【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際人権団体、フリーダムハウスはこのほど、新型コロナウイルス「Covid-19」感染抑制政策における各国の自由度に関する「ロックダウン下の民主主義」と題する特別リポートを発表。マレーシアについては難民の扱いで問題があったと指摘した。
フリーダムハウスのリポートは、調査会社GQRとの共同で7月29日から8月15日にかけて192カ国を対象に行なった調査に基づくもので、マレーシアについては、ミャンマーからの難民であるロヒンギャとの名指しは避けたものの「特定のコロナ感染拡大抑制政策が、迫害から逃れてきた難民が対象となった」と指摘。 「マレーシア政府は感染検査を受けた難民に対しては何ら特別の措置をとらないと約束していたにもかかわらず、後になって多数の難民を拘束し国外追放するために拘留した」と批判した。
コロナ管制下にある報道の自由については、マレーシアを全体の62%を占める39カ国の「部分的に自由」カテゴリーに分類した。日本や米国、英国など21カ国は「自由」カテゴリーとなった。マレーシアでは行動制限令(MCO)中の不法移民拘束のドキュメンタリーを放送した中東系「アルジャジーラ」のジャーナリスト2人を捜査するなど報道制限が行なわれた。