルンプール】 内国歳入庁(IRB、LHDN)は5日、今年7月1日付けで完全導入義務化が予定されていた電子インボイスについて、年間売上高が500万リンギ未満の中小企業(SME)を対象に導入期限の延期を発表した。

今回、年間売上高が2,500万リンギ未満50万リンギ以上のSMEを、さらに細かく3つのカテゴリーに区分。500万リンギ以上は予定通り7月から導入されるが、500万リンギ未満―100万リンギ以上は2026年1月、100万リンギ未満―50万リンギ以上は2026年7月にそれぞれ期限を延長し、50万リンギ未満は当面免除とした。加えて、各段階における義務化発効後6カ月間の猶予期間も認めている。

今回の延期について内国歳入庁は、SMEがより十分な準備期間が必要としているため、とする。これに対し、マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)や中小企業協会(SAMENTA)は歓迎しつつ、中小企業協会のウィリアム・ン会長は免除対象を100万リンギ未満からにするよう求めている

電子インボイスについては、昨年8月1日からの第1段階では1億リンギ以上、今年1月1日からの第2段階では2,500万以上と、段階的に導入された。当初は第3段階として2,500万リンギ未満は7月1日から一斉に導入される予定だったが2月に50万リンギ未満のSMEに対しては2026年1月1日への延期が発表されていた。
(ザ・スター、6月7日、ベルナマ通信、6月6日、エッジ、6月5日)