【クアラルンプール】 下院議会は21日、ノンバンクによる消費者信用(消費者金融や販売信用)を監督する消費者信用法案を承認した。「今買って、後で支払う」後払い決済(BNPL)の広がりに伴う被害に対処するもので、監督機関として消費者信用委員会(CCC)が設立される。

CCCの規制対象になるのは6種の事業で、うちBNPL、リース、ファクタリング(売掛債権を買い取り、その債権を回収)の3種は営業免許が必要になる。債権回収(借金取り立て)、不良債権買い取り、負債整理カウンセリングの3種はCCCへの登録が必要だが免許は不要。

CCCは設立当初は情報の収集に努める。2028年から消費者信用事業の監督機能が国内取引物価省と住宅・地方行政省からCCCに移管される。

法案趣旨説明にあたったリム・フイイン副財務相によると、BNPLの利用者が急増しており、上半期の取引額は前年同期比30%増の93億リンギ。借金取り立て業者による力づくの行為、いやがらせに関する苦情が当局に寄せられている。

BNPLの延滞金に対する金利は現在、上限がないが、いずれ上限を設定する。BNPL利用者の70%は月収が5,000リンギ以下の低所得者だ。
(ザ・スター電子版、エッジ、マレーシアン・リザーブ、7月21日)