米アップル、マレーシアで直営店「アップルストア」の求人を開始

【クアラルンプール】 米アップルは、マレーシアで直営小売店舗「アップルストア」の求人を開始した。ブルームバーグが報じた。

店長、技術専門家、サポートスタッフ、企業向け営業担当者、業務専門家などを同社ウェブサイトで募集しており、販売代理店ではなく、アップル直営店での募集であることも明記されている。所在地については記載がないものの、首都クアラルンプール(KL)の可能性が高いと見られている。経済紙「エッジ」は2021年、KLの国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」に建設中の複合開発「ジ・エクスチェンジTRX」内にアップルストアが2022年以降オープンする見込みだと報じていた。一方、ブルームバーグからの問い合わせに対し、アップル広報担当者はコメントを控えた。

アップルは東南アジアではシンガポールに3店舗、タイに2店舗を擁しており、マレーシアに進出した場合、東南アジア3カ国目となる。最近、インド1号店の求人募集も開始した。中国、台湾、日本を除いたアジア太平洋地域の昨年度の売上高は290億米ドル以上となっている。
(エッジ、ブルームバーグ、1月25日)

5Gの追加機能を3月末までに発表へ=通信デジタル相

【クアラルンプール】 ファーミ・ファジル通信デジタル相は25日、3月末までに国営デジタル・ナショナル(DNB)が5Gの追加機能を発表する見通しを明らかにした。

国営「ベルナマ通信」のテレビ番組に出演したファーミ大臣は、「2025年までに人口集中地区での5G普及率80%」を目指すとし、DNBが現在、目標達成のために利用可能な選択肢を研究し評価していると言明。5G導入は、企業や工場などが生産性を向上させるためのものであり、石油掘削装置などに高速通信や機械学習、モノのインターネット(IoT)などを導入することで効率化が図れるとし、地方自治体でも交通信号管理センターにデータが迅速に届くことで都市全体の状況をリアルタイムで監視することができるようになるとした。

一方、セキュリティやオンライン詐欺の問題に関しては、対策強化のため、通信デジタル省傘下の個人情報保護局を法定部門に移行し、サイバーセキュリティーに関する政府機関サイバーセキュリティー・マレーシア(CSM)を委員会に格上げすることを目指すと述べた。また、オンライン詐欺については、現在少なくとも4つの省庁の管轄下にあり、効果的な対策に向け既存の法律を強化する必要があるとした。
(ザ・サン、ザ・スター、1月26日、ベルナマ通信、1月25日)

韓国ベーカリー「パリバゲット」、1号店をパビリオンKLに開設

【クアラルンプール】 韓国のベーカリーチェーン「パリバゲット」のマレーシア1号店が18日、クアラルンプール(KL)のショッピングモール「パビリオンKL」にオープンした。

東南アジア地域ではカンボジア、インドネシア、シンガポール、ベトナムに続く5カ国目。飲食店チェーンのベルジャヤ・フードが、「パリバゲット」をシンガポールで展開するバリバゲット・シンガポールとの間で均等投資の上設立した合弁会社(JV)のベルジャヤ・パリ・バゲットが運営する。

ベルジャヤ・フードのシドニー・ローレンス・クェイズ最高経営責任者(CEO)によると、今後さらに5店舗をオープンする。まずはKL市内中心部の主要モールにオープンし、その後全国展開する計画だ。1店舗の開設コストは約200万リンギ、設備投資額として約1,000万リンギを計上している。手頃な価格帯の商品を取り揃え、小規模ショッピングモールでの展開も視野に入れるという。

パリ・バゲット東南アジアのハナ・リー最高経営責任者(CEO)は、ベルジャヤ・フードとの協業によりマレーシアでパリバゲットの商品を提供することで、東南アジア市場での存在感をさらに高めることができると述べた。

韓国の大手食品・菓子メーカーSPCグループの傘下の「パリバゲット」は、韓国国内で3,400店舗、米国、中国、フランス、カナダ、東南アジアに440店舗を展開している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月20日、エッジ、1月18日)

高速道路の通行料金、春節に合わせ20ー21日を無料に

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は18日、春節に合わせて全国の高速道路の通行料金を20ー21日を無料とすると発表した。

アンワル首相は閣議後の会見で、アンソニー・ローク運輸相、アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相が高速道路運営会社と協議し、20ー21日の通行料金を無料とすることで合意したと説明。春節には、たくさん人が帰省などの旅行を予定しているとして、慎重に交通安全を遵守して運転するよう呼びかけた。

2日間は通行料金は支払う義務はないが、料金所のゲートのバーを開閉させるためには、タッチアンドゴー、スマートタグ、RFID(無線自動認識)カードが必要となる。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、1月18日)

27日まで制限速度10キロ引き下げ、中国正月期間の事故防止で

【クアラルンプール】 アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は、中国正月のため自動車移動が増加する1月18ー27日まで、交通事故を減らすため国道と州道の制限速度を時速10キロメートル引き下げると発表した。 制限速度は国道が90キロメートルから80キロメートルに、州道が80キロメートルから70キロメートルにそれぞれ引き下げられる。

17日に行われた中国正月の合同交通取り締まりおよび交通安全キャンペーンの出発式に出席したナンタ大臣は、制限速度の引き下げについて、祭事シーズン中の安全性を向上させ交通事故のリスクを軽減するために政府が取る安全対策の1つだと説明。 制限速度引き下げを反映して、速度標識にも一時的な変更が加えられる予定だと述べた。

ナンタ大臣はまた、同省が2022年、53カ所の交通事故多発地点で道路改修を実施し、総費用が1,720万リンギに上ったことを明らかにした上で、国道の40カ所の事故多発地点に470万リンギをかけて街灯が設置され、今年はさらに多くの設置が予定されていると述べた。
(ポールタン、ベルナマ通信、1月17日)

配車サービスのグラブ、ピーク時渋滞対策で運賃を変更

【ペタリンジャヤ】 配車サービス大手のグラブは、1分あたりの運賃を20センから43セン、1キロメートルあたりの運賃を70センから25センに変更したと発表した。

過去数年にわたり、渋滞が悪化していることから、「ピーク時(午前7時ー9時、午後5時ー8時)の渋滞に巻き込まれた際の補償が不十分」という運転手からの苦情を受けて、乗車時間を重視した運賃に変更したもので、「遠方ピックアップ」ボーナスと1時間ごとのキャッシュバックも導入した。グラブは、今回の料金体系の変更が支払額に及ぼす影響は微小だと説明している。

グラブ運転手団体であるグラブ・ドライバーズ・マレーシア・アソシエーション(GDMA)のモハマド・アズリル副会長は、運転手はピーク時以外に働くことを希望しており、運賃変更により30%以上の収入減になる可能性があると指摘。他の配車サービス会社も踏襲することを危惧していると述べた。また、ギグエコノミー(インターネット経由で単発の仕事を請け負う働き方により成立する経済圏)に特化したオンラインラジオ局「Ehailing.fm」の創設者であるファザル・カマルディン氏は、今回の料金体系変更は衝撃的であり、「1キロ70センから25センへの変更は意味がなく、グラブは再度料金体系を見直し、関係当局も確認すべきだ」と述べた。

アンソニー・ローク運輸相は17日、グラブの新料金体系について運輸省は詳細情報を得ておらず、公共陸運局(APAD)を通じて調査を開始すると述べた。
(マレー・メイル、1月17、18日、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・スター電子版、1月16日)

ブキジャリルに総合医療区画「KLウェルネスシティ」を開発

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)郊外のブキジャリルで総合医療タウンシップ「KLウェルネス・シティ(KLWC)」の建設が行われている。

国内外からのメディカルツーリズム渡航者の誘致を目指すもので、26.49エーカーの敷地内に、624床の国際総合病院(1,000床まで拡張可能)、医療機関やオフィス、商店などが入居する複合施設「ノーベル・ヘルスケア・パーク」、短期滞在者や介護者、患者親族向けの宿泊施設、健康とフィットネスを重視したライフスタイルを提供する長期滞在型レジデンスなどを開発する。病院では、心臓、脊椎、神経などの科目やスポーツ医学、美容整形、不妊治療などを提供し、研究開発も行っていく。

KLウェルネスシティのコリン・リー社長は、マレーシア・ヘルスケア旅行協議会の「ヘルスケア旅行業界青写真2021-2025」によると、現状のメディカルツーリズムでは、ステップダウン(回復途上で集中医療から医療レベルを下げた段階)やリハビリ対応、ウェルネス開発などの面で改善が必要だとされているとし、KLWCの宿泊施設はステップダウン・ケアを受けている患者、退院後にも理学療法やリハビリが必要な患者、また患者に付き添う親族にも対応していると述べた。
(インターナショナル・トラベル・アンド・ヘルス・インシュアランス・ジャーナル、1月11日)

サラワク州、海外からの全入境者に空港での体温測定を実施

【クチン】 サラワク州は13日、海外からの全入境者に対し州内空港到着時に体温測定を行うと発表した。

州災害管理委員会(SDMC)の声明によると、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染状況およびワクチン接種率を評価し導入を決定。発熱や症状がある渡航者には、医療機関で新型コロナの検査の受検書類が渡される。咽頭スワブ検査を48時間以内に実施することが義務づけられ、陽性であった場合、新型コロナ管理ガイドラインに従い、宿泊施設に隔離される。陰性でも症状がある場合は、公共の場や人混みでのマスク着用が勧告される。

委員会はまた、特に高齢者などの高リスクグループにワクチン接種を受けるよう呼びかけ、新型コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」経由あるいは最寄りのクリニックで接種予約を取ることを推奨。常に検査、報告、隔離、通知、探求(TRIIS)を実践し、高リスクあるいは症状が出ている場合にはマスク着用をするよう勧告した。
(ザ・スター、1月14日、マレーシアン・リザーブ、1月13日)

新興格安航空MYエアライン、サラワク州2都市に就航へ

【クアラルンプール】 新興格安航空会社のMYエアラインは、クアラルンプール(KL)とサラワク州の2都市を結ぶ路線を新たに開設すると発表した。機材はエアバスA320型機を使用。手荷物は7キログラムまで無料で持ち込める。

KL新国際空港格安航空ターミナル(KLIA2)とシブを結ぶ路線は1月18日、ミリを結ぶ路線は3月1日にそれぞれ就航する。KLーシブ線はデイリー2便で、KL発が12時45分と17時45分、シブ着が14時45分と19時45分、シブ発は15時15分と20時10分、KL着が17時20分と22時15分となっている。

KLーミリ線は3月14日まではデイリー1便の運航で、KL発が7時45分で、ミリ着が10時5分、ミリ発は10時30分、KL着が12時50分となっている。3月15日からはデイリー1便が追加され、スケジュールはKL発が19時35分で、ミリ着が21時55分、ミリ発は22時20分、KL着が翌日深夜0時40分となっている。
(ボルネオ・ポスト、1月11日、MYエアライン発表資料)

ランカウイ 泰ランタ島国際フェリー、近く就航へ

【クアラルンプール】 ケダ州ランカウイ島とタイ南部クラビ県のランタ島を結ぶ新たな国際フェリー・サービスが近く就航する見通しだ。ランカウイ開発局 (Lada)のナサルディン・アブドル・ムタイブ最高責任者(CEO)が9日、明らかにした。

新フェリーサービス計画は、先ごろタイのピパット・ラッチャキットプラカーン観光スポーツ相が28人の代表団を率いてランカウイを訪問した際にタイ側から発案されたもので、両島の観光産業の振興に寄与すると期待される。すでにフェリー会社が新ルートの開設に同意しているという。

ナサルディンCEOは、ランカウイ島とランタ島の間の戦略的協力は、タイ観光スポーツ省、マレーシア政府観光局、Ladaが関与する公式協議を通じてさらに強化されると述べた。

ランカウイとタイを結ぶ国際フェリーは現在、サトゥン及びリぺ島との間で運航されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月10日)