ヤマハミュージックスクール幼児コース、マレーシアで10月に開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ヤマハ(本社・静岡県浜松市)は、ヤマハミュージック・スクールの幼児期コース「ぷらいまりー」を海外で順次導入開始すると発表した。マレーシアでは2025年10月に開始する予定。

「ぷらいまりー」はヤマハ音楽振興会が2024年から日本国内で導入している音楽教室の幼児期コース。ヤマハ音楽教室の中核をなしてきた4・5歳児対象の幼児科および3歳児対象の「おんがくなかよしコース」をリニューアルし、グループレッスンと個人レッスン併用型のレッスン形態を中心とした。グループレッスンで仲間と共に音楽を楽しむ経験はそのままに、「きく・うたう・ひく・よむ・つくる」ことをバランスよく経験しながら、個人レッスンを新たに付加し、一人ひとりの個性に寄り添いピアノ・エレクトーン演奏の基礎力が確実に身につくことを目指す。

また本コース導入の翌年には、小学生から音楽を始めたい子どもを対象とするコース「プレジュニア」も導入し、従来の幼児期から児童期コースの進級だけでなく、習いたいときにいつでも始められる柔軟なコース体系に刷新。さらにデジタル教材視聴サイトを導入し、動画や音源など視聴・練習できるコンテンツを提供することで家庭での学習をサポートする。

米国の関税引き上げ、E&E、ゴム、家具などに影響=UOB

【クアラルンプール】 UOBのエコノミストは、米国の関税引き上げが実施されれば、マレーシアでは電気・電子(E&E)機器、ゴム、家具、光学機器の輸出が最も影響を受けるとの見方を示している。米トランプ政権は2日、マレーシアに対して24%の「相互関税」を課すと発表した。

E&Eの輸出はマレーシアの総輸出の約40%を占める。マレーシアはアジアで米国にとって3番目に大きな電気機械、装置、家電製品の供給国となっている。ゴム製品はマレーシアの対米総輸出の2.9%を占め、家具は3.5%を占めている。また光学・科学機器はマレーシアの対米総輸出の9%を占めている。

UOBは3月27日に発表したメモの中で、マレーシアに対する関税率について10%未満、10―30%、30%超という3つの潜在的なシナリオを提示。電気・電子、ゴム、家具、光学・科学機器は、相互関税に直面するリスクが最も高い4つの分野だと指摘した。3つのシナリオでは関税引き上げにより米国への輸出が減速し、関税が高ければ高いほど二次的影響が悪化すると予測。30%を超える関税が課せられた場合、世界貿易の幅広い減少とともに輸出が縮小すると予想されるとし、国内部門への影響は、世界的な供給減と激しい価格競争によって悪化するとした。一方、10%未満の場合、米国への輸出は減速するが、供給への影響は限定的であり、規模の経済による地域経済からの健全な価格競争により、国内部門への二次的影響は管理可能と予想している。

またUOBは、マレーシアは中立的な貿易姿勢を維持しており、報復措置を実施する可能性は低いと指摘した。
(エッジ、3月27日)

米国、マレーシアに24%の「相互関税」を課すと発表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ドナルド・トランプ米大統領は2日、貿易相手国と同水準まで関税を引き上げる「相互関税」措置の詳細を発表。リストの11番目に記載されたマレーシアについては、24%の関税を課すとした。日本もマレーシアと同じ24%となっている。

「相互関税」はすべての国・地域が対象となっており、最高がレソトの50%、最低の国々でも10%となっている。表にはマレーシアが米国製品に対し47%の関税を課していると記されており、「相互関税」はその半分として計算されている。、「相互関税」は主要国では中国(34%)、欧州連合(EU、20%)、台湾(32%)、インド(26%)、韓国(25%)、スイス(31%)――などが高くなっている。

東南アジア諸国連合(ASEAN)では、カンボジアが49%と最も高く、ラオスが48%、ベトナムが46%、ミャンマーが44%、タイが36%、インドネシアが32%、ブルネイが24%、フィリピンが17%、シンガポールが10%となっている。

トランプ氏は「我々は米国経済再建と不正防止のため、他の国々に10%の最低基本関税を課す」と言明。「我々は本当に非常に裕福になれる。どの国よりもずっと裕福になれる。信じられないくらいだ。だが我々は賢くなっている」と述べた。

マレーシアやタイ、ベトナムなど共に米国との貿易黒字が巨大な国であることから、先ごろベッセント米財務長官が「ダーティ15」貿易相手国として挙げた国に入っていた。マレーシアと米国の二国間貿易額は2024年に3,249億リンギに達し、マレーシア貿易額の11.3%を占め、米国はマレーシアにとり第3位の貿易相手国となっている。

パイプライン火災、急がれる原因究明と住民支援

【クアラルンプール】 セランゴール州プトラハイツで1日発生したガスパイプラインの大規模火災について、被害を受けた住民らへの対応が急がれる一方、発生原因の究明と再発防止策を求める声が高まっている。

火災発生現場では縦70フィート、横80フィート、深さ32フィートのクレーター状の穴が確認され、爆発の威力の大きさを示している。地元警察や消防救助局、労働安全衛生局、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)など約20の機関により安全検査や原因の究明、復旧に向けた作業が始まった。

マレーシア消防救助局の元局長のモハマド・ハムダン・ワヒド氏は可燃性ガスが漏れると、蒸気が空気中に蓄積して発火しやすくなり、大規模な爆発につながった可能性があると指摘する。

また、マレーシア労働安全衛生協会のアハマド・ファクルル会長は、ガス漏れが起こると災害防止用の自動安全警報が作動するはずで、「なぜ今回は爆発にまでエスカレートしたのか」と疑問を呈する。さらに可燃性液体の保管と輸送には厳しい規制があり、今回のパイプラインも法的枠組みに基づいて敷設されているはずと断ったうえで、今後同様の事故を防ぐため、2,500キロに及ぶマレーシアのガスパイプライン網を管理する標準操作手順(SOP)を見直す必要性を強調する。

一方で、火災で被害を受けた115軒の住宅では、段階的に立ち入りが許可され、電気配線の点検などが行われた。アンワル・イブラヒム首相は、全損の住宅所有者には5,000リンギ、部分損壊の住宅所有者には2,500リンギの一時支援金をすでに発表。住宅の再建には1年以上かかる可能性があるため、今後も住民支援は最優先事項と強調する。被災者向けの補助金付きの賃貸住宅の提供や、運転免許証など火災で失った書類の再発行も進められている。
(エッジ、マレー・メイル、4月2日、ザ・バイブス、ディムサム・デイリー、ベルナマ通信、4月3日)

住宅でできるRE活用の新ガイドラインを発表=エネルギー委員会

【クアラルンプール】 エネルギー移行・水利転換省傘下のエネルギー委員会(EC)は3月28日、再生可能エネルギー(RE)に関する新たなガイドラインを発表した。エネルギー会社は、住宅の屋上でできた太陽光エネルギーを集約して、販売することが可能になる。

ガイドラインは、コミュニティ再生可能エネルギー集約メカニズム(CREAM)という名称で、企業向けRE供給スキーム(CRESS)の住宅版。エネルギー会社は住宅の屋上スペースを借りて太陽光パネルを設置し、規定の5キロメートル圏内の商業および家庭の消費者に電力を販売できる。住宅所有者は収入を得ることができるメリットがある。政府系電力会社のテナガ・ナショナル(TNB)の配電ネットワークを利用するなどの条件がつけられている。

マレーシアの建物は屋上に太陽光パネルを設置することで、3万4,000メガワットのエネルギー発電能力があるとされている。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、3月28日)

マレーシアの消費者信頼感指数は3位の58.5=イプソス調査

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際的な世論調査会社イプソスは3月28日、2025年3月の世界消費者信頼感指数を発表。マレーシアの消費者心理は58.4で、前月比で2.8ポイント上昇するなど好調だった。

調査は29カ国で75歳未満の計2万1,000人以上を対象に実施された。平均の消費者信頼感指数は48.2で、前月から0.6ポイントの下落となった。国別でみると、トップはインドで60.2、次いでインドネシアの58.5、マレーシアの58.4は3番目に高かった。一方、日本は、28位の35.7だった。

また前月比でみると、2.0ポイント以上上昇したのは5カ国で、マレーシアの2.8がトップだった。逆に2.0以上ダウンしたのは7カ国で、インドネシアがマイナス5.7で最も大幅に低下した。前年比ではマレーシアはトップの12.6ポイントの上昇だった。

将来の経済状況に関する消費者の期待を示す期待サブ指数でも、マレーシアは2.2ポイントで大幅に上昇した国に入った。

エクイノックス、京都に「マレーシア文化交流センター」開設

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本人顧客向けにマレーシア不動産販売を手掛けるエクイノックス・プロップテックは、京都・祇園に日本とマレーシアの文化とビジネスの交流を促進する新たな拠点として自社不動産展示場内に「マレーシア文化交流センター」を開設した。

6月までの期間限定で、不定期イベント(4月:文化体験、5月:マレーシアフェア等) を開催する。建物の1階は日本庭園を室内に実現し、2階にはマレーシアから直接輸入された商品を展示する。

5月17、18日には、マレーシア移住を検討する人に向けた「マレーシア移住・不動産セミナー」を開催する。

3月28日のオープニングには京都市産業観光局、マレーシア大使館、マレーシア貿易開発公社(MATRADE)、マレーシア政府観光局などの政府関係者が出席した。

プトラハイツのガスパイプラインで大規模火災

【クアラルンプール】 1日午前8時5分ごろ、セランゴール州プトラハイツで大きな爆発音とともにガスパイプラインから出火した。パイプラインは国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)子会社のペトロナス・ガス(PGB)のもので、一時数十メートル上空まで火柱状に燃え上がり、数キロ離れた場所から目撃された。住民への避難勧告や、高速道路が通行止めになるなど周辺は混乱した。

ペトロナスはパイプラインを閉じるなど対応し、火は午後3時45分ごろまでに鎮圧された。この火事で145人が煙を吸うなどして病院に運ばれ、うち13人が重症という。また87軒の建物が火災の被害を受け、2日午後時点で約500人が避難生活を送っている。また、200台超の車が燃えたという。

現場近くでは掘削作業が行われていたという情報もあり、警察が詳しい出火原因を調べている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、4月2日)

昨年のマグロの水揚げ量、前年比15.5%増の6万4千トン

【クアラルンプール】 マレーシア漁業局(DOF)は27日、マレーシア近海における2024年のマグロの水揚げ量は6万3,780トンだったと発表した。2023年の5万5,223トンに比べ15.5%増で、価値にして7億8,130万リンギ超となった。

水揚げ量が最も多かったのはベラ州で1万6,934トン、次いでサバ州の1万2,479トンとなった。

マグロについては国内取引物価省が市場価格の安定に取り組んでいる。DOFのアドナン・フセイン長官は「水揚げ量や価格を注視し、消費者にとって十分な量を確保しながら、持続可能性に向けて関連機関と引き続き協力していく」と述べた。
(ベルナマ通信、3月27日)

クアラトレンガヌ市、商業施設に31日の休業を指示

【クアラルンプール】 トレンガヌ州のクアラトレンガヌ市議会(MBKT)は、市内の商業施設に対し、ハリラヤ初日になると見込まれる3月31日を休業、あるいは半休するよう指示した。

フェイスブックに投稿された指示によると、営業形態によって全日休みと、午前零時から午後1時までの半休に分けられている。全日休みになるのは、ショッピングモールやスーパーマーケット・ハイパーマーケットなどの大型店。半休になるのは、コンビニエンスストア、ファストフード店などの小売り店になる。違反した場合、法的措置もとられるという。

トレンガヌ州は3月30日を臨時の公休日とすると発表しており、クランタン州も同様に3月30日を公休日にすると宣言している。
(ワールド・オブ・バズ、3月27日)