国家復興計画を策定中、ポストコロナで=ムヒディン首相

【クアラルンプール】 ムヒディン・ヤシン首相は13日、新型コロナウイルス「Covid-19」からの経済及び国民生活を立て直すための基本方針として、国家復興計画の策定に着手していると明らかにした。

ムヒディン首相によると、国家復興計画はデータ、科学、新型コロナ管理、経済、ワクチン接種プログラムなど多方面にわたる知見に基づいたもの。現在内容について検討中だが、近く国家安全委員会(NSC)に提出する予定だという。

ムヒディン首相は、国家復興計画が国内の新型コロナ管理に関連する状況について国民に知らせることも意図していると指摘。復興計画を成功させるには国民の協力が欠かせないと述べた。

■KLとプトラジャヤ、8月末には集団免疫獲得へ■

ムヒディン首相はまた、ワクチン接種がスピードアップしていることでクアラルンプール(KL)及びプトラジャヤでは8月末にも集団免疫獲得の目安とされる80%の摂取率を達成できるとの見通しを示した。

大規模接種センター(PPV)や移動式接種方式の導入により、より多くの住民がワクチン接種できるようになったという。KLの人口は180万人、プトラジャヤの人口は9万2千人とされる。全国レベルでは7月11日の時点で、総人口3,200万人の13%以上、4,22万7,554人に少なくとも1回のワクチン接種を行っている。 (ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、6月13日)

マハティール前首相、国王に暫定政府設置を提言

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マハティール・モハマド前首相は10日、アブドラ国王との謁見後に会見を開き、野党代表も含めた挙国一致の暫定政府、国家行動評議会(NOC、MAGERAN)の設置を提言したことを明らかにした。

野党・祖国戦士党(ペジュアン)を率いるマハティール氏は、1969年の危機の際にはMAGERANが立て直しのために機能したと強調。国家の危機に際して、野党側の意見を政治に反映できるメリットがあるとした。ただマハティール氏は権力を維持している側であるムヒディン•ヤシン政権が同調するとは思えないとし、実現は難しいとの考えを示した。

MAGERANは1969年5月13日に起きた民族衝突事件を受けて発令された非常事態宣言後に設置され、2年後の1971年に解散した。MAGERANが設置されれば議会の停止が非常事態宣言解除後も続くことになるので、早期の解散総選挙を望む与野党各党から批判的な意見が出ている。

国王は、9日からムヒディン・ヤシン首相をはじめとする主要各党党首を相次いで王宮に招いて、8月1日で期限が切れる非常事態宣言の今後の取り扱いについて意見聴取を行っている。

9日にはムヒディン首相のほか、野党連合・希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相、民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長、国民信任党(Amanah)のモハマド・サブ党首が王宮をおとずれ、10日午前には汎マレーシア・イスラム党(PAS)のトゥアン・イブラヒム副党首が病気療養中のハディ・アワン党首に代わって国王に面会した。

王宮は、16日に統治者会議を招集すると発表しており、各州の統治者(スルタン、ラジャ)からも非常事態宣言に関する意見を聞く方針だ。

国王が各党派トップと会談、非常事態宣言に関する意見聴取か

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王が9日からムヒディン・ヤシン首相をはじめとする主要各党党首を相次いで王宮に招いて会見を行っており、その内容に注目が集まっている。

期限が8月1日までとなっている非常事態宣言の扱いや新型コロナウイルス「Covid-19」感染対策などで各党派の意見を聴取しているとみられる。なおサラワク政党連合(GPS)が政権を掌握しているサラワク州政府首相官邸は、14日に国王とビデオ会談を行うことが決まったと明らかにしており、一連の意見聴取が終わるのは来週はじめになるとみられている。

また王宮側は16日に統治者会議を招集すると発表しており、各州の統治者(スルタン、ラジャ)からも非常事態宣言に関する意見を聞く方針だ。

9日朝は一番手として、与党連合・国民同盟(PN)を率いるムヒディン首相が王宮を訪れ、国王に謁見した。王宮側は定例閣議前の通例の訪問だとして会見内容については明かしていない。

ムヒディン首相に続いて国王に謁見したのは野党連合・希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相で、同氏によると政権交代についての話題は出ず、非常事態宣言の解除に関する話題が中心だった。アンワル氏自身は非常事態宣言を延長しないよう国王に要請し、これに対し国王は立憲君主制の原則に基づき、内閣総理大臣の助言に従わなければならないとの考えを示したという。

このほか同日午後には、野党・民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長、国民信任党(Amanah)のモハマド・サブ党首が王宮を訪れ、国王に意見を具申した模様だ。

非常事態宣言は、新規感染者が急増したことを受けて今年1月12日に国王の名の下で発令された。発令中は国会が閉会となり、憲法が停止される。このため野党や人権団体は、早期の宣言撤回もしくは延長阻止を訴えていた。

必需品以外の商品の販売も可=国家安全委

【クアラルンプール】 必需品以外の商品の扱いを巡って小売りの現場で混乱が起きていることを受け、国家安全委員会(NSC)は7日、必需品以外の商品についても販売を認めると発表した。

「星洲日報」の取材に対してNSCのモハマド・ラビン・バシル次官が明らかにした。完全ロックダウン下でも営業が認められているスーパーマーケットやコンビニ、食料品店などの小売店では、必需品以外の商品も含め販売を許可されている商品に関して通常通り販売が認められる。すでに罰金を科された店舗・企業に対してはケースに応じて処分を見直す。

6月2日にNSCが発表した最新の標準的運用手順(SOP)では、スーパーマーケット、ハイパーマーケット、薬局、セルフケアストア、コンビニエンスストア、ミニマート、デパートは「食品、飲料、必需品のセクションのみ営業が限定される」となっていた。

ただ実際の売り場では必需品と必需品以外の商品が混在しているため、一部の店舗では摘発を恐れて必需品以外の商品棚をテープで囲って販売できないようにしているところもあり、解釈を巡って混乱が生じていた。地場の薬局チェーン、ケアリング・ファーマシーは、染毛剤やヘアジェルなどの商品の販売を一時的に停止したと発表していた。 (マレー・メイル、星洲日報、6月7日)

新型コロナアプリ情報更新漏れへの罰金、大臣が取り消し

【ペタリンジャヤ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(国防相)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染情報・追跡アプリ「MySejahtera」における個人の健康情報に関する更新漏れは犯罪ではなく、罰金は科されないと述べた。

ペラ州の31人の工場労働者が、MySejahteraで健康状態を更新しなかったことを理由に、6月5日警察から罰金通知を受け取ったことに対する発言。通知は取り消されるという。

同氏によると、MySejahteraユーザーは、新型コロナウイルス「Covid-19」陽性が確認された場合、症状がある場合、感染者の近親者である場合、海外渡航歴がある場合にのみ、健康状態を更新する必要がある。保健省の検査・法務ユニットに確認したという。

同氏は、個人情報の更新漏れは犯罪にはあたらないが、感染の連鎖を断ち切るため、国民が症状や接触者に関する正確な情報を提供し続ける必要があると強調した。 (フリー・マレーシア・トゥデー、6月7日)

サラワク州議会解散・選挙の延期を決定

【クアラルンプール】 6月6日に任期満了を迎えるサラワク州議会について、同州議会は同日、「2021年緊急(基本権限)命令」に基づき、8月1日まで任期を延長すると宣言した。
モハマド・アスフィア議長は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大にともない今年1月にアブドラ国王による緊急事態宣言が発出されたことを受け、州議会任期を定めたサラワク州憲法第 21 条 (3)が停止されていると説明。緊急事態宣言が終了する8月1日まで任期延長することを決定し、選挙委員会(EC)にも通知したと述べた。これに伴いECは、任期満了から60日以内に実施することになっていた州議会選挙を延期すると正式発表した。
州議会の任期満了及び選挙については、州議会解散の最終承認権を持つアブドラ国王は先ごろ、サラワク州議会の任期延長を提案していた。また同州のアバン・ジョハリ州首相も、新型コロナの状況が改善するまで現体制を維持し、選挙は待つべきだと述べていた。
昨年9月26日に投開票が行なわれたサバ州議会選挙はその後の新型コロナ感染拡大の原因の一つになったと指摘されており、感染者が増えている現状での選挙開催については慎重な意見が多い
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、6月6日)

40%の在宅勤務規定、違反企業には罰金5万リンギ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大防止のため行動制限令(MCO)指定域で在宅勤務(WFH)規定が強化されたことに関連して、国家安全委員会(NSC)は、違反企業に対する取締権限を半島部労働局(JTLSM)に与える方針を固めた。

これまでは「1988年感染症予防及び管理法」に基づき保健省にしか処罰権限がなかったが、27日に開催されたMCO技術委員会でJTKSMに権限を持たせることで合意していた。M.サラバナン人的資源相によると、WFH規定に従わなかった場合、法人に対しては5万リンギ、個人に対しては1万リンギの罰金が科される。

WFH規定強化により、半島部とラブアンを対象に25日から民間企業で40%、公的機関で80%の在宅勤務が義務づけられたが、いまだ多くの雇用者が従業員に出社を強制しているとの訴えが人的資源省に寄せられていたという。

WFH規定に関しては港湾や空港などについては例外措置がとられている模様で、クラン港のコンテナヤード運営会社、ウエストポーツ・ホールディングスは先ごろ「ベルナマ通信」の取材に対し、全従業員の90%が個別に作業を行なっているため社会的距離に配慮する必要はないと説明。10%だけが在宅勤務対象のオフィス勤務であるため、全体でみると在宅勤務率が3—5%に過ぎないとしている。

MCOの運用手順は固定的なものでない、首相テレビ会見

【クアラルンプール】ムヒディン・ヤシン首相は23日、国営テレビの特別番組に出演し、国家安全委員会がウイルス感染防止のための新たな標準的運用手順(SOP)を決めたことについて、SOPは固定的なものではなく、状況に応じ調整が必要なもので変化は必然と説明した。
SOPは特定の個人が決定しているわけではなく、恣意的に内容が決められることもないと語った。SOP変更権限は連邦政府にあり、州政府は変更を請求する権利も持たないという。
経済について、より強固な、持続可能な成長に向けた立案、運営は間違っていないと強調。新型ウイルス問題は解決されていないが、輸出入の増加など経済は改善の徴候が出ており、中央銀行バンク・ネガラの専門家は今年、6.5ー7%の成長を予想していると述べた。
ムヒディン氏は経済成長維持の必要性と公衆衛生のバランスをとるため、SOPを厳しくしつつもすべての活動停止の方策は採用しなかったと説明した。
また、全国規模でのワクチン接種が心理の改善をもたらし、経済活動の回復に貢献するとみており、年内の全国民へのワクチン接種、人口の80%の免疫獲得を目指していると述べた。
(ベルナマ通信、5月23日)

ロックダウンが感染抑制の唯一の手段、ブログでマハティール氏

【クアラルンプール】マハティール前首相は、新型ウイルスの感染抑制にはロックダウン(都市封鎖)が必要との見解をブログで表明した。
感染対策に6,000億リンギを支出したとの政府発表に触れ「大変な額だが、感染拡大に対処できていない。MCO再導入は正しい判断だが、厳格に守られていない。人を少なくとも1カ月間、家に閉じ込める必要がある」と述べた。
この間の収入はなくなるため、政府負担で公営キッチンを設け各家庭に食事を届けることになるという。
ワクチンについては、ほかの国で多数に接種された実績があれば、マレーシアも受け入れるべきと述べた。
さらに、マスクの常時着用、手の頻繁な洗浄、ワクチン接種者も含めた頻繁な感染検査が必要だとした。
(マレーメイル、5月20日)

完全ロックダウンは回避へ、22日にも制限強化を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 首相府は21日夜に声明を発表し、新規感染者が増加傾向をみせている新型インフルエンザ(Covid-19)の抑制に向け、現在行われている全国的な行動制限令(MCO3.0)の標準的運用手順(SOP)を強化し、社会活動及び一部の経済活動を厳しく制限する方針を明らかにした

同方針は同日、ムヒディン・ヤシン首相が議長となって開催された国家安全委員会(NSC)会議で、各州の状況を鑑みて決定された。一部で懸念されていた、昨年3月に発令されたMCO(MCO1.0)と同様な完全なロックダウンの実施は回避される見込みとなった。

厳格化の詳細については22日にイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が会見を開いて発表する。現在のMCO3.0の実施期間は5月12日から6月7日までとなっている。

新型コロナの新規感染者は今年1月末に5,700人まで増加したが、同月に発令した第二次MCO(MCO2.0)の効果で3月末には1千人を切るまで減少。しかしその後増加に転じ、5月20日には過去最高の6,806人を記録した。セランゴール州は特に深刻で、全感染者数の三分の二を占めている。

各地の医療体制が逼迫する状況を受けてアダム・ババ保健相はより厳格なMCOの実施に向けて検討していることを公表。これに対し産業界からは、経済的影響から完全なロックダウンは回避すべきとの声が上がっていた。