データ漏洩件数が過去最高に、年初6カ月で130件

【クアラルンプール】 マレーシアでは今年、データ漏洩の件数が過去最高を記録し、主にランサムウェア攻撃を含む事例が週に15件報告されており、年間では数百万リンギの損失をもたらしている。

個人情報保護局(PDPD)のモハマド・ナズリ・カマ局長は、今年年初6カ月で130件の報告を受けたとし、2016年から着実に増加を続けていると述べた。週15件のうち5件は個人情報漏洩に関係しているという。

モハマド・ナズリ局長は、件数の増加は様々な要因によるものだが、ランサムウェアの増加が目立っていると述べた。ランサムウェアは、ファイルを利用不可能な状態にし、元に戻すことと引き換えに身代金を要求するもの。ソフトウェアやOSなどのアップデートがなされておらず、その脆弱性を突かれているという。

モハマド・ナズリ局長はまた、機密情報の偶発的な漏洩、パスワードの脆弱性、フィッシング攻撃、内部関係者の誤用、データを持ち運ぶデバイスの物理的な盗難など、人的要因も重要な役割を果たしていると強調。犯罪者が痕跡を消してしまうため、データ漏洩元を特定するのが難しく、2016年から現在に至るまでデータ漏洩で罰金を科されたのは15社のみであるとした。そのため、「2010年個人データ保護法(PDPA)」の順守を証明する「PDPD登録証明書」を有する企業にのみ個人情報を提供することで、データが悪用されたり盗まれたりするリスクが減らせると消費者にアドバイスしている。
(マレー・メイル、9月21日)

リバーエレテック、マレーシア子会社の清算を決議

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 リバーエレテック(本社・山梨県韮崎市)は20日、マレーシアペラ州にある全額出資子会社、リバー・エレクトロニクス(イポー)を清算すると発表した。同日のリバーエレテック取締役会で解散を決議した。必要な手続きが完了次第、清算結了となる見込み。

リバー・エレクトロニクス(イポー)は、1990年7月に抵抗器の生産増強を目的として設立されたが、主力事業が抵抗器から水晶製品へと変化する中、安定的な収益を確保することが困難だと判断。グループの経営資源の最適配分化と経営の効率化について検討した結果、解散、清算の手続きに入ることを決めた。

独デリバリーヒーロー、マレーシア事業などをグラブに売却か

【ベルリン/ペタリンジャヤ】 フードデリバリーサービスを提供する多国籍企業のデリバリーヒーロー(本社・独ベルリン)は東南アジア事業の一部を売却する意向で、交渉を開始した。デリバリーヒーローはフードパンダのブランドで、マレーシア、シンガポール、フィリピン、タイ、カンボジア、ミャンマー、ラオスでサービスを提供している。

週刊経済誌の独ビルトシャフツ・ボッヘが消息筋の情報として売却交渉を報じたのに対し、デリバリーヒーローが交渉の事実を認めた。同誌によれば、シンガポールの同業者グラブが同7カ国の業務を約10億ユーロで購入する可能性がある。

新型コロナウイルスの感染拡大による行動規制を背景に、デリバリーサービスは需要が急増したが、行動規制の緩和後は需要が低迷し、デリバリーヒーローは株主から利益確保を求められていた。

ニクラス・エストベリ最高経営責任者(CEO)は8月、「東南アジア業務では利益重視のため出費を控えた。このためわが社のサービスに満足できない客がいたと思う」と発言していた。
(ザ・スター、9月22日、フリー・マレーシア・トゥデー、9月21日)

テラドローン、マレーシア・インドネシアで農業ドローン市場に参入

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 テラドローン(本社・東京都渋谷区)は21日、マレーシアおよびインドネシアにおける農業ドローン市場に本格参入するため、子会社テラドローン・インドネシアを通じてドローンを用いたアブラヤシ農園の農薬散布事業を行うシンガポール企業アヴィールテックの事業を買収すると発表した。マレーシアでの事業展開に向け、新法人テラドローン・アグリも設立する。

グローバルで持続可能な農業の実現を目指し、「空のインフラ構築」を加速させる。具体的には、両国において効率的なアブラヤシの栽培支援に注力する。環境への影響を最小限に抑え、農業労働者の作業負荷を軽減していくことにより、環境・社会・統治(ESG)投資の観点からの価値も提供できるとしている。

テラドローンはまた、新事業を展開する中で知見を蓄積し、顧客の具体的なニーズをより深く理解することにより、日本を含む海外での展開を検討している。ドローンを活用した技術で農業の未来を形成していく方針だ。

アンワル首相、グーグル、ボーイングなど米巨大企業4社と面談

【ニューヨーク】 国連総会出席のため訪米中のアンワル・イブラヒム首相は、グーグル、ボーイング、メドトロニック、シーメンス・ヘルシニアーズの米巨大企業4社と1対1のビジネス会議を開催した。首相府の発表によると、4社からはマレーシアでの事業を拡大したいとの意向が示されたという。

企業側からは、グーグルのルース・ポラット最高財務責任者(CFO)、ボーイングのブレンダン・ネルソン グローバル社長、メドトロニックのジェフ・マーサ最高経営責任者(CEO)、シーメンス・ヘルシニアーズのティシャ・ボートマン グローバル社長らが出席した。

マレーシア側からは、アンワル首相のほか、テンク・ザフルル投資貿易産業相、ザリハ・ムスタファ保健相、ザンブリー・カディル外相の関係閣僚らと、マレーシア投資開発庁(MIDA)とマレーシア外国貿易開発公社 (MATRADE)の代表が出席した。

アンワル氏はまた、2001年にノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授とも面談。発展途上国の経済的ニーズについて意見交換したほか、サステナビリティを維持しつつ所得増や貧困撲滅を進めるための対策と戦略についても議論したという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、ベルナマ、9月22日)