10月14日に首都圏で発令された条件付き活動制限令(CMCO)は、当初の10月27日までの2週間の予定が11月9日までさらに2週間延長されました。Googleが提供する人の移動データ(Community mobility report)の最新版では10月23日までのマレーシアの人の移動の増減が州別に分かるため、CMCOの影響を確認することができます。

図1と図2はそれぞれKLとセランゴール州での人の移動の変化を「職場」「小売店・レクリエーション」「生活必需品店」についてみたものです。増減は新型コロナウイルス流行前の2020年1月〜2月上旬を基準にしています。

どちらも人の動きは似ており、10月14日以降、人の移動が減少していることが分かります。職場への移動についてはCMCO前と比較して10%強、小売・レジャー施設については20%前後減少しています。生活必需品店への移動については、CMCO前日の13日にいつもより増加しており、買いだめと考えられる動きがみられます。

この人の流れの変化と製造業生産指数や卸売・小売業売上高の対応関係をみることで、CMCOが経済に与える影響を概ね予測することができます。

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