ペトロナスと商船三井など、液化二酸化炭素運送船開発で契約

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は22日、商船三井(本社・東京都港区、MOL)およびMISCとの間で、液化二酸化炭素(LCO2)運送船の開発・収益化に向けて投資を行う合弁会社設立に向けて条件概要書(タームシート)を締結したと発表した。

ペトロナスが発表した声明によると、同契約は完全子会社のペトロナスCCSベンチャーズが交わした。ペトロナスは2022年2月にMOLと覚書を締結しており、2023年6月にはLCO2運送船の設計基本承認(AiP)を取得。次の段階に進めるため主要な条件について原則合意し、今回のタームシートの締結に至った。

ペトロナスは、MOLおよびMISCがそれぞれ持つ専門知識や豊富な資源、共通の価値観により、強力な相乗効果が見込めるとした上で、それらの強みを組み合わせることで、LCO2開発を促進し、安全かつ持続可能な方法でLCO2運送を実現できるとの見解を示した。
(ザ・サン、9月25日、マレーシアン・リザーブ、エッジ、9月24日)

データ漏洩件数が過去最高に、年初6カ月で130件

【クアラルンプール】 マレーシアでは今年、データ漏洩の件数が過去最高を記録し、主にランサムウェア攻撃を含む事例が週に15件報告されており、年間では数百万リンギの損失をもたらしている。

個人情報保護局(PDPD)のモハマド・ナズリ・カマ局長は、今年年初6カ月で130件の報告を受けたとし、2016年から着実に増加を続けていると述べた。週15件のうち5件は個人情報漏洩に関係しているという。

モハマド・ナズリ局長は、件数の増加は様々な要因によるものだが、ランサムウェアの増加が目立っていると述べた。ランサムウェアは、ファイルを利用不可能な状態にし、元に戻すことと引き換えに身代金を要求するもの。ソフトウェアやOSなどのアップデートがなされておらず、その脆弱性を突かれているという。

モハマド・ナズリ局長はまた、機密情報の偶発的な漏洩、パスワードの脆弱性、フィッシング攻撃、内部関係者の誤用、データを持ち運ぶデバイスの物理的な盗難など、人的要因も重要な役割を果たしていると強調。犯罪者が痕跡を消してしまうため、データ漏洩元を特定するのが難しく、2016年から現在に至るまでデータ漏洩で罰金を科されたのは15社のみであるとした。そのため、「2010年個人データ保護法(PDPA)」の順守を証明する「PDPD登録証明書」を有する企業にのみ個人情報を提供することで、データが悪用されたり盗まれたりするリスクが減らせると消費者にアドバイスしている。
(マレー・メイル、9月21日)

リバーエレテック、マレーシア子会社の清算を決議

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 リバーエレテック(本社・山梨県韮崎市)は20日、マレーシアペラ州にある全額出資子会社、リバー・エレクトロニクス(イポー)を清算すると発表した。同日のリバーエレテック取締役会で解散を決議した。必要な手続きが完了次第、清算結了となる見込み。

リバー・エレクトロニクス(イポー)は、1990年7月に抵抗器の生産増強を目的として設立されたが、主力事業が抵抗器から水晶製品へと変化する中、安定的な収益を確保することが困難だと判断。グループの経営資源の最適配分化と経営の効率化について検討した結果、解散、清算の手続きに入ることを決めた。

独デリバリーヒーロー、マレーシア事業などをグラブに売却か

【ベルリン/ペタリンジャヤ】 フードデリバリーサービスを提供する多国籍企業のデリバリーヒーロー(本社・独ベルリン)は東南アジア事業の一部を売却する意向で、交渉を開始した。デリバリーヒーローはフードパンダのブランドで、マレーシア、シンガポール、フィリピン、タイ、カンボジア、ミャンマー、ラオスでサービスを提供している。

週刊経済誌の独ビルトシャフツ・ボッヘが消息筋の情報として売却交渉を報じたのに対し、デリバリーヒーローが交渉の事実を認めた。同誌によれば、シンガポールの同業者グラブが同7カ国の業務を約10億ユーロで購入する可能性がある。

新型コロナウイルスの感染拡大による行動規制を背景に、デリバリーサービスは需要が急増したが、行動規制の緩和後は需要が低迷し、デリバリーヒーローは株主から利益確保を求められていた。

ニクラス・エストベリ最高経営責任者(CEO)は8月、「東南アジア業務では利益重視のため出費を控えた。このためわが社のサービスに満足できない客がいたと思う」と発言していた。
(ザ・スター、9月22日、フリー・マレーシア・トゥデー、9月21日)

テラドローン、マレーシア・インドネシアで農業ドローン市場に参入

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 テラドローン(本社・東京都渋谷区)は21日、マレーシアおよびインドネシアにおける農業ドローン市場に本格参入するため、子会社テラドローン・インドネシアを通じてドローンを用いたアブラヤシ農園の農薬散布事業を行うシンガポール企業アヴィールテックの事業を買収すると発表した。マレーシアでの事業展開に向け、新法人テラドローン・アグリも設立する。

グローバルで持続可能な農業の実現を目指し、「空のインフラ構築」を加速させる。具体的には、両国において効率的なアブラヤシの栽培支援に注力する。環境への影響を最小限に抑え、農業労働者の作業負荷を軽減していくことにより、環境・社会・統治(ESG)投資の観点からの価値も提供できるとしている。

テラドローンはまた、新事業を展開する中で知見を蓄積し、顧客の具体的なニーズをより深く理解することにより、日本を含む海外での展開を検討している。ドローンを活用した技術で農業の未来を形成していく方針だ。

アンワル首相、グーグル、ボーイングなど米巨大企業4社と面談

【ニューヨーク】 国連総会出席のため訪米中のアンワル・イブラヒム首相は、グーグル、ボーイング、メドトロニック、シーメンス・ヘルシニアーズの米巨大企業4社と1対1のビジネス会議を開催した。首相府の発表によると、4社からはマレーシアでの事業を拡大したいとの意向が示されたという。

企業側からは、グーグルのルース・ポラット最高財務責任者(CFO)、ボーイングのブレンダン・ネルソン グローバル社長、メドトロニックのジェフ・マーサ最高経営責任者(CEO)、シーメンス・ヘルシニアーズのティシャ・ボートマン グローバル社長らが出席した。

マレーシア側からは、アンワル首相のほか、テンク・ザフルル投資貿易産業相、ザリハ・ムスタファ保健相、ザンブリー・カディル外相の関係閣僚らと、マレーシア投資開発庁(MIDA)とマレーシア外国貿易開発公社 (MATRADE)の代表が出席した。

アンワル氏はまた、2001年にノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授とも面談。発展途上国の経済的ニーズについて意見交換したほか、サステナビリティを維持しつつ所得増や貧困撲滅を進めるための対策と戦略についても議論したという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、ベルナマ、9月22日)

TRXからSMARTトンネルへの初の直通通路が開通

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)のジャラン・トゥン・ラザクに設置されている地下道と排水路を兼ねる「SMARTトンネル」を運営するSMARTは、KLの国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)からSMARTトンネルへの初の直通通路が開通したと発表した。

TRXのメナラIQ駐車場からSMARTトンネルに向かうTRX出入口が19日午後4時に開通した。

SMARTはフェイスブックを通じ、SMARTトンネル利用者に対して、ジャラン・スルタン・イスマイル入口からセレンバン・チェラス方面へ車を運転する際に、TRXからの合流車に注意するよう呼びかけた。また、TRXとSMARTトンネルを結ぶ直通通路については、今後順次追加していく予定だとしている。
(ポールタン、9月20日)

キャピタルAの整備部門、カンボジアでMRO事業設立へ

【クアラルンプール】 キャピタルAの整備部門アジア・デジタル・エンジニアリング(ADE)は、カンボジアのコンサルタント会社シビライ・アジアとの間で合弁契約を締結し、カンボジアで保守・修理・オーバーホール(MRO)事業を開始すると発表した。

合弁会社(JV)名はADEカンボジアで、ADEが60%、シビライ・アジアが40%を出資する。ADEは、最大120万米ドル(560万リンギ)をJV設立前・設立後の2回に分けて出資する。内部資金で賄う予定。

キャピタルA傘下の格安航空会社エアアジア・アビエーション・グループ(AAAGL)が昨年12月、シビライ・アジアとの間でJVであるエアアジア・カンボジアを設立していた。エアアジア・カンボジアは今年11月に運航を開始する予定となっている。
(ザ・スター、9月21日、エッジ、9月20日)

エクスチェンジTRXの商業施設、11月29日オープン

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」における開発事業「エクスチェンジTRX」の商業施設が、11月29日にオープンする。開発母体のオーストラリア系レンドリースが20日に発表した。

レンドリースによると、商業施設の正味賃貸可能面積は130万平方フィートで、入居率は95%、400店舗の入居が決まっている。アンカーテナントはマレーシア初出店となる日本の西武百貨店。4フロア、店舗面積25万平方フィートで100の新ブランドを含む、400ブランド以上の商品を扱う。

他にも、▽香水・化粧品の仏ゲラン▽資生堂傘下の米化粧品ドランク・エレファント(世界初実店舗)▽スキンケアのラ・プレリー(スイス)▽サングラスのジェントル・モンスター(韓国)▽アパレルのマリメッコ(フィンランド)▽ヨガアパレルの米アローヨガ▽日仏ライフスタイルのメゾンキツネおよびそのコーヒー・バーであるカフェ・キツネ▽シンガポールのレストラン、ティプシー・フラミンゴーーなどが入居する。屋上には10エーカー(4.05ヘクタール)の屋上公園も設置する。

レンドリース・マレーシアのリテール部門責任者兼エクスチェンジTRXプロジェクト責任者のミッチ・ウィルソン氏は、高いテナント入居率は、エクスチェンジTRXの新しい小売コンセプトに対する国内外ブランドからの強い信頼の表れだとし、KLの新たな中心地となり、小売業の未来を再構築していくと述べた。
(エッジ、9月20日)

MISCと日鮮海運、LNG運搬船の売却・用船契約を締結

【クアラルンプール】 海運大手の政府系MISCは、船主大手の日鮮海運(本社・愛媛県今治市)との間で、液化天然ガス(LNG)運搬船2隻の売却・用船に係わるパートナーシップ契約を締結した。

同契約により、MISCはLNG運搬船の所有権を日鮮海運に譲渡し、イーグルスター・マリン・ホールディングス社およびシナジー・マリン社と用船契約を締結する。2隻のうち1隻は、今年第4四半期にも日鮮海運に引き渡される予定だ。

MISCのラジャリンガム・スブラマニアム社長兼最高経営責任者(CEO)は、海運部門の商業および運営規模を拡大しながら、ガス資産およびソリューションからの収益を最大化するという同社が掲げる2030年事業戦略の一環として、今回の契約に至ったと説明。一方で、日鮮海運の阿部克也代表取締役社長は、イーグルスター・マリン・ホールディングス社およびシナジー・マリン社の協力の下、LNG船の安全運航に努めるとした上で、今後はLNG船やその他の分野でのMISCとの関係拡大に期待しているとした。
(LNGインダストリー、ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、9月20日)