2月の航空旅客数は254.3万人、前年同月比7.9倍に

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2022年2月の国内空港における航空旅客数は、前年同月比7.9倍の254.3万人だった。前月の274.4万人からは減少した。
国際線は前年同月比3.8倍の27.6万人で、国内線は9.1倍の226.8万人だった。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)は98.0万人で、前年同月比7.5倍。国際線は3.8倍の26.9万人、国内線も11.9倍の71.2万人となった。
KLIAを除く国内空港は8.2倍の156.3万人となった。国際線は3.2倍の7,000人、国内線は8.3倍の155.6万人だった。
今後の見通しについてMAHBは、4月1日から国境が再開されることやワクチン接種率が高まっていることから、国際線を含めた利用者は増加すると予想した。乗客がスムーズに渡航できるように安全策などの準備を進めると表明。一方でロシアによるウクライナへの軍事侵攻により欧州線を中心に運航に影響が出ており、燃料消費量やコストも増加しているとした上で、国際線への影響を注視していくとした。

グローバルブレイン、EC価格比較のiプライスに出資

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレイン(本社・東京都渋谷区)が運営するファンド「KDDIオープン・イノベーション・ファンド3号(KOIF3号)」は、東南アジアでEC価格比較プラットフォームを展開する、マレーシア企業のiプライス・グループへ出資を行った。
グローバル・ブレインは、iプライスの経験豊かなマネジメントチーム、東南アジアのEC価格比較分野におけるトップクラスの実績、東南アジアにおける複雑なEC市場への深い造詣と提供ソリューションを評価し、投資を決定した。
iプライスは、マレーシアの他、シンガポール、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、香港の7カ国で、ECの価格比較・クーポンサイトを運営。ユーザーは、アプリやWebサイトを通じて、同社の独自アルゴリズムにより厳選された出品内容に即座にアクセスでき、商品、価格、販売者の評判、配送条件をすべて1か所で比較できる。
iプライスは今後、同社プラットフォームへの決済機能の追加や少額割賦ローン、後払い決済(BNPL)など、利便性をさらに高めるソリューションの導入を加速していく方針だ

 

日野マレーシアとMARA、自動車産業での人材育成などで協力

【クアラルンプール 】 日野モータース・セールス・マレーシア(HMSM)は21日、地方地域開発省傘下の先住民信託評議会(MARA)との間で、自動車産業における起業、教育、投資分野での協力に向けて覚書を交わした。
HMSMが発表した声明によると、MARAとの戦略的パートナーシップ協力は、特に商用車の保守・修理・オーバーホール(MRO)分野での熟練労働者を育成することを目的としている。期間は3年間。教育施設の整備やMARAの教育機関の卒業生向けの研修の場の提供のほか、自動車産業の成長を促進させるため知識や技術を共有し、研究・開発で協力する。また日野認定のサービスセンターも開設する計画だ。
HMSMの内山厚志社長は、同社が1977年に設立して以来、MARAは大切は顧客である上、ビジネスパートナーとしても複数の事業機会を生んできたと言明。マレーシア、特に地方地域における自動車産業の事業機会や可能性を創出するために協力できて嬉しいと表明した。
またMARAのセリ・アジザ会長も、日野とMARAが協力することで、双方に恩恵があるだけではなく、MRO分野へのブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)参加促進、熟練労働者の育成につながるとの期待を示した。
(ザ・サン、3月25日)

国境再開後の入国者向け新規則を発表=保健省

【クアラルンプール】 保健省(MoH)は24日、4月1日の国境再開後の入国者向け新規則について発表した。
ワクチン接種完了者の場合、出国前に▽新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」アプリケーションをダウンロード、必要項目を登録▽「MySejahtera」アプリの「トラベラー(Traveller)」アイコンから旅行申告書に記入▽出発2日前にRT-PCR検査を受け、結果を登録▽出発前60ー6日以内にコロナ感染していた場合は、出発2日前にRTK-Ag検査を受け、結果を登録▽非居住者の場合、コロナ保険・旅行保険の双方に加入し、滞在先住所を登録ーーが必要で、全て完了した時点で「旅行者カード」が発行される。
ワクチン未接種あるいは未完了の場合には、「MySejahtera」を通じて、5日間の監視・観察指示または在宅監視命令(HSO)が発行される。「MySejahtera」アプリで「旅行者カード」あるいはHSOが表示されていない場合、旅行ができなくなる。
全旅行者は到着後24時間以内に、医療施設でRTK-Ag検査を受けることが義務付けられ、結果は「MySejahtera」アプリに表示される。検査を受けない場合、強制送還の可能性があるという。
到着後24時間以内の検査結果が陰性だった場合、ワクチン接種完了者は隔離不要で旅行を継続できる。ワクチン未接種あるいは未完了の場合には、宿泊先での5日間のHSOが指示され、4日目にRT-PCR検査、5日目にRTK-Ag検査を受ける必要がある。
到着後24時間以内の検査結果が陽性だった場合には、ワクチン接種を完了しており、かつカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)の場合、宿泊先での7日間のHSOが指示される。ワクチン未接種の場合はHSOが10日間になる。カテゴリー3(肺炎の症状)以上の場合は、低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)または私立病院で治療を受ける必要がある。
6歳未満の子どもの場合は、出国前、到着後のいずれもコロナ検査を受ける必要はない。
(エッジ、ベルナマ通信、3月24日)

新型コロナの感染者数は2万4316人、病床使用率は65.8%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、24日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万4,316人だったと発表した。3日連続で前日を上回った。累計感染者数は407万9,242人となった。
新たに1,264人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が777人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は487人だった。
新たに2万5,512人が回復し、累計治癒者は379万6,975人となった。死者数は64人で、累計は3万4,664人。アクティブ感染者は、前日から1,260人減って24万7,603人となった。うち96.9%が自宅、0.5%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.4%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.8%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,579万4,167人で、接種率は79.0%だった。ブースター接種完了者は1,557万4,997人で、接種率は47.7%に上昇した。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.91に上昇。前日に続きセランゴール州のみで1.00を上回った。
また新たに4カ所のクラスターを確認。セランゴール州の職場と感染すると重症化リスクの高い集団2カ所クアラルンプールでも重症化リスクの高い集団で1カ所発生した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は251カ所に減った。

裁判なしの長期拘留規定の延長、下院議会で否決

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 「2012年国家安全(特別措置)法(Sosma)」における裁判なしに最長28日拘留できる規定の延長法案が23日、下院議会で野党による反対多数で否決された。
3分の2の賛成を要する憲法改正以外の一般法案が下院で否決されるのはこれが初めてとみられる。同法は言論弾圧などを目的に悪用される懸念があるとして、野党や人権団体などがかねてから撤廃を要求していた。規定延長法案の廃案に伴い、期限が来る7月31日で無効となる。
同規定は警察が治安維持違反の容疑者を拘束した際、捜査のために必要と判断すれば最大28日間、裁判なしに拘留できるというもので、5年ごとに上下両院の承認がなければ失効することになっていた。50人が欠席したことが影響して賛成は84票にとどまり、野党による反対が86票で上回った。
法案を提出したハムザ・ザイヌディン内務相は、政治的手段として使われるのではないかとの懸念の声があることを認めた上で、2013年のサバ州ラハドダトゥで起きた「スールー王国軍」侵攻事件や2016年のイスラム国(IS)メンバーによるナイトクラブ爆弾テロ事件を例に挙げ、「規定がなくなればテロリストに活動の余地を与えることになる」と懸念を示した。
2016年から今年1月までの間に合計3,717人が同法の適用を受けて拘留された。

マレーシアとシンガポール間の陸路国境、4月1日に完全再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 マレーシアとシンガポール間の陸路国境が4月1日から全面再開される。イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相とシンガポールのリー・シェンロン首相が24日、共同声明を発表した。

4月1日より、ワクチン接種完了者は隔離や新型コロナウイルス「Covid-19」検査の必要なく、陸路での自由な往来が可能となる。ワクチン接種以外の条件は設定されず、また、自家用車など、全交通手段が利用可能となる。

発表に先立ち、カイリー・ジャマルディン保健相が23日、マレーシア公式訪問中のシンガポールのオン・イエコン保健相と会談を行ない、マレーシアとシンガポール間の国境全面再開について合意したと明らかにしていた。カイリー保健相によると、会談中にパンデミックの状況について議論を行ない、両国の感染状況が安定していることから、ワクチン接種完了者を対象にした、国境全面再開に向けて直ちに取り組むことで合意したという。

マレーシアは従来、シンガポールとの間で空路・陸路での「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」協定を結んでいたが、4月1日からのマレーシアおよびシンガポールの国境再開により、VTLは廃止される。

企業の86%が新型コロナと共存するため準備=E&Y調査

【クアラルンプール】 アーンスト・ヤング・コンサルティング・サービス(EY)によると、86%のマレーシア企業は、「新型コロナウイルス「Covid-19」と共存するために準備を進めている」と答えた。
同社は、昨年10ー12月にかけて大企業および零細・中小企業(MSME)計500社を対象にオンライン形式で、新型コロナ対策について「ビジネスパルス調査」を実施した。
ニューノーマル(新しい常態)に適応するための短期計画として、企業の85%は「従業員の安全性向上と柔軟な働き方の採用、標準的運用手順(SOP)の実施」を行っていると回答。77%は「テクノロジーの導入を行っている」と答えた。
今後の展望として、43%は「今後1ー2年で事業は新型コロナ感染前の水準に回復する」と答え、先行きを楽観視していることがわかった。
行動制限令中には、大企業の48%、MSMEの37%が「テクノロジーの採用やデジタル化によるプラス影響があった」と回答。その一方で、財務(大企業44%、MSME63%)とサプライチェーン(大企業54%、MSME44%)にマイナス影響があったことが明らかになった。
また今後の最優先事項として、74%は「従業員のスキルアップ」、74%が「デジタル化」に注力すると答えた。
(ザ・スター、ザ・サン、3月24日、エッジ、3月23日)

ディスカウント店「ミスターダラー」、今年10ー15店開設

【クアラルンプール】 ホームセンターなどの小売りチェーンを展開するミスターDIYグループ(M)は、ディスカウントショップ・チェーンの「ミスター・ダラー」を、2022年中に10-15店舗を新設する計画だ。

 「ミスター・ダラー」は2020年8月に営業を開始した食品・飲料・生活必需品など1万4,000品目を販売するチェーン店で、現在54店舗を展開している。1カ月平均1店舗のペースで開設する計画だ。
ミスターDIYグループは、▽ミスターDIY(ホームセンター)▽ミスター・トイ(玩具)▽ミスター・ダラー(ディスカウントショップ)——の3ブランドでマレーシアおよびブルネイで展開しており、3ブランド合計で920店舗以上に達している。
(ベルナマ通信、ザ・スター、3月24日)

新型コロナの感染者数は2万2491人、病床使用率は65.1%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、23日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万2,491人だったと発表した。2日連続で前日を上回った。累計感染者数は405万4,926人となった。
新たに1,341人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が799人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は542人だった。
新たに2万6,234人が回復し、累計治癒者は377万1,463人となった。死者数は65人で、累計は3万4,600人。アクティブ感染者は、前日から3,808人減って24万8,863人となった。うち96.9%が自宅、0.5%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.4%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.1%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,579万2,186人で、接種率は79.0%だった。ブースター接種完了者は1,553万3,138人で、接種率は47.6%に上昇した。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.90に下降。セランゴール州のみで1.00を上回った。
また新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は273カ所に減った。