【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、全国の新型コロナウイルス「Covid-19」感染者の基本再生産数(R0)が6月30日時点で1.05に上昇したと発表した。

同氏は、感染症流行の数理モデルである「SEIRモデル」をツイッターに投稿。感染者数が減少傾向から上昇に転じ、7月前半には1日あたり6千人超えが続く恐れがあることを示した。さらに、今後国民のコンプライアンス違反が続き、R0が1.2まで上昇した場合、新規感染者数は7千人の大台を突破する可能性があるという。 全国のR0値は、6月26日(0.97)以降、6月27日に0.99、6月28日に1.00、6月29日に1.04、6月30日に1.05と上昇を続けている。R0が最も高かったのはパハン州で1.19、それに▽プトラジャヤ(1.09)▽マラッカ州(1.09)▽ペラ州(1.08)▽クアラルンプール(1.07)▽ネグリ・センビラン州(1.06)▽セランゴール州(1.05)——が続いている。
6月30日の新規感染者数は6,276人で、2日連続で6千人台。新規感染者数が5日連続で回復者数を上回っているため、アクティブ感染者数も増加し、6万4,129人となっている。
現在の完全ロックダウンである国家復興計画第1フェーズから第2フェーズに移行するための指標は▽新規感染者数が1日平均4千人以下になること▽ICU稼働率を中程度に下げるなど公共衛生システムの危機的状況から脱すること▽総人口の10%のワクチン接種完了——となっている。
(エッジ、6月30日)