今年のEV需要は拡大、専門家見通し

【クアラルンプール】 今年の電気自動車(EV)の需要は、免税措置や自動車会社の営業活動により、拡大すると予想されている。
MIDFリサーチが24日発表したレポートによると、2022年度予算でEVへの関税免除が発表されて以来、EVの新モデルの導入や発売予定のペースが速くなっており、免税後のEVの販売価格が3%から18%ダウンしたことも追い風となっているという。ただし、マス市場がEVを受け入れるにはまだ時間がかかるとし、今後数年間でEVモデルの種類が増え、バッテリー技術が進歩し、先進EV市場の規模が拡大することでEVのコストが下がることを期待するとした。
一方、マレーシア自動車・ロボット工学・Iot研究所(MARii)のマダニ・サハリ最高責任者(CEO)は、政府は「国家自動車政策(NAP)2020」を通じて、自動車部品供給業者と関連人材からなる強力なエコシステムを構築しており、EV領域の次のステップへと踏み出す準備ができているとし、過去10年間にわたり整備してきたEVの設計・製造、部品開発などのインフラを強化するための技術開発に向けたロードマップを確立していると述べた。さらに、国内生産の自動車に対しては、EV専用パワートレイン、バッテリー交換、ワイヤレス充電、バッテリーのリサイクル・廃棄などにおいて、世界の安全基準に準拠する規格が制定されているため、世界標準のEVを製造したいと考える企業にとって、マレーシアをEV製造拠点とすることには大きなメリットがあると強調した。
政府は、昨年10月の2022年度予算案の発表時に、EV産業の発展を支援するため、EVに対する輸入関税、売上税、道路税を免除するとした。EV充電設備の購入、設置、リース、返済などの費用については最大2,500リンギまで所得税を軽減。自動車向け売上・サービス税(SST)減免措置についても、現地組立車(CKD)で100%、輸入完成車(CBU)で50%の減免措置を、2022年6月30日まで半年延長すると発表している。
(ザ・スター、1月25日)

今後インフレがさらに進行する恐れ、小売業界が警鐘

【クアラルンプール】 国内で今後さらにインフレが進行する恐れがある。業界関係者が警鐘を鳴らした。
クーポンサイトのピコディ・ドットコムの調査によると、生存に最低限必要な栄養素を摂取するのに必要な基本食品の購入費は、昨年は最低賃金のうち34.5%を占めたが、現在では35.3%となっており、商品価格が最低賃金よりも早く上昇したことを示した。
64カ国で同様の調査を行なったところ、上位3カ国である英国、オーストラリア、アイルランドでは、最低賃金に対する基本食品購入費の占める割合はそれぞれ6.6%、7.1%、7.3%だったが、マレーシアは35.3%で45位となった。東南アジアで下位だった国は、タイ(57位、52.7%)、インドネシア(58位、52.9%)、ベトナム(60位、63.5%)、フィリピン(61位、68.0%)だった。
マイディン・モハメド・ホールディングスのウィラ・アメル・アリ・マイディン社長は、牛乳、粉ミルク、乾物などの食料品の価格は現在安定しているが、旧正月後には商品不足や物流の問題により15%程度上昇するという見通しを語った。鶏肉の価格は、供給不足および政府に最低価格の引き上げを要求する供給業者の圧力により今後も上昇を続ける見込みだという。現在、市場では鶏肉が30%から40%不足しているため、大手小売店では、価格を下げるために鶏肉の輸入許可を政府に求めていると強調。さらに、マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)に対して、輸入元の国に対しハラル証明書を発行するよう求めているとし、一時的な手段として、サウジアラビアなどの国のハラル認証が安全であると確認することでそれらの国からの鶏肉輸入を可能にできるのではないかと述べた
マレーシア・イスラム消費者協会のナジム・ジョハン会長も、業者が商品の価格をコントロールできなくなっているという懸念を表明。行政による取締が不十分なため、一部の業者が状況を悪用していると述べた。
スバン・シャアラム消費者協会のジェイコブ・ジョージ会長も、最悪のケースでは、全体で70%の値上げになる可能性があるとし、現在の状況は、商品を管理する供給業者などの第三者に依存しすぎていることに加え、米ドルに対するリンギ安が原因であると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、1月24日)

ブリッジとTK、資本提携及び業務提携を強化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 法人営業改革を支援するブリッジインターナショナル(本社・東京都世田谷区)は24日、グローバルなデジタルマーケティングの戦略立案から実装・運用支援サービスを強化するために、TKインターナショナル(本社・クアラルンプール)との間で資本提携および業務提携の強化に合意したと発表した。
TKインターナショナルは、マレーシアを拠点に東南アジア諸国連合(ASEAN)に進出する日系企業の販路開拓支援のためのマーケティング支援やITサービス事業を運営している。ブリッジはTKインターナショナルと、2019年以来、アウトソーシングサービス提供において既に連携を進めていたが、今回の合意によりさらなる関係強化を行う計画だ。
提携強化の背景として、ブリッジは、各企業で進む法人営業部門のDX化が加速していることを挙げた。企業は潜在的な見込み顧客の発掘、自社ソリューションの理解促進などの顧客接点のデジタル化や、顧客との商談履歴やデータ分析などのDX化に注力してるとして、見込み顧客との接点を生み出すデジタルマーケティングの運用やコンテンツ制作支援などへのソリューションニーズが高まってきているとした。これまでは、アウトソーシングサービスの新規顧客開拓、およびそのサービス実行を両社の業務提携範囲としてきたが、今後は、インサイドセールスを含む営業活動の対象となる見込み顧客を獲得するためのマーケティング業務においてもTKインターナショナルが提供するデジタルマーケティング事業と連携し、ブリッジの顧客向けにサービス提供を開始する計画だ。
TKインターナショナルは、ASEANを中心とした海外市場で日系企業100社以上にリード創出から商談獲得までを一気通貫で支援した実績を持っている。特に最近では、業種業界を問わず、デジタルマーケティング戦略の立案、実行、運用までを、顧客企業に伴走するサービスを日本語、英語、中国語、マレー語で提供し、多くの商談成功に貢献しているという。
ブリッジは、TKインターナショナルとの連携を強化することで、DX構想策定支援からデジタルマーケティング運用、インサイドセールス実行、DX人財育成までを、顧客にグループとして提供できる体制を確立することが可能になる。デジタルマーケティングの分野では、日本国内での優秀な人材確保を課題とする企業が多い中で、ブリッジは人材供給元をASEAN地域に広げることで、この課題を解決し、顧客企業へのサービス提供を可能にするとともに、中長期にわたるグループの成長、および業績向上に資する提携と考えているという。

ワクチン接種完了時点でSOP緩和を検討=イスマイル首相

【プトラジャヤ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、追加接種を含む国内の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種計画が完了した段階で、標準的運用手順(SOP)のさらなる緩和に向けて検討する考えを明らかにした。
イスマイル首相は首相府の職員に対する訓示の中で、「国民が新型コロナワクチンの2度の接種と追加接種を終えた段階でSOPをもう少し緩和できると思う」と言明。ただSOP緩和に関する最終判断は保健省の提言に基づいて決定すると述べた。
イスマイル首相は「SOPが厳しすぎることは、間違いなく国内の旅行産業に影響を与ええている」と指摘。マレーシアでは国内旅行が認められているものの外国人観光客はまだ入国を許可されておらず、多くの旅行業者が賃金補助金を受給する状況にあるとし、一部の国で外国人観光客向けにSOPが緩和されているようにマレーシアでも緩和に向けて検討する必要があるとの見方を示した。
さらにイスマイル首相は、人流を止めるために新たな行動制限令(MCO)を発令することは考えていないと言明。先に明らかにしたハリラヤ期間中の移動制限を行わない方針を維持する考えを強調した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、マレー・メイル、1月25日)

新型コロナの感染者数は4066人、基本再生産数が1.09に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は25日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は4,066人だったと発表した。累計感染者数は284万225人となった。
24日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,569万6,444人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,291万7,313人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,090万6,259人で、接種率は33.4%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.09に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
24日には3,116人が回復し、累計治癒者は275万9,049人。死者数は10人増え、累計で3万1,902人となった。アクティブ感染者は、前日から88人増え4万5,208人。うち83.6%が自宅、10.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.1%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに9カ所のクラスターが発生。うち5カ所が教育機関、4カ所が職場で起きたクラスターだった。州・地域別では、クランタン州、ケダ州、KLで2カ所、ジョホール州、マラッカ州、パハン州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,315カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は234カ所に減った。

ハリラヤ期間中の行動制限はしない方針=首相

【ベラ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は23日、今年5月のハリラヤ(断食月明け大祭)休暇期間中には、行動制限令(MCO)の発令や帰省制限などは行なわないと明らかにした。
イスマイル首相は、新型コロナウイルス「Covid-19」の症例が特定の地域で増加した場合には、対象地域を絞り込み、その地域に限定して強化行動制限令(EMCO)を発令することになるとし、直近の感染数増加により「再度全国的にMCOが発令されるのではないか」という憶測が流れていることに対しては、国や州、地域全体を閉鎖することはないため、安心してほしいと語った。
また、22日の州議会解散によりジョホール州で州議会選挙が実施される件については、投票による感染症拡大を防ぐため、選挙に関する標準的運用手順(SOP)案を保健省が作成し、野党代表も出席する国家安全保障委員会(MKN)の特別会議で議論する予定だとした。
イスマイル首相はまた、引き続き新型コロナウイルス感染拡大を抑制する必要があるとし、今後感染者数が1,000人以下になり、エンデミックを宣言できる日が来ることを願っていると述べた。
(ベルナマ通信、1月23日)

ジョホール州議会が解散、2カ月内に選挙実施へ

【ジョホールバル=マレーシアBIZナビ】 ジョホール州議会(定数56)のスハイザン・カイアト議長が23日、正式に議会解散を発表した。憲法の規定に基づき2カ月内に選挙が行われることになるが、昨年12月15日の選挙権年齢の18歳への引き下げ(Undi-18)施行後初の選挙ということで、若者の投票行動に注目が集まっている。
与野党勢力が拮抗していたことから、情勢有利と見た与党連合側が解散・選挙に踏み切った格好。ハスニ・モハマド首相が22日に同州スルタン、イブラヒム殿下に謁見し議会解散を提言。スルタンより同意を得ていた。
同州では昨年12月21日に同州与党連合の構成党・統一プリブミ党(PPBM)所属のオスマン・サピアン議員が死去し、国民戦線(BN)と国民同盟(PN)が組織する与党連合の議席が28議席となり、野党連合・希望同盟(PH)の27議席とわずか1議席差となっていた。
BNの中核で同州第1党である統一マレー国民組織(UMNO)党中央からもゴーサインが出ていた。
昨年8月に非常事態宣言が解除されてから、11月にはマラッカ州、12月にはサラワク州で州議会選挙が行われ、いずれもBNが支援する州与党連合が圧勝していた。

セカンドホーム基準厳格化後も111件の申請=内務相

【プトラジャヤ】 昨年10月に新規受付を再開していた外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムについて、ハムザ・ザイヌディン内務相は、11月以降に111件の申請を受けたことを公表。基準厳格化の影響は出ていないと強調した。
入国管理局本部内のMM2Hエグゼクティブ・ラウンジ開所に立ち会ったハムザ内務相は、ひと月当たり100件あった以前の申請数とほぼ同等レベルにあると強調。条件が厳格化されたものの、外国人からMM2Hプログラムが忌避されていないことを示していると述べた。
またこれまでに受け付けた申請件数111件のうち、すでに12件について条件付き承認が出ており、3件についてはすでにビザ交付を受けていると公表。承認件数が1,000件になれば、参加者の定期預金額が総額10億リンギになると述べた。
MM2Hの新条件では、ビザ有効期間の10年から5年への短縮、年間ビザ費用増額、滞在義務などが盛り込まれたが、特に問題視されていたのが資産証明に関する条件の厳格化。これまで月1万リンギだった海外所得が4倍の4万リンギに、これまで35万—50万リンギだった銀行への定期預金額が100万リンギに大幅に引き上げられた。
これを受けて既存のビザ取得者からは「延長ができなくなる」、ビザ斡旋業者や不動産業者といった関連業界からは「申請者が近隣諸国に逃げる」といった懸念の声があがっていた。
公式記録によると、MM2H参加者の総数は5万5,010人で、うち2万7,285人が申請者本人となっている。
(ザ・スター、1月22日、フリー・マレーシア・トゥデー、1月21日)

マレーシア人訪日者数、昨年は97.6%マイナスの1800人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日者数統計によると、2021年通年のマレーシアからの訪日者数は、前年比97.6%、2019年比99.6%マイナスの1,800人となった。12月単月では60人で、2020年比80.0%、2019年比99.9%それぞれ減少した。また前月の100人からは40人減少した。
JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の拡大により、マレーシアは日本政府による上陸拒否、検疫強化(検査・10日間の待機等)、査証の効力停止の対象となっている。 またマレーシア政府も日本への出国禁止措置を継続している。しかし10月11日以降、ワクチン接種完了者の日本への渡航が許可されている。マレーシア人の日本からの入国については、マレーシアへの出発3日前のPCR検査陰性証明書の提出と入国時のPCR検査、10日間の隔離および隔離施設退出2日前のPCR検査受検が義務付けられている。ワクチン接種完了者は、隔離期間が 7日間に短縮され、条件を満たせば自宅隔離が可能になっている。日本への直行便は、2022年1月も引き続き大幅な運休・減便となっている。
世界全体の訪日者数は、12月単月が前年同月比79.4%マイナスの1万2,100人。通年では同比94.0%減の24万5,900人となった。
新型コロナ感染拡大防止のため、国境をまたぐ往来が制限され、日本においても観光目的の入国が引き続き認められていないことから、昨年の訪日者数は2020年を下回り、JNTOによる訪日外客数公表開始(1964年)以来最低の数値となった。 2020年以降、感染状況に応じた、規制の緩和や強化が繰り返され、2021年はワクチン接種の普及等を受けて入国制限や入国後の行動制限を緩和する国も増加していたが、11月には新たな変異株「オミクロン株」の発生を受けて複数の国・地域で入国制限や入国後の行動制限を再び強化する動き等もあり、このような各国の出入国規制の変化や感染状況の変化を踏まえ、市場動向を引き続き注視していく必要があるとした。

新型コロナの感染者数は3214人、基本再生産数が1.08に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,214人だったと発表した。累計感染者数は283万6,159人となった。
23日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,569万6,249人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,291万5,836人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,070万1,460人で、接種率は32.8%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.08に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、ペナン州、ジョホール州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
23日の新規陽性者数は3,856人。2,814人が回復し、累計治癒者は275万5,933人。死者数は9人増え、累計で3万1,892人となった。アクティブ感染者は、前日から1,033人増え4万5,120人。うち83.1%が自宅、10.3%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.3%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに13カ所のクラスターが発生。うち12カ所が教育機関で起きたクラスターだった。州・地域別では、クランタン州で5カ所、セランゴール州、ジョホール州で2カ所、ペラ州、パハン州、ペナン州、ネグリ・センビラン州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,306カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は235カ所に増えた。